街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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ホッキョクグマの起源について(1) ~ 諸説の成立過程を整理する

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ピリカ (2012年5月26日撮影 於 旭山動物園)

これから何回かにわたってホッキョクグマの起源についての学説を整理してみたいと考えます。

このブログを開設してから約二年半になりますが、その間にホッキョクグマの起源に関する重要な説がいくつか出ています。というよりも正確には、ホッキョクグマの起源に関して科学的根拠をもとにその起源を明らかにしようという研究がここ3~4年めざましい成果をあげてきたということです。 その最たるものが先日の報道で大きく紹介されたホッキョクグマの起源に関する新説です。その報道を改めて引用しておきます。

>【ロンドン19日ロイター時事】ホッキョクグマとヒグマが別の種(しゅ)として進化を始めた時期が、以前考えられていたよりもずっと早いことが新たな研究で分かった。(中略)それによると、ホッキョクグマは約60万年前、遺伝的に最も近いヒグマから枝分かれした。これは、科学者がこれまでに一般に想定していたよりも5倍早い時期だ。(中略)体の大きさ、皮膚、毛の色やタイプ、歯の構造、それに行動様式という観点からするとホッキョクグマとヒグマは大きく異なるが、これまでの研究によると、両者は進化の過程でごく最近に枝分かれしたことが示されていた。これは母から子へ受け継がれるミトコンドリア系統の研究に基づいた結果で、遺伝子つまりDNAのごく一部の分析結果だった。今回、研究チームはホッキョクグマ19頭、ヒグマ18頭のサンプルを使い、細胞核内部にあるはるかに多くのDNAを調べた。その結果、ホッキョクグマとヒグマが別々の種としてはるかに長期間存在していることが分かった。 (後略)  (時事通信 Apr.20 2012

さて、比較的最近までこのホッキョクグマの起源については非常にレンジの広い複数の考え方が存在していたわけです。 3万年前~100万年前という広大なレンジの年代の範囲内で複数の説が存在していたわけでした。 傾向としては、ホッキョクグマの起源を比較的新しい年代、具体的には10万年前よりも新しい年代、特に7万年前あたりに想定する説が幾分主流だったようです。 しかしそれぞれの説の根拠というものは十分ではなかったように思えます。 そういった広い年代範囲の中でホッキョクグマの起源に関して複数の考え方が存在した理由は、ホッキョクグマはその生存分布領域内で遺体の痕跡を残さないため、化石という「一次材料」を用いての研究が非常に難しかったということです。

(1)11~13万年前説 (2007~8年登場)
そういった状況を打ち破る画期的な説が登場したのが2008年に登場した赤外光ルミネッセンス(infrared-stimulated luminescence)年代測定法を用いてノルウェーのスヴァールバル諸島で偶然に発見されたホッキョクグマの顎の骨の化石から年代を測定した新説でした。
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Photo(C)Ólafur Ingólfsson

この説に関しては以前の投稿、「ホッキョクグマの最古の化石が語ること」をご参照下さい。 この説を便宜上、「11~13万年前説」と呼んでおきます。 正確には、ホッキョクグマのヒグマ(Brown Bear/Ursus arctos)からの分離は少なくとも11~13万年前であったということの確かな根拠が得られたということでした。

(2)15万年前説 (2010年登場)
この説は上の化石からミトコンドリアDNAを抽出してその配列を現在存在している複数種のクマや絶滅したホラアナグマの配列と比較して系統図(下)を作り上げました。
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Clade : Lindqvist, C., Schuster, S. C., Sun, Y., Talbot, S. L., Qi, J., Ratan, A., . . . Wiig, Ø. (2010)

この系統図作成の過程で判明したのは、ホッキョクグマのヒグマからの分離が約15万年前であるということでした。この件についてはやはり以前の投稿である「ホッキョクグマの最古の化石が語ること (続)」をご参照下さい。 この結果は(1)の赤外光ルミネッセンス(infrared-stimulated luminescence)年代測定法での結果と非常にうまく整合性がとれるということです。 これでホッキョクグマの起源、すなわちホッキョクグマのヒグマからの分離年代についての結論が出たかに見えたわけで、この説(便宜上「15万年前説」と呼んでおきます)が通説となったと言ってよいように思われました。 基本的にこの説に従ってホッキョクグマの起源について説明していると思われるのがこのイギリス・チャンネル4のInside Nature's Giants / Polar Bear Evolution の映像です。 是非ご参照下さい。

しかしこの説は後日、大きく揺らいたわけでした。 それについては次回以降の投稿で述べます。
続く

(資料)
Reuters (Apr.19 2012 - Polar bears are no new kids on the block)
時事通信 (Apr.20 2012 - ホッキョクグマ、種としての歴史ははるかに長い=独チーム)
Polar Research (Dec.2009 - Late Pleistocene fossil find in Svalbard: the oldest remains of a polar bear ever discovered)
The University Centre in Svalbard (Dec.17 2007 - Spectacular find could rewrite polar bear history)
Understanding Evolution (Apr.2010 – One small fossil, one giant step for polar bear evolution)
Scientific American (Mar.1 2010 - Climate Change Likely Caused Polar Bear to Evolve Quickly)
PLoS ONE (May.2010 - Biomechanical Consequences of Rapid Evolution in the Polar Bear Lineage)

(過去関連投稿)
ホッキョクグマの最古の化石が語ること
ホッキョクグマの最古の化石が語ること (続)
by polarbearmaniac | 2012-05-31 22:00 | Polarbearology

ホッキョクグマと(ハスキー)犬との不思議な関係

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Photo(C) Norbert Rosing

以前から大変に興味深く思っているのですが、北極圏でホッキョクグマと(ハスキー)犬との間に奇妙な友好関係のようなものがあるということです。 アザラシを襲うホッキョクグマも不思議と(ハスキー)犬を襲うという話はほどんど聞きません。犬の側がおびえて吠えまくるということはありますがが、ホッキョクグマの側が犬を襲うというケースは珍しいでしょう。 いくつかの映像を見てみましょう。 特に一番最初の映像は非常に有名なものでホッキョクグマファンの方々でこの映像を一度も見ていない方はほとんどいないのではないでしょうか。





それからこの下の映像は一度御紹介したことのあるノルウェーのスヴァールバル諸島での映像ですが、ホッキョクグマは、この吠える犬とできれば友達になりたいと思っていたような節があります。



さて、ホッキョクグマは猛獣には違いありませんが、ある特殊な状況下では人間ともある程度の交流が可能なようです。以下の写真はロシア極北のアンデルマの街(あのペルミ動物園のアンデルマの名前は彼女がメンシコフともう一頭の子供を連れてこの街に出現し、そして近郊で捕獲されたことに由来しています)の住民がホッキョクグマに食べ物を与えている写真です。 この写真はソ連時代に撮影されたものです。これはさすがに凄いことですね。
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ロシア極北・アンデルマの街に現れた野生のホッキョクグマ  
Photo : МЁРТВЫЕ ГОРОДА

(過去関連投稿)
カナダの動物プロダクションの俳優ホッキョクグマ、エイギーの演技
カナダの動物プロダクションのホッキョクグマ・エイギーの近況 ~ 人間と慣れ親しんだ姿
by polarbearmaniac | 2012-05-30 22:00 | Polarbearology

ロシア極北・サハ共和国で保護された孤児の赤ちゃん、「コルィマーナ」 と命名される

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ヤクーツク動物園の赤ちゃん Photo(C)WWF России

4月14日にロシア極北の東シベリア海の孤島で孤児となっていたところをWWFロシアとヤクート自然保護省の調査官によって保護されヤクーツク動物園に送られた赤ちゃんの件については3回ほど投稿しています。 この赤ちゃんはヤクーツク動物園で30日間の検疫を受けていますが、この検疫期間中にヤクーツク動物園は大急ぎで肥育展示施設を整備しているそうで、まだその完成までには10日間ほどを要するために、便宜上検疫期間が延長されたそうです。 以下の映像はこの赤ちゃんが保護されてヤクーツク動物園に到着するまでを紹介したTVのニュース映像です。



この雌の赤ちゃんはヤクート自然保護省の調査官によって{コルィマーナ}と名付けられたそうで、ヤクーツク動物園ではこのコルィマーナをずっとこの動物園で飼育していくために、本格的な飼育展示に向けて万全の態勢を整えようとしています。
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Photo(C)Якутский зоопарк

(資料)
Российская Газета (May.25 2012 - В якутском зоопарке белому медвежонку продлили карантин)
РИА Новости (May.25 2012 - Работники зоопарка в Якутии продлили карантин для белого медвежонка)

(過去関連投稿)
ロシア極北・サハ共和国(ヤクーチア)のコルィマ湾でホッキョクグマの赤ちゃんが保護される
ロシア極北・サハ共和国(ヤクーチア)で保護された孤児の赤ちゃんがヤクーツク動物園へ
ロシア極北・サハ共和国(ヤクーチア)で保護された孤児の赤ちゃんが無事にヤクーツク動物園に到着
by polarbearmaniac | 2012-05-29 18:00 | Polarbearology

オランダ・レネン、アウヴェハンス動物園での三世代同居の試み

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フギースお母さん Photo(C) Ouwehands Dierenpark Rhenen

オランダ・レネンのアウヴェハンス動物園といえば現在では欧州屈指のホッキョクグマ繁殖基地としての地位を確立しています。 私は昨年5月と今年の3月にこの動物園を訪問し赤ちゃんたちと会ってきましたが彼らの実に伸び伸びとした様子を大変楽しんだものでした。 地元の熱心なファンの方々とも話ができて大変に有意義でした。 おもしろいもので、ホッキョクグマの飼育に関しても国民性が出るものだと思いました。 このアウヴェハンス動物園、実はなかなか思い切ったことを行う動物園です。 アウヴェハンス動物園のそういった踏み切りの良さというものがまた今年も発揮されたようです。 それは今回の二組の親子を一気に同居させるというやり方です。

この動物園で飼育されているフギースお母さんと昨年12月に誕生した2頭の赤ちゃん、そしてフリーダムお母さんと一昨年の11月に誕生したシークーとセシの2頭、つまり合計6頭を23日に一気に同居させるという試みです。 実はフリーダムお母さんはフギースお母さんの娘でもあるわけで、そうなるとフリーダムお母さんの2頭の子供たちはフギースお母さんの孫にあたるわけで、要するに3世代の同居ということを意味します。 一歳半のシークーとセシ、そして昨年12月に生まれて生後半年にしかならない赤ちゃんを同居させるのは危険があるようにも思うのですが双方の母親も一緒が一緒なので心配はないという判断なのでしょう。 実はアウヴェハンス動物園はこの三世代同居を過去にも行っています。その件については以前の投稿である「オランダ・アウヴェハンス動物園でのホッキョクグマ飼育 ~『甘やかさない飼育』の方針」をご参照下さい。

今回も見事に成功したようです。この二組の幼年個体がプールで楽しそうに遊んでいる映像をアップされた方がいますので以下の映像をご覧ください。 フギースとフリーダムの二頭のお母さんたちは写っていないようですが二組の幼年個体の様子を見ることができます。



その他の映像としてはユトレヒトTVのこちらの映像も御参照下さい。 この下は前回2009年に行われた三世代同居であり、母親はやはり今回と同じフギースとフリーダム、幼年個体はシュプリンター(現ドイツ。ハノーファー動物園)とウォーカー(現スコットランド・ハイランド野生公園)です。



この三世代同居もいつまでも行うというわけではなく期間限定のもののようです。 いずれにせよ、この二組の幼年個体にはいい刺激になっていることと思われます。

(資料)
Dierennieuws (May.22 2012 - Drie ijsbeergeneraties herenigd in Ouwehands Dierenpark)
RTV Utrecht (May.23 2012 - Drie generaties ijsberen herenigd)

(過去関連投稿)
オランダ・アウヴェハンス動物園でのホッキョクグマ飼育 ~ 「甘やかさない飼育」の方針
フギースお母さんの性格と子育て
フリーダムを称える
by polarbearmaniac | 2012-05-28 21:00 | Polarbearology

肌寒さを感じる日曜日の旭山動物園のホッキョクグマたち

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日曜日の今日は午前中は昨日とはうって変わって青空がのぞいている。 しかし肌寒さは気温が10℃ほどしかなかった昨日とさほど変わらない。
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やあ、さっちゃん、相変わらずの健勝ですね!
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淡々とマイペースを守るサツキは良い意味で、変わらぬホッキョクグマなのだ。 姿を見ているだけで安心できるのである。

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こんにちはルル。 こうしてみるとルルはララに良く似て見えてくる。
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最近のルルは一定時間必ずポリタンクを相手に遊ぶようだ。
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このルルも早く母親になってほしいと思うのだが。

木をかじるルル
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サツキとルルはそれぞれ自分の世界を持っていて相手に干渉しない。 大きなドラマは感じないが安心して見ていられる2頭同居のように思う。

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今日のピリカはイワンとの同居はお休みのようだった。
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表情はいつものピリカに近い感じがする。
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しかしまだ不安感を感じているようで動作に落ち着きがないように思った。
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午後2時近くなって収容のために中の部屋への扉が開いたが、なかなか中に入ろうとしなかったピリカである。 ピリカ、またね!
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御大イワン登場。
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見あたらないピリカの姿を求めて、しきりににおいを嗅いでいるイワン。
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イワンのこれからの動向は今後の日本のホッキョクグマ界を大きく左右するのである。 いつまでも単なる「期待の星」と言われるだけで終わるのか、それとも日本のホッキョクグマ界を背負って立つ存在になるのか、彼の真価が早急に問われているのである。
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午後になって雲が多くなってきた。気温は11℃である。 5月末でまだこんな気温であるとは、さすがに北海道だと言いたくもなる。
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なかなか刺激的だった今回の週末の旭山動物園訪問であった。日本のホッキョクグマ界もまた新しい世界に進化していくことを実感させるイワンとピリカとの同居の姿であった。 "Все течет" - 「万物は移りゆく」 ということを感じさせる。 この2頭の同居が来年以降成功するかしないかは別として、全てにおいてこうして新しい世界を切り開いていかなければ日本のホッキョクグマ界も退化・衰退のスピードを速めてしまうだろう。 イワンの健闘を期待したい。

Nikon D5100
シグマ 70-300mm F4-5.6 DG MACRO
(May.27 2012 @旭山動物園)
by polarbearmaniac | 2012-05-27 23:00 | しろくま紀行

ピリカとイワン、そのお互いにとっての試練の場

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やあピリカ、どうでしょうか最近は。 
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元気なのかな?
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表情が冴えないね。
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理由は当然、同じ飼育展示場にいるこのイワンの存在である。
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今回のことで試されているのはイワンも同じである。 彼の男としての器量が改めて試される日が到来している。
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ピリカとイワンの同居が始まっている。 数日前かららしい。

飼育展示場の隅のほうでイワンから「避難」しているピリアの表情
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そのピリカの近くに、いつのまにか迷い込んできたウサギちゃん。
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なんとイワンがそのウサギに突進した! 絶対絶命のウサギちゃん!
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容赦なく襲いかかるイワン。
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とうとうイワンはウサギちゃんを獲物にしてしまった! でもねえイワン、通常はこういうケースはホッキョクグマは小動物なんか追わないものだよ。 あのメンシコフのそばにやはり小動物が迷い込んできたのを見たことがあるけど、メンシコフは相手にもしなかった。 堂々と無視していたよ。
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イワンがウサギを捕まえる場面を見ていたピリカだが淡々として表情が変わるということはなかった。
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ピリカは今までララお母さんも含めていろいろな雌のホッキョクグマと同居してきた。
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しかし今回はこのイワンという雄との同居である。
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ただし旭山動物園も今年一気にピリカの繁殖を狙うということは毛頭考えていないと思われる。試験的同居という域を出ないように感じられるからだ。 今年に関しては、やはりピリカを一度雄と同居させてみてその様子を探りたいというのがこの同居の意図であろうし、そうすることによってピリカの雌としての自覚を目覚めさせようということなのだろう。旭山動物園もかなり周到で慎重な姿勢でピリカの繁殖に臨んでいるように思う。 欧州やロシアの動物園ならば、もっと果敢で俊敏なやり方で取り組み、旭山動物園のような穏便なやり方は取らないと思う。彼らはホッキョクグマを甘やかさないのだ。これは別に旭山動物園がピリカを甘やかせているという意味で言うのではない。 いかんせんここではイワンは3頭の雌の相手をせねばならず、今すぐピリカを繁殖の「最前線」に立たせるというわけにもいかないという事情があると理解すべきなのだろう。
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イワンが室内に収容されるのを見ているピリカ。

イワンが収容されたあと、安心して飼育展示場を走り回るピリカ。
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ピリカにとっては今回の同居は今まででの最大の試練かもしれないが、そう過度に心配する必要はないだろう。 ここは欧州やロシアではない。日本には日本流の穏健なやり方というものがあるだろうと思うからだ。

Nikon D5100
シグマ 70-300mm F4-5.6 DG MACRO
(May.26 2012 @旭山動物園)
by polarbearmaniac | 2012-05-26 23:30 | しろくま紀行

ルルとサツキのマイペースでクールな関係

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やあルル、その後はどうですか?
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さっちゃん、こんにちは!
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ルルとサツキの組み合わせは初めて見た。 注目されるところである。
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ルルは最近よくポリタンクをおもちゃにしている。 旭山動物園は以前はあまりおもちゃを見かけなかったが、最近はかなり与えているようだ。
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ルルとポリタンク
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常にマイペースのさっちゃん。
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ルル(奥)はサツキ(手前)のことを幾分気にしているようだ。時々鋭い視線を送っている。
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サツキは誰が同居の相手でもそれほど気にしていないように見える。
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ルルも普段通りである。

Nikon D5100
シグマ 70-300mm F4-5.6 DG MACRO
(May.26 2012 @旭山動物園)
by polarbearmaniac | 2012-05-26 21:00 | しろくま紀行

小雨降る旭川へ ~ 空港における保安検査について思う

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夏期開園期間に入った旭山動物園をまた覗いてみたくなった。夜の便で旭川に向かうことにする。

空港の保安検査にはいつも疑問を抱いている。あまり意味がないと思われることもいくつか感じる。 まず、PCをカバンから出して単独でトレイにのせるという検査である。 なぜPCのみこうするかといえば多分、外形はPCの恰好をしているものの実際は中が空洞で何かを(特にナイフなどを)そこに隠すことができる可能性があるということなのだろう。 しかしそれならカバンに入れたままでも十分に検査可能だと思われる。 PCのみを一つのトレイに入れる意味はないと思われる。 事実、私は日本の空港の国内線の保安検査ではPCをカバンから出すということはほとんどやらない。 「PCを持っていますか?」 と聞かれれば、しょうがないのでそこで初めてPCをカバンから出すという程度だ。 しかしこの質問は日本の空港では(少なくとも優先レーンでは)稀である。 欧米の空港ではPCの所持の有無をほとんどの場合聞かれるので最初からカバンからPCを出しておく。 しかしロシアの空港では日本同様この質問はほとんどないので、私もPCはカバンに入れたままだし、実際の検査の過程でカバンの中にPCがあることを指摘されたことはロシアでも日本でも一度もない。 私の経験上、一番保安検査の厳しいのはアメリカの空港(特にJFK)である。 ところが最近同僚から聞いた話では、その厳しいアメリカの空港でも iPadはカバンから出す必要がないそうだ。 私はiPadは持っていないので、この話が本当なのかはなんとも言えない。確かにこれを見るとアメリカ運輸保安局はそういう指針らしい。 iPadは薄くて中に何かを隠すことができないと考えられているのだろう。
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一眼レフカメラの交換レンズについては、欧米及びロシアの空港ではかなりの確率で検査にひっかかり、保安係員がレンズキャップをはずして確認するということはよくある。 ところが日本の空港ではこれは皆無である。 しかし私はこの一眼レフカメラの交換レンズの検査はPCの検査の場合などよりも、むしろずっとその意義を納得できるのである。 交換レンズに見せかけて、中身に口径の大きな円筒状の物体を隠すということは可能だし、仮にそれに成功すればかなりの破壊力のある物体を機内に持ち込むことは可能だろう。 これだとダイナマイトもどきの爆発物の持ち込みは容易になってしまう。 それから、一眼レフカメラを持っていると保安係員がファインダーを覗いてチェックするという検査のある場合がある。 そのカメラが本当にカメラであるのかを確かめるためだろう。 これをやるのはドイツの空港である。 しかしそうは言ってもさすがにこれはドイツでもそう頻度は多くはないが。

一般にどの空港でも保安検査に優先レーンのある場合は、そこでの検査は比較的厳しくないのである。 多分これは、frequent flyer (およびF,C クラス搭乗の客)に対する検査と一般顧客に対する検査とでは、基準に対する運用の仕方に暗黙のダブルスタンダードが存在しているからのように思われる。 羽田や成田のJALのDP会員用のレーンや羽田のANAのスターアライアンスゴールドメンバー用のレーンは他の一般レーンではひっかかるベルトなどでも問題なく通過できる場合が非常に多いからだ。
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それからこれは保安検査とはいっても機内持ち込み手荷物ではなくチェックインカウンターの手前での預け入れ荷物の検査でのことだが、その検査で預け予定荷物の中に一眼レフカメラのリチウムイオンバッテリーが見つかると荷物を開けさせられ、バッテリーは機内持ち込み手荷物にしろと要求してくる空港が私の知る限り一つある。 それは新千歳空港のANAカウンター手前の検査である。 ワット時定格量をチェックもせずに、あそこの検査では全てNoと言われるのである。 実にばかばかしい話である。 同じ新千歳空港でもJALの保安検査ではバッテリーに関しては何も言わない。

旭川グランドホテルにチェックイン。 空港に到着したときに降っていた雨もほとんど止んでいる。

(May.25 2012 @旭川)
by polarbearmaniac | 2012-05-25 23:30 | しろくま紀行

フィンランド・ラヌア動物園の赤ちゃんの水遊び ~ 生後7か月目へ

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ヴィーナスお母さんと赤ちゃん Photo(C)Ranua Zoo

フィンランドのラヌア動物園で昨年11月18日に生まれた赤ちゃんですが生後6か月が経過し現在7か月目に入っています。 ラヌア動物園から、この赤ちゃんがヴィーナスお母さんと一緒に泳いでいる映像が公開されました。 それが下の映像です。 生後半年経過していますが、それにしては泳ぎが非常にぎこちないですね。 この赤ちゃん、まだまだ長い時間潜っていることはできないようです。 ラヌア動物園は北極圏に近い、緯度の高い場所にあるためになかなか氷が解けず、赤ちゃんが水遊びをし始める時期が遅かったと思いますので生後6か月でまだこの程度というのもなんとなくわかるような気がします。



それからこの下の映像はヴィーナスお母さんと赤ちゃんが遊んでいる映像です。 ヴィーナスお母さんは子育ては初めての経験なのですが、なかなかよく赤ちゃんの面倒をみているようです。



(資料)
Kaleva.fi (May.18 2012 - Jääkarhunpentu sai vettä korvaansa sukellusharjoituksissa - Katso video!)
YLE News (May.23 2012 - Polar bear cub gets ready for summer)

(過去関連投稿)
フィンランド・ラヌア動物園でホッキョクグマの赤ちゃん誕生!
フィンランド・ラヌア動物園で誕生の赤ちゃん、順調に生後1か月目へ
フィンランド・ラヌア動物園で誕生の赤ちゃん、生後4週間目の映像
フィンランド・ラヌア動物園で誕生の赤ちゃん、生後54日経過の産室内の映像が公開
フィンランド、ラヌア動物園の赤ちゃん、順調に生後70日間が経過
フィンランド、ラヌア動物園の赤ちゃんが元気に生後3か月へ
フィンランド、ラヌア動物園の赤ちゃん、遂に戸外に初登場!
フィンランド、ラヌア動物園の赤ちゃんの追加映像 ~ 何事にも慎重なヴィーナスお母さん
フィンランド・ラヌア動物園の赤ちゃん、戸外の時間が非常に増える ~ 室内/戸外の扉開放方式を考える
フィンランド・ラヌア動物園の親子、まだまだ雪の感触を楽しむ
フィンランド・ラヌア動物園の赤ちゃんが生後6か月目へ ~ 観光プロモーション映像の公開
by polarbearmaniac | 2012-05-25 12:00 | Polarbearology

ロシア極東、ハバロフスク動物園でのゴシの 「来園者襲撃」事件の続報 ~ 自業自得の規則違反者

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事件後、元気のないゴシ Photo(C)AmurMedia.ru / Юлия Пушкина

ロシア極東・沿海州のハバロフスク動物園で一人の中年女性がホッキョクグマのゴシに指を噛み切られた件については23日付で投稿しています。 この事件を当初報じたのはコムソモリスカヤ・ブラウダ紙だけでしたが、とうとうロシア中のマスコミがこの事件について一斉に報道を始めました。 事件の当事者であったゴシは可哀想にこの事件のあとすっかり元気がなくなって怯えたような状態になっているそうです。 動物園のスタッフによってプールの水は一日おきに交換してもらっているそうですが、この事件のあとにゴシが寝室に入らなくなってしまったために飼育員さんはプールの水の交換ができなくなっているそうです。

今回の事件の問題の女性は60歳で、この地方のサナトリウムからグループでこの動物園を訪れたそうで、このグループのリーダーは動物園で守るべき規則を説明し、そして決して動物には食べ物を与えないように参加者に注意を行っていたそうです。 そして、この女性がホッキョクグマに接近しようとしたときにリーダーは彼女に何度も止めるように警告したにもかかわらず彼女は度重なる警告を無視してフェンスを越えてゴシに接近しビスケットを与え始めたそうです。 それでこの事件が起きたというのが事実のようです。下の写真で見るように、”осторожно”(注意)とか “не кормить”(餌やり禁止)と明確に書いてあります。 これだけはっきりと表示されていれば、もう今回の件で動物園に責任があるなどということは到底言えません。
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Photo(C)AmurMedia.ru / Юлия Пушкина

今回の事件に関してハバロフスクの地元のTV局のニュース番組の映像(下)を見つけました。 これで見ますとこの中年女性の失った指は2本のようです。 この中年女性は入院している病院のベッドの上でインタビューに答えて「ホッキョクグマが前脚をバーから伸ばしてきて自分の腕を押さえた。」というような弁解じみた言い方をしていますが、前回23日付の投稿の冒頭の写真で見る限り、この格子はホッキョクグマが前脚を外に出せるほどの間隔がありません。 入れられるのは人間の腕だけです。 事実は間違いなく、この中年女性が自分で自分の腕を中に入れたということに他なりません。 この中年女性はインタビューで口から出まかせの言い訳をしているだけですね。 ありとあらゆる点で責任は全てこの中年女性本人にあることを明確に示しています。 この中年女性が指を2本失ったことは自業自得でしょう。



今回の件でゴシになにかの「罰」が与えられるのではないかと恐れている地元の方がいるようです。 「罰」となればそれはゴシの安楽死を意味するでしょう。 その可能性はあるかもしれません。 しかし決してそんなことをさせてはなりません。 ハバロフスク動物園にもゴシにも一点の責任もないからです。

(資料)
AmurMedia.ru (May.24 2012 - Медведь Гоша, откусивший посетительнице зоосада Хабаровска пальцы, сильно напуган)
РИА Новости (May.24 2012 - Белый медведь откусил пальцы посетительнице зоосада в Хабаровске)
Аргументы.ру (May.24 2012 - Белый медведь побрезговал сухарями, съел сразу руку)
Интерфакс – Россия (May.24 2012 - Белый медведь откусил хабаровчанке два пальца)

(過去関連投稿)
ロシア極東・沿海州、ハバロフスク動物園のゴシ ~ 氷上サーカスを去り動物園を安住の地に
ロシア極東、ハバロフスク動物園のゴシ、身勝手な来園者の指を噛み切る! ~ 後を絶たぬ来園者の規則違反
by polarbearmaniac | 2012-05-25 01:00 | Polarbearology

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