街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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2017年 09月 12日 ( 1 )

アメリカ・ポートランド、オレゴン動物園でのノーラの最後の一日 ~ 彼女との別れを惜しむ地元の人々

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ノーラ Photo(C)Dave Killen/The Oregonian

アメリカのコロンバス動物園で2015年11月に誕生して人工哺育で育てられ、そして2016年9月から西海岸のポートランドにあるオレゴン動物園で飼育されてきた雌(メス)のノーラ (Nora)ですが、彼女のオレゴン動物園における最後の展示が一昨日の日曜日の10日に行われ、多くのファンが彼女のオレゴン動物園での最後の姿を見るために9時半の開園から動物園を訪れ彼女との別れを惜しみました。
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Photo(C)Dave Killen/The Oregonian

当日、地元紙がノーラの飼育展示場からライブ中継を行っていますのでその映像をご紹介しておきます。アメリカの動物園の雰囲気というものがよくわかります。下の写真をワンクリックして下さい。
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Photo(C)Dave Killen/The Oregonian

ノーラは人工哺育されたため早く「適応化(socialization)」、つまり他のホッキョクグマと同居して種としての特性を得なければいけないと判断されて一年前にオレゴン動物園に来園し、同園で飼育されていたタサルがノーラの相手役となることが期待されていたものの、それから間もなくのタサルの死によってノーラは再び一頭での暮らしを続けていました。しかしAZAのSSPを担当するホッキョクグマ繁殖推進委員会の推奨によってユタ州ソルトレイクシティのホーグル動物園に移動して、彼女と同じ年齢であるトレド動物園生まれのホープと暮らすこととなりオレゴン動物園を離れることになったという一連の経緯はこれまで詳しくご紹介してきた通りです。

欧州の動物園でもそうですが、こうやって人工哺育された雌(メス)の個体も繁殖を担う個体群の中に入れるわけですが、その前提として必ず「適応化(socialization)」を行っています。こういったことを含めて「ホッキョクグマの繁殖計画」というわけで、ただ生まれれば良いといった話ではないわけです。それからこれも最近の傾向ですが、1~2歳の段階ですでに将来のパートナーを決めてしまうといったことはせず、数年経過してからパートナーを選定するといったことが多く行われるようになっています。その背景にあるのは、早々とペアを決めてしまうとその二頭をどの動物園で展示させるかといった微妙な問題に突き当たることが一因です。ホッキョクグマは人気動物でもあり、どの動物園でも飼育を希望しているわけで、新しい飼育展示場の建設計画とホッキョクグマの移動との関連をうまく付けねばならないといったこともあるわけです。しかし最も重要な原因は、ホッキョクグマの飼育下での繁殖の難しさのために短期的な視点(つまりある幼年個体が1~2歳の時期にすでにパートナーを決めてしまうこと)でペアを決めるよりも、その後の繁殖成功結果を取り込んで繁殖計画を決めたほうが中・長期的視点で有利であるといったことが挙げられます。
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ノーラ Photo(C)Dave Killen/The Oregonian

このノーラがソルトレイクシティのホーグル動物園でホープを遊び友たちにしてどのように成長していくかについては非常に興味のあるところです。

(資料)
The Oregonian (Sep.10 2017 - Zoo visitors bid a fond farewell to Portland's polar bear cub)

(過去関連投稿)
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アメリカ・ポートランド、オレゴン動物園を去るノーラに寄せた深い想い ~ 同園と地元紙の文章
by polarbearmaniac | 2017-09-12 01:00 | Polarbearology

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