街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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セルビア・ベオグラード動物園と中国・広州市の正佳極地海洋世界を結んだ「暗黒の闇」の連鎖の世界

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秋田県が購入を予定し釧路市動物園に寄贈する予定だったベオグラード動物園の幼年バイブリッド個体、すなわち「幻の東欧の個体」のバベ
Image:Belgrad Zoo
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セルビア・ベオグラード動物園の「ハイブリッド」であるセーザ
Photo(C)Вечерње Новости

セルビアのベオグラード動物園で飼育されているハイブリッドのホッキョクグマたち(正確には “Polar Bear/Kodiak Bear Hybrid”)については以前に相当に詳しく投稿したつもりです。これは世界のホッキョクグマでも闇の部分に属しており、このベオグラード動物園で誕生したハイブリッドのホッキョクグマがセルビアから中国に売却された流通の過程にも、まさに闇から闇へと不気味な黒い線が伸びていったという話なのです。そして以前に秋田県が購入してツヨシのパートナーとすることを視野に入れて釧路市に譲渡しようとした「幻の東欧の個体」こそ、この闇の黒い線の延長にあった話だったのです。これらについては過去関連投稿を全てご参照頂かなくてはならないわけですが、とりあえず「秋田県が購入断念の「幻の東欧の個体」、突然中国にその姿を現す!」、「中国に突然現れた「幻の東欧の個体」はヒグマとの混血か? ~ 深まる謎」、という投稿を御参照頂き、次に「セルビア・ベオグラード動物園のハイブリッドの正体 ~ “Polar Bear/Kodiak Bear Hybrid”」という投稿において結論的なことが述べられていますので、それをご参照下さい。それから、このベオグラード動物園が2011年に製作した同園の動物たちを世話する飼育員さんをシリーズで紹介した映像があります。長いですのでこのハイブリッドのホッキョクグマペア、その他が登場する部分のみ下に御紹介しておきます。その中にこの秋田県が購入を予定していた「幻の東欧の個体」の姿が登場するのです。この「幻の東欧の個体」の映像は挟み込まれた映像であることと時期から考えてこの「幻の東欧の個体」そのものであることは疑いようもありません。



このセルビアのベオグラード動物園で飼育されてるハイブリッドのホッキョクグマのペアのうち、雌のエリザベトは2014年に亡くなっており彼女のパートナーだった雄のセーザは現在32歳になっているものの存命しています。このセーザの姿が来園者によって最近ネット上にアップされ世界的にも非常に反響を呼んでいます。 それを見ていだたきましょう。



セーザも32歳になっているそうですから足腰が弱っていて、こうしてやっと立ち上がるという状態であっても全くおかしくはないのですが、「虐待」されてこういう飼育状態になっているのだと誤って解釈する人は一般人の中には非常に多いでしょう。

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広州市正佳極地海洋世界の皮扎 (Pizza)  Photo(C)getty

さて、先日「中国・広東省、広州市の世界からの批判を浴びる「広州市正佳極地海洋世界のホッキョクグマ」の謎」という投稿を行っていますが、中国・広州市の正佳極地海洋世界のバイブリッドのホッキョクグマである「皮扎 (Pizza)」もこうしてネットに映像がアップされ、「世界で一番悲惨なホッキョクグマ」などという言われ方をされて署名活動も行われ続けています。この「皮扎 (Pizza)」はまさしくセルビア・ベオグラード動物園のセーザの孫であろうと思います。曾孫かもしれませんが、しかしいずれにせよベオグラード動物園のセーザの血を直系で引き継いでいることは間違いありません。
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Photo(C)getty

ベオグラード動物園のセーザもさきに御紹介した映像から、もう先はそう長くはないかもしれません。ベオグラード動物園で誕生したハイブリッド個体は闇から闇へと流れて中国に行きつき、そして現在中国でそういったバイブリッドが何頭存在しているのかを確認することは容易ではありません。公営の動物園、たとえば北京動物園などでこういったハイブリッド個体を導入することはありえず、民営のレジャー施設のような動物園だけがこういったハイブリッドを導入しているとみて間違いないわけで、そういった施設に暮らすハイブリッド飼育の全容を把握することは困難です。

彼等の姿が大きくネット上に現れるときというのは、こういった「最近流行」の動物権利保護活動家が声を上げる時だけだというのは皮肉な話です。

(資料)
Вечерње Новости (Jul.18 2016 - Istina iza grozne slike "umirućeg" medveda iz BG zoo vrta koju svi šeruju)
Сеница.ру (Jul.30 2016 - Любители животных выступили против строительства пингвинария в Белграде)
Сайт газеты Metro (Jul.29 2016 - "Плачущий" белый медведь по кличке Пицца заперт в торговом центре в Гуанчжоу)
The Sun (Jul.29 2016 - POLAR DESPAIR Distressing moment exhausted beast struggles to stand while covered in his own faeces in Serbian zoo)

(過去関連投稿)
(*ハイブリッド関連)
秋田県が購入断念の「幻の東欧の個体」、突然中国にその姿を現す!
中国に突然現れた「幻の東欧の個体」はヒグマとの混血か? ~ 深まる謎
中国・大連で人工哺育の淘淘、乐乐、静静の出生の謎を追う ~ 「異形」 は先天的なのか?
男鹿水族館がホッキョクグマ売買をめぐり動物商を提訴 ~ その報道内容の裏側に隠された重大な意味
男鹿水族館がホッキョクグマ購入契約の着手金返還訴訟で動物商に勝訴 ~ 動物商の真の意図を探る
ホッキョクグマの雑種(Ursid hybrid)を考える(1) ~ ドイツ・オスナブリュック動物園のティプスとタプス
ホッキョクグマの雑種(Ursid hybrid)を考える(2) ~ セルビア ・ ベオグラード動物園を覆う深い謎
ホッキョクグマの雑種(Ursid hybrid)を考える(3) ~ 自然界におけるホッキョクグマのハイブリッド
大連の「異形」の赤ちゃんは 「ホッキョクグマの毛皮をまとったヒグマの赤ちゃん」 だった!
中国・烟台市の蓬莱海洋極地世界の赤ちゃん元元が公開へ ~ 中国で増加するハイブリッド展示上の問題点
中国・浙江省杭州市の極地海洋公園のハイブリッド ~ 奇々怪々とした中国民間施設でのハイブリッドの存在
中国・天津市の天津海昌極地海洋世界でホッキョクグマの赤ちゃん誕生! ~ そしてカナダでの映画撮影
映画 “Il mio amico Nanuk” で共演したエイギー(Agee) とハイブリッドの皮祖 (Pezoo)
セルビア・ベオグラード動物園のホッキョクグマのハイブリッド個体(Ursid hybrid)は何故出現したのか?
某国営放送局の某番組について ~ 決して姿を見せぬ "暗黒の闇" と "深い霧" に潜む "謎の顔"
セルビア・ベオグラード動物園のハイブリッドの正体 ~ “Polar Bear/Kodiak Bear Hybrid”
中国・広東省、広州市の世界からの批判を浴びる「広州市正佳極地海洋世界のホッキョクグマ」の謎
by polarbearmaniac | 2016-07-30 23:55 | Polarbearology

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