街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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シンガポール動物園のイヌカの26歳の誕生会が連日開催となる ~ 彼の健康維持に万全を期す同園

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イヌカ Photo(C)Wildlife Reserves Singapore



赤道直下のシンガポール動物園で暮らす雄のホッキョクグマであるイヌカの26歳の誕生会が昨日22日を皮切りとして5日間にわたって連日行われることとなりました。このイヌカは1990年12月26日にこのシンガポール動物園で誕生しています。昨日22日の誕生祝いの初日の様子が映像で入ってきていますのでご紹介しておきます。実は22日の様子はネットでライブ中継されたらしく、四つ目の映像はその映像の録画です。魚、肉、そしてピーナッツバターなどが入った氷のケーキのプレゼントがイヌカに与えられました。









この飼育展示場は常に気温が12℃から13℃に設定されているそうで、熱帯にあっても快適に暮らせるようにとの配慮がなされています。この "Frozen Tundra" と呼ばれる新しい飼育展示場がオープンした時のことについては「シンガポール動物園のイヌカが同園内にオープンした新施設 ”Frozen Tundra” に移動」という投稿を御参照下さい。このイヌカに対しては専属のチームによって食事の管理やエンリッチメントなどが行われているそうで、健康の管理についても同園の獣医さんのチームが定期的にきめ細かいチェックを行っているそうです。イヌカにはここ3年ほどは加齢が原因と考えられる関節炎の症状と歯の問題があり、また乾燥性角結膜炎や耳に感染症の症状もあるそうです。こういったものに対して獣医さんたちのチームがグルコサミン調剤と抗炎症薬の投与によって万全の治療措置を行っているようです。イヌカの体重は現在505kgsだそうですが最適と考えられる520kgs付近に体重を保つために常に食事を管理し、そして体重の測定をおこなっているとのことです。日本の感覚では520kgsの体重というのはやや重すぎるような気もしますが、いったい何を根拠にこの体重をベストと考えているかの根拠を知りたい気もします。
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イヌカ Photo(C): Lee Li Ying

このイヌカも加齢による症状によって痛みを感じているらしい徴候がなくもないようですが、可能な限り彼を大事に飼育し続けようと同園は考えているそうです。イヌカの後にはもうホッキョクグマは飼育しないというのが方針として決まっているとのことです。つまり、一日一日がイヌカと彼のファンにとって非常に重要な意味を持っているということになるわけです。このシンガポール動物園を管理しているシンガポール動物保護局(WRS - Wildlife Reserves Singapore)は、イヌカが可能な限り豊かな人生(Bera's life)を楽しんで欲しいと願っているそうで、仮に彼が持病による苦痛などに耐えるような状態となってしまえば、配慮のある最期を迎えさせてやりたいと述べています。つまり安楽死ということでしょう。しかしまだそのような段階ではないとも述べていますので、イヌカもさらに元気でこれから何年も誕生祝いを行ってもらえると思います。しかし上の映像で見る限り彼は歩行にやや困難が生じつつあるようです。26歳にしては動きが鈍いような気がします。ちょっと気になるところですね。

(資料)
The Straits Times (Dec.22 2016 - Singapore Zoo to host 5 days of birthday celebrations as Inuka the polar bear turns 26)
Channel NewsAsia (Dec.22 2016 - Singapore Zoo's Inuka turns 26)
International Business Times (Dec.22 2016 - Happy Birthday Inuka: Singapore Zoo's polar bear celebrates 26th birthday)

(過去関連投稿)
シンガポール動物園のシェバ、35歳で一生を終える...
シンガポール動物園のイヌカが同園内にオープンした新施設 ”Frozen Tundra” に移動
シンガポール動物園のイヌカの24歳の誕生日が祝われる ~ 赤道直下に暮らす体重550キロのホッキョクグマ
赤道直下、シンガポール動物園のイヌカが25歳に ~ 動物園の場所の緯度と出産日との間の関係
by polarbearmaniac | 2016-12-23 00:30 | Polarbearology

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