街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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ドイツ・ブレーマーハーフェン臨海動物園のリリーが満一歳となる ~ 荒々しさすら感じさせる活動的な母娘

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ヴァレスカお母さん(左)とリリー(右)
Photo(C)NWZ/Heiner Otto

昨年の繁殖シーズンで誕生した個体は満一歳までは定期的にその成長を追い続けていくことを基本的な方針としています。北ドイツの港町であるブレーマーファーフェンの臨海動物園(Zoo am Meer Bremerhaven)で昨年12月11日にヴァレスカお母さんから誕生した雌(メス)のリリー(Lili)も順調に満一歳を迎え、昨日11日の日曜日に誕生日が祝われました。魚や肉や果物の入った二つの氷のケーキのプレゼントや、おのちゃのプレゼントがあったそうです。実は昨日この模様のネットでのライブ中継があったそうなのですが私は見落してしまいました。昨日の様子を映像で見てみましょう。





なかなか貪欲に食べているようです。この下の映像では飼育員さんたちがケーキを作っているところや、おもちゃをもらうリリーの姿を見ることができます。



このリリーは遅くとも来年の暮れまではこの動物園に留まってヴァレスカお母さんと同居するそうです。その後についてはやはり欧州の雌の幼年個体の集中プール基地であるオランダのエメン動物園に移動することになるはずですが、現時点では同園はまだそのことについては語っていません。ただしこのリリーの所有権は同園が保持するそうですから、このあたりも微妙なポイントかもしれません。リリーの姉であるラーレの所有権はロストック動物園にあるのですが、それはヴァレスカお母さんの所有権がロストック動物園にあるからで、今回の第二子であるリリーについては、彼女の父親であるロイドの所有権がブレーマーハーフェン臨海動物園にあるために、同園が二番目の子供の権利を獲得するというのは契約上は当然の話だと言えます。
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Photo(C)Zoo am Meer Bremerhaven

このリリーは私が映像で見る限りはブルノ動物園のノリアよりも何か荒々しさのようなものを感じます。私はノリアのほうが素晴らしい個体であるように思います。というのは、ノリアのほうが母親であるコーラから多くを学んでいるように私には見えますし、コーラの方が母親としてはキャリアも長く母性も豊かで、そして優れた母親のように私には思えてしょうがありません。しかしこういったことは実際に会ってみてまとまった時間を観察に費やしませんとはっきりとは言えませんね。このリリーにも熱心なファンがいて毎日彼女に会いにいらっしゃるそうです。

このヴァレスカお母さんは2004年12月9日にロストック動物園で生まれ、現在12歳になったばかりです。つまりズーラシアのツヨシよりちょうど一歳年下です。しかしヴァレスカは今回のリリーに対してが二度目の育児となります。彼女はフィンランドのラヌア動物園のヴィーナスと双子姉妹です。ヴィーナスもすでに育児の経験があるわけで、まさに「双子姉妹の神話」が見事に当てはまっているわけです。このヴァレスカとヴィーナスの双子姉妹が2004年12月9日にロストック動物園の産室でヴィエナお母さんから誕生した瞬間をご覧ください。これは今まで何回かご紹介してきた映像です。音声は必ずonにして下さい。



ヴァレスカ(そしてヴィーナス)は13歳となったツヨシと並んで現在は12歳という繁殖適齢期のホッキョクグマですから、彼女は子供と一緒の時しか誕生日のお祝いを祝ってもらえないわけです。しかし昨日のように一歳になったリリーと一緒にケーキをもらうということは、繁殖適齢期の雌のホッキョクグマにとっては「勲章」であるということを意味していると言って過言ではありません。

(資料)
Nord24 (Dec.12 2016 - Happy Birthday Lili! So schön war die Eisbären-Party)
kreiszeitung.de (Dec.12 2016 - „Lili“genießt Geburtstagstorte)
radiobremen (Dec.11 2016 - Eisbärin Lili ist ein Jahr)
NWZ on line (Dec.12 2016 - So köstlich feiern Eisbärenkinder Geburtstag)

(過去関連投稿)
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by polarbearmaniac | 2016-12-12 21:00 | Polarbearology

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