街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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ロシア極北・チュクチ自治管区 リィルカイピ村でホッキョクグマの生後約8ヶ月の孤児が発見・保護される

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リィルカイピ村 Photo(C)Шабанов

深夜になってロシアから非常に重要なニュースが流れてきました。ロシアの最北東端に位置するチュクチ自治管区のリィルカイピ(Рыркайпий)村の付近で数日前に生後8ヶ月ほどの母親のいないホッキョクグマの赤ちゃんが村民によって発見・保護されたとのことです。母親の姿が近くには全く見当たらず密猟者によって殺されてしまった可能性が極めて大きいと村民は語っているそうです。この赤ちゃんについては現地で村民が魚などの食べ物を与えて村の納屋のような場所に保護しており、すでにロシア連邦政府の自然管理局 (RPN)に連絡がなされ、現在ではその場所ですでに事実上は管理官の保護下に置かれているそうです。自然管理局はこの孤児の赤ちゃんの今後の保護と飼育のためにロシア国内のどの動物園でそれを行うかについての選定を数日以内に行う模様です。尚、この赤ちゃんの性別についてはまだ報じられていません。
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この赤ちゃんには同情を禁じ得ません。こうして母親を失ってしまったわけですから人間によって見つけられなければ間違いなく餓死してしまうでしょう。極北の地よりの続報を待ちたいと思います。現在の段階以降、どうやって事態が推移していくだろうかといことについては是非「ロシア極北で負傷、ペルミ動物園で保護されたセリクについて ~ ロシアでの野生孤児の個体保護の問題点」という投稿をご参照下さい。

さて、こうしてまた野生のホッキョクグマの幼年個体がロシア国内の動物園に仲間入りすることになるわけですが、それがいったいどこの動物園になるかに注目したいと思います。 この赤ちゃんには本当に気の毒ですが、私にとってはまたこれで一頭、ロシアで新たに会うことができるホッキョクグマが出現したという気持ちであることも率直に言わねばなりません。そしてこういった野生孤児個体によって世界の飼育下のホッキョクグマの血統の多様性が維持されてきたというのも事実なのです。少なくとも20年近く前ならばこうした野生孤児個体が日本(あるいは欧州)に売却ということによって来るということはあったのですが、それはもう当の昔にできなくなってしまっているわけです。

(資料)
РИА Новости (Aug.27 2016 - На Чукотке нашли одинокого белого медвежонка)
МТРК «МИР» (Aug.27 2016 - На Чукотке ищут дом для одинокого белого медвежонка)
Телеканал "Звезда" (Регистрация) (Aug.27 2016 - Одинокого белого медвежонка нашли на Чукотке)
Российский Диалог (Aug.27 2016 - Удивительная находка на Чукотке: местные жители обнаружили белого медвежонка, мать которого погибла от рук браконьеров)

(過去関連投稿)
ロシア極北 チュクチ自治管区の村落、リィルカイピの人々とホッキョクグマとの関係
ロシア極北 チュクチ自治管区リィルカイピ村でのホッキョクグマ射殺事件 ~ 求められる捜査当局の本腰
by polarbearmaniac | 2016-08-28 02:30 | Polarbearology

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