街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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ドイツ・ロストック動物園のフィーテの成長 ~ 「ロストック系」のプリンスの逞しさ

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フィーテ (Eisbär Fiete/Белый медведь Фиете)
Photo(C)Zoo Rostock & Darwineum

一昨年2014年の12月3日にドイツ北部にあるロストック動物園でヴィルマお母さんから誕生した雄のフィーテ(Fiete)については久し振りの投稿になります。考えてもみれはこのフィーテは札幌のリラや浜松のモモと同じ年齢であるわけです。ただしこのフィーテは雄(オス)ですので、彼と雌(メス)であるリラやモモの違いというのは成長するにつれやはり感じてくることは間違いないものと思われます。昨年に「ドイツ・ロストック動物園のフィーテが一歳へ ~ 彼こそがリラの将来のパートナーの最有力候補か?」という投稿を行っているのですが、仮にもし円山動物園が欧州との個体交換交渉に成功したとすればこのフィーテは血統面からも年齢面からも札幌にやってくるその最有力候補のうちの一頭となるでしょう(まあそううまくはいかないでしょう)。フィーテはいわゆる「ロストック系」のプリンスという存在だからです。そうした観点からこのフィーテの成長を追っていくのも興味深いことかもしれません。

さて、前回の投稿は昨年12月に行われたフィーテの一歳の誕生会についてでしたが、それから今日までのフィーテ、そして彼の母親である現在13歳であるヴィルマお母さんの姿をいくつかの映像で見てみましょう。

まず下は昨年12月30日のものです。



ウーン.....私の目には昨年の12月頃の大阪のモモのほうがもっと器用に遊んでいたように記憶していますが......。 さて、次は今年の2月の映像です。寝ているのはヴィルマお母さんです。フィーテが授乳を求めて唸りまくっていますので音声をonにして下さい。



ヴィルマお母さん、「しょうがないわね。」という感じで体勢を変えています。フィーテの体が急に成長したような印象も受けます。 さて、次は今年の5月の映像です。フィーテの動きもなかなか逞しくなっています。さすがに雄のホッキョクグマだと思います。



ロストック動物園というのはおもちゃをいくつも与えるといったエンリッチメントはあまりやっていないようす。 さて、次は今年の7月の映像です。下にいるのがフィーテです。



とにかくフィーテの成長によって体がますます逞しくなっているのに驚かされます。しかしヴィルマお母さんは終始そのフィーテに対して力による優位性を維持して譲りません。これは母親として大事なことなのです。しかしそれがいつまで続くかは問題でしょう。

このフィーテはおそらく秋には欧州における雄の幼年個体の集中プール基地であるイギリスのヨークシャー野生動物公園に移動するものと思われます。ちなみにこのフィーテの父親はあの故クヌートの父親であったラルス(現 デンマーク・オールボー動物園)です。先日の投稿のように「猫は父親の性格が遺伝する」というのがホッキョクグマにも当てはまるとすれば、フィーテと故クヌートの性格は似ていなければならないわけですが、こればかりは何とも言えません。このフィーテの成長をこれからも注意して追い続けたいと思います。

ホッキョクグマには本来、国民性などあるはずはないのですが、私にはやはりロシアのホッキョクグマとドイツのホッキョクグマはどこかが違っているように見えてしょうがありません。年齢が一歳違うので本当は比較するべきではないのですが、私の感じでは同じ雄でもこのフィーテよりもノヴォシビルスク動物園のロスチクのほうに親近感を感じます。ロシアのホッキョクグマであるロスチクのほうがフィーテよりも将来的にはパートナーに対して包容力のあるホッキョクグマになるような感じがしてしょうがありません。血統面を全く無視すれば札幌のリラのパートナーはフィーテよりもロスチクのほうが向いているように思います。ロスチク、そしてその他のロシアのホッキョクグマのほうが傍若無人なところのあるリラをうまく受け止められるような気がするのです。

(過去関連投稿)
ドイツ・ロストック動物園でホッキョクグマの赤ちゃん誕生! ~ ヴィルマが自己の12歳の誕生日に出産
ドイツ・ロストック動物園で誕生の赤ちゃんは順調に生後五週間が経過 ~ 性別判定を急ぐ同園
ドイツ・ロストック動物園で誕生の赤ちゃんは順調に生後7週間目へ ~ ヴィルマお母さんの母性
ドイツ・ロストック動物園の赤ちゃん、産室内で運動量が増す ~ ヴィルマお母さんの丁寧な育児
ドイツ・ロストック動物園の赤ちゃん、産室内で転げまわる ~ 生後58日が経過
ドイツ・ロストック動物園でヴィルマお母さんから誕生した生後二か月の赤ちゃんの性別は雄(オス)と判明
ドイツ・ロストック動物園で誕生した雄の赤ちゃんに各国メディアが注目 ~ クヌート関連でスターの座へ
ドイツ・ロストック動物園で誕生の雄の赤ちゃんが、より活発になる ~ うまく対応するヴィルマお母さん
ドイツ・ロストック動物園で誕生の雄の赤ちゃん、生後86日が経過 ~ まだ足取りは幾分安定せず
ドイツ・ロストック動物園で誕生の雄の赤ちゃん、産室内でおもちゃのボールで遊ぶ
ドイツ・ロストック動物園で誕生の雄の赤ちゃんの候補名5つが選考される ~ ネットでの最終投票へ
ドイツ・ロストック動物園の雄の赤ちゃんの名前が "フィーテ(Fiete)" に決まる ~ 命名式が開催される
ドイツ・ロストック動物園の雄の赤ちゃん、フィーテの近況 ~ おもちゃ好きな性格
ドイツ・ロストック動物園の雄の赤ちゃん、フィーテの生後半年のお祝い会が開催される
ドイツ・ロストック動物園のフィーテがヴィルマお母さんと共に広い展示場(Bärenburg)へ移動
ドイツ・ロストック動物園のフィーテの近況 ~ 元気の良さに手こずるヴィルマお母さん
ドイツ・ロストック動物園のフィーテが一歳へ ~ 彼こそがリラの将来のパートナーの最有力候補か?
ドイツ・ロストック動物園のフィーテの一歳の誕生会が開催される ~ 成長をどう見守り何に昇華させるか?
by polarbearmaniac | 2016-08-23 01:00 | Polarbearology

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