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ロシア・ヤクーツク動物園のハールチャーナの将来 ~ ロシア・ホッキョクグマ界の期待の星

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ハールチャーナ (Белый медвежонок Хаарчаана) 
Photo:YakutiaMedia

ロシア北東部サハ共和国のヤクーツク動物園で昨年2016年の11月30日にコルィマーナお母さんから誕生した雌(メス)の赤ちゃんのハールチャーナですが、間もなく生後半年を迎えることになります。野生孤児出身の5歳の雌のコルィマーナとウスラーダの15番目の子供である同じく5歳の雄のロモノーソフとの間に初めて誕生したのがハールチャーナなのですが、今年の年末(おそらく11~12月)にサンクトペテルブルクのレニングラード動物園に移動する予定となっています。レニングラード動物園はハールチャーナの父親であるロモノーソフの生まれた動物園であり、彼女の権利を持っているのもレニングラード動物園です。現在の状況ではハールチャーナはレニングラード動物園に留まってウスラーダの後継となる可能性が非常に大きいと思われます。

将来的にこのハールチャーナには雄のパートナーが用意され、そして新設されるレニングラード動物園の新園で繁殖を担っていくことになるだろうと思います。ロシアのホッキョクグマ界の将来を背負っていく重要なホッキョクグマのうちの一頭となるでしょう。パートナーとなる雄との相性はどうかとか、繁殖能力があるかどうかとか、そういったことは問題にはならないと思います。ロシアという国においてはこういったペアは不思議と繁殖に成功するものなのです。

ロシアには将来が有望な若いホッキョクグマが何頭も存在しています。ハールチャーナの両親であるヤクーツク動物園のコルィマーナとロモノーソフ、クラスノヤルスク動物園の野生出身同士の若いペアであるフェリックスとオーロラ(ヴィクトリア)、ノヴォシビルスク動物園のゲルダとクラーシン(カイ)、イジェフスク動物園のザバーヴァと野生出身のバルーのペア、同じく同園のドゥムカとアイオンという野生出身同士のペア、ブラジルからカザン市動物園に帰還する予定のオーロラとピリグリムのペア、ペルミ動物園のユムカ(ミルカ)とセリクのペア、このようなペアの他に単体として他にモスクワ動物園(ヴォロコラムスク附属保護施設)のニカ、ペンザ動物園のベルィ、ゲレンジークのサファリパークの野生孤児出身のスネジンカとセレジュカ、ハバロフスク動物園のハバルなどと、将来の繁殖に有望な個体が何頭も存在しているのです。心強い限りです。

ロシアにおいてもうすでにペアが形成されている若年個体や、まだ繁殖可能年齢に達していない幼年・若年個体などの動向には注視していく必要があります。何故ならばこういったロシア・ホッキョクグマ界の有望な若い個体たちが繁殖に成功した時に将来的に日本にそういった個体を導入する道を考える必要があるからです。

(資料)
YakutiaMedia (May.17 2017 - Семейные нежности якутских белых медведей)

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by polarbearmaniac | 2017-05-19 06:00 | Polarbearology

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