街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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2017年 08月 31日 ( 1 )

ロシア・ロストフ動物園のホッキョクグマたちの一日 ~ ロストフ・ナ・ドヌは欧州とロシアで最も危険な街?

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コメタ Photo(C)DON24.RU

ロシア南部・アゾフ海に近接している都市であるロストフ・ナ・ドヌには先日私も二度目の訪問をしたのですが歴史と文化の香りのする街で大いに気に入りました。もちろん目的は動物園訪問だったわけですが、なにしろ暑くて大変でした。太陽の光が照り付けて昼間の気温は35℃以上にもなり夜になってもなかなか下がらないというのはロシアの都市としては極めて珍しい都市だという感じでした。ロシアのほぼ最南端に位置しているわけで気温が高いのも当然かもしれませんが、それにしてもあの暑さには閉口しました。

さて、この夏のロストフ動物園におけるホッキョクグマたちの映像をいくつかご紹介しておきます。まず、6月の下旬にロストフ動物園の創立90周年が祝われ、その日にホッキョクグマのコメタの改装された飼育展示場のオープンがありました。ロストフ市長も出席してテープカットが行われています。その映像をご紹介しておきます。



それから以下の二つはノヴォシビルスクのホッキョクグマファンの方が撮影した8月3日の映像だそうですが、実はこの日に私はロストフ・ナ・ドヌに到着しており、その翌日から二日間動物園を訪問したというわけで、私が訪問した二日間にはホッキョクグマファンらしい人はいませんでした。おそらくノヴォシビルスクに帰られたのだろうと思います。





それから次はやはり同じ方の撮られたテルペイ(ヤクート)、そしてコメタの映像です。これは7月11日に撮られたものだそうですが、この方はノヴォシビルスクとロストフ・ナ・ドヌの間を頻繁に行き来されていらっしゃるのでしょうか?





ロストフ・ナ・ドヌの地元紙はロストフ動物園のホッキョクグマたちの一日の生活を紹介しています。それによりますとこの二頭の起床は朝の6時だそうで、まず水温が非常に低く保たれているプールに入って泳ぎまわるそうです。9時には一度別の区画に入れられ、その間に飼育展示場の清掃差g等が行われるそうで、10時には朝食が与えられるそうです。それから飼育展示場に戻されるようですがテルペイ(ヤクート)は昼間は休んでいることが多くコメタはプールでおもちゃで遊ぶとのこと。ところが夜になると二頭は昼間よりももっと活動的になるとのことです。私がロストフ動物園を訪問した際にはせいぜい午後4時頃までしかいませんでしたので、夜になってもっと活動的になった彼らの姿を見るという機会は残念ながらありませんでした。

ロストフ・ナ・ドヌという街は何度も行ってみたいと思うほど私には気に入ったのですが、最近非常に驚くべき事実を知りました。2016年の欧州(とロシア)で最も治安が悪い都市ランキングという調査(「欧州各都市に対する人々の感想や、犯罪レベルの最新動向、一人で街歩きができるか、強盗やゆすりの恐れはあるか、自動車乗車時の安全性、暴行・暴力事件の恐れを感じるか、現地人からの人種差別やハラスメント、迷惑行為、非難中傷、物乞い、宗教的不寛容、財産を盗まれる驚異の有無を集計してランキングにしたもの」だそうです)で危険な順番は以下のようになっています。

1. ロストフ・ナ・ドヌ(ロシア)
2. バーリ(イタリア)
3. トリノ(イタリア)
4. ナポリ(イタリア)
5. マルセイユ(フランス)
6. リール(フランス)
7. コヴェントリー(イギリス)
8. ロッテルダム(オランダ)
9. グラスゴー(スコットランド)
10.サラエヴォ(ボスニア・ヘルツェゴヴィナ)

第二位から第十位まではかなり納得できますが第一位、つまり最も危険であると評価されたロストフ・ナ・ドヌについては皮膚感覚としては到底納得できません。ロストフ・ナ・ドヌがナポリやマルセイユなどのような悪名高い犯罪都市よりもさらに危険だなどという評価は全く理解不能です。私の感覚ではマルセイユが第一位、ナポリが第二位、ロッテルダムが第三位という感じがします。別の基準で作成された欧州(とロシア)の都市の危険ランキングもあります。その基準とは人口10万人あたりの殺人率です。手っ取り早く言えば人口が10万人あれば何人が殺されるかという率のランキングです。それによりますと欧州最悪の都市はなんとエストニアのタリンです。そしてモスクワが第四位に入っています。

こういったものをあまり神経質に考える必要はないかもしれませんが、頭の片隅に入れておくことも無駄ではないかもしれません。ただし間違いなく言えることは、ロシアではたとえ安全ではないと言われている都市であっても動物園のある場所の周辺は非常に治安がよいのです。モスクワしかり、サンクトペテルブルクしかり。ただし欧州では必ずしもそうではありません。ロッテルダム(街に面した正門側)、ワルシャワなどは動物園のあるエリアであっても治安は良好とは言えません。

(資料)
Дон-ТР (Apr.28 2017 - Белая медведица Комета из Ростовского зоопарка переедет в новый вольер)
Комсомольская правда (Aug.9 2017 - В Ростове-на-Дону в пятидесятиградусную жару медведей кормят замороженным фруктами, а слонов обливают из керхера)
Блокнот Ростов-на-Дону (Aug.9 2017 - Белых медведей в Ростове спасают от жары мороженым и бассейном с ледяной водой)
ДОН-МЕДИА (Aug.23 2017 - Янис, сын Зорьки: в ростовском зоопарке пополнение)
Construction.ru (Feb.3 2017 - Rostov-on-Don recognized the most dangerous city of Europe)
madameriri.com (Jun.14 2016 - 最新2016年度版|ヨーロッパで最も治安が悪い都市ランキング)
worldatlas.com (Most Dangerous Cities In Europe)
ロシアNow (Apr.7 2017 - ロシアで過激派の攻撃が頻発)

(過去関連投稿)
(*テルペイとコメタ関連)
ロシア最大の石油会社 ロスネフチがロシアの動物園の全ホッキョクグマへの援助・保護活動開始を表明
ロシア南部 ロストフ動物園のテルペイとコメタの飼育展示場改良工事にロスネフチ社が資金援助
ロシア・ロストフ動物園のテルペイとコメタの近況 ~ ノヴォシビルスク在住のファンの方の映像
ロシア南部・ロストフ動物園のコメタとテルペイとの新ペア ~ 飼育展示場改造による30年振りの繁殖への期待
ロシア・ロストフ動物園のコメタの飼育展示場改造工事は6月に終了の見通し ~ ホッキョクグマを支えるもの
ロシア南部 ・ ドン河下流のロストフ動物園のコメタの飼育展示場の改造工事が終了
(*2015年9月 ロストフ動物園訪問記)
ロストフ動物園へ ~ サーカス出身のホッキョクグマ、イョシ(Ёши)との5年ぶりの再会
イョシ(Белый медведь Ёши) 、素顔とその性格
ロストフ動物園二日目 ~ 好男子テルペイ(Терпей)との二年ぶりの再会
テルペイ(Белый медведь Терпей)、その素顔と性格
(*2017年8月 ロストフ動物園訪問記)
真夏の猛暑のロストフ動物園、テルペイとコメタのそれぞれの暑さしのぎ ~ "How to live with summer heat"
テルペイ (Белый медведь Терпей)、その将来の不安定性
コメタ (Белая медведица Комета) 、その素顔と性格
ロストフ動物園訪問二日目、36℃を示した温度計 ~ テルペイ (ヤクート)とコメタに幸あれ!
by polarbearmaniac | 2017-08-31 21:30 | Polarbearology

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