街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


by polarbearmaniac

プロフィールを見る

南紀白浜アドベンチャーワールドのオホトのお母さんメルセデス(写真)は健在!

a0151913_20314763.jpg
Photo copyright (C) Edinburgh Zoo

浜松市動物園で飼育されていたジェイソンの訃報には驚きました。まだ17歳という壮年期であり惜しいことをしました。実は私はこのジェイソンに会ったことがありません。すぐにも会いに行かねばならない年齢だとは考えなかったわけで、実に残念です。謹んでご冥福をお祈りいたします。

亡くなったジェイソン、イギリス生まれだったそうですが、このイギリスという国は現在においてはホッキョクグマの「飼育不毛地帯」です。 動物愛護団体が「ホッキョクグマは動物園で飼育するべきでない。」という強い発言力を持って存在しており、陰に陽に動物園側にいろいろな圧力をかけたことが原因のようです。現在イギリスで飼育されているホッキョクグマはたった1頭だけで、27歳になるメルセデス(Mercedes!)という個体が北部のHighland Wildlife Parkで飼育されているのが唯一です。 しかしこのメルセデスこそ、なんと昨年10月に南紀白浜のアドベンチャーワールドで生まれて現在は人工飼育で育てられている雌の赤ちゃんを産んだオホトのお母さんなのです。 メルセデスは長い間、スコットランドのエディンバラ動物園で飼育され、そこで2頭を出産しています。その1頭がオホトということになるわけです。

このメルセデスですが、昨年10月にエディンバラ動物園を去り、より寒冷な場所にあるHighland Wildlife Parkに移ったのもエディンバラの施設が貧弱だという他に、いろいろな理由もあるようですが、とにかく何か一言言わねば気が済まない動物愛護団体の圧力も一因かと思われます。エディンバラというのはかつて私も行ったことがありますが、夏は大変に涼しいところで、釧路の夏ぐらいの感じだったでしょうか。あえてそこからさらに寒冷な場所に移すというのですからホッキョクグマにとって気候的にはありがたい話かもしれませんが、彼女はもう27歳という、さほど若くはない年齢ですので、慣れ親しんだ場所から移動させるのは少々かわいそうな気もします。



彼女はカナダの野生の出身で、食料を求めて人家に現れたところを捕獲され、その後あやうく射殺されそうになったそうです。そうした彼女がイギリスに来てエディンバラ動物園で生んだのがオホトです。13年前にペアを組んでいた雄のバーニーに先立たれ、それからは1頭で暮らしていた彼女が、エディンバラ動物園の関係者やエディンバラの動物ファンに惜しまれつつHighland Wildlife Parkに移動になったのは、奇しくも南紀白浜で彼女の娘のオホトが新しい生命を生んだのと軌を一にするというのも、偶然以上のものがあるのかもしれません。

情報によりますと、彼女は新天地で元気に生活しているようです。 是非長生きしてほしいです。
by polarbearmaniac | 2010-02-09 20:00 | Polarbearology

カテゴリ

全体
Polarbearology
しろくま紀行
異国旅日記
動物園一般
Daily memorabilia
倭国旅日記
しろくまの写真撮影
旅の風景
幻のクーニャ
エッセイ、コラム
街角にて
未分類

最新の記事

ドイツ・ミュンヘン、ヘラブル..
at 2017-11-23 00:30
ロシア・サンクトペテルブルク..
at 2017-11-22 06:00
ロシア・ノヴォシビルスク動物..
at 2017-11-22 00:30
ロシア・サンクトペテルブルク..
at 2017-11-21 01:00
エストニア・タリン動物園のノ..
at 2017-11-21 00:30
エストニア・タリン動物園、新..
at 2017-11-20 01:00
仙台・八木山動物公園、苦心す..
at 2017-11-19 00:30
ロシア・イジェフスク動物園が..
at 2017-11-18 01:30
南フランス・アンティーブ、マ..
at 2017-11-18 00:30
チェコ・ブルノ動物園のライブ..
at 2017-11-17 00:30

以前の記事

2017年 11月
2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月

検索

ブログパーツ

  • このブログに掲載されている写真・画像・イラストを無断で使用することを禁じます。

ライフログ


人生と運命 1


スターリン―青春と革命の時代


モスクワは本のゆりかご


私のモスクワ、心の記憶


自壊する帝国 (新潮文庫)


甦るロシア帝国 (文春文庫)


嘘つきアーニャの真っ赤な真実 (角川文庫)


ロシア 春のソナタ、秋のワルツ-1999-21st


それからのエリス いま明らかになる鴎外「舞姫」の面影


ミチコ・タナカ 男たちへの讃歌 (新潮文庫)


わがユダヤ・ドイツ・ポーランド―マルセル・ライヒ=ラニツキ自伝


ベルリン戦争 (朝日選書)


Hof――ベルリンの記憶


カチンの森――ポーランド指導階級の抹殺


北京烈烈―文化大革命とは何であったか (講談社学術文庫)


慟哭の通州――昭和十二年夏の虐殺事件


主題と変奏―ブルーノ・ワルター回想録 (1965年)


藤田嗣治 異邦人の生涯


Barle's Story: One Polar Bear's Amazing Recovery from Life As a Circus Act


Lenin's Tomb: The Last Days of the Soviet Empire


Resurrection: The Struggle for a New Russia


Hotel Adlon: Das Berliner Hotel, in dem die grosse Welt zu Gast war


Ein seltsamer Mann


Alma Rose: Vienna to Auschwitz


St Petersburg: A Cultural History


Gulag