街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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デンマーク・コペンハーゲン動物園がロシア・イジェフスク動物園のノルドの来園予定を正式発表

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ノルド (Белый медведь Норд/Nord the Polar bear)
Ohoto(C)Ижевский зоопарк/Zoologisk Have

すでにモスクワ動物園のアクーロヴァ園長が先日に公にしていましたが、ロシア連邦・ウドムルト共和国のイジェフスク動物園(現在では公式にはウドムルト動物園 - Зоопарк Удмуртии)で飼育されモスクワ動物園が権利を有している雄のホッキョクグマであるノルド (2005年11月13日 モスクワ動物園生まれ) がこのたびデンマークのコペンハーゲン動物園に移動となることがコペンハーゲン動物園より正式に発表となりました。約2ヶ月以内にコペンハーゲンに到着するそうです。
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ノルド (Белый медведь Норд / Nord the Polar bear)
Ohoto(C)Ижевский зоопарк/Zoologisk Have

このノルドは旭川のイワンの弟であり母親はシモーナ、父親はウランゲリです。彼はすでにイジェフスク動物園でパートナーであるドゥムカを二回出産させており、三頭の父親となっているわけです。彼の最初の息子であるニッサン(2013年12月12日生まれ - 現 イギリス。ヨークシャー野生動物公園)については私は2014年秋にイジェフスク動物園で実際に会っていますが、その時にはノルドには会えませんでした。ノルドの次の子供はここのところ何度も投稿している雄の双子であるシェールィとビェールィです。繁殖能力が完全に証明されている雄の個体が国外に出るというのは極めて珍しいケースですが、先日から投稿していますようにノルドのパートナーである野生出身のドゥムカに対して同じく野生出身のアイオンを新しいパートナーとして付け、野生個体同士で「新血統」を作ろうというモスクワ動物園の方針によってノルドはロシア国外に出るということになったわけです。ノルドは当然コペンハーゲン動物園でノエルをパートナーとして繁殖が試みられるわけですが、コペンハーゲン動物園としては繁殖実績のあるノルドの来園に非常に期待しているとのことです。

このノルド、本当に日本のホッキョクグマ界に欲しかった雄です。まだ11歳と若いですし繁殖実績のあるのが非常に心強いからです。このノルドのような個体を日本に導入したいと考えれば、日本とロシアとの間にすでに密接なホッキョクグマの繁殖に関する協力関係を築いておかねばならなかったというわけです。

さて、次なる欧露間のホッキョクグマ移動はモスクワ動物園・ヴォロコラムスク附属保護施設の雌のミラーナがドイツの動物園に移動するということになるわけですが、ドイツのどの動物園に移動するかが問題です。ノイミュンスター動物園ではないかと私は考えているのですが、もし仮にハノーファー動物園だったとしたらこれは厄介なことになるでしょう。何故ならEAZAのコーディネーターは日本との関係を全く期待していないということを意味する可能性があるからです。つまりハノーファー動物園は円山動物園との個体交換が可能なホッキョクグマを依然としてパートナーのいないまま飼育している動物園なのです。この件については「ドイツ・ハノーファー動物園のシュプリンターとナヌークの近況 ~ ナヌークは果たして札幌に来るか?」という投稿を御参照下さい。

(資料)
Zoologisk Have (facebook/Jan.18 2017)
IzhLife.ru (Jan.16 2017 - Белого медведя Норда готовят к переезду из Ижевского зоопарка)

(過去関連投稿)
モスクワ動物園 ヴォロコラムスク附属保護施設のアイオンがイジェフスク動物園へ ~ 「新血統」への挑戦
ロシア・イジェフスク動物園のノルドが欧州へ ~ 水面下で始まっている欧露の協力体制の兆候
デンマーク・コペンハーゲン動物園のボリスがスカンジナヴィア野生動物公園に到着 ~ 繁殖に必要な「非情」
by polarbearmaniac | 2017-01-20 00:30 | Polarbearology

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