街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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モスクワ動物園の「国際ホッキョクグマの日」~ ヴォロコラムスク附属保護施設を一般来園者に初公開

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モスクワ動物園ヴォロコラムスク附属保護施設のシェールィとビェールィの双子兄弟 Photo(C)ТВ Центр
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モスクワ動物園ヴォロコラムスク附属保護施設の野生孤児ニカ Photo(C)ТВ Центр

つい先日の投稿でモスクワ動物園は「国際ホッキョクグマの日」の一環として2月26日に同園のヴォロコラムスク附属保護施設を希望者のツアーの形ではあれ一般に初めて公開することになった件をご紹介しています。そしてとうとう昨日の日曜日にモスクワ動物園の正門前からスタートしたツアーとして参加した人々が、このヴォロコラムスク附属保護施設に足を踏み入れて施設内の見学が行われました。その様子を報じるTVのニュース映像をご紹介します。ホッキョクグマで映っているのはまず野生孤児の一歳のニカ(本当に大きくなりました)、そしてイジェフスク動物園生まれの一歳のシェールィとビェールィの双子兄弟です。この双子兄弟は間もなくハンガリーのブダペスト動物園に向けてロシアを去る予定です。



さて、この報道によりますとモスクワ動物園は今回の「国際ホッキョクグマの日」における来園者の限定的な受け入れは試験的なものであり、これからこういったことを何回か行ってみて最終的には夏期に限って一般にも広くこの施設を公開する予定のようです。ツアーではない個人の受け入れも念頭に置いている模様です。これは興味深いことになりました。
(*追記 - もう一つ別のニュース映像が公開されましたので下にご紹介しておきます。)


さて、モスクワ動物園は以下のような映像を公開していますが、話をしているのが同園の園長であるスヴェトラーナ・アクーロヴァさんです。最近設立されたロシア動物園・水族館協会では調整評議会の議長でもあるはずですが映像でご本人は会長であると語っています。会長は長年モスクワ動物園の園長を務めてきたロシアの動物園界の超大物であるウラディーミル・スピーツィン氏であったはずです。交代したのでしょうか? ちなみに先日私はすっかり驚いてしまったのですが、このスピーツィン氏はいつのまにかロシアと日本のシルカファンの交流SNSの参加メンバーになっていたことを発見しました。これで私はもうモスクワ動物園の悪口は書けなくなってしまったようです(苦笑)。ちょっと話がそれました。この下の映像でアクーロヴァさんは飼育下のホッキョクグマの血統の遺伝的多様性の維持が使命であるという内容を語っています。そしてさらに映像では先日ヴォロコラムスクからハノーファーに移動したミラーナの移送の様子やシェールィとビェールィの双子兄弟のイジェフスクからヴォロコラムスクへの到着のシーンなども映っています。しかしメインはモスクワ動物園の本園のシモーナと彼女の双子の子供たちの様子の映像です。以前にご紹介した映像が使用されているようです。



モスクワ動物園はこうしてホッキョクグマの血統面を重視して個体を国際的に移動させるEAZAの繁殖計画のスキームの中でも重要な役割を担っていくことになるということは明らかです。日本の動物園はシルカ来日を最後として、ロシアからのホッキョクグマの導入はよほどのことがないと困難となってしまいました。事実上これからは欧露の協調関係が基礎となりつつあるホッキョクグマ繁殖に関する国際的な枠組みのなかから締め出されてしまった形となってしまったわけです。

(資料)
Вечерняя Москва (Feb.26 2017 - Зоопитомник открыл свои двери для посетителей)
NovostiRF.ru (Feb.26 2017 - Зоопитомник открыл свои двери для посетителей)
ТВ Центр (Feb.27 2017 - Зоопитомник в Волоколамске впервые открылся для посетителей)
Комсомольская правда (Feb.22 2017 - День Белого медведя в Московском зоопарке)
(*追加資料)
Телеканал 360 Подмосковье (Feb.28 2017 - Первую экскурсию провели в питомнике столичного зоопарка под Волоколамском)

(過去関連投稿)
モスクワ動物園が期待を持つ将来の新ペア ~ ヴォロコラムスク付属保護施設のホッキョクグマたち
モスクワ動物園がヴォロコラムスク付属保護施設に一般来園者の訪問を受け入れへ
モスクワ動物園が「国際ホッキョクグマの日」にヴォロコラムスク附属保護施設を希望者に限定公開へ
モスクワ動物園が、今後ロシア国内で誕生の個体はロシア国内と欧州だけで飼育の意向を表明
by polarbearmaniac | 2017-02-28 00:30 | Polarbearology

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