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ロシア・ノヴォシビルスク動物園の赤ちゃんの性別予想に盛り上がる地元 ~ 雄(オス)の予想に高い支持

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Photo(C)Евгены Симачёв

ロシア・西シベリアのノヴォシビルスク動物園で昨年12月7日にゲルダお母さんから誕生した赤ちゃんが毎日短時間であはあるもののゲルダお母さんと一緒に雪の戸外に姿を見せるようになってから数日が経過しています。地元ノヴォシビルスクではこのゲルダお母さんの産んだ二番目の赤ちゃん(一番目はもちろん大阪のシルカです)の性別について大いに関心が高まっているようです。それに乗っかるような形で当のノヴォシビルスク動物園自体が自園のSNSサイトで「この赤ちゃんの性別は雌(メス)か雄(オス)か?」という予想投票を1日から開始しています。動物園自体がこういったことを行うという例はあまり聞きませんが一般の関心の高さに乗っかってしまったような感じがします。さて、現在までの予想投票の結果はどうでしょうか?
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現時点では「雌(メス - Девочка)」の予想が29.1%、「雄(オス - Мальчик)」の予想が70.9% という予想の内訳となっているようです。こういった予想になるのはやはり顔付きなのではないかと思います。生後90日程度の時点で行動によって性別を判定しようということは至難の技です。どうしても顔付きに関心が集まるのも、もっともでしょう。そしてそれは前回の雌のシルカとの比較という視点が必ず含まれてくるわけです。しかしこの「顔付き」というのが実は曲者です。
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Photo(C)Евгены Симачёв

昨年の8月と9~10月に私は9回モスクワ動物園を訪問して前年の11月にシモーナの産んだ双子を終日観察したのですが、その最終日にようやく担当者からこの双子の性別は雄(オス)と雌(メス)であると教えられ、非常に意外に思ったほどでした。ちなみに私の8月の段階での予想は雌(メス)の双子だったわけです。モスクワ動物園の主任のエゴロフ氏は同園でホッキョクグマを約40年近くも担当してきた超ベテランであり、おそらく世界中の動物園でこの方ほどホッキョクグマの出産と成長を見てこられた方はまずいないというほどのキャリアの長さを誇っています。旭川のイワンも男鹿の豪太もエゴロフ氏はその誕生から成長を全て見てこられた方です。ところがこのエゴロフ氏は一昨年の11月にシモーナの産んだ双子が生後100日ほどになって戸外に登場して数日経過した段階で、双子の赤ちゃんの性別予想を「雄(オス)の二頭か雌(メス)の二頭」と予想していたのです。ところが現実には性別の異なる双子だったというわけでした。ホッキョクグマの親子の姿をバックヤードなどでも間近かに何度も見てこられた世界最高レベルのホッキョクグマ飼育の超ベテラン担当者のエゴロフ氏ですら、それも赤ちゃんが戸外に登場して数日たっているにもかかわらず、その時点における赤ちゃんの性別予想は間違っていたということなのです。ましてや我々が何らかの根拠を持ってこの時期の赤ちゃんの性別を断定することなど全くできるはずがないということです。赤ちゃんの体のどこそこを見て何かがあるか無いかで性別がわかるなどといった類の考え方は、全く根拠のない宗教の世界の話でしょう。下のTVニュースの映像は昨年2月末のモスクワ動物園でのシモーナ親子と、彼らについて語るエゴロフ氏です。



今回のノヴォシビルスク動物園が自ら行っている「性別予想投票」は単なるお遊びなのですが、一応何か私も予想をしておきましょう。確かに顔つきや首筋のあたりは雄(オス)に見えるのですが(特に前回のシルカとの比較)、しかしここは敢えて「逆張り」をして「雌(メス)」だと予想してみることにします。遊びですから全く根拠はありません。ノヴォシビルスク動物園のSNSサイトには先ほど「雌(メス)」で投票しておきました。

(過去関連投稿)
ロシア・ノヴォシビルスク動物園でホッキョクグマの赤ちゃん誕生! ~ やはり出産していたゲルダ!
ロシア・ノヴォシビルスク動物園の赤ちゃんの登場を待つ人々 ~ その時を親子の意思に委ねる度量
ロシア・ノヴォシビルスク動物園の赤ちゃん、一瞬姿を見せる ~ 'authenticity' への視座
ロシア・ノヴォシビルスク動物園の赤ちゃんがゲルダお母さんと本日、初めて5分間だけ戸外に登場!
ロシア・ノヴォシビルスク動物園、ゲルダ親子の「国際ホッキョクグマの日」
ロシア・ノヴォシビルスク動物園で誕生の赤ちゃんの「国際ホッキョクグマの日」の映像を追加
ロシア・ノヴォシビルスク動物園の赤ちゃんの声を札幌のリラ、大阪のモモと比較する
by polarbearmaniac | 2016-03-04 00:30 | Polarbearology

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