街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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イギリス・ヨークシャー野生動物公園で悠々と暮らすホッキョクグマたち ~ Downgrade となる他園への転出

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ヴィクトルとピクセル Photo(C)Yorkshire Wildlife Park

イギリスのサウス・ヨークシャー州 ドンカスター近郊にあるヨークシャー野生動物公園(Yorkshire Wildlife Park) は欧州における雄(オス)の幼年・若年個体の集中プール基地であり、そういった個体が繁殖可能な年齢になるまでここで飼育されるということになるわけです。現在このヨークシャー野生動物公園にはオランダの「動物帝国」生まれの3歳のピクセル(ピセル)、ロシアのイジェフスク動物園生まれの2歳のニッサン、ドイツのヘラブルン動物園生まれの2歳のノビという三頭の若年個体の他に、繁殖からは引退して(引退させられて)オランダ・レネンのアウヴェハンス動物園から移動してきた18歳のヴィクトルという合計四頭の雄のホッキョクグマたちが暮らしています。
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ニッサン Photo(C)Yorkshire Wildlife Park

雄のホッキョクグマの同居というのは実は非常に難しいわけですが、いろいろな情報を総合しますとヴィクトルとピクセル(ピセル)、ニッサンとノビという組み合わせて同居が行われているようです。その姿を映像で見てみましょう。まず最初の映像ですが、これは最初に映っているのはノビのように思います。やがて二頭が水で遊び始めるのですが、これはニッサンとノビでしょう。



随分とゆったりと暮らしているようです。次の映像ですが、最初に映っているのは間違いなくヴィクトルでしょう。次に水の中での二頭のシーンですがこれはヴィクトルとピクセルのように思います。



次の映像は一昨日のものですが、これは何と三頭同居の映像で、ピクセル、ニッサン、ノビという三頭の若年個体の揃い踏みのようです。



映像としてはとりたててどうこう言うものではなく彼らの日常の姿を捉えたものです。自然の中で悠々と暮らしているといった感じです。おそらくもう数か月すればここにロストック動物園からフィーテがやってくることになるかと思われます。
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ノビ Photo(C)Yorkshire Wildlife Park

こういう場所に暮らしている彼らですが、繁殖可能な年齢になったときにはオランダのエメン動物園に暮らしている雌の個体とペアとなるべく他園に移動することになるわけです。一度このヨークシャー野生動物公園のような場所に暮らした個体を普通の動物園に移動させるということは、つまり飼育環境のダウングレードということになるわけです。欧州の個体との交換というのは、実はこういったことからも非常に難しいと言えるわけです。マニトバ基準などというもすら欧州のこうした類似の施設ではすでに乗り越えられてしまった基準であり、いまだにコンクリートの地面やら室内外の扉を閉鎖してしまっているような状態が普通である日本の動物園との乖離は甚だしく大きいと言わざるを得ません。このヨークシャー野生動物公園のホッキョクグマたちについて語るときに私はいつも同じような内容の投稿を行ってしまうということなのです。
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ピクセルとヴィクトル Photo(C)Yorkshire Wildlife Park

(資料)
Daily Mail (Feb.21 2016 - Heart-warming video shows the moment two polar bears become instant best friends as they go for a swim together the very first time they meet)

(過去関連投稿)
イギリス・ヨークシャー野生動物公園のヴィクトルの姿 ~ 「飼育下の集団の維持」について
イギリスのヨークシャー野生動物公園に移動した二歳の雄のピセル ~ 「基準」を超えた環境へ進む欧州
モスクワ動物園の生後22ヶ月の雄のニッサンがイギリスのヨークシャー野生動物公園に到着
ドイツ・ミュンヘン、ヘラブルン動物園のネラとノビの双子が同園を出発、オランダとイギリスに到着
(*「集中基地システム」関連)
欧州がホッキョクグマの幼年・若年個体をプールする 「集中基地」 を計画 ~ 雌はオランダ、雄はイギリスへ
オランダ・ヌエネン、「動物帝国」のピセルがイギリスへ ~ 欧州の若年個体「集中基地システム」が発動
オランダ・エメン動物園、来春に新施設が完成 ~ 幼年・若年個体集中基地システムの機能拡充へ
イギリス・ヨークシャー野生動物公園で暮らす四頭の雄たち ~ 「集中基地システム」の持つ別の意味
by polarbearmaniac | 2016-09-10 23:55 | Polarbearology

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