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2017年 09月 04日 ( 1 )

フィンランド・ラヌア動物園の赤ちゃんの名前が "Sisu (シス)" に決まる

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シス Photo(C)KUVA/Ranuan Seudun Matkailu Oy

フィンランドのラヌア動物園で昨年2016年の11月25日にヴィーナスお母さんから誕生した雄(オス)の赤ちゃんの名前は長期間にわたって公募が行われていましたが本日ラヌア動物園から発表があり、18000通もの応募のあったなかから"Sisu (シス)" に決定したそうです。この名前はフィン語で忍耐、決断、沈着を組み合わせたものだそうです。18000通の応募の中でこの名前が94通あったそうです。こういった意志の強さを構成する要素を名前にするというのはフィンランドらしいと思います。一番多かった名前は335通の応募のあった “Lumi (ルミ)” で、これは雪を意味しているそうで、次は300通の応募のあった “Sulo (スロ)” だったそうです。しかし担当飼育員さんが選んだ名前は"Sisu (シス)" であり、これはこの赤ちゃんの活発で粘り強い正確に合致した名前であると判断されたからだそうです。こういったあたりはフィンランド人独特の感性に基づいた選択なのでしょう。私の感じではこの “シス” という名前は雌(メス)の名前のように感じるのですがフィン語は印欧語族ではなくウラル語族に属していますので私にはその語感といったものがよくわかりません。この親子の映像をまたご紹介しておきます。以下の写真をワンクリックしてみて下さい。
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シス Photo(C)KUVA/Marko Junttila

さらにラヌア動物園は注目すべきことを述べています。このシスは二歳半まではラヌア動物園に留まってヴィーナスお母さんと共に暮らすことになるそうです。先日このシスの父親であるマナッセが亡くなっていますので仮に雄(オス)のシスが母親と異なる区画に暮らすことになってもスペースがあるというわけです。また、パートナーであったマナッセが亡くなってしまったヴィーナスの次のパートナー探しに十分余裕を持たせたいという意味もあるでしょう。それに加えて欧州における雄(オス)の幼年・若年個体の集中プール基地であるイギリスのヨークシャー野生公園が新しい個体を受け入れることに余裕を持たせたいという意味も大きいように思います。つまりラヌア動物園がシスの他園への移動を急がないスケジュールを発表した裏側にはEAZAのコーディネーターの意図があるとみて間違いないということです。

(資料)
KALEVA.fi (Sep.4 2017 - Ranuan jää­kar­hun­pen­tu sai nimen: Sisu kuvaa reipasta ja pe­rik­sian­ta­man­ton­ta luonnetta)
ILTA-ANOMAT (Sep.4 2017 - Ranuan pörröinen jääkarhunpentu sai nimen – tässä on Sisu!)
Helsingin Sanomat (Sep.4 2017 - Ranuan eläinpuiston jääkarhunpentu sai nimen Sisu – nimiehdotuksia tuli yli 18 000)
Yle.fi (Sep.4 2017 - Ranuan jääkarhunpennun nimeksi Sisu – esitettiin myös Saulia, Satkua ja Suloa) (Sep.4 2017 - Finnish zoo names polar bear cub 'Sisu')

(過去関連投稿)
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by polarbearmaniac | 2017-09-04 19:00 | Polarbearology

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