街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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今シーズンに出産の有無が注目される雌(1)~ カナダ・トロント動物園のオーロラとニキータの双子姉妹

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オーロラとニキータの双子姉妹 Photo(C)Toronto Zoo/Sun News

今シーズン出産が期待されている雌は世界の動物園では何頭もいるわけですが、そういった雌たちの中で注目すべき何頭かを取り上げ、その出産(そしてその後の育児)の有無がもたらす意味合いを考えてみたいと思います。 そういったことから、「大物」とか「本命」とか言われる実績のある雌については対象とはしません。 まずはカナダ、トロント動物園の野生出身である13歳のオーロラとニキータの双子姉妹です。 このうち特にオーロラについてはその出産(そしてその後の育児)の有無に関して今シーズン世界でも最も注目しておかねばならない雌であると言っても過言ではありません。 なぜかといいますと、このオーロラはすでに詳しく報道されているだけで三回、その他の情報によれば四回出産しているわけですが、問題は彼女の出産後の育児にあるからです。
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オーロラ Photo(C)Toronto Zoo

一回目のオーロラの出産は2010年秋で、彼女は三つ子を出産したものの全て虐体を含む食害という形で赤ちゃんは死亡しています。 二回目のオーロラの出産は翌年2011年10月11日でした。 この時も三つ子の出産だったわけですが一頭は食害、残る二頭は育児放棄という形だったわけです。 この二頭については一頭に対しては彼女による虐待があり、虐待を免れた残る一頭についてはトロント動物園は人工哺育を行ったわけで、それが現在アシニボイン公園動物園で飼育されている三歳の雄のハドソンです。 三回目の彼女の出産は翌年2012年12月6日で、この時もまた三つ子の出産でしたが、一頭は誕生直後に死亡、残る二頭に対して彼女は授乳を試みたものの二頭とも衰弱死という結果となりました。 四度目の出産は翌年の2013年11月9日であり、またもや三つ子を出産し彼女は今度は三頭に授乳を行ったわけですが誕生後48時間経過しないうちに二頭は死亡し、残る一頭も衰弱を見せたためトロント動物園は人工哺育に踏み切ったわけです。 これが現在もトロント動物園で飼育されている雄のハンフリーです。

この四回の出産を通じて彼女は12頭を出産したものの生き残ったのは二頭だけであり、それも人工哺育という形であり彼女自身が育児に成功したのは一頭もいないという悲惨な状態です。 こういった過去の実績のもとで今年またオーロラは出産に挑戦するわけです。

このオーロラの度重なる繁殖への挑戦に対してはカナダでも疑問の声があるようです。 このオーロラは出産はするものの育児に問題があるわけで、ではそういった場合にはこれからも何度も人工哺育を行うのかという疑問が湧いてきて当然です。 ましてやカナダという国は自国領土内に広大な野生のホッキョクグマの生息地を有しているわけで、飼育下での人工哺育に違和感を持つ人が多くて当然です。 つまり、人工哺育してまで飼育下でホッキョクグマの繁殖を行うのかという違和感です。 トロント動物園はこのオーロラが回数を重ねた出産(そして育児)の失敗から一回一回と「習得」してきたものがあるので次回には成功するだろうという考え方を採用しているわけです。 確かに最初の一回目は全て虐待を含む食害だったものの、だんだんとそういったことがなくなっている傾向が示されています。 では今年はどうなのかが問題です。仮にまた今までのようなことが起きれば三度目の人工哺育を行うのかという問題が出てきます。 トロント動物園は人工哺育の技術に関しては非常に優れていますので、いざやるとなれば高い確率で成功するでしょう。 しかし今回も本当にやるかについては私はやや疑問も感じます。 というのも、このオーロラの双子姉妹のもう一頭であるニキータにも今回は出産の期待があるからです。
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ニキータ Photo(C)Toronto Zoo

このニキータは報道によれば過去にもイヌクシュクとの間で繁殖行為があったわけですがまだ現在に至るまで出産にまで至っていません。 仮に今回、このニキータがオーロラの前に出産し、そして育児を続けられれば私はトロント動物園はオーロラへの三度目の人工哺育の決断は下さないような気がします。 このあたりは実に微妙なのですが、今まで人工哺育を行ったケースと同じ状況が生じたにもかかわらず過去二回は人工哺育を行い今回は行わないという選択が本当に倫理上正しのかという問題も出てくるわけです。

いずれにせよこのトロント動物園のオーロラの出産に大きく注目せねばならないでしょう。 つまり、ホッキョクグマの出産(そして育児)の成否に経験が本当に要素として寄与するのかどうかという点と、同じ雌の個体に度重なる人工哺育を行うことへの是非という点についてトロント動物園の判断が試されている点、この二点に注目すべきであるということです。

(過去関連投稿)
カナダ・トロント動物園のオーロラとニキータの物語 ~ 双子姉妹と繁殖との関係
カナダ・トロント動物園でホッキョクグマの赤ちゃん誕生! ~ 今シーズン最初の出産ニュース
カナダ ・ トロント動物園でホッキョクグマの三つ子の赤ちゃんが誕生するも全頭死亡!
カナダ・トロント動物園でホッキョクグマの三つ子の赤ちゃん誕生! ~ 2頭は死亡するも1頭が生存
カナダ・トロント動物園に戻ったイヌクシュクのさらなる挑戦 ~ 優秀な雄の最後の課題は相性の克服
カナダ・トロント動物園の施設 “Tundra Trek” の充実とオーロラ、ニキータ双子姉妹の繁殖への期待
by polarbearmaniac | 2014-10-31 20:00 | Polarbearology

エストニア・タリン動物園のフリーダお母さんと娘のノラのハロウィーン

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ノラとフリーダお母さん Photo(C)Tallinna Loomaaed

ハロウィーンの季節となっています。 欧米各地の動物園ではハロウィーンのイベントを先週末に行ったり今週末にずれ込ませたり、又は平日であっても明日の金曜日(31日)に行う予定であるなどいろいろのようです。 バルト海に面した小国エストニアの首都であるタリンの動物園には昨年11月24日にフリーダお母さんから誕生した雌のノラ が間もなく一歳になるわけですが、すでにハロウィーンのカボチャのプレゼントがあったようです。 写真を見ますと本当に体が大きくなりました。
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Photo(C)Tallinna Loomaaed

ホッキョクグマは登場しませんがタリン動物園でのハロウィーンのプレゼントの様子を報道の映像で見てみましょう。



さて、ここでまたノラの最近の映像を見てみましょう。 とにかく元気が良いノラです。



ノラのフリーダお母さんとの同居は来年一杯までは続くようです。

(資料)
reporter.ee (Oct.25 2014 - Tallinna loomaaias peeti kõrvitsapidu)
menu.err.ee (Oct.25 2014 - Toredad fotod: loomaaed valmistus kõrvitsapeoks)

(過去関連投稿)
エストニア・タリン動物園の気骨のホッキョクグマ、フランツの非業の死 ~ 待ち望まれる新施設
エストニア・タリン動物園、ホッキョクグマ舎改築は予算獲得が難問
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エストニア・タリン動物園の「ホッキョクグマの日」のイベント ~ 新施設建設計画が動き出すタリン動物園
バルト海沿岸・エストニアのタリン動物園でホッキョクグマの赤ちゃん誕生!
エストニア・タリン動物園で誕生の赤ちゃんの生後36日目の映像が公開
エストニア・タリン動物園で誕生の赤ちゃん、間もなく生後二か月へ ~ 3月には戸外登場の予定
エストニア・タリン動物園で誕生の赤ちゃん、順調に間もなく生後2ヶ月へ
エストニアのタリン動物園でモニターカメラによる産室内ライブ映像が配信開始となる
エストニア・タリン動物園のヴァイダ逝く ~ 自分の娘が母となったことを見届けたかのような死
エストニア・タリン動物園で誕生の赤ちゃん、順調に生後73日目となる
エストニア・タリン動物園で誕生の赤ちゃん、産室内での遊びの映像が公開
エストニア・タリン動物園で誕生の赤ちゃん、産室内でボール遊びに挑戦
エストニア・タリン動物園で誕生の赤ちゃん、フリーダお母さんと共に遂に戸外に登場!
エストニア・タリン動物園で誕生の赤ちゃんとフリーダお母さんの戸外初登場の追加映像
エストニア・タリン動物園で誕生の赤ちゃんの性別への予想 ~ 95% の確率で雌だと考えている同園
エストニア・タリン動物園で誕生の赤ちゃんの性別が 「雌(メス)」 と判明し、「ノラ」 と命名される
エストニア・タリン動物園の雌の赤ちゃんノラの近況 ~ 貴重な雌のノラを手放さない予定のタリン動物園
エストニア・タリン動物園の雌の赤ちゃんノラの近況と 「ホッキョクグマに新しい家を」 の募金プロジェクト
エストニア・タリン動物園の雌の赤ちゃんのノラとフリーダお母さんとの関係 ~ 珍しい授乳体勢
エストニア・タリン動物園の雌の赤ちゃんのノラの近況 ~ 貧弱な飼育環境に負けない逞しさ
エストニア・タリン動物園の雌のノラが間もなく一歳へ ~ ホッキョクグマ飼育継続への同園の強い意志
by polarbearmaniac | 2014-10-30 19:00 | Polarbearology

ロシア極北ノーヴァヤ・ゼムリャー島で生き残った一頭の孤児はゲレンジークのサファリパークで飼育が決定

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ゲレンジーク・サファリパーク Photo(C)azov-turizm.ru

ここのところ連続して投稿しているロシア極北ノーヴァヤ・ゼムリャー島のマーリェ・カルマクルィの気象観測基地で保護された、まだ一歳にならないと推定されるホッキョクグマの野生の双子孤児(ウムカとエリカ)の件ですが、昨日の投稿でこの双子のうちの一頭が雄のホッキョクグマの成年個体に襲われて命を落としてしまったことを投稿しています。 さて、残る一頭ですが、イタルタス通信の最新の報道によりますと連邦政府の自然管理局 (RPN - Федеральная служба по надзору в сфере природопользования) は、この孤児の保護・飼育を希望していたロシア国内の四つの動物園のうちで、黒海沿岸のリゾート地であるゲレンジーク市のサファリパーク (Сафари-парк Геленджик) を双子孤児のうちで生き残った一頭の保護・飼育施設とすることを決定したそうです。 尚、移送費用はやはりこのサファリパークが負担することになるようです。
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このゲレンジークのサファリパークについては今年の夏あたりから何度も投稿していますので過去関連投稿をご参照頂ければこの施設の様子はかなり掴めると思います。 このサファリパークには実は今回のケースと同じノーヴァヤ・ゼムリャー島で野生孤児として保護された双子のうち雌のスネジンカがすでに今年の7月から保護・飼育されているわけで、このことから考えると今回の双子のうち生き残ったのは雄のウムカではないかという推測も成り立つような気がします。 (*追記 - その後の報道で、やはり生き残ったのは雄のウムカであることが報じられました。) つまり、同じ野生孤児の雌のスネジンカと将来パートナーを組ませることを視野に置いた自然管理局の決定ではないかとも思えるわけです。
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黒海沿岸のリゾート地であるゲレンジーク Photo(C)azov-turizm.ru

ともかくこれで今回の件で生き残った孤児の保護・飼育先が決定しました。 何とか無事にノーヴァヤ・ゼムリャー島からゲレンジークまでの移送が行われてほしいと思います。

(資料)
ИТАР-ТАСС (Oct.29 2014 - Белый медвежонок-сирота, которого сейчас подкармливают полярники, будет жить в Геленджике)
Югополис (Oct.29 2014 - В сафари-парк Геленджика привезут белого медвежонка-сироту с Новой Земли)
(追加資料)
RegNews (Oct.29 2014 - Из Арктики в субтропики: белого медвежонка Умку вывезут в Геленджик)

(過去関連投稿)
ロシア極北ノーヴァヤ・ゼムリャー島のマーリェ・カルマクルィで野生孤児の双子が保護される
ロシア極北ノーヴァヤ・ゼムリャー島で保護されたウムカとエリカの野生双子孤児が行方不明となる
ロシア極北ノーヴァヤ・ゼムリャー島で一時保護された双子孤児のうち一頭が雄の成獣に襲われ殺される
(*ゲレンジーク・サファリパークのラパとセードフ司令官関連)
ロシア・スタロースコルィスク動物園のラパとセードフ司令官が黒海沿岸のゲレンジーク・サファリパークへ
ロシア・黒海沿岸、ゲレンジークのサファリパークで暮らすセードフ司令官とサーカス出身のラパの近況
ロシア・黒海沿岸、ゲレンジークのサファリパークのホッキョクグマ展示場にライブカメラ設置
所有権を持つロシア・クラスノヤルスク動物園の同意無しに他園に移動させられた出張中のセードフ司令官
ロシア・クラスノヤルスク動物園に所有権のあるセードフ司令官の無断移動問題、ほぼ一件落着へ
(*ゲレンジーク・サファリパークのスネジンカ関連)
ロシア極北ノーヴァヤ・ゼムリャー島でホッキョクグマの双子の孤児が保護 ~ 一頭がイジェフスク動物園へ
ロシア極北ノーヴァヤ・ゼムリャー島で保護された野生孤児バルー、そのイジェフスク動物園での映像
ロシア連邦・ウドムルト共和国のイジェフスク動物園で野生孤児バルーの一般への公開が行われる
ロシア・黒海沿岸、ゲレンジークのサファリパークで保護・飼育されている雌の野生孤児スネジンカの姿
ロシア・黒海沿岸、ゲレンジークのサファリパークで保護の雌の野生孤児スネジンカの一般公開の日が迫る
by polarbearmaniac | 2014-10-29 19:00 | Polarbearology

ロシア極北ノーヴァヤ・ゼムリャー島で一時保護された双子孤児のうち一頭が雄の成獣に襲われ殺される

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ノーヴァヤ・ゼムリャー島のマーリィ・カルマクルィ の気象観測基地
Photo:Wikimapia

恐れていたことがさらに再度また本当に起こってしまいました。 この一つ前の投稿でもご紹介していましたロシア極北ノーヴァヤ・ゼムリャー島で保護された後に行方不明となっていたウムカとエリカの野生双子孤児ですが、日本時間の本日夜になって流れてきたイタル・タス通信の最新の報道によりますと、この双子孤児のうち一頭が雄のホッキョクグマの成年個体に襲われて死亡したとのことです。 死亡したのがウムカとエリカのどちらなのかは報じられていません。 残る一頭については、気象観測基地で飼育されている犬が雄の成獣のホッキョクグマを追い払ったために助けられ現在気象観測基地内で保護されているそうです。

行方不明となっていたこの双子孤児はやはり気象観測基地のそばに戻ってきていたようです。この孤児たちはこの基地の犬と非常に仲が良かったそうですから、成獣のホッキョクグマが基地の近くに戻ってきた双子孤児に襲い掛かったのに対して犬が反撃したというわけです。 やはり空腹のホッキョクグマの成獣が幼年個体を襲うというのは事実であるということですね。
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気象観測基地遠景 Photo(C)Русское географическое общество

この基地にちゃんとこの孤児たちを囲っておける施設があればよかったわけですが、そうでなかったためにこの双子孤児は自由に動き回れた反面、こうした事件が起こってしまうというわけです。 本当に残念で可哀そうなことをしました。 母親を失い、そして今度は雄に襲われて殺されてしまうとはなんとも悲惨な話です。 一頭助かったのがせめてもの救いです。 要するに一歳になったかならないか程度の幼年個体が母親なしで生きていくことなどありえないということです。 だから孤児の幼年個体は何が何でも人間が保護してやらねばならないということです。 今回の件で生き残ったほうの幼年個体は今度こそどこかの動物園で保護・飼育されることになると思いますが、今までずっと一緒だった双子のもう一方とこうした形で別れることになってしまい、おそらく飼育下への適応にはかなりの時間が必要かもしれません。

(資料)
ИТАР-ТАСС (Oct.28 2014 - Один белый медвежонок, искавший спасения у полярной станции на Новой Земле, погиб)

(過去関連投稿)
ロシア極北ノーヴァヤ・ゼムリャー島のマーリェ・カルマクルィで野生孤児の双子が保護される
ロシア極北ノーヴァヤ・ゼムリャー島で保護されたウムカとエリカの野生双子孤児が行方不明となる
by polarbearmaniac | 2014-10-28 21:00 | Polarbearology

ロシア極北ノーヴァヤ・ゼムリャー島で保護されたウムカとエリカの野生双子孤児が行方不明となる

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行方不明となったウムカとエリカの野生孤児
Photo(C)пресс-служба Северного управления по гидрометеорологии.

心配が現実となった実に憂慮すべきニュースが報じられています。 先日ロシア極北のノーヴァヤ・ゼムリャー島の気象観測基地で双子のホッキョクグマの孤児が保護されたニュースをご紹介しています。 その投稿のなかでも触れたのですが、この気象観測基地はこの双子の今後の保護について話を本来は連邦政府の自然管理局 (RPN - Федеральная служба по надзору в сфере природопользования) にもっていかねばならなかったにもかかわらず最初にロシア極地国立公園 (Национальный парк "Русская Арктика") の管理当局に持って行ったわけです。 このあたりが私は先日の投稿でも気になっていたことだったわけですが、管理当局はこの気象観測所の要請に対して「自分たちには(野生ホッキョクグマ孤児の保護処置を決める)権限がない」と気象観測所に回答したそうです。 その後にいろいろ紆余曲折があったようですが、結局はこの地区の自然管理局の出張所に要請が持ち込まれたようです。 この地区の自然管理局の出張所はこの双子孤児の処置を決める権限のある連邦政府の本局に連絡して指示を仰いだわけでした。

実はこの段階で(ロシアの)四つの動物園がこの双子孤児の保護・飼育を行ってもよいと申し出ていたそうで、そのニュースは日本時間昨夜にイタル・タス通信が報道していました。 さて、その後に別のマスコミ (Русская Планета紙) の報道が日本時間の本日になって流れてきたわけですが、連邦政府のモスクワの自然管理局の本局は24日のこの双子孤児の今後の処置を決定する予定だったものの、それがまだ決まっていないという状況だそうです。 こういったお役所仕事のドタバタから生じた時間の浪費の中で、実はこのウムカとエリカと名付けられた双子孤児は保護されていた気象観測所から一週間前に姿を消してしまい、それ以来行方不明になっている事実が明らかになりました。 この観測所はウムカとエリカを囲って逃げられないようにしていたというわけではなかったようです。 気象観測所のスタッフはこの事態に非常に当惑しており、所長さんはなんとかこの双子に観測所に戻ってきてほしいと語っています。 仮に戻れなくともこの島には軍の基地があるのでそこでちゃんと扱ってもらいたいと語っています。 そうでなければこの双子孤児が今度生きていく可能性はほとんどないわけですから所長さんの心配と憂慮はもっともなことだと思われます。

実はロシアにおける野生のホッキョクグマ孤児の保護については、いかに行政が早く対応できるかが重要なポイントであるわけです。 昨年にベルイ島で孤児として発見・保護されたセリク(現 ペルミ動物園)の例では行政当局のトップの方がこの件に非常に理解があったために一連の処置が非常に迅速に進行したわけです。 この件については是非、「ロシア極北で負傷、ペルミ動物園で保護されたセリクについて ~ ロシアでの野生孤児の個体保護の問題点」という投稿を再度ご参照頂きたく思います。 今回の双子孤児の場合はまさにこれがうまくいっていないわけです。

私は思うのですが野生孤児がロシアの極北で保護された件は実は過去に何例もあったと思うのですが、ここ数年こうした形でマスコミが報道し、そしてその後の行政当局の素早い動きがあったおかげで動物園で無事に保護された氷山の一角のような例だけが大きくクローズアップされ、今回のように失敗した例はほとんど報じられていなかったのではないかと思います。 仮にそうだとすれば実に残念なことです。 ネックになっているのは行政当局の動きの遅さもさることながら、移送費用の負担問題にもあるという点です。 昨年のセリクの例では行政がこの費用を負担したわけですが、これが受け入れ側の動物園が負担するということだと大変です(実は本来的には受け入れ側の動物園が負担することのようです)。 昨年のセリクの例でペルミ動物園のエレーナ・ブルディナが語っていたことは今回の例を見ると実に的を得ていることがよくわかります。

さて、このウムカとエリカが心配です。 姿を消してからもう一週間になるそうですが、やはり再びこの気象観測所に現れることは考えにくいようにも思いますが、しかしなんとか元気でいてくれて誰かに保護されていてほしいと思います。

(資料)
ИТАР-ТАСС (Oct.27 2014 - Четыре зоопарка готовы принять медвежат, которые ищут спасения у станции на Новой Земле)
Русская Планета (Oct.27 2014 - «Шансов выжить у них практически нет»)

(過去関連投稿)
ロシア極北で負傷、ペルミ動物園で保護されたセリクについて ~ ロシアでの野生孤児の個体保護の問題点
ロシア極北ノーヴァヤ・ゼムリャー島のマーリェ・カルマクルィで野生孤児の双子が保護される
by polarbearmaniac | 2014-10-28 16:30 | Polarbearology

カナダ・ウィニペグのアシニボイン公園動物園で保護された野生双子孤児の検疫期間が終了 ~ 金曜日より公開

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ハドソン湾岸で保護された野生双子孤児
Photo(C)Assiniboine Park Zoo

先月9月の下旬にカナダ・マニトバ州のハドソン湾岸のカスカタマガン野生生物管理地域で推定生後10か月の雄と雌の双子の野生孤児が自然保護官によって保護された件を投稿しています(「カナダ・マニトバ州のハドソン湾岸で雄と雌の双子の野生孤児を発見 ~ アシニボイン公園動物園で保護が決定」)。 この野生孤児たちはウィニペグのアシニボイン動物公園内のホッキョクグマ保護・厚生センター (The International Polar Bear Conservation Centre) に収容されて一か月間の検疫期間を過ごしていましたが、これが終了して今週の金曜日から一般公開されることになりました。 それに先立って、この二頭の姿が映像で公開されましたので下にご紹介しておきます。



同園ではこの二頭を数か月間このホッキョクグマ保護・厚生センター内の飼育場に留まらせ、その後には同園にオープンしたばかりの新ホッキョクグマ飼育展示場である ”Journey to Churchill” で他のホッキョクグマたちと会わせることを予定しているそうです。
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Photo(C)Assiniboine Park Zoo

この雄と雌の双子の名前について一般よりの投票にて命名することになるそうで、すでにその名前の候補名がマニトバ州北部の三つの学校の生徒によって提示されています。 こちらのページで投票することができます。 候補名としては雄がブリザード(Blizzard)、キーウェーティン(Keewatin)、ジャック(Jack)、雌がクリスタル(Crystal)、スター(Star)、トリニティー(Trinity)が挙がっています。 決定した名前は今週の金曜日の一般公開時に発表されるそうです。

さて、この双子孤児ですがこうやって一緒に保護されて本当になによりでした。 過去の例からいってもアシニボイン公園動物園も一歩一歩急がずに手順を踏んで野生孤児個体の飼育下への適応化を進めていくあたり、実に見事だと思います。

(資料)
Assiniboine Park Zoo (Zoo News/Oct.27 2014 - Polar Bear Cubs to Make First Appearance Friday, October 31 at Assiniboine Park Zoo)
CBC (Oct.27 2014 - Winnipeggers to meet two new orphaned polar bear cubs Friday)
ChrisD.ca (Oct.27 2014 - Zoo to Unveil Orphaned Polar Bear Cubs on Friday)
Winnipeg Free Press (Oct.27 2014 - Polar bear cubs to make first public appearance on Friday)

(過去関連投稿)
カナダ・マニトバ州のハドソン湾岸で雄と雌の双子の野生孤児を発見 ~ アシニボイン公園動物園で保護が決定
カナダ・ウィニペグのアシニボイン公園動物園で保護された野生の双子孤児の姿が映像で公開
by polarbearmaniac | 2014-10-28 11:00 | Polarbearology

ロシア・サンクトペテルブルク、レニングラード動物園のハロウィーン ~ カボチャを独り占めしたザバーヴァ

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ハロウィーンのイベントでのザバーヴァ Photo(C)РИА Новости

ハロウィーンのイベントが動物園で行われるようになったのはいつ頃からかはわかりませんが、少なくともロシアではソ連が崩壊した1991年の翌年以降であることは間違いないと思われます。 さて、ロシア・サンクトペテルブルクのレニングラード動物園でも昨日の26日の日曜日にハロウィーンのイベントが行われホッキョクグマたちにもカボチャのプレゼントがあったそうです。
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Photo(C)Петербургский дневник

ハロウィーンは本来は10月31日なのですが今年はその日が金曜日ということもあり、そして急速に気温が低下しているロシアでは先週末にスケジュールを前倒しした形でハロウィーンのイベントが行われました。 26歳のウスラーダと、昨年12月6日に彼女が産んだ彼女自身の16頭目の子供である雌のザバーヴァ (Забава) にも二個のカボチャのプレゼントがあり、二個ともザバーヴァが独り占めにしたそうです。 ウスラーダの方はカボチャと同時に与えられて鶏肉のほうを食べたとのことです。
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カボチャを独り占めしたザバーヴァ 
Photo(C)Алёна Бобрович/Газета Metro

このレニングラード動物園でのハロウィーンのイベントの様子を現地の報道用の映像で見てみましょう。 冒頭より三分の一がホッキョクグマ(ザバーヴァ)の映像です。



私は先月9月に現地でザバーヴァに会っていますが、その時と比べてもやはり体つきがしっかりしてきているのがわかります。 レニングラード動物園は9月にもザバーヴァを他園に移動させるという話が一般公開開始時点で一部にはあったわけですが、さすがに貴重な雌の幼年個体ですので、やはりおいそれとは手放さないということなのでしょう。 まだまだウスラーダお母さんの育児期間は続きそうです。 レニングラード動物園もザバーヴァのことは全てウスラーダに任せておけばいいわけで、非常に安心できるでしょう。
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(C)Ленинградский зоопарк

(資料)
Ленинградский зоопарк (Oct.20 2014 - Halloween в Ленинградском зоопарке!)
Газета Metro (Oct.26 2014 - В Ленинградском зоопарке заранее отпраздновали Хэллоуин)
Телеканал Санкт-Петербург (Oct.26 2014 - В Ленинградском зоопарке отметили Хэллоуин и угостили обитателей тыквами)
100 ТВ (Oct.27 2014 - В Ленинградском зоопарке начали отмечать Хэллоуин)
РИА Новости (Хэллоуин в Ленинградском зоопарке)

(過去関連投稿)
女帝ウスラーダとシモーナ、コーラ、リアの三頭の娘たち ~ 偉大な母親たちの三代の系譜
ロシア・サンクトペテルブルク、レニングラード動物園のウスラーダの歩む道 ~ 再説: 繁殖可能年齢上限
ロシア・サンクトペテルブルク、レニングラード動物園で26歳の女帝ウスラーダが16頭目の赤ちゃんを出産!
ロシア・サンクトペテルブルク、レニングラード動物園のウスラーダの赤ちゃんの産室内映像が公開される
ロシア・サンクトペテルブルクのレニングラード動物園がウスラーダの赤ちゃんの産室内映像を一挙に公開
ロシア・サンクトペテルブルク、レニングラード動物園の女帝ウスラーダの15頭の子供たちの姿
ロシア・サンクトペテルブルク、レニングラード動物園のウスラーダの16頭目の赤ちゃんが遂に戸外へ!
グランド・ホテル・ヨーロッパからレニングラード動物園へ ~ ウスラーダの一家との再会
帝王メンシコフ、その偉大さへの限りなき称賛
ウスラーダの16頭目の赤ちゃんの行動が示すその性別の予想
ウスラーダの母性とは何か? ~ 魅せられる芯の強さと筋の一本通った強靭なる母親の姿
ロシア・サンクトペテルブルクに記録的な暑さ到来 ~ 果物を楽しむホッキョクグマたち
ロシア・サンクトペテルブルク、レニングラード動物園のウスラーダ親子の関係に深く切り込んだ映像
ロシア・サンクトペテルブルク、レニングラード動物園のウスラーダの16頭目の赤ちゃん、10月に移動か?
ロシア・サンクトペテルブルク、レニングラード動物園のウスラーダの16頭目の赤ちゃんは雌(メス)と判明
ロシア・サンクトペテルブルク、レニングラード動物園の赤ちゃんの名前が 「ザバーヴァ」 に決まる
ロシア・サンクトペテルブルク、レニングラード動物園でウスラーダとザバーヴァの母娘に氷のプレゼント
秋晴れのサンクトペテルブルクでウスラーダ、ザバーヴァ、そしてメンシコフとの再会
ザバーヴァ (Забава)、その性格と素顔
「歴史上のホッキョクグマ」となったウスラーダ、その娘ザバーヴァへの接し方 ~ 「女帝王学」の伝授へ
レニングラード動物園二日目 ~ ウスラーダとザバーヴァの親密さ
レニングラード動物園三日目 ~ ウスラーダさん、メンシコフさん、ザバーヴァちゃん、お元気で!
by polarbearmaniac | 2014-10-27 22:00 | Polarbearology

マルル、その淡々とした歩みの日曜日

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さて、こうして自分自身の生活のペースをまがりなりにも確立したマルル。
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昨日以上に気温が上昇してまるで札幌の夏ででもあるかのような今日の日曜日の熊本である。 秋の紅葉などというものは現在の熊本には無縁である。 
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今日は比較的ゆったりとしているマルルである。
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ララお母さん譲りの背泳であるが、マルルはララのように力を抜いて滑るように水面を移動するだけの年季が入っていないため、あまり気持ちよさそうには見えないのである。
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「えっ? そこで何かおっしゃっていますか?」
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さて、水遊びのスタートである。
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今日は飼育員さんからの刺激があまりない日である。
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そのせいか、マルルの動きも比較的単調である。
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マルルも幾分退屈気味に見える。
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この動物園のホッキョクグマ舎は陸上よりもプールの面積のほうが大きいからマルルの活動も水に入ることが多くなっている。 それは必ずしも彼女の好む選択ではないようにも思う。 こういった点では徳島のポロロのほうが恵まれていると言ってよいだろう。
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マルルの活動が単調さを抜けきれないのはそういったことにも原因があるように感じる。
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そしてさらに、このマルルには日によって活動のレベルにかなりのムラがあるようにも思われる。 それは必ずしも外からの刺激の頻度の多少とは幾分異なる要因もあるように感じるのだ。 それが何かはよくわからない。
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敢えて言うとすれば、それはマルル自身が自分の意思が尊重されていると感じる場合には活動量が大きくなり、そうではないと彼女が感じる場合には活動は単調になるということではないだろうか? 
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「マルルは元気ばい!」は確かに間違いなく事実である。 ただし、それ以上ではない。
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今日もこのマルルは淡々と歩みを続けている。 明日もそうであろう。 そこに彼女の宿命を見るかどうかは人それぞれである。
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Nikon D5300
AF-S DX NIKKOR 18-300mm f/3.5-5.6G ED VR
(Oct.26 2014 @熊本市動植物園)

(過去関連投稿)
とくしま動物園でのポロロ歓迎式、そしてポロロの自信に溢れた徳島での公式デビュー
ポロロ、その優れた適応性、そしてその執着力が予感させる器の大きさ ~ 大輪晩開の花
熊本市動植物園での、いささか精彩に欠いたマルルの熊本公式デビュー ~ "Marle of Our Time"
マルル、その「正統派ホッキョクグマ」 が克服を期待される試練 ~ 「我らが時代」のホッキョクグマの姿
熊本市動植物園でマルルの歓迎会が開催される
大きく成長を遂げつつあるポロロ ~ クーニャよりもシヌックの影を強く感じるララファミリーの子供たち
冷雨の日曜日、間近に見るポロロの表情 ~ 亡きシロー爺さんに見守られているポロロが優位に立つ
マルルの "Perpetuum mobile" ~ 公開後、約一か月が経過したマルル
マルルに当分の苦境は続くか? ~ "Every cloud has a silver lining."
マルル、まどろみの日曜日
ポロロとマルルが暮らす徳島と熊本の二つの動物園の印象 ~ 「組織の徳島、人の熊本」
マルルが取り戻した快活さの裏側 ~ 多大な労力で「幻影」の維持を強いられる飼育員さんへの同情
熊本の夏の入り口の暑さにも動きが鈍らないマルル ~ in/outdoorの扉開放方式の試験的導入が成功
夏の暑さの到来した徳島にあっても、立ち止まることなく前進するポロロの「快進撃」
ポロロこそララの後継熊なのか? ~ マルルを突き放し姉のアイラに肉薄する稀有の逸材の歩む道
真夏日の徳島、ポロロのゆったりとした日曜日
「正統派・アポロ的ホッキョクグマ」であるマルルの逆襲の条件を探る ~ 精神の自由の付与で「快適さ」へ
ポロロの二つの「動と静」のドラマ (前) ~ 水中での避暑と遊びとを共存させ 「痛みを経ての快感」 へ
ポロロの二つの「動と静」のドラマ (後) ~ 休息と外界よりの刺激(おもちゃとおやつ)が無理なく共存
猛暑の熊本に見たマルル ~ 失わない爽快な動き
ようやく自分の世界を確立したマルル ~ ポロロへの追い上げ態勢に入る
蒸し暑い曇天の日曜日のマルル ~ 飼育員さんからの刺激を日常生活の重要な部分に取り込み糧とする
「雨ニモマケズ雷鳴ニモマケズ...」 ポロロの悠然とした台風接近の日の土曜日
確固とした存在感を確立し、さらに進化を遂げつつあるポロロ ~ その非凡なるホッキョクグマの姿
豪雨の日曜日にポロロの奏でる遊びのファンタジー
尊重されるポロロの自由意思、そして有益な死角の存在 ~ 日本で一番大事にされた個体となったか?
爽快な秋晴れの徳島、二ヶ月半振りのポロロとの再会 ~ 持久力と集中力の増した輝かしい成長
ポロロ、その行動と思索 ~ 「哲人的ホッキョクグマ」 という前人未到の領域への進化・発展を目指す
連日の秋晴れ、ポロロの日曜日 ~ ポロロとマルル・ミルクを隔てるものは 「伸びしろ」 の大きさか?
秋の熊本に到来した札幌の夏、そしてマルルのハロウィン ~ "Make-believe Halloween" の楽しみ
マルル、その「正統派・アポロ的」かつ天恵の存在の成長と、五里霧中の将来の展望が醸し出す悲哀感
by polarbearmaniac | 2014-10-26 23:30 | しろくま紀行

マルル、その「正統派・アポロ的」かつ天恵の存在の成長と、五里霧中の将来の展望が醸し出す悲哀感

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以前にも述べたが、このマルルは「正統派・アポロ的ホッキョクグマ」である。
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ララの子供たちではツヨシ、ピリカ、イコロ、そしてこのマルルが「正統派」ホッキョクグマである。 国内では仙台のカイが最も「正統派・アポロ的ホッキョクグマ」であり、海外ではモスクワのシモーナもこのタイプである。 徳島のポロロはララの子供たちの中では最も「非正統派」の傾向がある。 彼ら(彼女ら)の母親であるララは「非正統派・ディオニソス的ホッキョクグマ」の典型である。 だからこのマルル(そしてツヨシとピリカとイコロ)は母親であるララとはかなり性格を異にするホッキョクグマだと言えると思われる。 (もっとも、ララは大きな進化を遂げて「正統派・アポロ的ホッキョクグマ」の方向に移行しつつあるが、根本は「非正統派・ディオニソス的ホッキョクグマ」である。) 人間で言えば、皇太子殿下は「正統派・アポロ的」であり、秋篠宮殿下は「非正統派・ディオニソス的」である。 将棋で言えば大山康晴は「正統派・アポロ的」であり升田幸三は「非正統派・ディオニソス的」である。
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しかしそうはいっても、実はララの子供たちにはララの母親であったクーニャの影は見当たらない。 実はこれが不思議なのである。
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私は、ララの子供たちはおそらくデナリの母親であった故シヌックの影響を隔世遺伝的に受け継いでいるのではないかと思うのである。 故シヌックは実に偉大な母だったらしい。 そういったことの片鱗は何枚かの彼女の写真が物語っている。
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マルルとポロロの双子姉妹はマルルが「正統派・アポロ的ホッキョクグマ」、ポロロが「非正統派・ディオニソス的ホッキョクグマ」と本質的な性格と存在感が大きく異なっているのだが、芸術・文化の面においても歴史の面においても前者の「正統派・アポロ的」 なものが後者の「非正統派・ディオニソス的」 なものに最終的には打ち勝つというのが一般的な理解・評価である。 それはたとえば、マルルは堀に落下しても無傷だったがポロロだったら大ケガをしていただろうというような予想にすら連なっていくのである。 
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逆に後者が前者に最終的評価で打ち勝った例は珍しく、たとえば同時代のライバルとしての作家でいえば前者のトルストイより後者のドストエフスキーへの評価のほうが優るとか、ピアニストでいえば前者のアルトゥール・ルービンシュタインより後者のヴラディーミル・ホロヴィッツへの評価の方が圧倒的に大きいだとか、そういった例がある程度だろう。 ところが後者に属する徳島のポロロは大きな進化を遂げており、遂にポロロは今までよりもう一つ上のステージに上昇したように思われる。 私は徳島のポロロは母親であるララのように「非正統派・ディオニソス的」な面を根本に持ちながらも将来的には「正統派・アポロ的」要素を自らの内側に取り込んでいく希有のホッキョクグマになるだろと予想している。 つまり、ポロロは大物なのである。 ララ(そして多分将来はポロロも)のように本質的に後者であるにもかかわらず進化して前者の要素を取り込んでいくケースは超大物であることが多く、最終的には単に「正統派・アポロ的」である存在よりも、もっと偉大な存在となる。 指揮者でいえばヴィルヘルム・フルトヴェングラーがそうであり、ピアニストならばエトヴィン・フィッシャーがそうである。 フルトヴェングラーもフィッシャーも若かりし頃は自分の感性によってのみ演奏を行っていたが、後にもっと客観的な古典的造形を自らの内側に取り込んでいったのである。 そしてまさにララ、そして多分ポロロというのはこういうタイプだろう。 一方で、前者を本質としながらも後者を取りこんでいったケースは指揮者でいえばヘルベルト・フォン・カラヤンだろう。 ホッキョクグマでは多分ウスラーダがこのタイプではないかと思っている。 そうなるとこのマルルはどうなのかという疑問が湧いてくる。
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私はこのマルルはポロロのように進化を遂げずに成長していくような気がする。 そしてそういった進化がなくてもマルルは偉大なホッキョクグマになっていく可能性があると思っている。 なにしろこのマルルには天恵の運があるのだ。
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問題はこのマルル(そして徳島のポロロ)の二年後である。 すなわち「預託契約」の期限が終了したときに彼女たちがどうなるかである。 単純に期間延長になるとすれば、そういった状態は日本のホッキョクグマ界に何らの進展もなく明るい光も射してこない状況を意味することになるだろう。 何の進展もなければ彼女たちの契約は延長するしかない状態であるということだ。
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北海道からあまりに離れた土地に来てしまったこのマルル、そして徳島のポロロである。 そこにある種の悲哀感を感じてしまう。 そしてそれはおおむね、日本のホッキョクグマ界のおかれた厳しい状況に対する悲哀感とほぼ同じである。
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そもそも飼育下のホッキョクグマは生まれた土地、そして母親から離れて全く別の土地に行くのは当然である。 イワンやホクトや豪太やカイ(ラダゴル・メンシコヴィチ)やゴーゴ(クライ・ユーコノヴィチ)やロッシー(ピョートル・メンシコヴィチ)はアンデルマやウスラーダやシモーナやムルマに別れを告げてロシアから遠い日本にやってきた。 マルルやポロロの父親であるデナリもシヌックに別れを告げて遠い日本にやってきたのである。 だからマルルやポロロが北海道から遠く離れた土地に移動すること自体に何らの特別な感情を持つ必要はないということ自体は当然ではあるが、しかし現在の日本のホッキョクグマ界の現状を考えればこのマルルや徳島のポロロが生まれた場所から非常に遠い場所にいること自体に非常に見通しの定まらない状況を象徴している存在として私は彼女たちを眺めているのである。 だからそこに悲哀感を感じてしまうのだ。
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とにかく実際の温度以上に暑く感じる今日の熊本である。 生ビールが飲みたくなってきた。

Nikon D5300
AF-S DX NIKKOR 18-300mm f/3.5-5.6G ED VR
(Oct.25 2014 @熊本市動植物園)

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秋の熊本に到来した札幌の夏、そしてマルルのハロウィン ~ "Make-believe Halloween" の楽しみ
by polarbearmaniac | 2014-10-25 23:45 | しろくま紀行

秋の熊本に到来した札幌の夏、そしてマルルのハロウィーン ~ "Make-believe Halloween" の楽しみ

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定宿にしているホテル日航熊本の14階の部屋からは熊本城が良く見える。 熊本に来るとこの風景を楽しみにしているのだ。
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今日は秋晴れの熊本である。 そして気温も高い。 半袖のシャツがスッキリする日である。 今日の陽気は札幌の夏の日を思わせる。 とはいってもここ数年の札幌の夏はかなり暑いようなので、正確に言えば今日の熊本は20年前の札幌の夏の日というのが正しいだろう。 
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11時前に動物園に到着したがマルルはすでに昼寝の態勢である。 
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マルルに会うのは三ヵ月ぶりだが、体の緑には驚いてしまう。
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とにかくマルルは初めての熊本の夏をなんとか乗り切った。
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そして今度は札幌の夏が到来した今日である。
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マルルの昼寝は二時間近くも続く。 これは非常に良いことだと思う。 彼女のような年齢だとまだまだこうした昼寝が必要なのである。
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今日はマルルにハロウィンのかぼちゃのプレゼントがあるようだ。
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ウーン...あまりハロウィンのプレゼントには見えないが、まあそうしたことはあまり考えないようにしておきたい。 要するにこれは大人の世界の高度な想像力が要求される "Make-believe Halloween" なのである。 (*追記 - かぼちゃに描がかれているのは例の円山動物園で売っているグッズのピリカの顔である。)
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そもそも日本にハロウィーンという習慣はないのである。
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マルルはがつがつとではなく、しかし時間をかけて食べている。

かぼちゃのプレゼントを食べるマルル

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マルルの表情に余裕が感じられるのには安心した。 今までマルルがこうした余裕を見せることは非常に少なかったからだ。
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やはりマルルはここで自分のペースを掴んだのである。
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皮だけ残して、あとはきれいにかぼちゃをたいらげるマルル。
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今日二度目のお昼寝である。
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二度目のお昼寝のあとでおもちゃ遊びが始まる。
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今日は非常に節度のある遊び方で感心する。 大暴れするという感じではないのが良い。

マルルの水遊び

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輪切りにしたガス管をこうやって後ろ向きに掴もうとするのが今日の冒険である。
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頑張って掴もうとしているうちにプールの端に後頭部をぶつけてしまったマルルである。
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この黄色いラグビーボールのようなものは徳島のポロロも大好きなようだったが、ここ熊本でもマルルの気に入っているようである。
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再度、バックで輪切りのガス管の輪を掴もうとするマルル。 今度は成功したようだ。
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マルルの遊び方に安定感が感じられて非常に良い印象である。
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少し話は変わるが、マルルの右側の縦の格子を後処理せずにこのように真っ直ぐに写すには「自動ゆがみ補正」が非常に有効である。 ところがニコンのレンズではNIKKOR 18-300mm f/3.5-5.6G ED VR ではこの「自動ゆがみ補正」は作動するが、このレンズより遥かに軽くて便利な NIKKOR 18-300mm f/3.5-6.3G ED VR ではこの「自動ゆがみ補正」が作動しないのが奇妙である。 いたしかたなく最近では重いのを我慢して18-300mm f/3.5-5.6G ED VR で撮っている。 撮った写真を後処理する手間が無いのが便利だからだ。
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悠々としたマルルの姿に非常に元気づけられる。 やはり飼育員さんたちの努力のたまものだろう。
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とにかく今日は温度が高い。 ホテルの部屋には当然冷房を入れている今日の熊本である。

Nikon D5300
AF-S DX NIKKOR 18-300mm f/3.5-5.6G ED VR
(Oct.25 2014 @熊本市動植物園)

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by polarbearmaniac | 2014-10-25 23:00 | しろくま紀行

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嘘つきアーニャの真っ赤な真実 (角川文庫)


ロシア 春のソナタ、秋のワルツ-1999-21st


それからのエリス いま明らかになる鴎外「舞姫」の面影


ミチコ・タナカ 男たちへの讃歌 (新潮文庫)


わがユダヤ・ドイツ・ポーランド―マルセル・ライヒ=ラニツキ自伝


ベルリン戦争 (朝日選書)


Hof――ベルリンの記憶


カチンの森――ポーランド指導階級の抹殺


北京烈烈―文化大革命とは何であったか (講談社学術文庫)


慟哭の通州――昭和十二年夏の虐殺事件


主題と変奏―ブルーノ・ワルター回想録 (1965年)


藤田嗣治 異邦人の生涯


Barle's Story: One Polar Bear's Amazing Recovery from Life As a Circus Act


Lenin's Tomb: The Last Days of the Soviet Empire


Resurrection: The Struggle for a New Russia


Hotel Adlon: Das Berliner Hotel, in dem die grosse Welt zu Gast war


Ein seltsamer Mann


Alma Rose: Vienna to Auschwitz


St Petersburg: A Cultural History


Gulag