街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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2017年 12月 14日 ( 4 )

ロシア・イジェフスク動物園でホッキョクグマの赤ちゃん誕生! ~ 遂に「新血統」の誕生!

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ドゥムカお母さん (Белая медведица Думка/Eisbärin Dumka)
(2014年9月18日撮影 於 ロシア、イジェフスク動物園)

ロシア・ウドムルト共和国のイジェフスク動物園(現在では公式にはウドムルト動物園 - Зоопарк Удмуртии)を管轄するウドムルト共和国の組織が明らかにしたところによりますと、イジェフスク動物園で二週間ほど前にホッキョクグマの一頭の赤ちゃんが誕生したそうです。地元メディアの取材に対してイジェフスク動物園は赤ちゃんを産んだのは13歳になったばかりのドゥムカ、父親は野生孤児出身の8歳のアイオンであることを明らかにしました。彼女はこれで三回目の出産です。アイオンは今年が初めての繁殖挑戦でしたが見事繁殖能力が証明されたことになります。産室内の様子が映像で公開されていますので見てみましょう。以下をワンクリックして下さい。
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母親のドゥムカは2013年12月に雄(オス)のニッサン (現ヨークシャー野生動物公園)、2015年11月に雄(オス)の双子のシェールィとビェールィ (現ブダペスト動物園) を産んでいます。その二回の時のパートナーはモスクワのシモーナの息子であるノルド(現コペンハーゲン動物園)だったのですが、今回初めてモスクワ動物園のヴォロコラムスク附属保護施設から来園したアイオンをパートナーにして繁殖に挑んだわけですが見事成功したと言えそうです。ちなみにアイオンが野生孤児として保護された時の映像を再度ご紹介しておきます。



(*追記)15日になってイジェフスク動物園は赤ちゃん誕生を正式発表しました。ドゥムカは11月21日に自ら産室に入り、翌日の11月22日に出産したとのことです。そしてやはり野生出身の個体同士のペアによる新しい血統の意義についても触れています。下にニュース映像をご紹介しておきます。



(資料)
Государственный зоологический парк Удмуртии (Dec.14 2017 - Делимся с вами самым сокровенным и от этого слезы радости на глазах. У нас родился белый медвежонок!)
УДМУРТИЯ (Dec.14 2017 - Белый медвежонок родился в зоопарке Удмуртии)
(*追記資料)
Зоопарк Удмуртии (Новости/Dec.15 2017 - У нас родился белый медвежонок!)
ИжевскИнфо.РУ (Dec.15 2017 - В зоопарке Удмуртии родился белый медвежонок)
ТАСС (Dec.15 2017 - В зоопарке Ижевска родились полярные медвежата)
Udm-Info (Dec.15 2017 - Белый медвежонок появился на свет в зоопарке Удмуртии)
Известия Удмуртской Республики (Dec.15 2017 - Белый медвежонок появился на свет в зоопарке Удмуртии)

(過去関連投稿)
モスクワ動物園 ヴォロコラムスク附属保護施設のアイオンがイジェフスク動物園へ ~ 「新血統」への挑戦
モスクワ動物園が、今後ロシア国内で誕生の個体はロシア国内と欧州だけで飼育の意向を表明
ロシア・イジェフスク動物園でアイオンとドゥムカの初顔合わせが行われる ~ 「新血統」誕生への挑戦
ロシア・イジェフスク動物園の四頭のホッキョクグマたちに夏の季節のおやつのプレゼント
ロシア・イジェフスク動物園のドゥムカの幼年時代 ~ モスクワ動物園での「発達障害」の克服
ロシア・イジェフスク動物園がドゥムカの出産準備体勢へ ~ 野生出身のペアによる「新血統」誕生なるか?
(*2014年9月 イジェフスク動物園訪問記)
イジェフスク動物園へ ~ ドゥムカ親子と野生孤児バルーとの対面
ニッサン君の素顔とその性格 ~ 開園5年でホッキョクグマの繁殖に成功したイジェフスク動物園
ドゥムカお母さんの素顔とその性格 ~ 「母親の権威」を無用と考える極めて豪放かつ鷹揚な母親像
野生孤児バルーの素顔 ~ 野生個体の不幸の上に成り立つ動物園という悲しき真実
イジェフスク動物園二日目 ~ ドゥムカお母さん、ニッサン君、バルー君、お元気で! (投稿準備中)
by polarbearmaniac | 2017-12-14 22:30 | Polarbearology

ベルリン動物公園で誕生の赤ちゃんが生後一週間を無事に経過



ドイツ・旧東ベルリンのフリードリヒスフェルデにあるベルリン動物公園で12月6日、あるいは7日にトーニャお母さんから誕生した赤ちゃんは生後一週間が経過しましたが元気に成育しています。二時間おきに赤ちゃんはトーニャお母さんの母乳を求めて吸っているそうです。同園は非常に慎重に、まだ最初の危険な期間を過ぎていないと述べていますが、それは同園が生後10日間を第一関門ととらえているからでしょう。冒頭は同園が公開した最新の映像ですがトーニャお母さんは精神的な余裕があることを感じさせます。おそらくトーニャ母さんは育児放棄はしないでしょう。今後問題があるとすればそれは赤ちゃんの側でしょう。まだまだ気の抜けない日々が続きます。

(資料)
Berliner Morgenpost (Dec.13 2017 - Hier bedient sich das Berliner Eisbären-Baby an der Milchbar)
Bild (Dec.13 2017 - Er ist ein echter Bärliner Hurra, er meckert schon!)

(過去関連投稿)
ベルリン動物公園がトーニャの出産準備体制へ ~ 自ら産室に入ったトーニャの出産は間近か?
ベルリン動物公園でホッキョクグマの双子の赤ちゃん誕生! ~ 一頭は死産でもう一頭は生存中
ベルリン動物公園で誕生の赤ちゃん、元気に生後四日目が経過
by polarbearmaniac | 2017-12-14 20:30 | Polarbearology

ドイツ・ハノーファー動物園のシュプリンターが満十歳となる ~ 見えぬ同園での繁殖の将来展望

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シュプリンター (Eisbär Sprinter/Белый медведь Спринтер)
Photo(C)Erlebnis Zoo Hannover

ドイツのハノーファー動物園 (Erlebnis Zoo Hannover) といえば以前に札幌の円山動物園がホッキョクグマの個体交換交渉を行った動物園として日本では一部のファンに記憶されている動物園です。その件については本ブログでも何回がご紹介しています。現在同園で飼育されているのは10歳の雄(オス)のシュプリンター、同じく10歳の雄(オス)のナヌーク、そして今年の1月にモスクワ動物園から来園した8歳の雌(メス)のミラーナの三頭です。13日の水曜日にこのうちのシュプリンターの満10歳の誕生祝いが開催されました。このイベントではシュプリンターに雪と彼の好物であるリンゴやナッツなどのプレゼントがあったそうです。その様子を報じた映像をご紹介しておきます。以下をワンクリックして下さい。
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それから下は同園がライブ中継したこのイベントの映像です。少々長いです。
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さて、ドイツの方々がこのハノーファー動物園を訪問したレポートなども時折読んでいるのですが、同園は今後ホッキョクグマの繁殖についてどう取り組んでいくのかについてハッキリとしたプランのようなものを知ることはできませんでした。モスクワ動物園から来園したミラーナをパートナーとしてシュプリンターとナヌークの雄(オス)二頭が繁殖に挑んでいくのか、あるいは片方の雄(オス)だけがそうなのか、あるいは他園から別の雄(オス)が来園してきてミラーナのパートナーになるのかについて同園はミラーナ来園時にそういった複数の可能性を挙げていたにもかかわらず、その後は同園もこの点について公には何も述べていないようです。私が何故このハノーファー動物園に注目するかと言えば、昨年までは雌(メス)の不在に悩んでいたこの動物園がこうしてミラーナが来園して繁殖に取り組んでいくという今後の展望を注視していくことが今後の欧州全体のホッキョクグマの繁殖計画の動向を知る一つの重要なカギではないかと考えるからです。それは回り回って日本のホッキョクグマ界にも影響を及ぼすだろうと考えます。

(資料)
ErlebnisZoo Hannover (Dec.13 2017 - Happy Bearsday!)
Hannoversche Allgemeine (Dec.13 2017 - Eisbär Sprinter feiert seinen zehnten Geburtstag)
Parkerlebnis Freizeitpark-Magazin (Dec.13 2017 - Erlebnis-Zoo Hannover feiert „Happy Bearsday“: Eisbär „Sprinter“ bekommt eiskaltes Geschenk zum 10. Geburtstag)
RTL Nord (Dec.14 2017 - Zum 10. Geburtstag wird für Eisbär Sprinter im Zoo Hannover ganz groß aufgefahren)
Nordwest-Zeitung (Dec.14 2017 - Eisbär Sprinter feiert zehnten Geburtstag)

(過去関連投稿)
ウィーンの双子(アルクトス&ナヌーク)がハノーファーへ移動 (May.20 2010)
ドイツ・ハノーファー動物園の新施設 Yukon Bay
ドイツ・ハノーファー動物園ユーコンベイのホッキョクグマ3頭 (Jun. 4 2010)
ドイツ・ハノーファー動物園に仲良しトリオ出現 ~ ユーコンベイで3頭の同居開始
ドイツ・ハノーファー動物園の大きな成功
ドイツ・ハノーファー動物園のアルクトスとナヌークの双子兄弟に4歳のお誕生祝い ~ 将来への不安
ドイツ・ハノーファー動物園のウィーン生まれの双子に別離の時来る ~ アルクトスがスコットランドへ
ドイツ・ハノーファー動物園と個体交換交渉を行った札幌・円山動物園 ~ その背景を読み解く
ドイツ・ハノーファー動物園に2012年夏に札幌・円山動物園が提示した交換候補個体はアイラだった!
札幌・円山動物園のマルルが熊本、ポロロが徳島の動物園に移動が決定 ~ ララの2年サイクル繁殖が継続へ
ララの子供たちの将来(下) ~ ドイツ・ハノーファー動物園のシュプリンターとナヌークのハロウィン
ドイツ・ハノーファー動物園のシュプリンターとナヌークの近況 ~ ナヌークは果たして札幌に来るか?
モスクワ動物園 ヴォロコラムスク附属保護施設のミラーナがドイツ・ハノーファー動物園へ
ドイツ・ハノーファー動物園に来園したモスクワ動物園のミラーナが飼育展示場に登場
by polarbearmaniac | 2017-12-14 20:00 | Polarbearology

ドイツ・ゲルゼンキルヘン動物園でホッキョクグマの三つ子の赤ちゃん誕生! ~ 一頭が元気に成育中

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Photo(C)ZOOM Erlebniswelt Gelsenkirchen
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ララ (左)とビル(右) Photo(C)Stephan Gatzen

ほとんど予想していなかった場所でホッキョクグマの赤ちゃんが誕生しました。ドイツ・ルール地方のゲルゼンキルヘン動物園 (ZOOM Erlebniswelt Gelsenkirchen) が発表したところによりますと同園で飼育されている13歳の雌(メス)のララ (Lara) が12月4日に三つ子の赤ちゃんを出産したとのことです。そのうち二頭は数日後に死亡したそうですが(多分、第一関門の生後72時間を突破できなかったという意味でしょう)ララお母さんは残った一頭の赤ちゃんに順調に授乳しているそうです。ララは2015年にも出産はしていたものの赤ちゃんは成育しなかったようです。
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Photo(C)ZOOM Erlebniswelt Gelsenkirchen

赤ちゃんの父親は10歳のビルですが、このビルはチェコ・ブルノ動物園でコーラから生まれた双子のうちの一頭です。つまり今回の赤ちゃんはあのウスラーダの孫にあたります。またララお母さんの母親は現在ロッテルダム動物園で飼育されている偉大な母であるオリンカです。ゲルゼンキルヘン動物園はおもしろいことを述べていますが、それはホッキョクグマの赤ちゃんの生後一週間の時点までの死亡率は45%以上であると述べています。先日のベルリン動物公園では生後10日目までの生存率は50%と述べていました。こういった数字というものはえてして異なるわけです。
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ララとビル Photo(C)Keystone

これがホッキョクグマの神様というものなのです。世界の動物園で今年のシーズンに繁殖に挑戦している信頼性のある大物の母親たちはいないにもかかわらず、結局こういったあまり予想しないような場所で赤ちゃんが生まれてくるということなのです。札幌のララはすでにもう世界的な存在ですが、ドイツのララは最初の育児の成功の階段を上っているというわけです。ゲルゼンキルヘン動物園はかなり楽観的な見通しを述べています。何か自信があるのでしょう。さて、では今回出産したララの姿を見ておきましょう。最初はなんと2006年1月、つまり彼女がまだ一歳だった時の映像です。



次はララと彼女のパートナーであるビルの7年前の映像です。



(*追記 )このゲルゼンキルヘン (Gelsenkirchen) は発音では「ゲルゼンキルヒェン」に近いですしミュンヘン (München) という街は発音では「ミュンヒェン」に近いわけで、最近ではその発音通りに表記することもしばしばあります。しかし当ブログでは「ゲルゼンキルヘン」「ミュンヘン」といった従来通りの伝統的な表記を採用することにしています。

(資料)
Westdeutsche Allgemeine Zeitung (Dec.13 2017 - Eisbärbaby im Gelsenkirchener Zoom geboren)
Bild (Dec.13 2017 - Zoo Gelsenkirchen freut sich über Eis-Bärchen)

(過去関連投稿)
チェコ・ブルノ動物園での別れ(前) ~ トムとビルを愛した人々
チェコ・ブルノ動物園での別れ(後) ~ トムとビルを愛した人々
ドイツ・ルール地方、ゲルゼンキルヘン動物園のエルヴィス逝く
ドイツ・ルール地方、ゲルゼンキルヘン動物園の35歳のファニー、静かに世を去る
by polarbearmaniac | 2017-12-14 02:05 | Polarbearology

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