街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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ロシア・ノヴォシビルスク動物園のゲルダとロスチクの冬の日 ~ シルカの「あの日」とロスチクの「その日」

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ゲルダお母さんとロスチク Photo(C)Новосибирский зоопарк

ロシア・西シベリアの大都市であるノヴォシビルスクはこのところ寒波が到来して非常に気温が下がっているようです。モスクワやペルミですら最低気温がマイナス30℃になっていますしノヴォシビルスクでも先週ではそ以下に気温が下がっていたようです。そうした厳寒の気温となっていてもホッキョクグマたちは全く関係がなく普段通りで暮らしています。2015年12月7日にゲルダお母さんから誕生したロスチクはちょうど一歳一ヶ月になっています。ロスチクは雄(オス)ですので、そのような年齢でも非常に力が強くなっています。昨年暮れから新年にかけてのロスチクとゲルダお母さんの様子をいくつかの映像で見てみましょう。ゲルダお母さん、力の強くなったロスチクにかなり手を焼いているようです。





ゲルダお母さんというのはなにしろ巨体です。ですからまだロスチクの猛攻を適当にいなす術が今のところはうまくいってはいるようです。





ノヴォシビルスクのファンの方々は実に親しげにロスチクに呼びかけ、そして話しかけています。「新年おめでとう!」などとも感情を込めてロスチクに呼びかけて挨拶しています。



さて、問題はいつまでロスチクがこのようにゲルダお母さんと一緒に時間を過ごせるかということです。ここで考えねばならないのはノヴォシビルスク動物園がゲルダの繁殖を従来通り「二年サイクル」で行うか、それとも少なくとも今回は「三年サイクル」を採用するかということです。それによってこの親子がいつまで一緒にいられるかが決まってくるわけです。仮に従来のロシアの動物園で行われてきた「二年サイクルの繫殖」が今年の新しいシーズンも行われるとなれば、この親子は長くとも今月一杯の同居ではないでしょうか。「三年サイクルの繫殖」が採用されるならば今年の秋までは親子一緒の姿が見られるかもしれませんが、しかしロスチクはロシアのホッキョクグマですので力が強く、春から夏にかけてはもうゲルダお母さんの手には負えなくなるでしょう。そうなればもっと早い時期に別居ということになるでしょう。一方でロスチクが他の動物園に移動するということならばロスチクの入手に成功した動物園の意向が彼の旅立ちの時期を決定する形となるわけです。これについては、いつその動物園がノヴォシビルスク動物園とロスチク入手の契約を締結するか(締結したか)が大きな問題であり、これについての情報を正確に把握するのは容易ではありません(シルカの時は可能でしたが)。
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ゲルダお母さんとロスチク
Photo(C)Новосибирский зоопарк

前回のシルカの時は彼女がゲルダお母さんと別れたのは2014年11月13日のことでした。その日の出来事は「ロシア・ノヴォシビルスク動物園のゲルダとシルカの母娘が本日突然永遠の別れ ~ ゲルダお母さんの動揺」という投稿を御参照下さい。現在に至るまで私はあの日のことを忘れてはいません。ましてやノヴォシビルスクの人々、そしてそれまでライブカメラの映像を楽しんでいた何人かの熱心な日本のファンの方々も同様だったでしょう。あの日の心の痛みを知っている者と知らない者とでは、現在の大阪のシルカを見つめる視線に幾分違いが出てくるのです。関西とは遠く離れた場所に住んでいらっしゃる方で当時熱心にライブカメラの映像を見ていらっしゃった方がいます。そしてその方はシルカの大阪での一般公開後しばらくして大阪に行かれ、そしてシルカと対面されました。その方がこのシルカとの初対面の体験をネット上で書かれていらっしゃるのを拝見しますと、やはり「あの日」のことを心の奥に刻んでいた方であることがすぐにわかるというわけです。

さて、少し話が横に行ってしまいましたが、実は数日前に「事件」がありロスチクが短時間ゲルダお母さんから「切り離された」という出来事がありました。その時の「親子切り離し」の一連の映像を下にご紹介しておきます。音声は必ずon にして下さい。体も大きくなって逞しくなったロスチクですが、やはりかなり動揺しています。





こうしたことがあってその後しばらくしてゲルダお母さんはロスチクに「合流」したわけですが、果たしてこれは今後のロスチク移動準備のための別居訓練ではなかったのかと勘繰りたくもなるわけですが、しかしそれは少々考え過ぎでしょう。ただしかし、今回のロスチクとゲルダお母さんとの遠からぬ日の別れについては前回のシルカの時ほどの「心の痛み」は感じないで済むような気がします。やはりシルカというのはロスチクにはない何か独特の憂愁を帯びたホッキョクグマなのです。そういったシルカの持つペーソスに、ノヴォシビルスクの人々は魅了され、そして彼女の来日後に我々日本のファンも魅了され続けているわけです。ロシア人の感性、そして日本人の感性はシルカという一頭のホッキョクグマを介在して交差しているというわけなのです。そういった点で考えれば前回のシルカとは違って今回のロスチクは、日本以外の国に行くホッキョクグマという感じがするわけです。

(過去関連投稿)
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(*シルカ関連)
ロシア・ノヴォシビルスク動物園のゲルダとシルカの母娘が本日突然永遠の別れ ~ ゲルダお母さんの動揺
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ロシア・ノヴォシビルスク動物園のシルカ (Шилка Красиновна) の偉大で華麗な血族たち
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ロシア・ノヴォシビルスク動物園のシルカの出発に感じた後味の悪さ ~ 大阪市発表を知らなかったロシア側
シルカ(Шилка)、その成長の軌跡 ~ 来園者の心の中に「物語」を作り出す稀有のホッキョクグマ
Исполнения всех желаний! С днём рождения, Шилка!
by polarbearmaniac | 2017-01-09 06:00 | Polarbearology

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