街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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ロシア・ノヴォシビルスク動物園のロスチクの成長 ~ シルカ/ゲルダとは非常に異なる親子関係

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ロスチクとゲルダお母さん Photo(C)Новосибирский зоопарк

ロシア・西シベリアのノヴォシビルスク動物園で昨年12月7日に8歳のゲルダお母さんから誕生した雄のロスチク (Ростик) の成長を追い続けています。すでに先月6月中旬あたりまでの映像はご紹介していましたが、今回はそれ以降です。映像だけで判断するのは大変危険ですが、しかし私が感じるのは、このロスチクは前回のゲルダお母さんの子供であるシルカ(現 大阪・天王寺動物園)とは性格が非常に異なっているように感じられ、またゲルダお母さんとの関係もかなり違うということです。シルカとの性別の違いだけから生じているものだけだとは思えません。ノヴォシビルスクのお住まいのファンの方々がそういった点、つまり前回のシルカとの違いについてあまり意識していないように感じるのですが、果たしてどうでしょうか?

さて、最初ですが、これは6月25日の映像です。前半の部分ではまるで人間のような親子の会話が感じられる点で、実にほほえましさすら感じさせます。



この下は7月1日の映像ですが、親子の気持ち良さそうな昼寝のシーンです。



やはり6月29日の映像で、ゲルダお母さんがおもちゃの投げ入れに注意を集中しています。シルカとよく似ているわけです。



次は6月30日の映像ですがゲルダお母さんとロスチクとの間には緊張関係は見られません。



このロスチクは、前回のシルカと比較すると「おおらかさ」のようなものを感じさせます。性別の違いだけでは説明が難しいでしょう。



実際に私が見たシルカとゲルダお母さんの関係は、ある種の隠された緊張関係がありました。それはどこか醒めていて冷静に母親のゲルダを捉えていたシルカと、そして自分の娘が将来は自分の手強いライバルになるであろうことを無意識的に感じていたゲルダお母さんとの間に生じていた無言の緊張感だったように思います。シルカとゲルダお母さんとの関係は微妙なバランスの上に成り立っていたのです。ところが今回のロスチクとゲルダお母さんとの関係には、少なくとも映像で見る限りにおいてはこうした緊張関係は見られないように思います。ゲルダお母さんはシルカよりもロスチクの方に、より大きく心を開いているように感じられます。その理由がシルカとロスチクとの性別の違いにあるのか、それとも性格の違いにあるのか、あるいはゲルダお母さんの育児経験に厚みが加わったためなのか、それを明確に特定することは難しいということです。

一例を挙げておきます。まずこの下の映像はゲルダお母さんとロスチクの6月18日の映像です。



同じようなシーンでこの下は私が撮ったものですがゲルダお母さんとシルカで見ていただきましょう。

Gerda the polar bear waits for visitors' private feeding,
at Novosibirsk Zoo, Russia (Sep.12 2014)


シルカの方が物の見切りが早く、そして母親に対しては距離を置く傾向があるわけです。再び現地に出向いてこういったことを見極めてみたいと考えています。これはホッキョクグマ親子というのものを考察するにあたって、極めて需要なテーマです。この問題を正面から受け止めて考えていきたいと思っています。

一つだけ大胆な予想をしておけば、ゲルダお母さんは「女の子よりも男の子を育てるほうがうまい」母親なのかもしれないということです。ところが私の見たところ札幌のララはその逆で、「男の子より女の子を育てるほうがうまい」母親だと思っています。「長期遠征の最終日に見たララとアイラ ~ ララは男の子より女の子を育てるほうが得意? 」をご参照下さい。

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(2014年9月ノヴォシビルスク動物園訪問記)
◎2014年9月11日(木曜日)訪問
・リバーパークホテルからノヴォシビルスク動物園へ ~ ホッキョクグマたちに御挨拶
・容姿端麗なゲルダお母さん、その娘への態度に見る子育て初体験の初々しさ ~ 育児スタイルを模索中
・シルカ、順調に成長を遂げるその素顔
◎2014年9月12日(金曜日)訪問
・ノヴォシビルスク動物園訪問二日目 ~ ゲルダお母さんとシルカの不安定な関係
・ゲルダの将来への道のりと課題 ~ 一頭の母親と一頭の雌の二役の演技の動機となっているもの
・シルカ、その聡明かつ醒めた知性が発散する魅力 ~ ミルク、マルル、ポロロを超える逸材か?
・クラーシン(カイ)の性格とその素顔 ~ 双子兄弟のピョートル(ロッシー)との違い
◎2014年9月13日(土曜日)訪問
ノヴォシビルスク動物園訪問三日目 ~ "Pour que Gerda et Shilka soient heureuse..."
シルカちゃん、ゲルダさん、クラーシン君、お元気で! そしてまた会う日まで!
by polarbearmaniac | 2016-07-04 00:30 | Polarbearology

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