街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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2017年 02月 11日 ( 2 )

フランス・ミュルーズ動物園の赤ちゃんがセシお母さんと共に屋外に登場

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Photo(C)L'Alsace/Darec Szuster

フランス東部アルザス地方の都市であるミュルーズの動物園で昨年2016年の11月7日に当時まだ5歳であったセシ (Sesi) から誕生した赤ちゃんが、まだ一般公開という状態ではないものの昨日の朝に初めて母親と一緒に産室から出て屋外に登場しました。非常に限られた数のメディアにのみ公開されたようです。それを報じるニュース映像を見てみましょう。映像の後半には父親であるヴィックスの訓練の様子も一部映っていますね。音声はonをお奨めします。





非常に気温の低い日だったようで写真を見ますとうっすらと雪が積もっていますね。昨日はこの親子が登場する頃から雪となったようです。メディアの記者に言わせれば、ホッキョクグマの赤ちゃん登場に合わせて雪が降るというのは、まるで魔法のような出来事だったと述べています。
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Photo(C)L'Alsace/Darec Szuster

それからこの赤ちゃんの命名のネット投票なのですが、すでに1万3千もの投票があったそうです。現時点では投票数は「ナニュク (Nanuq)」がトップで、次が「キピク (Qipik)」、そして「ティキピュク (Tikkipuk)」という順位とのこと。ミュルーズの動物園の担当者は「ティキピュク (Tikkipuk)」という名前になって欲しいということで「ティキピュク」に投票してほしいと語っています。この担当者の方の発言は中立性を損なう問題発言のように思うのですが、私も得票数のトップを走る「ナニュク (Nanuq)」には首を傾げたくもなります。この名前のホッキョクグマは世界の動物園に何頭もいるからです。日本でしたら「ホクト」とでもいったところでしょうか。(そもそも「ホクト」というのはどういう意味なのでしょうか?)

(資料)
France 2 (Feb.10 2017 - Ours polaire : une naissance exceptionnelle au zoo de Mulhouse)
L'Alsace (Feb.10 2017 - Nos photos exclusives de l'ourson) (Feb.10 2017 - Les premiers pas de l’ourson)
Ouest-France (Feb.11 2017 - Le petit ours blanc du zoo de Mulhouse a fait ses premiers pas)

(過去関連投稿)
フランス・ミュルーズ動物園でホッキョクグマの赤ちゃん誕生! ~ 5歳のセシが二度目にして出産に成功
フランス・ミュルーズ動物園で誕生した赤ちゃんの近況 ~ 大きな喜びに包まれる同園
フランス・ミュルーズ動物園で誕生した赤ちゃんが生後三か月となる ~ ネットによる命名投票受付中
by polarbearmaniac | 2017-02-11 12:00 | Polarbearology

カナダ・コクレーン「ホッキョクグマ居住村」に到来した寒波 ~ 一方で危機的な北極圏の海氷減少

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ガヌーク(手前)とヘンリー(奥) Photo(C)Polar Bear Habitat

カナダ・オンタリオ州コクレーン (Cochrane) の「ホッキョクグマ居住村(Polar Bear Habitat)」に今年も寒波が押し寄せてきたようです。この季節には飼育展示場にある大きな池も完全に氷結してしまったそうで、そういった凍りついた池の上を歩いているのがガヌークとヘンリーです。その様子をカナダ放送協会(CBC)の映像で見てみることにしましょう。まるでチャーチルあたりで見る野生のホッキョクグマといった雰囲気があります。



同施設もやはりこういった季節でもおもちゃは与えているようです。次の映像はヘンリーですが、本当に自由にのびのびと遊んでいて見ていても気持ちが良くなってきます。



さて、そうは言うものの北極圏の海氷面積は確実に減少傾向をたどり、そして過去30年間では古くて厚い氷が消えていくと同時に薄くて新しい氷に入れ替わってきている傾向が顕著だそうです。今年2017年の1月のデータでは北極海の海氷は記録的な少なさとなってしまっているようです。
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北極圏には比較的近いカナダのオンタリオ州に到来した冬の寒波のためにガヌークとヘンリーは氷結した池の上で自由に遊んでいるわけです。この冬の札幌は非常に雪が多いらしくホッキョクグマたちも喜んでいるでしょう。そういった我々が居住している地域における寒波や豪雪というものは温暖化の傾向とは逆を示しているようにさえ錯覚してしまうわけですが、どっこい地球レベルでは全くそうではないということです。野生のホッキョクグマたちにとっては危機的状況となっています。

(資料)
CBC.ca (Feb.9 2017 - Cochrane, Ont. polar bears walk on ice for the first time)
CTV News (Feb. 5 2017 - Polar bears get royal treatment)
The Weather Network (Feb.9 2017 - More heat on the way as North Pole temps spike by 30 Celsius)
Nature (Feb.8 2017 - Arctic 2.0: What happens after all the ice goes?)
The Arctic Journal (Feb.7 2017 - January sea-ice extent hits record low)
Barents Observer (Feb.10 2017 - January sea ice extent record low in Barents- and Kara Seas)
Scientific American (Feb.8 2017 - Why Does the Melting of Arctic Sea Ice Matter?)
National Snow and Ice Data Center (Feb.7 2017 - 2017 ushers in record low extent)

(過去関連投稿)
カナダ・コクレーン、ホッキョクグマ保護施設のナヌークの死 ~ 安住の地で波乱の生涯を終える
カナダ・オンタリオ州、コクレーンのホッキョクグマ保護教育生活文化村の苦闘 ~ 新しい個体を求めて
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カナダ・コクレーン、ホッキョクグマ保護教育生活文化村での新しい試み ~ おもちゃに臭いを付着
カナダ・オンタリオ州コクレーン、「ホッキョクグマ居住村 (Polar Bear Habitat)」を紹介した日本のTV番組
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オーストラリア・シーワールドのヘンリーがカナダ・コクレーンへの移動のためシーワールドを出発
オーストラリア・シーワールドのヘンリーがカナダ・コクレーンの「ホッキョクグマ居住村」に無事到着
カナダ・オンタリオ州コクレーンの「ホッキョクグマ居住村」に到着したヘンリーが屋外に登場
カナダ・オンタリオ州コクレーン、「ホッキョクグマ居住村」のヘンリーに給餌を兼ねた訓練が行われる
カナダ・オンタリオ州コクレーン、「ホッキョクグマ居住村」のヘンリーが前衛美術の画家となる
カナダ・オンタリオ州コクレーンの「ホッキョクグマ居住村」で拡張された新飼育展示場が完成
カナダ・オンタリオ州コクレーンの「ホッキョクグマ居住村」で飼育展示場のライブ映像配信が開始
カナダ・コクレーン、「ホッキョクグマ居住村」のガヌークがゴミ箱製品の破壊耐性検査に協力
カナダ・コクレーンの「ホッキョクグマ居住村」、ガヌークとヘンリーの雄二頭の同居は大成功
カナダ・コクレーン「ホッキョクグマ居住村」のガヌークとヘンリーに流れるゆっくりとした時間
カナダ・コクレーン「ホッキョクグマ居住村」に新しい池のある飼育場がオープン
カナダ・コクレーン「ホッキョクグマ居住村」、ガヌークとヘンリーとの間に生まれた不思議な友情
カナダ・コクレーン「ホッキョクグマ居住村」のガヌークとヘンリーの冬の日
by polarbearmaniac | 2017-02-11 06:00 | Polarbearology

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