街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


by polarbearmaniac

プロフィールを見る

カテゴリ:幻のクーニャ( 9 )

クーニャとシロー

a0151913_1950585.jpg

a0151913_19501733.jpg

クーニャとシロー....とうとうこの2頭は、我々が現実に手の届かない存在となってしまいました。しかしその最期は対照的だったと言えましょう。後者にあっては動物園から公式に死亡の発表があり、そして遺影は花に包まれてお別れ会まで開催されました。一方前者にあっては飼育業者よりの死亡の公式発表すらありません。飼育の当事者ではないにせよ、いささかなりとも公の立場でその死亡を伝えているのはわずかに、おびひろ動物園の飼育員さんのブログで、「飼育展示係1」さんの2010年4月27日の記事「ただ今11時10分・・・っと!」で、飼育員1さんの御自身のコメントでクーニャの死亡の事実が伝えられているだけです。

今思い出せば、今年の2月11日に最後にクーニャに会えた時、彼女は横たえていた体を起こして立ち上がり、私のほうを向いてくれました。その瞬間は多分私は生涯忘れないでしょう。先日のとくしま動物園でのシローのお別れ会ですが、私はシローの冥福を祈ると同時にクーニャの冥福も祈りました。

ほんの小さな写真ではありますがクーニャの生前の横顔、それもルル・ララを身ごもったと思われる1994年に撮影された写真が「みんなの顔」(福音館書店)という写真集に見出せます。そこで見出される精悍な顔つきのクーニャの横顔は、私には娘のララではなく孫のピリカの面影を彷彿とさせます。動物園の図書コーナーなどにもあるでしょうから是非一度ご覧になってみて下さい。

最後に2頭の思い出に、以下の曲を捧げておきます。



(1986年 於 モスクワ音楽院大ホール  pf.ヴラディーミル・ホロヴィッツ)
by polarbearmaniac | 2010-08-13 00:05 | 幻のクーニャ

クーニャ(ララ、ルルの母) ca.1979-2010

a0151913_18545346.jpg
(2010年2月11日撮影)

Kunya vixit.
Mors certa, hora incerta.

Dona ei requiem.
by polarbearmaniac | 2010-02-23 18:30 | 幻のクーニャ

クーニャ近影(2) (Mar. 7 2009)

これは昨年3月のものです。画像が悪いですが、背中の傷はわかると思います。この傷は、別府ラクテンチでララとルルを生み育てた後で皮膚ガンを患い、背中の皮膚の一部の切除手術を受けた跡です。この痛々しい傷跡のひどさのために「展示商品価値」が無いと見なされたようで、ラクテンチの経営危機の時に再建計画実行の過程で、夫であったシロー(現 とくしま動物園)と引き離され、飼育環境の劣悪な事実上の「動物の姥捨山」であるレオマに送られたのでした。

彼女の娘達であるララとルルの現在の境遇と比較してみてどうでしょうか。クーニャが本当に不憫です。
a0151913_164469.jpg
(Docomo-N902i)

*(追記)クーニャはラクテンチで少なくとも9頭の子供を生んでいますが、元気に育ったのはララとルルの2頭のみです。 血統登録上は旭山のルルがお姉さんで円山のララが妹ということだそうです。現在のイメージから言えばララがお姉さんという感じですが、ララはお母さんのクーニャべったりだったそうですから、幼少時にララが「妹」ととられても不思議ではなかったということなのでしょう。
by polarbearmaniac | 2010-02-14 01:06 | 幻のクーニャ

クーニャ近影(1)  (Nov.8 2008)

昨日の土曜日、円山動物園で何人かの方々からクーニャの件で話しかけられました。クーニャのことを心配している方が何人もいらっしゃることを知り、うれしく思いました。そこで、比較的最近のクーニャの写真で、たまたま携帯電話(Docomo-N902i)にバックアップ用に撮影したものがありますので、この機会に何枚かアップしておきます。画像の悪さはご容赦下さい。

これは、ひどく汚れたプールでの常同運動の背泳シーンです。このプールの水の汚れは尋常のものではありませんでした。何年も(何ヵ月も、どころじゃありません!)水を交換してもらっていないのは明らかです。
a0151913_0463292.jpg

a0151913_0463212.jpg

a0151913_0463271.jpg
(Docomo-N902i)
by polarbearmaniac | 2010-02-14 00:46 | 幻のクーニャ

消息不明のホッキョクグマを求めた旅 (Feb.11 2010)

JL1405(10:25羽田発)にて高松空港へ向かう。円山ツインズのお別れ会が迫ってきたが、その前にどうしてもやっておかねばならないことがあるからだ。昨年5月より、Newレオマアニマルパークで飼育されているはずのホッキョクグマのクーニャが姿を消しており、その生死に関する情報も定かではない状態だ。彼女のその後の状況を自分の眼で確かめる今回の高松行きである。昨年の暮れから今年にかけて動物ファンではないブロガーの方の旅行記にホッキョクグマの姿を目撃したらしい情報があり、「あるいは?」という淡い期待が心に拡がる。

a0151913_15572897.jpgJL1405は定刻11:45に高松空港着。そのまま車でNewレオマワールドへ。空は曇天で雨が落ちてきた。Newレオマワールド到着後、すぐにアニマルパークへ直行。雨は少しずつ強くなってくる。ホッキョクグマ舎到着。外観は完全な目張りなのは昨年5月と同じだが、ホッキョクグマ飼育を示す掲示板はなくなり、クーニャの傷の治療に関する紹介文も消えている。「やはりダメか!」と気を落とすが、とりあえず前回のように目張りを少しずらせて中を見る。

クーニャはいた! 寝そべっている背中だけが見える。昨年5月に姿が見えなくなって以来のクーニャの生きた姿だ。もう99%生存の期待を持っていなかっただけに嬉しさはひとしおだ。しかし彼女は動かない。もう瀕死の状態なのだろうか? 雨がさらに強まる中、彼女の背中を凝視する。すると、やがてクーニャは立ち上がった! そしてこちらに顔を向けた!  夢中で一眼レフカメラのシャッターを切ろうとするがガラスの曇りがひどい上に雨の水滴がついてきてAFが迷う。とにかく携帯電話を使って数枚の写真を撮る。もう亡くなったと思っていたクーニャのこうした生きた姿を見ることができて感激。今まで来た時にいつも目にしていた常同運動をしないところを見ると、体自体はかなり弱っているようだ。しかし、このひどい飼育状態のなかで本当によく生きていてくれた! 感謝!

JL1414便の高松発羽田行きは定刻19:10に出発。羽田着は定刻の20:20。生きたクーニャの姿を確認できた充実の日帰り旅行だった。彼女の体調は今後も注意深く確認しておくことにしたい。
by polarbearmaniac | 2010-02-12 16:30 | 幻のクーニャ

存在を事実上「抹消」されたホッキョクグマのクーニャ

a0151913_16352756.jpg

a0151913_16352752.jpg
(上の2枚は Feb.11 2010 撮影)

現在クーニャの飼育されているレオマアニマルパークでは、本日(2010年2月11日)の段階で上の写真のようにクーニャの展示場は外界から完全に遮断され、ホッキョクグマ飼育の表示板も完全に抹消されています。以前あった下のようにクーニャの「皮膚炎治療中」を告知する解説文(2009年5月まで存在を確認)も、もう現在は存在しません。クーニャの存在は、こうして地上から事実上「抹消」されたのです。

a0151913_16352779.jpg
(上はNov. 8 2008 撮影)

大人気のツインズを生んだララ、年間二百万人も入場者のある動物園のスターであるルル、この二頭を別府のラクテンチで生み、母乳で育てあげた偉大な母クーニャの終末期を迎えた現在の境遇は、このように悲惨なものなのでした。

本当に胸が痛みます...。


*(後記)今回の記事の2つ前1つ前の記事にアップしたクーニャの写真は、この眼張りの隙間から非常に苦心して携帯電話のカメラで撮った写真です。ニコンのD3sにNikkorの70-200mm(F/2.8)という比較的強力なラインアップを持参した私でしたが強く降りしきる雨によって、もともと非常に曇りのあるボードを通しての被写体補足がAF、MF共に一層困難を極めるという悪条件のもとで携帯電話で辛うじて撮影したものです。

*(後記2)奇しくも円山動物園の樋泉さんが、ご自身が担当していらっしゃるブログに、「クーニャからララとルルへ、ララから子供たちへ」というタイトルの記事を同じ日に書いておられます。樋泉さんは果たして現在のクーニャの状況をご存知でしょうか?
by polarbearmaniac | 2010-02-11 16:35 | 幻のクーニャ

聖母クーニャの姿復活!! (Feb.11 2010)

a0151913_1349222.jpg

a0151913_134926.jpg
(撮影 Feb.11 2010 / Docomo-N02B)


クーニャさん、あなたの生んだ双子の娘のララとルルは元気ですよ! そして、あなたの孫は4頭になりました。みんなとても可愛い孫たちばかりです!

近いうちにまた必ず来ます。それまでお元気で!
by polarbearmaniac | 2010-02-11 13:49 | 幻のクーニャ

クーニャの生存確認! (Feb.11. 2010)

a0151913_135723.jpg
(Feb.11 2010 @ 香川県丸亀市 New レオマ・アニマルパーク)


生きていてよかった! あなたのことを心配していましたよ!

クーニャ! あなたがいなければ、ララもルルもツヨシもピリカもイコロもキロルも、みんなこの世にいなかった! あなたに心から感謝します!
by polarbearmaniac | 2010-02-11 13:05 | 幻のクーニャ

日本国某所へ出撃

a0151913_9544566.jpg

成果があった場合にだけ報告します。
by polarbearmaniac | 2010-02-11 09:30 | 幻のクーニャ

カテゴリ

全体
Polarbearology
しろくま紀行
異国旅日記
動物園一般
Daily memorabilia
倭国旅日記
しろくまの写真撮影
旅の風景
幻のクーニャ
エッセイ、コラム
街角にて
未分類

最新の記事

気ままに歩くオールボー旧市街..
at 2017-07-28 05:00
モスクワからコペンハーゲン、..
at 2017-07-28 03:00
ノヴォデヴィチ墓地 (Нов..
at 2017-07-27 05:30
モスクワ、ノヴォデヴィチ修道..
at 2017-07-27 05:00
モスクワのクドリンスカヤから..
at 2017-07-26 05:40
モスクワの「チェーホフの家博..
at 2017-07-26 05:30
ムルマ (Белая мед..
at 2017-07-26 05:20
スネジンカ (Белая м..
at 2017-07-26 05:10
二年振りに訪問のモスクワ動物..
at 2017-07-26 05:00
夜も更けたアルバート通りを歩..
at 2017-07-25 05:45

以前の記事

2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月

検索

ブログパーツ

  • このブログに掲載されている写真・画像・イラストを無断で使用することを禁じます。

ライフログ


人生と運命 1


スターリン―青春と革命の時代


モスクワは本のゆりかご


私のモスクワ、心の記憶


自壊する帝国 (新潮文庫)


甦るロシア帝国 (文春文庫)


嘘つきアーニャの真っ赤な真実 (角川文庫)


ロシア 春のソナタ、秋のワルツ-1999-21st


それからのエリス いま明らかになる鴎外「舞姫」の面影


ミチコ・タナカ 男たちへの讃歌 (新潮文庫)


わがユダヤ・ドイツ・ポーランド―マルセル・ライヒ=ラニツキ自伝


ベルリン戦争 (朝日選書)


Hof――ベルリンの記憶


カチンの森――ポーランド指導階級の抹殺


北京烈烈―文化大革命とは何であったか (講談社学術文庫)


慟哭の通州――昭和十二年夏の虐殺事件


主題と変奏―ブルーノ・ワルター回想録 (1965年)


藤田嗣治 異邦人の生涯


Barle's Story: One Polar Bear's Amazing Recovery from Life As a Circus Act


Hotel Adlon: Das Berliner Hotel, in dem die grosse Welt zu Gast war


Ein seltsamer Mann


Alma Rose: Vienna to Auschwitz


St Petersburg: A Cultural History


Gulag


The Guest from the Future: Anna Akhmatova and Isaiah Berlin