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街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


by polarbearmaniac

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とくしま動物園のポロロへの「三次元的エンリッチメント」

とくしま動物園のポロロへの「三次元的エンリッチメント」_a0151913_21273322.jpg
ララ、そしてポロロ(当時は仮称「ブランシュ」)
(2013年3月24日撮影 於 札幌・円山動物園)
とくしま動物園のポロロへの「三次元的エンリッチメント」_a0151913_21135788.jpg
ポロロ(当時は仮称「ブランシュ」)
(2013年3月23日撮影 於 札幌・円山動物園)

とくしま動物園のポロロ(2012年12月8日生まれ)はなかなか快進撃を続けているようです。毎日の生活のペースを完全に確立した、その土台の上にとくしま動物園の巧みなエンリッチメントによって生活の変化と言う彩りが加えられrています。最近は来園3周年とひなまつりを兼ねたイベントも行われたそうです。そしてまた、一つ興味深い映像が公式アカウントからアップされています。飼育展示場にバスケットゴールが設置され、どこかに当たるとポリタンクの中のおやつが落ちてくる仕組みになっているそうです。ポロロは見事にシュートを決めています。



(*後記)後日になって徳島新聞社も映像を公開しましたのでご紹介しておきます。



少なくとも私の見たところ、これはホッキョクグマに対する究極のエンリッチメントだと思います。ポロロはおもちゃというものを遊戯用として与えられ、そしてさらにポロロはそれを今度は道具として使用して投げあげ、そしてうまくいけば上の方にあるおいしいおやつが落ちてくるので水に飛び込んでいくというゲーム.....いくつもの要素が多層的に組み合わされた、まさに多次元的なエンリッチメントなのです。以前から述べていますが、ホッキョクグマのエンリッチメントについてはこの動物園は極めて優れていると思います。エンリッチメントそのものの方法論は欧米でも実践が進んでいますが、欧米やロシアの消費社会には日本の消費社会にあるようなプラスチック製の gadget が非常に少ないわけで、日本の方がホッキョクグマのおもちゃを用意するには有利です(つまり日本のほうがそれだけ物が溢れていて、あとになって廃棄物となるものが多いということなのですが)。このようにしてとくしま動物園は「三次元的エンリッチメント」に成功しているのですが、それは「機能(おもちゃ+道具)」、「空間(上下空間+陸/水)」、「欲求(欲求+成果」とでもいった三つの次元なのです。

さて、以前からも追いかけています「週刊ポロロ通信」です。今年に入ってからのもののうち比較的最近ものをいくつか見てみましょう。







双子姉妹であるポロロとマルルはあまりに異なる世界を歩んでいるように思います。それが単なる質の差異というならば納得できますが、残念ながら優劣の差というものとなってしまっているわけです。それはこの二頭の待遇の差というものから生じたことであるのは非常に残念です。

(資料)
とくしま動物園 (Mar.6 2017 - 「ひなまつりと来園3周年) (Mar.9 2017 - 号外「ナイスシュート」)

(過去関連投稿)
熊本市動植物園のマルル、とくしま動物園のポロロの預託期間が1年延長へ ~ Polar Bears on call
とくしま動物園のポロロの成長を追う「週刊ポロロ通信」を称える ~ 世界で最も優れた若年個体の成長記録
とくしま動物園のポロロの成長を追う「週刊ポロロ通信」に見るポロロの質的な成長 ~ 母親ララを凌いだ技術
とくしま動物園のポロロの成長を追う「週刊ポロロ通信」の平凡な映像が伝える雄弁さ
とくしま動物園のポロロの預託期間が2018年1月まで延長となる ~ 札幌の新施設との関係で読めぬ今後の動向
by polarbearmaniac | 2017-03-12 00:30 | Polarbearology

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