街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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2017年 04月 30日 ( 1 )

ドイツ・カールスルーエ動物園でカップとニカの同居が始まる ~ 今年の繁殖成功を目指す同園

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カップ(右)とニカ(左) Photo(C)Timo Deible/dpa

今年の繁殖シーズンのための欧州における個体移動は特にドイツで目立った動きがありました。ドイツのカールスルーエ動物園とノイミュンスター動物園の間で繁殖目的による個体再配置が行われ、その結果としてノイミュンスター動物園の雄(オス)の16歳のカップ(Kap)がカールスルーエ動物園に移動して同園で飼育されているやはり16歳の雌(メス)のニカと新しいパートナーを組んで繁殖を目指すということになったわけで、そういった経緯は全てご紹介してきました。

4月12日にカールスルーエ動物園に到着したカップはニカとの顔合わせのために数日間の準備期間があったようで、これはおそらく格子越しの面会だったと思われますが、その後に飼育展示場でニカとの同居が開始されたそうです。お互いに相手に好奇心を持っている状態だそうで、最初の段階での相性は良好であると考えてよいと思います。カールスルーエ動物園は今年の繁殖シーズンでのこのペアの成功を強く願っていることがいくつかの報道でも感じ散ることができます。カールスルーエ動物園はここのところ何年もホッキョクグマの繁殖の成功が期待されていた動物園であり雄のフィトゥスに対して二頭の雌であるラリッサとニカがそれぞれパートナーとなってきたわけです。本ブログではカールスルーエ動物園についてはあまり投稿してこなかったわけですが、ドイツの動物園の中でも繁殖成功の期待は毎年非常に大きかったわけですがなかなか朗報が聞かれなかったということです。日本で言えば旭山動物園に似ていて、毎年のように繁殖成功の期待は大きい動物園ではあるものの結果が出ていないということであまり投稿してこなかったという経緯がありました。
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カップとニカ Photo(C)Zoologischer Stadtgarten Karlsruhe

デンマークのコペンハーゲン動物園もそうですが、このカールスルーエ動物園も雄(オス)の個体の来園日程が今年の繁殖シーズンを有効に生かすためにはやや遅く来園したという事情があってペアとしての同居開始を迅速に行っているわけです。私が依然として理解できないのは、横浜のズーラシアが何故昨年の繁殖シーズンにジャンブイとツヨシの同居を行わずに一年を棒に振ったのかということです。ジャンブイの年齢から考えて、そのようなことをしている余裕はなかったはずです。世界的にみても非常に奇妙な一年のブランクであったと思います。あのようなことをする動物園は世界でも稀でしょう。ホルモン値の変化云々が理由であるのならば、欧州の動物園はそのようなものは無視して同居を実現させているわけです。それでも欧州の動物園は成功の実績を積み上げているわけです。ズーラシアは何か理由があって昨年の繁殖シーズンには参戦しなかったということなのでしょうが、その理由というものは欧州では通じないものです。

(資料)
DIE WELT (Apr.25 2017 - Eisbär aus Neumünster versteht sich gut mit Gefährtin)
Lübecker Nachrichten (Apr.26 2017 - Eisbär „Kap“ glücklich mit Partnerin)
Badische Neueste Nachrichten (Mar.5 2017 - Karlsruher Eisbären: Kap der guten Hoffnung)

(過去関連投稿)
ドイツ・ノイミュンスター動物園のマイカ逝く ~ その数奇なる生涯の終焉
ドイツ・ノイミュンスター動物園、悲願へのハードルの高さ ~ カップのパートナー探し難航
モスクワ動物園のムルマ(3) ~ 初産、そして訪れた危機
ドイツ・ノイミュンスター動物園のカップが同園展示場の地表改良工事のため一時的にハノーファー動物園へ
ドイツ・ハノーファー動物園のカップ (豪太の兄)が施設改修工事の終了したノイミュンスター動物園に帰還
ドイツ・ノイミュンスター動物園のカップ、パートナー獲得の見込みはあるか? ~ 苦戦するムルマの子供たち
ドイツのカールスルーエ動物園とノイミュンスター動物園の個体再配置 ~ 繁殖できぬ個体に迫った「退出」
ドイツ・カールスルーエ動物園のフィトゥスとラリッサが同園を出発してノイミュンスター動物園に到着
ドイツ・ノイミュンスター動物園のカップがカールスルーエ動物園に到着 ~ 同園で期待される繁殖
by polarbearmaniac | 2017-04-30 23:00 | Polarbearology

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