街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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イギリス・ヨークシャー野生動物公園のヴィクトルの健康診断が実施される ~ 優れた紹介映像

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ヴィクトル Photo(C)Yorkshire Wildlife Park

イングランド中北部サウス・ヨークシャー州のドンカスターにあるヨークシャー野生動物公園で飼育されている現在18歳である雄のヴィクトル(英語読みではヴィクター)といえば欧州でも屈指の繁殖能力を誇る「ロストック系」のホッキョクグマなのですが、繁殖面において彼が大活躍したために彼の血を引く子供たちが増えすぎるたことが懸念され(現在は12頭が存在)、15歳で早々と繁殖の世界から「強制引退」させられオランダ・レネンのアウヴェハンス動物園からイギリスのヨークシャー野生動物公園で暮らしているというわけです。

先日このヴィクトルの健康診断が二時間かけて行われたそうです。その様子をまとめた映像をご覧いただきたく思うのですが、まず事前に注目すべきことを説明しておきたいのですがヴィクトルに麻酔をかける冒頭のシーンです。先日ご紹介したコペンハーゲン動物園の例とは異なり麻酔銃を使用していません。事前に何か月かかけてヴィクトルにトレーニングを行って麻酔剤の投与を格子越しに注射によって行うことが可能となっていたということです。さらに地元の消防隊に依頼してヴィクトルをケージの中から診断場所まで移動させる作業を消防隊の11名のスタッフによって行ってもらっているという点です。獣医さん、動物歯科医さん、その他同園のスタッフが加わって合計30名もの人々がこの作業に加わっています。 音声はonにして下さい。実にうまくまとめられた映像であり感心します。これは4K映像ですね。



このヴィクトルが今回健康診断を受けた理由は、彼の犬歯(canine teeth)の色が他の歯と幾分異なっていたためその具合を診断すると同時にX線検査や組織サンプルの採取などによる全面的な健康診断を行いたいという意向からだったそうです。検査の結果はヴィクトルには異常がなく健康な状態であったとのことです。本当に何よりのことでした。私はこのヴィクトルにオランダで会ったことがありますが大変な巨体でした。その時の映像をご紹介しておきます。


Viktor is in esterus in Ouwehands Dierenpark Rhenen, the Netherlands, on Mar.24 2012

先の健康診断の映像では彼の体重は620kgsだと紹介されていますがヨークシャー野生動物公園のHPには530kgsであると書かれています。どちらであったにせよ、このヴィクトルはロシアのホッキョウグマを思わせる体格であるわけです。

(資料)
Yorkshire Wildlife Park (Jan.23 2017 - Victor the Polar Bear’s Health Check-Up)
ITV News (Jan.23 2017 - Health check-up for country's oldest polar bear)

(過去関連投稿)
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by polarbearmaniac | 2017-01-24 13:30 | Polarbearology

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