街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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ロシア北東部・ヤクーツク動物園のコルィマーナ、出産成功が濃厚の模様 ~ 2月21日に正式発表となる予定

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コルィマーナ (Белая медведица Колымана)
Photo(C)YKT.ru /Ledyanoy
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ロシア北東部・サハ共和国の首都であるヤクーツクは人間の居住する都市としてはまさに極寒の都市です。その気温は本日(1月12日)の予想では最高気温が-31℃、最低気温が-45℃という厳しさです。このヤクーツクの動物園に暮らす若いペアは、雌(メス)が野生孤児出身の推定5歳のコルィマーナ(Колымана)と雄(オス)がサンクトペテルブルクのレニングラード動物園であのウスラーダの15番目の子供として誕生した現在は5歳になったばかりのロモノーソフ(Ломоносов)です。このペアは一昨年2015年の繁殖シーズンに繁殖行為があったためにすでにコルィマーナが3歳という若さで産室入りしたわけですが、やはり若すぎたためか出産には成功しませんでした。しかし次の年の昨年2016年にこの二頭にはまた繁殖行為があり、その結果として昨年11月にコルィマーナはまた産室入りしたというわけです。つまりこのペアは4歳の時点で繁殖に挑戦したというわけです。
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コルィマーナとロモノーソフ (Белая медведица Колымана и Белый медведь Ломоносов) Photo(C)SakhaNews

さて、昨日1月11日にサハ共和国の環境省 (Министерство охраны природы Республики Саха Якутия)の副大臣がヤクーツク動物園の視察後に報道陣に非公式的な場で「動物園の評価は単純な事実、つまり繁殖の実績によって決まり、その点においてヤクーツク動物園はほとんどの種が繁殖に成功している。」と語り、それに引き続いてヤクーツク動物園の園長さんは2月21日の「国際ホッキョクグマの日」にヤクーツク動物園のホッキョクグマの繁殖の成果について発表を行うと語ったそうです。昨日の段階で飼育展示場には雄のロモノーソフ一頭だけの姿しか見えず、つまりコルィマーナは産室内にいるということですが、ホッキョクグマの繁殖に成果を2月21日に発表すると述べていることは、つまりその日にコルィマーナが赤ちゃんと一緒に屋外に登場し、そしてその同じ日に赤ちゃん誕生の事実の発表があると考えてよさそうな状況のようです。こういった赤ちゃん誕生の事実の発表と親子の屋外登場を同じ日、あるいは非常に近接した日に行うというのはロシアの動物園に典型的なやり方なのです。そしてさらにヤクーツク動物園の園長さんは、赤ちゃんが雌(メス)ならばその権利はレニングラード動物園が保持し、雄(オス)の場合はヤクーツク動物園が権利を持つということも語っており、そしてハバロフスク動物園(プリアムールスキー動物園)がホッキョクグマをどうしても入手したいという意向であることも語っています。こういった一連の発言から、ヤクーツク動物園のコルィマーナに出産があったことは濃厚であると考えてよいと思います。そしてそれが事実であるならば、コルィマーナとロモノーソフのペアは4歳で繁殖に成功したことを意味するわけで、これは快挙と言ってもよいと思います。ともかく、2月21日にヤクーツク動物園の「国際ホッキョクグマの日」のイベントにどのような発表が行われるかに注目したいと思います。

昨年2016年の繁殖シーズンにはロシアでホッキョクグマの赤ちゃんの誕生がないという、これはロシアびとっては今までの実績から考えればありえないような状況になってしまっているわけで、仮にコルィマーナが赤ちゃん一緒に屋外に登場してくるとすれば、やはりロシアにとっては「不作」の年であったにせよ底力を感じさせる赤ちゃん誕生となるでしょう。
(*追記)1月12付けの YakutiaMedia の記事ではヤクーツク動物園は赤ちゃん誕生を懸命に否定しています。地元ヤクーツクの人々はコルィマーナに赤ちゃんが誕生したらしいということで大いに湧いているそうですが、それはSakhaLifeの1月11日付けの記事の書き方では赤ちゃん誕生を強く示唆する内容になっているから人々が湧いても当然でしょう。

(資料)
SakhaLife.ru (Jan.11 2017 - Интрига от Колыманы: Зоопарк «Орто Дойду» замер в ожидании…)
(*追記資料)
YakutiaMedia (Jan.12 2017 - В якутском зоопарке «Орто-Дойду» опровергли информацию о рождении белого медвежонка)

(過去関連投稿)
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by polarbearmaniac | 2017-01-12 02:00 | Polarbearology

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