街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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ドイツ・ロストック動物園が来春までに三頭のホッキョクグマを導入の予定 ~ ロスチクは「第三の個体」か?

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フィーテと故ヴィルマお母さん (Fiete with his mother Vilma)
Photo(C)AFP

実に興味深く、そして気になるニュースが報じられています。ドイツのロストック動物園では現在新しいホッキョクグマの飼育展示場 ("Polarium") を建設中で来年2018年春にオープンすることになっていますが、この工事中のために同園で飼育されていたホッキョクグマたちは2016年10月から11月にかけてそれぞれ他園に転出しています。雌(メス)のヴィルマ (Vilma) はデンマークのオールボー動物園に移動しましたが短期間のうちに亡くなり雄(オス)のフィーテ(Fiete)はハンガリー・ニーレジハーザの動物公園 (Nyíregyházi Állatpark) 内にあるソスト動物園 (Sóstó Zoo)に移動し、そして28歳となっていた雌(メス)のヴィエナ (Vienna) はフランス西部の大西洋岸ボルドー近郊のパルミール動物園 (Zoo de la Palmyre) に移動しています。ロストック動物園は新ホッキョクグマ飼育展示境をオープンするにあたり、ヴィエナやフィーテを帰園させるのではなく全く新しいホッキョクグマを三頭導入することを明らかにしました。ロストック動物園の新飼育展示場である "Polarium" の概要を下の映像で見てみましょう。



さて、問題はどのホッキョクグマがロストック動物園に登場するかです。同園は繁殖を担う若年個体がペアtして来園することを述べ、そしてさらにもう一頭来園することになるだろうとも述べています。そしてこれらのホッキョクグマたちが現在どの動物園で飼育されているどの個体であるかは明らかにできないとも語っています。
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ロスチクとゲルダお母さん (Rostik with his mother Gerda)
Photo(C)Александра Ощепкова/НГС.НОВОСТИ

さて.....これは実に興味の深い話です。話の流れからすれば、この新しいペアは2018年春には2~4歳あたりの年齢層の個体ではないかと推測できます。そうなると例の問題のノヴォシビルスク動物園のロスチクはこういった範囲に入って来るでしょう。しかしオランダのロッテルダム動物園やアウヴェハンス動物園で生まれた双子たちもこの範囲に入ってきますので敢えてロスチクが候補だとまでは言えないでしょう。奇妙なことにロストック動物園は「第三のホッキョクグマ」をさらに受け入れ得るということです。若年個体がペアとして存在していればそれでよいはずなのに、何故もう一頭なのでしょうか? 雄(オス)一頭に雌(メス)二頭という以前はオーソドックスであった繁殖のための飼育頭数ですが、それを復活させるのならば「第三のホッキョクグマ」という位置付けはしないでしょう。しかしペアが存在しているのに「第三のホッキョクグマ」が存在するということはつまりその「第三の個体」は必ずしも繁殖に関与してもらう必要はないという考え方ではないかと想像することが可能です。つまりEAZAのEEPを担う個体群である必要はないということなのかもしれません。その理由は血統に関してであろうとも考えられるわけです。そうなると俄然、ロスチクが候補の筆頭に躍り出るような感じが私にはします。

非常に思わせぶりなロストック動物園の発言です。

(資料)
Ostsee-Zeitung (Oct.18 2017 - Ein Paar für das Polarium)
ZOOQUARIUMDESIGN („Polarium“ Polarbear- and Penguin-exhibit, Zoo Rostock, Germany)

(過去関連登場)
ドイツ・ロストック動物園でホッキョクグマたちの「お別れ会」が行われる ~ 判明した移動先
デンマーク・オールボー動物園のヴィルマが急死! ~ 移動後二週間での不可解な死
デンマーク・オールボー動物園で急死したヴィルマの直接的死因が判明 ~ 「出血性腸炎」
ロシア・ノヴォシビルスク動物園のロスチクの待機続く ~ 移動先候補にフランスのセルザ動物園が急浮上か?
by polarbearmaniac | 2017-10-18 18:30 | Polarbearology

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