街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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2016年のホッキョクグマ出産シーズンが最終コーナーへ ~ 急速に縮小する日本での赤ちゃん誕生の可能性


今年2016年ももう12月下旬に入っています。本当に不思議なことに世界の動物園では12月に入ってからホッキョクグマの赤ちゃん誕生のニュースがピタリと止まってしまいました。11月初頭からあれほど好調だった赤ちゃん誕生でしたが、例年は最も誕生が報じられるべき12月上旬に何のニュースもないといのが奇妙です。日本のホッキョクグマで最も有望であるはずの男鹿水族館のクルミの現在の状態はこの上の写真のようにのんびりと屋外で昼寝をしているということのようです。この写真だけでは何とも言えませんし問題はこういった昼寝の時間以外にクルミがどのような行動をとっているかが問題ではありますが、私見ではまだまだ彼女の出産の期待は消えてはいないと思っています。ただし確かにその確率は日を追うごとに急速に小さくなっているということも事実ではありますが.....。

ホッキョクグマの赤ちゃん誕生の事実をどう発表するかは施設によって大きなバラつきがあります。経験的に言いますと非常に早いのはオランダやデンマークの動物園で、誕生後の最初の関門である生後72時間以内に授乳が確認できれば発表します。ドイツなどでは生後一週間あたりが多いような気がします。これは生後72時間を含め、最初の一週間を第一関門という理解をしているということだと思います。これも筋の通ったやり方だと思います。アメリカの場合は、今回のコロンバス動物園の場合は比較的早かったですが、通常では生後3週間~一ヶ月位ではないでしょうか。遅いのはロシアの動物園で、カザン市動物園などは一般公開の日(つまり生後3ヶ月から100日前後)が同時に誕生の発表だったりするわけです。モスクワ動物園は特殊で、公式発表をしないまま母親が自然に赤ちゃんを連れて屋外に登場するようになってから誕生の事実を発表したりなど、時期はバラつきがあります。日本の動物園はバラバラです。札幌・円山動物園はドイツの動物園に近いように思いますが、しかし2010年12月のアイラの誕生の時は誕生の二日後の発表でオランダ・デンマークの動物園のように早かったと記憶しています。大阪・天王寺動物園も非常に早くてモモの誕生の時は翌日だったですね。男鹿水族館はミルクの誕生の時は誕生から数時間して発表がありました。しかし今年に関して言えば、たとえば日本平動物園や姫路市立動物園で赤ちゃんが誕生しても発表は遅くなるだろうと思います。特に後者は相当に慎重になるだろうと思います。仙台の八木山動物公園で赤ちゃんが誕生すればはたしていつ発表するかは予想は難しいです。旭山動物園は多分発表は早いでしょう。

それやこれやを総合的に考えて現時点で予想すれば、今年の繁殖シーズンでの日本の動物園における赤ちゃん誕生はかなり厳しいように感じます。ただし海外の場合は、まだ有望な動物園での誕生の事実の発表が行われていない動物園がいくつかあります。ただし本当に生まれているのかどうかについては情報のガードが固くてなかなか把握は難しいです。すでに誕生しているにせよ、あるいはこれから誕生するにせよ、世界のホッキョクグマ界ではあと四頭の赤ちゃんが現れてくると私は予想しています。

ともあれ、過去100年間において飼育下のホッキョクグマの出産日が早くなったり遅くなったりという傾向はないそうです。この件については、「北米の過去約100年間の飼育下のホッキョクグマ出産記録が語ること(2) ~ 出産のピークは何日頃?」という投稿を御参照下さい。

(過去関連投稿)
北米の過去約100年間の飼育下のホッキョクグマ出産記録が語ること(2) ~ 出産のピークは何日頃?
2016年のホッキョクグマ出産シーズンは折り返しの中間点を通過 ~ 今年は「豊作」の年か?
2016年のホッキョクグマ出産シーズンで後半戦に入って誕生のニュースが途絶えている不思議
by polarbearmaniac | 2016-12-22 03:00 | Polarbearology

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