街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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ドイツ・ロストック動物園のフィーテがハンガリーへ ~ 同園の新しい飼育展示場の工事が開始へ

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フィーテ (Eisbär Fiete/Белый медведь Фиете)
Photo(C)Zoo Rostock

さて、非常に不可思議なニュースがドイツから流れてきています。私にはこのニュースの本当の意味がよくわかりません。 ドイツ・ロストック動物園で一昨年2014年の12月3日にヴィルマお母さんから誕生した雄のフィーテ (Fiete) がハンガリーに移動するそうです。ロストック動物園では現在の1958年からある古くて歴史のあるホッキョクグマ飼育展示場 ("Bärenburg") を解体して新しい飼育展示場 ("POLARIUM") の建設工事に取り掛かることになり、現在この動物園で暮らしているホッキョクグマたちはその期間中は他園に預けられることになるわけですが、まず間もなく2歳となるフィーテがハンガリーの動物園に移動すると報じられています。そして彼はそこで将来の繁殖を担うこととなる模様です。



現在ハンガリーの動物園でホッキョクグマを飼育しているのはニーレジハーザのソスト動物園だけであり、そこに暮らしているのは29歳の雌のシンバ(姫路のユキ、仙台のポーラの母親)一頭です。となればフィーテがそこに移動するということはあまり考えられないわけです。あとは2013年までホッキョクグマを飼育していたブダペスト動物園ですが、それならば可能性はあるでしょう。どちらにせよ、このフィーテのパートナーは欧州の雌の幼年・若年個体の集中プール基地であるオランダのエメン動物園から移動してくる可能性は高いと思いますが、そうとも断言できないでしょう。何故なら現在エメン動物園で飼育されている3頭の雌の若年個体はいずれもロストック系であるフィーテとは多少の差はあれ血の繋がりがあるからです。となれば、全く別の動物園からの雌(メス)の個体がフィーテのパートナーとしてハンガリーに移動してくるという可能性も想定しうるからです。ともかく報道ではフィーテの移動先は「ハンガリー」とだけ述べられており、ロストック動物園自身も具体的にフィーテの移動先については現時点で何の発表もしていません。もう少し状況を見守る必要がありそうです。本来でしたらフィーテは欧州の雄の幼年・若年個体の集中プール基地であるイギリスのヨークシャー野生動物公園に移動するはずですが、何故ハンガリーなのでしょうか? 先日も述べましたが、現在アムステルダムのEAZAのホッキョクグマのコーディネーターはハンガリー人の方です。どうも一癖ある方のようで、自国の動物園のホッキョクグマの飼育展示を充実させたいといったことがフィーテのハンガリー行きを決定した動機にあるのかもしれません。仮に万が一にでもそうだったとすれば、やはり非常に問題でしょう。欧州にはフィーテよりも年長にもかかわらずパートナーのいない雄の若年個体が何頭もいるからです。
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ヴィルマお母さんとフィーテ Photo(C)Zoo Rostock/Joachim Kloock

それから、フィーテの母親である13歳のヴィルマは工事期間中はデンマークに移動するそうですから、おそらく移動先はスカンジナヴィア野生動物公園でしょう。27歳の雌のヴィエナ(ヴィルマの母親)については移動先はまだ最終的には確定していないそうです。このヴィルマとヴィエナは2018年に完成する予定の新飼育展示場 ("POLARIUM") には戻ることになる予定だそうです。この三頭のホッキョクグマたちのお別れ会は10月16日に開催されるそうです。

もう少し情報が詳しく出てこないとフィーテのハンガリー行きの本当の意味はわからないように思います。

(資料)
svz.de (Oct.11 2016 - Eisbär Fiete zieht nach Ungarn) (Jun.16 2016 - Polarium für Eisbären soll Anfang 2018 fertig sein)
Zoo Rostock (Großes Abschiedsfest für Fiete & Co.)

(過去関連投稿)
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by polarbearmaniac | 2016-10-11 20:00 | Polarbearology

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