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街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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エストニア・タリン動物園の雄(オス)のアロンの成長 ~ 性格判断の難しさ

エストニア・タリン動物園の雄(オス)のアロンの成長 ~ 性格判断の難しさ_a0151913_01373.jpg
アロン Photo(C)Tallinna Loomaaed

エストニアのタリン動物園で昨年2016年の11月26日にフリーダお母さんから誕生した雄(オス)のアロン(Aron)については久方振りの投稿になります。アロンも無事に生後半年が経過しています。前回の投稿の時点から現在までのアロンの姿を追ってみたいのですが、いかんせん格子のある飼育展示場に暮らしていますので明瞭な映像というものはタリン動物園のスタッフが撮影した公式映像に限られます。スタッフならば格子の隙間からの撮影が可能だからです。まず最初の映像です。なんだかとても元気がよいようですね。



本日エストニアのネットTV配信会社であるDelfi がタリン動物園のホッキョクグマ舎よりライブ中継を行い数時間前に終了したのですが、その中継映像の録画を御紹介しておきましょう。約1時間の長さのある映像です。



私もライブ配信の映像を見ていたのですが、正直言ってやはりこの親子は格子のある場所で暮らしていますからその姿にうまくピントを合わせるのに苦労していたようです。かなり集中して見ていたのですが非常に疲れました。まとまった時間をかけてこの親子の姿を観察していたのですが私にはこのアロンの性格というものをはっきりと掴み取るというところまではいきませんでした。ただし、落ち着いていて慎重な性格とは言えないように思います。やはり活発に動き回るのが好きで性格的にも強さがあるようにも感じます。私の体験で言えばロッテルダム動物園時代のヴィックスに近いものがあるように思いますが、ヴィックスの場合は飼育展示場が広くて、その場所を駆け回っていたことを記憶しているのですが、このアロンの場合は限られたスペースしかなく性格的な判断には難しさが否めません。となると母親とのやりとりを見て判断することになるわけです。そういった観点からみれば外向きな性格であるという判断に傾きます。

それからこれは私の経験ですが、このタリン動物園のように格子があってその間隔があまり広くなく、そしてさらにその格子の手前にやや距離をおいた人止め柵のある条件の厳しい場所でホッキョクグマたちの写真を撮影しようとするとカメラメーカーの純正レンズ(つまりニコンのカメラでしたらニコンのレンズ、キヤノンのカメラでしたらキヤノンのレンズ)よりもタムロンやシグマなどのサードパーティーのレンズ (特に前者)のほうが有利のような気がします。格子の隙間が狭い場合、サードパーティーのレンズでは「合焦」するものの純正レンズですと「合焦」せずにAFが迷いまくる場合があるのです。私はこれをペルミ動物園などで何度も経験しています。ですので私はペルミ動物園ではタムロンのレンズしか用いないようになったということです。その理由はあくまでもこれは私の憶測ですが、やや比喩的に言いますと純正レンズは100のうち100ピントが合わないとレンズからカメラに合焦済みの情報がフィードバックされないものの、タムロンやシグマなどのサードパーティーのレンズ(特に前者)はそれが良い意味でいい加減で純正レンズでAFが迷うような条件下でもサードパーティーのレンズならば100のうちせいぜい90~95ピントが合えば「合焦」として情報がカメラにフィードバックされているのだろうということです。つまりニコン/ニコンやキヤノン/キヤノンの場合は厳密にピントが合わねばシャッターが切れないというわけです(つまり純正レンズは優秀であるということになるわけですが)。人止め柵のさらに先にある間隔の狭い格子のある場所では、条件次第では合焦が難しくなるわけですが、被写体がこうした厳しい条件にある場合にタムロンやシグマですと厳密にピントが合わなくても「合焦」したことにしてカメラにフィードバックされるというアバウトなレンズであるということではないでしょうか。ところがブログなどで写真をアップした場合、厳密にピントが合った写真かどうかは見ていて判断しにくいわけです。ということで、仮に私がこのタリン動物園で写真を撮ろうと思えば絶対にニコンの純正レンズを使用せずにタムロンのレンズを用いるでしょう。

そういえば今思い出しました。昔、札幌のララと旭川のルルの母であったクーニャの亡くなる数日前に私はレオマ・アニマルパークにクーニャに会いに行った時のことです。その時は純正レンズの70-200mm f/2.8 という強力なレンズを持って行ったのですが、降りしきる雨にガラスは曇り、そして斜めの角度にいたクーニャの写真を撮影しようとしたもののレンズは全く合焦せず、しょうがなくて携帯電話のカメラで撮影したことがありました。あの悪条件下でもタムロンのレンズだったら間違いなく「合焦」していたでしょう。惜しいことをしました。その日が私のクーニャとのお別れの日になってしまったわけでしたから....。

(資料)
Tallinna Loomaaed (Jääkaru)

(過去関連投稿)
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by polarbearmaniac | 2017-06-16 23:55 | Polarbearology

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