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ドイツ・ニュルンベルク動物園、ヴェラとシャルロッテの母娘の近況 ~ 行動の精彩さの有無への評価

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ヴェラとシャルロッテ (C)Tiergarten Nürnberg

ドイツのニュルンベルク動物園で2014年の11月21日にヴェラお母さんから誕生した雌のシャルロッテについては一歳の誕生日までその成長を追い続けたのですが、それ以来は投稿していませんでした。考えてもみればシャルロッテは札幌・円山動物園のリラや浜松市動物園のモモと同じ年齢であり、そして性別は同じ雌というわけですから、その成長を比較してみるのはおもしろいかもしれません。とはいっても現時点では体の大きさというよりも母親との関係についてこの三頭がどう異なっているのかと言う点も興味のあるところです。今年に入ってからのヴェラとシャルロッテの映像をいくつか拾って見てみましょう。

まず今年の4月の映像ですが、やはりシャルロッテは随分と大きくなりました。母親であるヴェラはそれほど体の大きくないホッキョクグマですので母娘の大きさの対比はそれほどないようにすら見えます。非常にもんびりとした姿です。母親のヴェラも雄のフェリックスがいないせいか、神経質そうな態度は見せていません。



続いて5月の映像です。非常に抑制された動きの場面が集められていると思います。



続いて6月のシーンです。これは母娘の遊びですが、それほど激しいものではなく比較的節度があるといった感じです。友達感覚といったものがうかがえる場面もあります。



次は7月のシーンです。気温が高いようで母娘共にやや動きが鈍いようです。特にヴェラはやや息づかいが荒いように見えます。そこへいくと、あのバフィンとモモという母娘は夏の暑さには耐性がかなりあるということがわかります。



次は8月のシーンです。あまり激しい動きはありません。



こういった映像を見ていきますと、この母娘は非常に穏健な母娘関係にあるという評価を言うことは可能です。一方で、やや精彩がない母娘ではないかという印象を持つことも可能でしょう。ニュルンベルク動物園のこの母娘は終日展示ですしバフィンとモモは半日展示だったのでこの二組の母娘は動き方が違うのだという考え方もできるかもしれません。すでに一歳半を越えている娘のシャルロッテですのでその性格は一応は固まってきていると思います。私の感じではこのシャルロッテは優しい性格であるというよりは、やはり自意識がやや強いホッキョクグマであるようには見えます。ところが爆発的な瞬発力やエンジンがかかって遊びだすという雌でもないようです。なにか不完全燃焼のようなものを感じるわけです。母親であるヴェラもそれほど容量の大きな母親には感じられないということです。それは私が実際に見たヴェラと双子の息子であるグレゴールとアレウトの姿を見た時も感じたことでした。このヴェラは現在13歳、ノヴォシビルスク動物園のゲルダは8歳です。ヴェラとゲルダを比べれば(血統登録情報ではヴェラとゲルダは姉と妹にあたるわけですが私は異説を主張しています)やはりヴェラの方が行動も成熟したホッキョクグマですが、器の大きさという点ではゲルダの方がはるかに大きいように思います。やはりゲルダの方が大物だと私には感じます。

このシャルロッテも今年のクリスマス前には欧州の雌の幼年・若年個体の集中プール基地であるオランダのエメン動物園に移動することになると思います。その場合にこのニュルンベルク動物園にはオランダからフェリックスが戻ってくると考えるのが順当ですが、あるいは別の雄が登場する可能性があるかもしれません。ただしヴェラというのは本来かなり神経質なホッキョクグマですので真っ先に問題となるのはその雄との相性でしょう。このヴェラというのは旭川のイワンのすぐ下の妹で現在13歳です。つまりモスクワのシモーナの娘というわけです。神経質なところは母親であるシモーナにはあまり似ていない性格であるようにも思います。シモーナはもっとおおらかな性格です。

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by polarbearmaniac | 2016-09-26 22:30 | Polarbearology

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