街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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アメリカ・トレド動物園のナヌヤークがシカゴのブルックフィールド動物園へ ~ 出産成功経験への期待

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ナヌヤーク (Nanuyaak the Polar bear/Белая медведица Нануяак) Photo(C)Chicago Zoological Society

ここのところアメリカの動物園におけるホッキョクグマの繁殖のための意欲的な個体再配置が行われています。アメリカ・オハイオ州のトレド動物園で飼育されていた野生出身の22歳の雌(メス)のホッキョクグマであるナヌヤークが今月初めにシカゴのブルックフィールド動物園に移動したそうです。この移動はAZAのSSP(Polar Bear Species Survival Plan)による移動だそうでブルックフィールド動物園で飼育されている10歳の雄(オス)のハドソンとの間の繁殖を狙うと言う目的です。このナヌヤークのブルックフィールド動物園での映像を下にご紹介しておきます。



このナヌヤークというホッキョクグマは1995年5月にアラスカのバローという街で保護された野生孤児の個体です。その後2001年からトレド動物園で飼育されてきたわけですが2006年の11月に雄のニキータ(現 ノースカロライナ動物園)を出産しています。つまり彼女は出産と育児の経験があるわけです。トレド動物園ではあの有名なクリスタルと共にマーティをパートナーとして繁殖の舞台に立ち続けてきたホッキョクグマです。
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ナヌヤークと息子のニキータ(現 ノースカロライナ動物園)
- April 18, 2007  Photo(C)Toledo Blade

AZAのSSP(Polar Bear Species Survival Plan)を推進する委員会の座長であるトレド動物園のメイヤーソン女史の考えで、トレド動物園で飼育されてきたこのナヌヤークをシカゴのブルックフィールド動物園に移動させて10歳になっているにもかかわらずパートナーのいないハドソンとペアにして繁殖を狙おうという意図であるわけです。ナヌヤークの野生出身の血と過去の出産・育児の成功経験を極力生かそうという意図によって行われた今回の彼女のシカゴへの移動について私はそれを高く評価したいと思いますが、できたらもう2~3年早くこれが実現していたらという感じもするわけです。浜松のバフィンが大阪に移動したのは彼女が19歳のときであり、そのときにゴーゴは6歳だったわけですが、それから何シーズンも費やしてようやくモモが誕生したわけです。バフィンとゴーゴの大阪における出会いからちょうど3年経過した年齢で今度はシカゴでナヌヤークとハドソンがペアを組む形となります。ただしバフィンは種産経験はあったものの育児経験はありませんでしたがこのナヌヤークは育児経験があるというのが強みではあります。ともかくこのシカゴにおける新しいペアには年齢差はあるものの期待したいと思います。私は2009年9月にシカゴでこのハドソンに会っていますが強い印象というものはありませんでした。むしろハドソンの母親である故アーキの神経質そうな表情のほうが強く記憶に残っています。
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ナヌヤーク Photo(C)Chicago Zoological Society
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ハドソン(左)とナヌヤーク(右)
Photo(C)Chicago Zoological Society

尚、ブルックフィールド動物園はこのナヌヤーク(Nanuyaak)という名前が長くて覚えにくいと考えたのでしょうか、単に「ナン(Nan)」という名前で呼ぶことにしたようです。本ブログでは引き続いてナヌヤークと表記することとします。

(資料)
Chicago Zoological Society (Feb.14 2017 - New Polar Bear "Nan" at Brookfield Zoo)
Chicago Tribune (Feb.14 2017 - Brookfield Zoo welcomes female polar bear)
The Blade (Feb.14 2017 - Toledo Zoo polar bear moved to Chicago) (Feb.14 2017 - Nan the polar bear moves to Chicago)
13abc Action News (Feb/14 2017 - Toledo Zoo polar bear moving to Chicago to find love)

(過去関連投稿)
シカゴ・ブルックフィールド動物園を去り新天地のケンタッキーへ移動するアーキ
アメリカ・ケンタッキー州、ルイビル動物園のアーキ逝く ~ 長く暮らした生まれ故郷を離れての死
カナダ・ケベック水族館の11歳のティグアク、歯科治療の麻酔中に亡くなる
動物園による情報公開 ~ アメリカ・バッファロー動物園でのホッキョクグマ連続死亡事件
アメリカ ・ シカゴ郊外のブルックフィールド動物園のホッキョクグマたち ~ 氷のプレゼントと繁殖への展望
by polarbearmaniac | 2017-02-15 12:00 | Polarbearology

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