街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


by polarbearmaniac

プロフィールを見る

<   2016年 06月 ( 38 )   > この月の画像一覧

ロシア・ノヴォシビルスク動物園の雄の赤ちゃんの名前が「ロスチク (Ростик)」に決まる

a0151913_1155653.jpg
ロスチク (Белый медвежонок Ростик)
Photo(C)Новосибирский зоопарк

ロシア・西シベリアのノヴォシビルスク動物園から6月29日付けで発表がありました。昨年2015年の12月7日にゲルダお母さんから誕生した雄(オス)の赤ちゃんの名前が「ロスチク (Ростик)」に決定したそうです。前回2013年の12月11日に生まれたシルカ(Шилка - 現 大阪・天王寺動物園)の命名については公募で行われたのですが、今回の雄の赤ちゃんについてはノヴォシビルスク動物園自身で決めたそうで、去る4月27日に亡くなった同園の前園長であるラスティスラフ・シロ (Ростислав Шило) 氏にちなんで、この雄の赤ちゃんの名前を「ロスチク(Ростик)」とすることにしたとのことです。



"Ростик"を「ロスティク」と表記するか「ロスチク」と表記するかは幾分微妙な問題です。発音的には「チ」に近いですが、しかし ”Росчик" との区別が付かなくなる難点もありそうです。そういうこともあって私は前園長の名前の"Ростислав" の表記は「ラスティスラフ」としたのですが、今回の赤ちゃんの名前については「ロスティク」ではなく「ロスチク」としておきたいと考えます。このほうがやや発音に近く、またタイピングも容易だと思います。それから、 ”Ростик" は最初にアクセントがあるはずですので「ラスチク」ではなく「ロスチク」で間違いないでしょう。「ロースチク」でもいいと思います。
a0151913_0391066.jpg
ロスチク  Photo(C)Новосибирский зоопарк

やっとオイゼビウス(仮称)も正式な名前が決まりました。昨年の繁殖シーズンに世界の動物園で誕生した新個体の中で最も最後まで名前が決まらなかったのがこのノヴォシビルスク動物園の赤ちゃんでしたが、こうして晴れて正式な名前が決定したことになります。そして、姉のシルカ、弟のロスチクの両方がノヴォシビルスク動物園の発展に多大な功績のあった前園長のシロ氏にちなんだ名前が付けられたということになります。

(資料)
Новосибирский зоопарк (Jun.29 2016 - Белому медвежонку в Новосибирском зоопарке выбрали имя!)
НГС.НОВОСТИ (Jun.29 2016 - Белому медвежонку в Новосибирском зоопарке дали имя)
Сибкрай.ru (Jun.29 2016 - Белого медвежонка назвали в честь Шило)
Комсомольская правда (Jun.29 2016 - Белому медвежонку в новосибирском зоопарке выбрали имя)

(過去関連投稿)
ロシア・ノヴォシビルスク動物園でホッキョクグマの赤ちゃん誕生! ~ やはり出産していたゲルダ!
ロシア・ノヴォシビルスク動物園の赤ちゃんの登場を待つ人々 ~ その時を親子の意思に委ねる度量
ロシア・ノヴォシビルスク動物園の赤ちゃん、一瞬姿を見せる ~ 'authenticity' への視座
ロシア・ノヴォシビルスク動物園の赤ちゃんがゲルダお母さんと本日、初めて5分間だけ戸外に登場!
ロシア・ノヴォシビルスク動物園、ゲルダ親子の「国際ホッキョクグマの日」
ロシア・ノヴォシビルスク動物園で誕生の赤ちゃんの「国際ホッキョクグマの日」の映像を追加
ロシア・ノヴォシビルスク動物園の赤ちゃんの声を札幌のリラ、大阪のモモと比較する
ロシア・ノヴォシビルスク動物園の赤ちゃんの性別予想に盛り上がる地元 ~ 雄(オス)の予想に高い支持
ロシア・ノヴォシビルスク動物園のゲルダ親子の近況 ~ 親子関係を破壊しかねない来園者のエサやり行為
ロシア・ノヴォシビルスク動物園、日曜日に来園者が入場に長蛇の列 ~ 大人気のゲルダ親子
ロシア・西シベリア、ノヴォシビルスク動物園の赤ちゃん、生後100日を超える
ロシア・ノヴォシビルスク動物園の赤ちゃんは雌(メス)と判明 ~ 赤ちゃんはシルカの妹だった!
ロシア・ノヴォシビルスク動物園の赤ちゃんの命名への同園の迷い ~ シルカ同様の過熱を恐れる同園
ロシア・ノヴォシビルスク動物園のゲルダ親子の近況 ~ ララ/アイラの多層的な親子関係と比較する
ロシア・ノヴォシビルスク動物園が赤ちゃん命名について沈黙状態 ~ 「シルカ事件」から学ばぬ同園
ロシア・ノヴォシビルスク動物園が赤ちゃんの性別を訂正発表! ~ 赤ちゃんは雄(オス)だった!
ロシア・ノヴォシビルスク動物園のゲルダお母さんと赤ちゃんの近況
ロシア・ノヴォシビルスク動物園、ゲルダお母さんとオイゼビウス(Ойзебиус - 仮称)のプール開き
ロシア・ノヴォシビルスク動物園の赤ちゃん、オイゼビウス(Ойзебиус - 仮称)が泳ぎ始める
ロシア・ノヴォシビルスク動物園生まれの二頭 ~ シルカ vs オイゼビウス (Ойзебиус - 仮称)
ロシア・ノヴォシビルスク動物園のゲルダをシモーナと比較する ~ 母親と息子の実力は反比例?
ロシア・ノヴォシビルスク動物園のホッキョクグマ飼育展示場のライブカメラ映像配信、遂に復活!
ロシア・ノヴォシビルスク動物園のオイゼビウス(Ойзебиус - 仮称)が間もなく生後半年が経過へ
ロシア・ノヴォシビルスク動物園のシロ園長逝く ~ シルカ来日に貢献したロシア動物園界の重鎮の死
ロシア・ノヴォシビルスク動物園に最後のお別れに戻ってきた故シロ園長、そして市民との最後の別れ
ロシア・ノヴォシビルスク動物園のオイゼビウス(仮称)の正式命名が後日行われる予定となる
by polarbearmaniac | 2016-06-30 00:30 | Polarbearology

アメリカ・デトロイト動物園に移動した29歳のタンドラが元気に飼育展示場に姿を見せる

a0151913_10343895.jpg
デトロイト動物園でのタンドラ Photo(C)Jennie Miller/Detroit Zoo

二週間ほど前の投稿でご紹介していましたが、アメリカ・インディアナ州のインディアナポリス動物園がホッキョクグマの飼育展示場を閉鎖し、ホッキョクグマの飼育から撤退することになったため同園で一頭で飼育されていた29歳の雌であるタンドラ(Tundra) がミシガン州のデトロイト動物園に移動することとなったわけでした。そのタンドラは先週末にデトロイト動物園に到着し、昨日の月曜日に初めて同園の飼育展示場である "Arctic Ring" に元気にその姿を見せました。そのタンドラの姿を御紹介しておきます。



29歳もの年齢となって住み慣れたインディアナポリス動物園から移動せざるを得なかったタンドラですが、上の映像を見ると非常に堂々としていて悠然とした態度で飼育展示場を探索している姿は素晴らしいと思います。現在デトロイト動物園には11歳の雌のタリーニと雄のヌカというペアがいるわけですが、上の映像では多分タリーニと思われるホッキョクグマの姿も映っていますので、うまく共存していくことができると思います。タンドラにとっては素晴らしい環境のデトロイト動物園がその余生を過ごす場所となったわけです。

(資料)
Detroit Free Press (Jun.28 2016 - Elderly polar bear roams new home at Detroit Zoo)
MLive.com (Jun.28 2016 - New Detroit Zoo polar bear makes self at home on warm summer's day)
Michigan Radio (Jun.28 2016 - The Detroit Zoo has a new polar bear named Tundra)
WXYZ (Jun.28 2016 - Meet Tundra! The Detroit Zoo's new polar bear is getting familiar with her new home)
Indianapolis Star (Jun.28 2016 - Polar bear Tundra roams new home at Detroit Zoo)

(過去関連投稿)
アメリカ・インディアナポリス動物園がホッキョクグマ飼育から撤退 ~ 29歳のタンドラはデトロイト動物園へ
by polarbearmaniac | 2016-06-29 10:30 | Polarbearology

ポーランド・ワルシャワ動物園、5歳の双子のグレゴールとアレウトの将来、そして日本との関係を考える

a0151913_20314073.jpg
グレゴールとアレウト (Белый медведь Грегор и Алеут)
Photo(C)FAKT.pl

欧州のホッキョクグマ界で実に不可思議に思うことはいくつかあるわけですが、私に言わせればその筆頭が現在ポーランドのワルシャワ動物園(Warszawskie Zoo) で一緒に暮らしている5歳となっている雄(オス)の双子であるグレゴール(Gregor)とアレウト(Aleut)です。この雄の双子はいまだにパートナーが決まっていません。ホッキョクグマの繁殖に極めて熱心である、あの欧州のホッキョクグマ界においてはこれは極めて理解が難しい状況です。仮にこの双子がEAZAの繁殖計画に入っていないからだとすれば、何故入っていないかが問題なのです。
a0151913_19534724.jpg
グレゴールとアレウトの5歳の誕生会 
Photo(C)wyborcza.pl/Agencja Gazeta

この双子は2010年12月2日にドイツのニュルンベルク動物園でヴェラお母さん(モスクワ動物園のシモーナの娘であり旭川のイワンのすぐ下の妹)から誕生しています。私は2011年4月にこの双子に会うためにニュルンベルク動物園まで行ったわけで、その時の様子は過去関連投稿をご参照下さい。私の見たところこの双子には大きな性格の違いがあるように見えました。それは、ヴェラお母さんの授乳すら二頭が一緒に受けないというほどのものだったことが記憶に残っています。例えば札幌であのイコロとキロルの雄の双子が仮に一頭だけが授乳を受けもう一頭が離れた場所で遊んでいるというような光景を考えてみて下さい。そういったことは札幌では有り得なかったわけですがニュルンベルクでは現実にあったわけです。そして光景を説明するのはこの双子の性格の違い以外の要素は考えにくかったということです。このグレゴールとアレウトの成長、そしてワルシャワ動物園への移動、さらにワルシャワ動物園での暮らしについては全て過去関連投稿をご参照下さい。この双子も昨年2015年12月2日に満五歳の誕生日を迎えました。その誕生会の様子をワルシャワのTV局のニュース映像でご覧下さい。



氷のケーキなどいくつもの肉や野菜、果物などの好物のプレゼントがあったそうですが、この双子は争うこともなく分け合って食べていたそうです。上のニュース映像を見るとこの二頭の間には仕切りが存在しているかのようにも見えるのですが、当日撮影された別のマスコミの下の映像では二頭が一緒に映っていますのであれは仕切りではないようです。



また、今年1月の下の映像では二頭一緒の様子がはっきり映っていますので、この雄の双子はこの年齢となっても別飼育にはなっていないことは明らかです。



ちなみに、一昨年2014年12月の彼らの4歳の誕生会の様子をニュース映像でご紹介しておきます。



さて、欧州では幼年・若年個体をプールする集中基地システムが近年構築され、雄の個体はイギリスのヨークシャー野生動物公園、雌の個体はオランダのエメン動物園に移されて繁殖可能となる年齢まで飼育され、パートナーの組み合わせが決まってから別の動物園に移動させるという形がとられています。このグレゴールとアレウトがニュルンベルク動物園からワルシャワ動物園に移動した時点ではまだこの欧州の「集中プール基地システム」が構築されていなかったわけで、当時EAZAのコーディネーターはこの双子をニュルンベルク動物園からどの動物園に移すかについて非常な苦心をしたようです。結局のところ欧州におけるホッキョクグマの飼育基準を満たさないワルシャワ動物園にこの二頭を移動せざるをえなくなったわけです。そもそもポーランドの動物園はこのワルシャワ動物園も含め、欧州におけるホッキョクグマの飼育基準を満たしていないためにホッキョクグマの飼育を断念せざるを得なくなってしまったという経緯があるのですが、そういった規準を満たさないワルシャワ動物園にグレゴールとアレウトを移動させざるを得なくなってしまったのは皮肉な話です。
a0151913_1913682.jpg
グレゴールとアレウトの5歳の誕生会 Photo(C)FAKT.pl

今になってみれば、このグレゴールとアレウトが飼育されているワルシャワ動物園は欧州における雄の集中プール基地であるヨークシャー野生動物公園の機能の一部を先取りして肩代わりしているのだと理解するとすれば、現在この双子が置かれている不可思議な状況を理解することは一応は可能でしょう。仮に状況をそう理解するとすれば、この双子は年内、あるいは来年中にでもパートナーが決まってワルシャワ動物園から旅立っていくことになるでしょう。実は私は昨年一つの投稿を行っています。それは、「ポーランド・ワルシャワ動物園のグレゴールとアレウトの近況 ~ 「汝ラ札幌ニ来タモウコトナカレ」」という投稿です。その投稿を是非ご参照頂きたいのですが、仮にグレゴールとアレウトのどちらか一頭が日本に来たとすると(つまりアイラ、あるいはマルル、ポロロのパートナーとなることを意味します)、少なくともアイラ、マルル、ポロロの一頭は欧州に移動するわけです。となると、少なくとも現時点においてはマニトバ規準、EAZAの規準を満たしていない円山動物園が所有している雌の個体は同じように基準を満たしていないワルシャワ動物園に移動してグレゴールとアレウトのうち欧州に残ったどちらか一頭とペアになる......これは想定可能ですね。つまり基準を満たしていない動物園(札幌、帯広、熊本、徳島)から来た個体を欧州が受け入れるならば、同じく欧州内で基準を満たしていない動物園、つまりワルシャワ動物園でグレゴールとアレウトのどちらか一頭と繁殖を狙わせればよい.....そうEAZAのコーディネーターが考えることは十分想定は可能なのです。となれば、EAZAはWAZA経由でJAZAを通じて円山動物園に対して、グレゴールとアレウトの権利を有するドイツのニュルンベルク動物園と交渉してほしいという連絡があるはずです。もし仮にここまでいったとすれば円山動物園とニュルンベルク動物園との間の交渉は成立する可能性は大きいかもしれません。何故なら、EAZAのコーディネーターが事前にニュルンベルク動物園に対して日本の個体との交換候補としてグレゴールとアレウトをノミネートする話をニュルンベルク動物園に持ち込んで同園の了解を得た上で日本サイドにニュルンベルク動物園の名前を交渉すべき相手として円山動物園に提示してくるであろうという予想がつくからです。 となると、アイラ、マルル、ポロロのうち一頭の移動先はワルシャワ動物園である.....そういう想定は可能かもしれないということです。(*追記 - 例の太地町のイルカ猟の問題でJAZAがWAZAから改善・除名通告を受けWAZAの加盟継続の賛否を問う会員投票がJAZAで行われようとしていた時期に、当時の円山動物園の園長さんはTVのインタビューに答えて、「脱退したら当園は非常に困る。」と狼狽しながらも強く発言した背景には、仮にJAZAがWAZAから脱退すれば、WAZAの仲立ちにした円山動物園のEAZAとのホッキョクグマの個体交換構想が崩壊する危険性があったためです。その際の発言で「個体導入」と言っていたか「個体交換」と言っていたかについて私の記憶は定かではありません。ただし、明らかにホッキョクグマについて念頭に置いていた表現のあった発言であったことを私は記憶しています。)
a0151913_20343672.jpg
グレゴールとアレウト Photo(C)FAKT.pl

しかしそういった想定以前の問題として、私は円山動物園の自園所有の雌の個体と欧州の雄の個体の交換構想は実現しないだろうと考えています。この交換構想そのものは実に素晴らしいアイディアであり私はその構想自体は大いに支持しますが、しかしこれを実現する戦略が欠けていると思っています。その原因は欧州事情に関する情報収集があまりなされていないことだろうと思っています。しかしそれ以上に、現在はホッキョクグマの飼育・繁殖には「地域ブロック化」された意識が根強く存在しているわけです。そしてそもそも、日本側は自分たちの投げたボールは現在は欧州側のコートにあると思っていても欧州側はボールが自分たちのコートに投げられているとは認識していないでしょう。
a0151913_20344464.jpg
グレゴールとアレウト Photo(C)FAKT.pl

ワルシャワ動物園のグレゴールとアレウトの今後については十分注目して行きたいと思っています。

(資料)
teleexpress (Dec.2 2015 - Warszawskie niedźwiedzie świętują urodziny)
FAKT.pl (Dec.2 2015 - Huczna impreza w zoo. Misie kończą 5 lat!)
Radio Dla Ciebie (Dec.2 2015 - Niedźwiedzie polarne z warszawskiego ZOO obchodzą piąte urodziny)
Radio Eska (Nov.27 2015 - Zoo: Warszawskie niedźwiedzie skończą 5 lat) (Dec.2 2015 - Warszawskie ZOO: Ali i Gregor skończyli 5 lat. Ogród uczcił urodziny niedźwiedzi)
WawaLove (May.30 2016 - Zwierzęta z ZOO bawią się
prezentami od warszawiaków!
)
Gazeta Wyborcza (Jun.27 2016 - Zoo w Warszawie. Kolejny dzień zabawek. Tym razem dostaną je lemury i kapucynki)
カナダ・マニトバ州 「ホッキョクグマ保護法」 - Manitoba ‘Polar Bear Protection Act’ (PBPA, 2002)
カナダ・マニトバ州 「ホッキョクグマ保護法」・ホッキョクグマ保護規定 (通称「マニトバ基準」) - Polar Bear Protection Regulation)

(過去関連投稿)
ドイツ・ニュルンベルク動物園でホッキョクグマの双子の赤ちゃん誕生!
ドイツ・ニュルンベルク動物園の生後6週目に入った赤ちゃんの映像
ドイツ・ニュルンベルク動物園、育児に奮闘中のヴェラお母さんに遂に食事を与える
ドイツ・ニュルンベルク動物園の双子の赤ちゃんの性別判明 ~ グレゴールとアロイトの予防接種
ドイツ・ニュルンベルク動物園の双子の赤ちゃん、遂に戸外へ!
ドイツ・ニュルンベルク動物園のグレゴールとアレウトの最近の様子 ~ ヴェラお母さんにも変化の兆し?
ドイツ・ニュルンベルク動物園のグレゴールとアレウトの双子の移動先調整にEAZAが難航?
ポーランド ・ ヴロツワフ動物園のシニェシュカとの告別 ~ 最初で最後のホッキョクグマとの別れの哀感
ドイツ・ニュルンベルク動物園の双子の兄弟、グレゴールとアレウトがポーランド・ワルシャワ動物園へ!
ポーランド・ワルシャワ動物園に到着したグレゴールとアレウトの双子兄弟の近況
ポーランド・ワルシャワ動物園のグレゴールとアレウト ~ 飼育環境の改善への期待と同園の今後の役割
ポーランド・ワルシャワ動物園のグレゴールとアレウトの近況 ~ パートナー獲得の見込みはあるか?
ポーランド・ワルシャワ動物園のグレゴールとアレウトの双子が四歳となる ~ 進まぬ新施設建設計画
ポーランド・ワルシャワ動物園のグレゴールとアレウトの近況 ~ 「汝ラ札幌ニ来タモウコトナカレ」
(ニュルンベルク動物園関連)
ドイツ・ニュルンベルク動物園の2つの選択(1) ~ ヴィルマとヴェラの出産
ドイツ・ニュルンベルク動物園の2つの選択(2) ~ 消えた赤ちゃん
ドイツ・ニュルンベルク動物園の2つの選択(3) ~ ヴェラの狂気
ドイツ・ニュルンベルク動物園の2つの選択(4) ~ 赤ちゃん救出劇
ドイツ・ニュルンベルク動物園の2つの選択(5) ~ 安楽死/人工哺育是非論への視座
(2011年4月 ニュルンベルク動物園訪問記)
ニュルンベルク動物園到着!
フェリックスさん、はじめまして!
ヴェラお母さんの性格と子育て
グレゴールとアレウトの双子の性格の差
グレゴールとアレウトのお昼寝の時間
ヴェラお母さんの食べる物は全部欲しがるグレゴールとアレウト
by polarbearmaniac | 2016-06-29 00:30 | Polarbearology

アメリカ・コロンバス動物園のノーラ、発疹の症状から回復 ~ ホッキョクグマファンには世界は狭い

a0151913_233457.jpg
ノーラ Photo(C)Columbus Zoo and Aquarium

アメリカ・オハイオ州のコロンバス動物園 (Columbus Zoo and Aquarium) で昨年2015年の11月6日に誕生し人工哺育で育てられた雌のノーラ (Nora) ですが、一週間近く前に発疹の症状が見られたために治療のために展示が中止されていたわけですが幸運にも二日後に復帰して元気な姿を見せてくれたようです。コロンバス動物園はこのノーラの一般公開開始時点からその公開時間を一日のうちで開園直後の一時間に限定していましたが、依然として現在に至るまでこの公開時間が続いています。一つだけ映像をご紹介しておきましょう。



実はこの映像を撮られたアメリカのホッキョクグマファンの方の姿を私は昨年オランダ・レネンのアウヴェハンス動物園でお見かけしました。よほど話しかけようかとも思ったのですが熱心にフリーダム親子の姿を観察していらっしゃいましたので邪魔になるかと思い遠慮しました。この方は毎年アメリカと欧州の動物園で誕生したホッキョクグマの赤ちゃんを全て見て回るということをされていらっしゃる方です。ですから、アメリカ、そして欧州の動物園のホッキョクグマには相当会っていらっしゃる方です。そのうちまた世界のどこかの動物園でお会いする機会もあるだろうと思っています。

私は不思議に思うのですが欧州やアメリカのホッキョクグマファン、ブロガーさんというのはほとんど全くといってよいほどロシアには行きません。やはりロシアというのは異質な場所であるという感じを持たれているのでしょう。ですからそういった欧米のホッキョクグマファンの方々はウスラーダとかシモーナとかムルマとかマレイシュカとかゲルダといったロシアの誇る偉大なホッキョクグマの母親たちには会っていらっしゃらないだろうと思います。ましてや、あのアンデルマに会われた欧米のホッキョクグマファンの方などは皆無だろうと思います。残念なことだと思います。翻って日本のホッキョクグマファンの方々でロシアに行かれる方は何人もいらっしゃいます。驚くべきことにそういった方々は全て女性です。ロシアのような「怖い国」に、それも地方都市にまでよくぞ女性の方が一人旅でいらっしゃるものだと感心いたします。やはり日本の動物園のホッキョクグマは血統的にもロシア血統が多いわけですから自然とロシアの動物園のホッキョクグマに親近感を持たれるということでしょう。実は一昨年の春にサンクトペテルブルクのレニングラード動物園でウスラーダが娘のサバーヴァの育児中だったときに飼育展示場前でたまたま日本のホッキョクグマファンの方の姿をお見かけしました。その時はその方とお話しはしなかったのですが、昨年大阪で「再会」したというわけです。世界は狭くなったものだと痛感しました。ということで、欧米のホッキョクグマファンの方々がいらっしゃらないロシアの動物園は、ある意味では我々日本のホッキョクグマファンのテリトリーだと私は思っています。ロシアの動物園のホッキョクグマたちは本当に凄いのです。体格が巨大で性格も非常に個性的であり、その存在感が抜群だということです。欧州の偉大な母親たちであるオリンカフギースフリーダムたちは私が自分の眼で見ても間違いなく偉大な母親たちであることは明白ですが、しかし私には彼女たちがウスラーダやシモーナより偉大であるとはどう見ても思えないわけです。

(過去関連投稿)
アメリカ・オハイオ州コロンバス動物園でホッキョクグマの赤ちゃん誕生! ~ オーロラが待望の出産
アメリカ・コンロバス動物園のオーロラお母さん、赤ちゃんの育児を突然止める ~ 人工哺育へ
アメリカ・オハイオ州コロンバス動物園の人工哺育の雌の赤ちゃんが生後25日となる
アメリカ・オハイオ州コロンバス動物園の人工哺育の雌の赤ちゃんが生後5週間が無事に経過
アメリカ・オハイオ州コロンバス動物園の人工哺育の雌の赤ちゃんが生後7週間が無事に経過
アメリカ・オハイオ州コロンバス動物園で人工哺育の赤ちゃんの成長と舞台裏を紹介した映像が公開
アメリカ・オハイオ州コロンバス動物園で人工哺育の雌の赤ちゃんの名前選考の投票が開始
アメリカ・オハイオ州 コロンバス動物園の雌の赤ちゃんが生後89日を無事経過
アメリカ・オハイオ州 コロンバス動物園の雌の赤ちゃんの名前が "ノーラ (Nora)" に決まる
アメリカ・コロンバス動物園、ノーラの「国際ホッキョクグマの日」 ~ 一般公開開始に慎重な同園
アメリカ・コロンバス動物園の人工哺育の赤ちゃん、ノーラの近況 ~ 「適応化」を意識した飼育プログラム
アメリカ・オハイオ州 コロンバス動物園の雌の赤ちゃんノーラが遂に一般公開となる
アメリカ・オハイオ州 コロンバス動物園の人工哺育の赤ちゃん、ノーラが生後半年となる
アメリカ・コロンバス動物園のノーラの展示時間延長に慎重な同園 ~ 父親ナヌークへの期待と配慮が理由か
アメリカ・コロンバス動物園のノーラの「出漁」
by polarbearmaniac | 2016-06-28 00:30 | Polarbearology

大阪・天王寺動物園でシルカへの暑中見舞いイベントが開催 ~ 誕生園に故シロ園長の名前が付冠決定



シルカへの暑中見舞いイベントが本日開催されたそうです。その様子は以下でご覧下さい。

The Summer Greeting Feast for Shilka the polar bear at
Tennoji Zoo, Osaka, Japan, on Jun.26 2016.


イベントの内容については特記すべきことはありません。ただしイベントの中で担当飼育員さんはゴーゴがいつ帰還するかは決まっていないと話していらっしゃいますし、シルカは5歳頃までこういった形で単独飼育していくらしい方針のように話していらっしゃいますが、それまでの間、ゴーゴは繁殖のために白浜から別の場所に出張しようにも行く場所がないわけです。ゴーゴを繁殖に活用しようにも「相手」と「場所」がありません。つまり日本のホッキョクグマ界はほぼ「行き止まり」の状態なのです。横浜のジャンブイを鹿児島に「追放」して(あるいは愛媛に移動させてバリーバと「復縁」させて)、ゴーゴを横浜に連れてきてツヨシとの間のペアリングを狙う....ゴーゴを活用するにはこれしかありません。いやいや、奇手だったらまだまだあります。ジャンブイ「横浜追放」後に旭川のイワンを横浜に連れてきてツヨシと組ませ、ゴーゴを旭川に移動させてピリカと組ませる....これです。しかしこれをやるのだったら最初からツヨシを釧路から旭川に移動させれば済む話でした。神戸のみゆきを帯広に移動させて帯広のアイラを神戸に移動させ、そしてゴーゴを神戸に移動させてアイラと組ませる.....しかし神戸には繁殖実績がありません。神戸のみゆきを札幌に移動させて余生を暮らしてもらい札幌のキャンディを豊橋に戻し豊橋のチャッピーとクッキーを揃って神戸に移しゴーゴを豊橋に移動させてキャンディとの間でペアリングを狙う.....しかし豊橋には繁殖実績がありません。こういった無理に無理を重ねた組み合わせならばゴーゴを活かすことは可能ですが、ゴーゴを活用するためだけに、これだけの無理が必要でしょうか? ゴーゴを日本のホッキョクグマ界でもっと活用させたいというかねてからの担当飼育員さんのお気持ちは非常によく理解できるのですが、では現実にどうするのかということを考えてみれば実は非常に難しいわけです。日本のホッキョクグマ界では「ララ/デナリ」のペアは別格の存在ですから脇に置いておき、ではあとの「豪太/クルミ」「キロル/ミルク」「カイ/ポーラ」「イコロ/デア」「ロッシー/ヴァニラ」「ホクト/ユキ」....こういったペアを一時的に「引っ剥がしてゴーゴが割って入る」以外にゴーゴを活用する道はありません。しかし無理でしょう。あとゴーゴに残された可能性はキャンディとかツヨシとかいったような「浮遊体」みたいな雌を相手にするということなのですが、場所がありません。つまり結果的にはゴーゴはあと数年間は白浜に留まってオホトの年齢を気にしながら暮らしていくしかないでしょう。あとは、札幌の円山動物園が自園所有の豊富な数の雌(メス)の若年個体を交渉カードにして海外から雄(オス)の個体を複数頭導入できるかが日本のホッキョクグマ界の起死回生の一手となりうるかが問題ですが、楽観視はできません。
a0151913_344514.jpg
故ラスティスラフ・シロ園長 Photo(C)Новосибирский зоопарк

それから、このシルカの生まれたノヴォシビルスク動物園の園長を長く務め4月に亡くなったラスティスラフ・シロ (Ростислав Шило) 氏の功績をたたえ、6月26日にノヴォシビルスク市長であるアナトリー・ローコチ (Анатолий Локоть)氏は、ノヴォシビルスク動物園の名前に故シロ氏の名前を冠することにすることを市評議会が満場一致で決定したことを発表しました。おそらく「ラスティスラフ・アレクサンドロヴィチ・シロ記念 ノヴォシビルスク動物園」という正式名称になるはずです。多分ロシア語では "Новосибирский зоопарк имени Ростислава Шило" 、あるいは、"Новосибирский зоопарк имени Р.А.Шила" となるでしょう。

このように過去の偉大な人物の名前を冠することはロシアではよく行われます。たとえば他の動物園の例を挙げればハバロフスク動物園(プリアムールスキー動物園)の正式な名前は「シソーエフ記念 プリアムールスキー動物園 (Зоосад Приамурский имени В.П. Сысоева)」です。また、有名なモスクワ大学の正式な名称は「ロモノーソフ記念 モスクワ国立大学 (Московский Государственный Университет имени М.В. Ломоносова)」です。モスクワ芸術座の正式名称は「チェーホフ記念 モスクワ芸術座 (Московский Художественный театр имени А. П. Чехова)」です。そういったことでノヴォシビルスク動物園はおそらく日本語では「シロ記念 ノヴォシビルスク動物園」、あるいは通称で今まで通りそのまま単に「ノヴォシビルスク動物園」そういった形でよいと思います。

(資料)
あべの経済新聞 (Jun.27 2016 - 天王寺動物園に天神祭ギャルみこしメンバー ホッキョクグマに魚プレゼント)
Новосибирские новости (Jun.26 2016 - Новосибирскому зоопарку присвоили имя Ростислава Шило)
Сиб.фм (Jun.26 2016 - Новосибирский зоопарк получил имя Ростислава Шило)

(過去関連投稿)
ロシア・ノヴォシビルスク動物園のシロ園長逝く ~ シルカ来日に貢献したロシア動物園界の重鎮の死
ロシア・ノヴォシビルスク動物園に最後のお別れに戻ってきた故シロ園長、そして市民との最後の別れ
ロシア・ノヴォシビルスク動物園のオイゼビウス(仮称)の正式命名が後日行われる予定となる
ロシア・ノヴォシビルスク動物園のシルカが大阪・天王寺動物園へ! ~ 「ロシア血統の闇」の深淵を覗く
ロシア・ノヴォシビルスク動物園のシルカ (Шилка Красиновна) の偉大で華麗な血族たち
「ロシア血統の謎」に迫る(1) ~ ラスプーチン、ゲルダ、血統番号2893個体の三頭の謎を追う
by polarbearmaniac | 2016-06-27 00:15 | Polarbearology

オランダのフリースラント・アクア動物園にデンマークのスカンジナヴィア野生動物公園からネヌが到着

a0151913_17511976.jpg
ネヌ (Nanu) Photo(C)Skandinavisk Dyrepark

すでに今月初めに投稿していましたがオランダ北部・フリースラント州のレーワルデン(Leeuwarden)にあるフリースラント・アクア動物園(AquaZoo Friesland)がホッキョクグマを新規に導入する計画が進められ、オランダとデンマークからそれぞれ一頭の雄の個体が移動してくるということが発表されていましたが、一昨日の6月24日にデンマークのスカンジナヴィア野生動物公園から3歳半になっている雄のネヌ(Nanu)が無事にフリースラント・アクア動物園に到着したニュースが報じられています。その到着の様子を地元TV局が報じていますのでご紹介しておきましょう。



さて、この3歳の雄のネヌの移動についてスカンジナヴィア野生動物公園はSNSサイトにて、これは欧州の繁殖計画(EEP)による移動(つまりEAZAのコーディネーターによる調整)であることを明らかにしていますが、しかしネヌは3歳であり通常でいけば欧州内の雄(オス)の幼年・若年個体の集中プール基地であるイギリスのヨークシャー野生動物公園に移動するはずなのですが、いきなりこのオランダのフリースラント・アクア動物園に移動となっているのが少々理解しにくい点なのです。フリースラント・アクア動物園は雌(メス)の若年個体の導入を図っており、それがどの個体になるかはわかりません。今までの欧州のやり方からすれば今回のネヌの移動はかなり変則的な移動であり、その実際の意味するところについてはもう少し見守りたいと思います。実に注目すべき状況となっています。3歳の雄のネヌのパートナーは、欧州内の雌の幼年・若年個体の集中プール基地である同じオランダのエメン動物園から来るのではないということを意味しているように思うからです。

スカンジナヴィア野生動物公園では、遂にネヌとヌノの双子に別れの時がやってきたということです。イルカお母さんは当面は残った雌のヌノと一緒に暮らすようです。また、このフリースラント・アクア動物園にはもう一頭、同じオランダ・レネンのアウヴェハンス動物園から14歳の雄のフェリックスも移動してくるのですが、彼の到着は水曜日となるそうです。今日26日のアウヴェハンス動物園でのフェリックスの様子も地元TVが報じていますのでご紹介しておきます。途中でフリーダム親子やフギースの姿も映っていますし、再びフリースラント・アクア動物園でのネヌの到着の様子も映っています。



(資料)
Omrop Fryslan (Jun.25 2016 - IJsbeer komt aan in Leeuwarder dierentuin AquaZoo) (Jun.26 2016 - Us dieretún fan 26 juny 2016 17:30)

(過去関連投稿)
オランダ・レーワルデンのフリースラント・アクア動物園(AquaZoo Friesland)に移動する二頭

(*以下、ネヌとヌノの双子関連)
デンマーク ・ コリンのスカンジナヴィア野生動物公園でホッキョクグマの双子の赤ちゃん誕生!
デンマーク のスカンジナヴィア野生動物公園で誕生の双子の赤ちゃんの産室内映像を地元TV局が公開
デンマークのスカンジナヴィア野生動物公園で誕生の双子の赤ちゃんの生後70日目の映像が公開
デンマークのスカンジナヴィア野生動物公園で誕生の双子の赤ちゃん、産室内で歩行する ~ 生後74日目の映像
デンマーク・スカンジナヴィア野生動物公園で誕生の双子の赤ちゃん、生後79日目の映像が公開
デンマーク・スカンジナヴィア野生動物公園で誕生の双子の赤ちゃん、生後87日目の映像が公開
デンマーク・スカンジナヴィア野生動物公園で誕生の双子の赤ちゃん、遂に戸外へ!
デンマーク・スカンジナヴィア野生動物公園で昨年11月誕生の双子の赤ちゃんの近況 ~ 凛々しい顔立ち
デンマーク・スカンジナヴィア野生動物公園で春の陽光を浴びるイルカお母さんと、お行儀の良い双子ちゃん
デンマーク・スカンジナヴィア野生動物公園の双子の赤ちゃんの近況を伝える地元のTV局の番組
デンマーク・スカンジナヴィア野生動物公園で進行中の2つのドラマ ~ イルカ親子、そしてシークー
デンマーク・スカンジナヴィア野生動物公園でのイルカお母さんと双子の赤ちゃんのライブ映像の配信開始
デンマーク・スカンジナヴィア野生動物公園の双子の赤ちゃんたちの近況
デンマーク・スカンジナヴィア野生動物公園のホッキョクグマたちの織りなす多彩なドラマ
デンマーク・コリンのスカンジナヴィア野生動物公園の双子の成長 ~ お行儀の良さは環境の良さが原因?
デンマーク・スカンジナヴィア野生動物公園のイルカお母さんの双子の性別と名前決定 ~ 雄がネヌ、雌はヌノ
(*シークー、ネヌ、ヌノの同居関連)
デンマーク・スカンジナヴィア野生動物公園でのシークーとネヌ、ヌノの同居 ~ ドキュメンタリー番組より
デンマーク・スカンジナヴィア野生動物公園でのネヌ、ヌノ、シークー、そしてイルカお母さんの同居の近況
デンマーク・スカンジナヴィア野生動物公園のシークー、ネヌ、ヌノとイルカお母さんの近況
by polarbearmaniac | 2016-06-26 18:00 | Polarbearology

とくしま動物園のポロロの成長を追う「週刊ポロロ通信」を称える ~ 世界で最も優れた若年個体の成長記録

a0151913_303371.jpg
ポロロ (Белая медведица Пороло)
(2015年12月5日撮影 於 とくしま動物園)

一年近く前にもご紹介したことがあるのですが、とくしま動物園のポロロ(2012年12月8日生まれ)について地元の方が毎週定期的に映像を公開している「週刊ポロロ通信」という映像記録があるのですが、これは実に素晴らしいものです。何故素晴らしいいかについてはその時の投稿で全て述べた通りです。世界中でホッキョクグマの幼年個体については母親と一緒に戸外に登場してからその生まれた動物園から旅立つあたりまでの期間について幾つもの映像で成長を追っていくという方は何人かいらっしゃるわけで、実はこれはその成長過程を映像にとらえていくことは実はそう難しくはないように思います。しかしその幼年個体が次の動物園に移動してからの成長、つまり幼年個体から若年個体になってさらに成長を続けていく姿を追って定期的に映像にしていくのは実は非常に難しいわけです。何故ならホッキョクグマは若年個体となると成長のメルクマール(Merkmal)がなくなってしまうからです。そういった難しさが見事に克服されているのが「週刊ポロロ通信」なのです。私はこの映像を撮っていられる方には多分お会いしたことはないと思いますしその方は多分本ブログを訪問していただいたことはないだろうと思いますが、仮にもし読んでいただいていたとすれば私は大いにこの場で感謝いたしたいと思っています。
a0151913_31112.jpg
ポロロ (Белая медведица Пороло)
(2015年12月5日撮影 於 とくしま動物園)

ポロロはとくしま動物園で一頭で暮らしているわけで、こうした形で毎週映像にまとめていくのは実は容易ではありません。何故なら映像となるシーンが単調になってしまう可能性が大きいのです。ところが「週刊ポロロ通信」では、ごくありきたりのポロロの日常の何気ない姿を毎週異なる視点からとらえているわけです。ポロロの最も平凡で日常的な姿ばかりを撮っているものの、その映像から受ける印象は実に多彩です。そして撮影された日付、そして時間もしっかりと記録されています。私は世界中の飼育下のホッキョクグマでこのポロロほどその成長が見事に記録されている若年個体のホッキョクグマを他には知りません。その意味でポロロは実に幸せなホッキョクグマであると言えましょう。こういった「週刊ポロロ通信」のような徹底的に「日常性」に貫かれ、そして同時にそれを突き抜けた多彩な姿を映像に撮ることは私も含めて「遠征組」には全く無理な話なのです。

この一年間にかなりの数の映像がアップされているのですが、エンリッチメントという観点からいくつかの映像をここでご紹介しておきます。

まず昨年2015年7月18日の映像です。つまり大阪のシルカの現在とほぼ同じ年齢のポロロの姿です。実に悠然としています。



続いて2015年9月10日の映像です。何も特別なことは起きません。しかしそれが素晴らしいということです。



続いて2015年10月2日の映像です。サブタイトルが「おじさん」というのですが、この意味はとくしま動物園にポロロに会いに何度も行かれた方にはすぐにわかっていただけるでしょう。「おじさん」にとってポロロとは、この動物園で暮らしていた故シローの孫娘以外の何物でもなく、ララやデナリなどはどうでもよい話なのです。冒頭のシーンの構図は「素晴らしい」の一語に尽きます。



続いて2015年10月31日の映像です。前半のゆったりとしたシーンと後半も満足げなポロロの表情の対比が素晴らしいと思います。



続いて2015年11月12日の映像です。活動的なポロロの姿です。



続いて2015年12月12日の映像です。ポロロは大阪のシルカと比較すると一つのおもちゃに執着して遊ぶ時間が長いわけです。



続いて2015年12月12日の映像です。ポロロの故郷である札幌の円山動物園からシンリンオオカミのユウキが来園した時期のものです。札幌のファンの方々にはポロロの見つめる視線の先にいるユウキの元気な姿を何気なく紹介するあたり、なかなか配慮のある映像です。



続いて今年2016年1月19日の映像です。雪が少し降ったあとの映像です。



続いて2016年1月27日の映像です。ポロロtおもちゃの間の係りをさりげなく示した映像です。



続いて2016年6月14日の最新の映像です。来園者が気になるポロロです。



それにしてもよくこれだけ定期的にきちんとアップされていらっしゃるものだと感心します。いずれも平凡なシーンなのですが、見る印象が非常に多彩であるというのが不思議です。大阪のシルカよりもポロロは一歳年上なのですが、しかし落ち着きという点ではシルカを凌いでいます。そしてやはりララファミリーの長所を随所に感じさせる成長を続けています。ポロロと双子姉妹のもう一頭であるマルルが熊本の地震のために動物園が長期閉園になってしまい一般には非公開の状態になっているのが残念です。とくしま動物園のポロロは同園の優れたエンリッチメントの実現の成果、そしてそのポロロの成長を追う地元の方の「週刊ポロロ通信」と、いずれもマルルを完全に圧倒する存在になってしまいました。双子姉妹の運命は大きく異なる道を歩み始めてしまったことは残念ですが、少なくともポロロについてこうしてその成長を追っていくことができるのはありがたい話です。

ポロロにはあってマルルにないのは、この動物園で暮らしていた故シロー爺さんが見守る温かい視線なのです。

(過去関連投稿)
移動先でのホッキョクグマの近況をどう知り、そしてどう伝えるか? ~ エメン、大阪、徳島...
(*回想のマルルとポロロ)
回想のマルルとポロロ(1)~ 2013年初夏の札幌
回想のマルルとポロロ(2)~ 2013年秋の札幌
(*札幌よりのポロロ、マルルの旅立ち関連)
札幌・円山動物園での 「マルルとポロロを送る会」 ~ "Auf Flügeln des Gesanges..."
ララお母さんとマルル、ポロロの最後の一日
全てを察知し、全てを理解し、そして最後に全てを諦念で受け入れた偉大なる母、ララの姿
マルルとポロロの札幌よりの旅立ち ~ いささかの心残り
娘たちの去った日のララお母さん、心の葛藤、そして虚脱感、そして哀しさの片隅に希望への眼差し
(*徳島のポロロ、熊本のマルル関連)
とくしま動物園でのポロロ歓迎式、そしてポロロの自信に溢れた徳島での公式デビュー
ポロロ、その優れた適応性、そしてその執着力が予感させる器の大きさ ~ 大輪晩開の花
熊本市動植物園での、いささか精彩に欠いたマルルの熊本公式デビュー ~ "Marle of Our Time"
マルル、その「正統派ホッキョクグマ」 が克服を期待される試練 ~ 「我らが時代」のホッキョクグマの姿
熊本市動植物園でマルルの歓迎会が開催される
大きく成長を遂げつつあるポロロ ~ クーニャよりもシヌックの影を強く感じるララファミリーの子供たち
冷雨の日曜日、間近に見るポロロの表情 ~ 亡きシロー爺さんに見守られているポロロが優位に立つ
マルルの "Perpetuum mobile" ~ 公開後、約一か月が経過したマルル
マルルに当分の苦境は続くか? ~ "Every cloud has a silver lining."
マルル、まどろみの日曜日
ポロロとマルルが暮らす徳島と熊本の二つの動物園の印象 ~ 「組織の徳島、人の熊本」
マルルが取り戻した快活さの裏側 ~ 多大な労力で「幻影」の維持を強いられる飼育員さんへの同情
熊本の夏の入り口の暑さにも動きが鈍らないマルル ~ in/outdoorの扉開放方式の試験的導入が成功
夏の暑さの到来した徳島にあっても、立ち止まることなく前進するポロロの「快進撃」
ポロロこそララの後継熊なのか? ~ マルルを突き放し姉のアイラに肉薄する稀有の逸材の歩む道
真夏日の徳島、ポロロのゆったりとした日曜日
「正統派・アポロ的ホッキョクグマ」であるマルルの逆襲の条件を探る ~ 精神の自由の付与で「快適さ」へ
ポロロの二つの「動と静」のドラマ (前) ~ 水中での避暑と遊びとを共存させ 「痛みを経ての快感」 へ
ポロロの二つの「動と静」のドラマ (後) ~ 休息と外界よりの刺激(おもちゃとおやつ)が無理なく共存
猛暑の熊本に見たマルル ~ 失わない爽快な動き
ようやく自分の世界を確立したマルル ~ ポロロへの追い上げ態勢に入る
蒸し暑い曇天の日曜日のマルル ~ 飼育員さんからの刺激を日常生活の重要な部分に取り込み糧とする
「雨ニモマケズ雷鳴ニモマケズ...」 ポロロの悠然とした台風接近の日の土曜日
確固とした存在感を確立し、さらに進化を遂げつつあるポロロ ~ その非凡なるホッキョクグマの姿
豪雨の日曜日にポロロの奏でる遊びのファンタジー
尊重されるポロロの自由意思、そして有益な死角の存在 ~ 日本で一番大事にされた個体となったか?
爽快な秋晴れの徳島、二ヶ月半振りのポロロとの再会 ~ 持久力と集中力の増した輝かしい成長
ポロロ、その行動と思索 ~ 「哲人的ホッキョクグマ」 という前人未到の領域への進化・発展を目指す
連日の秋晴れ、ポロロの日曜日 ~ ポロロとマルル・ミルクを隔てるものは 「伸びしろ」 の大きさか?
秋の熊本に到来した札幌の夏、そしてマルルのハロウィン ~ "Make-believe Halloween" の楽しみ
マルル、その「正統派・アポロ的」かつ天恵の存在の成長と、五里霧中の将来の展望が醸し出す悲哀感
マルル、その淡々とした歩みの日曜日
ポロロ (とくしま動物園) が飼育展示場の水槽の一部を破壊する! ~ 補修工事中の数日間は展示中止 
冬の到来を拒否する熊本の陽光、青空の下でのマルル ~ 北の街から来た仲間 「聖なるもの」 と共に
天恵のホッキョクグマ、マルルの歩むべき道
阿波の国をも襲った冬の寒波、山々の冠雪と展示場に復活した薄毛のポロロのゆったりとした土曜日
ポロロの二歳の誕生会 ~ 集中力、持久力を増した揺るぎ無き成長を続けるポロロの快活な日曜日
梅雨入りを吹き飛ばす絶好調ポロロの豪快な快進撃 ~ 「アーチ型」のポロロと「パルス型」のミルク
二歳半となったポロロ、その揺るぎない成長  ~ 徳島で「ララ・ファミリー」を考える
典型的な梅雨期の曇天の下、ポロロの過ごす日曜日 ~ 何故ポロロは円盤状のものが好きなのか?
一年ぶりの熊本、マルルの成長を追って ~ 「天恵のホッキョクグマ」の待機期間
マルル、その「流線型のホッキョクグマ」への華麗なる変貌
師走の晴天の土曜日、とくしま動物園のポロロの快活な動き ~ 過不足無きエンリッチメントの充実さ
ポロロの確固とした成長 ~ いったい本当の「勝者」は誰なのか?
by polarbearmaniac | 2016-06-25 23:55 | Polarbearology

アルゼンチン・ブエノスアイレス動物園が市当局によって閉鎖に追い込まれる ~ 140年の歴史に幕

a0151913_046652.jpg
ブエノスアイレス動物園の故ウィネル (1996~2012)
(Белый медведь Виннер)

Photo(C)Zoológico de Buenos Aires

アルゼンチンにおいて信頼のおける報道の内容によりますと、首都ブエノスアイレスのホラシオ・ロドリゲス・ラレタ市長は23日、「ブエノスアイレス動物園株式会社(Zoológico de Buenos Aires SA)」が経営、運営の母体となっている150年の歴史のある同市のブエノスアイレス動物園(Jardín Zoológico de Buenos Aires) の土地・建物の使用権を停止して接収し、公有化することによって同園を閉鎖し、今年の年末には「エコパーク」として市民の憩いの場とするブエノスアイレス市の決定を発表したそうです。その理由として第一に、この動物園を経営、運営している「ブエノスアイレス動物園株式会社(Zoológico de Buenos Aires SA)」は今年に入ってからブエノスアイレス市に土地・建物の使用料を払っておらず2017年まで契約期間のあるブエノスアイレス市との間での土地・建物使用契約の中途解除もできない状況に陥っており、同社がそういった社内が抱える問題を改革できる見通しも立たないことと、こういった「ブエノスアイレス動物園株式会社(Zoológico de Buenos Aires SA)」の経営の現状から同園の動物たちの飼育状態も悪くなっていて多方面からの批判を帯びていることも動物園の閉鎖とその土地と建物の接収、および公有化の理由だそうです。TVニュースをご紹介しておきます。





さて、動物園の閉鎖となりますと問題になってくるのが飼育されている動物たちの今後です。ブエノスアイレス市は動物園に飼育されている1500もの動物たちを主に国外の場所(つまり国外の動物園)、そして鳥類なぢは主に自然生息保護地域に移動させることを発表しています。ただしそれぞれの動物たちの健康状態には十分配慮して慎重に行いたいということだそうです。

このブエノスアイレス動物園では2012年の年末にウィネルというホッキョクグマは高熱症 (hyperthermia)が原因と思われる病気で死亡しています。この件については「アルゼンチン・ブエノスアイレス動物園のウィネル、真夏の気温上昇による高熱症で亡くなる」という投稿をご参照下さい。現在はこのブエノスアイレス動物園にはホッキョクグマは飼育されていないわけで、ではなぜ私がこの投稿を行ったかということを説明しておきます。日本時間の6月24日の深夜までに日本ではこのブエノスアイレス動物園の閉鎖のニュースを日本語で報じているマスコミはありません。しかし数日中にどこかのマスコミが日本語で報じると思います。その際に彼らは英語圏のマスコミの英語で書かれた記事を情報源として使用すると思われます。ところが英語圏のマスコミはこのブエノスアイレス動物園の閉鎖を「動物たちを動物園から解放する。」という動物保護活動家の主張が結果として勝利したというニュアンスで報じているわけです。たとえばイギリスで高級紙といわれるガーディアン紙 (The Guardian)は、"Buenos Aires zoo to close after 140 years: 'Captivity is degrading'"という見出しを付けていますが見出しも記事の内容も非常に不正確ですが、これなどまだましな方です。ひどいものになりますと、"Zoo Has A Change Of Heart And Decides To Free Its Animals" とか、"Buenos Aires zoo closing as 'animals need their habitat' "とか、要するに「動物園否定」という考え方を前提とした極めて偏向した内容の報道が英語圏の報道に満ち溢れているわけです。ブエノスアイレス動物園の閉鎖は動物保護活動家や動物園否定論者の行った活動の結果でなされるわけではありません。ですから彼ら英語圏の報道は事実を大きく捻じ曲げているわけです。動物園廃止論者や動物保護活動家の考え方に極めて好意的であるこういった英語圏のマスコミ報道を情報源として日本語でもやがて現れてくるであろう日本のマスコミ報道に決して騙されてはならないということを知っていただくために先手を打って本投稿を行っているということです。

英語さえできれば世界が理解できるなどと思ったり、英語ができれば視野が拡がるなどと思ったら大間違いなのです。
a0151913_0383488.jpg
ブエノスアイレス動物園の故ウィネル
Photo(C) Photo(C)Zoológico de Buenos Aires

(資料)
Modernización, Innovación y Tecnología | Buenos Aires Ciudad (Jun.23 2016 - El Zoológico se transforma en el Ecoparque Interactivo de la Ciudad)
LA NACION (Jun.23 2016 - El gobierno de la ciudad estatizó el Zoo para convertirlo en un ecoparque) (Jun.23 2016 - Cómo será el traslado de los animales del zoo porteño)
Clarín.com (Jun.23 2016 - Sacarán los animales del Zoo y lo transformarán en un Ecoparque)

(過去関連投稿)
アルゼンチン・ブエノスアイレス動物園の美しく老いたるペア ~ ホセファとボティハへの声援
アルゼンチン・ブエノスアイレス動物園のウィネル、真夏の気温上昇による高熱症で亡くなる
by polarbearmaniac | 2016-06-24 23:55 | 動物園一般

ロシア・ノヴォシビルスク動物園のオイゼビウス(仮称)の正式命名が後日行われる予定となる

a0151913_0135382.jpg
オイゼビウス(Ойзебиус - 仮称)
Photo(C)Новосибирский зоопарк

大阪・天王寺動物園のシルカの生まれ故郷であるロシア・西シベリアのノヴォシビルスク動物園では4月27日に約46年間にわたって園長を務めてきたラスティスラフ・シロ (Ростислав Шило) 氏が亡くなっていますが、その後任として新園長に就任する予定になっているアンドレイ・シロ(Андрей Шило)(前園長の息子さんでしょう)氏が市評議会の正式承認まで「園長代行職 (Исполняющий обязанности директора)」として現在では同園の暫定責任者となっています。このシロ園長代行が22日に記者会見を行い、ノヴォシビルスク動物園に近日中にオープンする施設とか展示場の建設計画などを語っているのですが、その会見の中で昨年12月7日にゲルダお母さんから誕生した雄(オス)のオイゼビウス(仮称)についてその正式な名前は、すぐにではないものの後日に命名を行う意図があることを明らかにしました。
a0151913_018480.jpg
アンドレイ・シロ園長代行 Photo(C)Мария Кормильцева



来年2017年はノヴォシビルスク動物園の開園70周年だそうで、それにあわせて大規模なキリンの飼育展示施設を建設するそうです。また、今年の8月にはイルカの飼育展示施設のオープンも予定されているとのことです。ノヴォシビルスク動物園の年間入園者数は150万人だそうで、日本の動物園で言えば昨年度の天王寺動物園の入園者数とほぼ同じということになります。ただし総面積は天王寺動物園が11ヘクタールですがノヴォシビルスク動物園は65ヘクタール、つまり面積は大阪の6倍だということです。ちなみにペルミ動物園はたったの2ヘクタールです。しかしペルミ動物園はホッキョクグマに関しては最高ですからね。役者があまりにも素晴らしいからです。

さて、オイゼビウス(仮称)も正式な名前が付くということですから、やはりよかったということになります。さて、ここで6月18日の映像を二つ見ておきましょう。





なかなか大物のホッキョクグマになるかもしれません。

(*注 - オイゼビウスというのは勿論、この赤ちゃんの正式な名前が決まるまで私が便宜上、勝手につけた仮称です。)

(資料)
ТАСС (Jun.23 2016 - Павильон для жирафов построят в Новосибирске к юбилею зоопарка)
top54.city (Jun.23 2016 - Пингвины, дельфины, крокодилы и обезьяны - что ждет Новосибирский зоопарк в будущем?)
Infopro54.ru (Jun.23 2016 - Новосибирский зоопарк к августу 2017 года хочет привезти жирафов)
НГС.НОВОСТИ (Jun.23 2016 - Стали известны сроки открытия дельфинария и жирафятника в новосибирском зоопарке)

(過去関連投稿)
ロシア・ノヴォシビルスク動物園でホッキョクグマの赤ちゃん誕生! ~ やはり出産していたゲルダ!
ロシア・ノヴォシビルスク動物園の赤ちゃんの登場を待つ人々 ~ その時を親子の意思に委ねる度量
ロシア・ノヴォシビルスク動物園の赤ちゃん、一瞬姿を見せる ~ 'authenticity' への視座
ロシア・ノヴォシビルスク動物園の赤ちゃんがゲルダお母さんと本日、初めて5分間だけ戸外に登場!
ロシア・ノヴォシビルスク動物園、ゲルダ親子の「国際ホッキョクグマの日」
ロシア・ノヴォシビルスク動物園で誕生の赤ちゃんの「国際ホッキョクグマの日」の映像を追加
ロシア・ノヴォシビルスク動物園の赤ちゃんの声を札幌のリラ、大阪のモモと比較する
ロシア・ノヴォシビルスク動物園の赤ちゃんの性別予想に盛り上がる地元 ~ 雄(オス)の予想に高い支持
ロシア・ノヴォシビルスク動物園のゲルダ親子の近況 ~ 親子関係を破壊しかねない来園者のエサやり行為
ロシア・ノヴォシビルスク動物園、日曜日に来園者が入場に長蛇の列 ~ 大人気のゲルダ親子
ロシア・西シベリア、ノヴォシビルスク動物園の赤ちゃん、生後100日を超える
ロシア・ノヴォシビルスク動物園の赤ちゃんは雌(メス)と判明 ~ 赤ちゃんはシルカの妹だった!
ロシア・ノヴォシビルスク動物園の赤ちゃんの命名への同園の迷い ~ シルカ同様の過熱を恐れる同園
ロシア・ノヴォシビルスク動物園のゲルダ親子の近況 ~ ララ/アイラの多層的な親子関係と比較する
ロシア・ノヴォシビルスク動物園が赤ちゃん命名について沈黙状態 ~ 「シルカ事件」から学ばぬ同園
ロシア・ノヴォシビルスク動物園が赤ちゃんの性別を訂正発表! ~ 赤ちゃんは雄(オス)だった!
ロシア・ノヴォシビルスク動物園のゲルダお母さんと赤ちゃんの近況
ロシア・ノヴォシビルスク動物園、ゲルダお母さんとオイゼビウス(Ойзебиус - 仮称)のプール開き
ロシア・ノヴォシビルスク動物園の赤ちゃん、オイゼビウス(Ойзебиус - 仮称)が泳ぎ始める
ロシア・ノヴォシビルスク動物園生まれの二頭 ~ シルカ vs オイゼビウス (Ойзебиус - 仮称)
ロシア・ノヴォシビルスク動物園のゲルダをシモーナと比較する ~ 母親と息子の実力は反比例?
ロシア・ノヴォシビルスク動物園のホッキョクグマ飼育展示場のライブカメラ映像配信、遂に復活!
ロシア・ノヴォシビルスク動物園のオイゼビウス(Ойзебиус - 仮称)が間もなく生後半年が経過へ
ロシア・ノヴォシビルスク動物園のシロ園長逝く ~ シルカ来日に貢献したロシア動物園界の重鎮の死
ロシア・ノヴォシビルスク動物園に最後のお別れに戻ってきた故シロ園長、そして市民との最後の別れ
by polarbearmaniac | 2016-06-24 00:30 | Polarbearology

オランダ・レネン、アウヴェハンス動物園のアキアクとスラの成長 ~ 同年齢のモモやリラと比較する

a0151913_19152382.jpg
アキアク(右)とスラ(左)
Photo(C)Ouwehands Dierenpark Rhenen

欧州におけるホッキョクグマ繁殖の重要な基地であるオランダ・レネンのアウヴェハンス動物園でフリーダムお母さんから一昨年2014年の11月22日に誕生した雄のアキアク(Akiak)雌のスラ(Sura)の双子については昨年の一歳のお誕生会以来その様子を投稿していませんでした。昨年5月に私も現地で母親のフリーダムとこの双子の様子をじっくり観察できましたので、その後の成長についても興味のあるところです。またそれと同時に、このレネンのアウヴェハンス動物園でのホッキョクグマの繁殖を追っていくことは欧州のホッキョクグマの繁殖計画についての展望を得ることができる点でも非常に有益だと思っています。このアキアクとスラについてはおそらく今年の11~12月頃まではフリーダムお母さんと一緒に生活することになると思われ、その後は雄のアキアクはイギリスのヨークシャー野生動物公園、雌のスラはオランダのエメン動物園という、いわゆる幼年・若年個体の集中プール基地へと移動することになるだろうと思います。

このアウヴェハンス動物園でさらに興味深いのは、フリーダムの母親であるフギースの出産が非常に有望視されているという点です。フギース、フリーダムと二頭の偉大なる母(そして同時に偉大なる母娘)を擁しているこのアウヴェハンス動物園はさらに世代を超えた同居を行うという点でも実に刺激的です。昨年5月に私が訪問しました時にはフリーダム親子とフギースという四頭同居が試みられていたわけです。ただしどちらの側もやや居心地の悪さというものを感じていたようです。そして昨年の年末にもまたその同居が行われていたようで、昨年12月の映像を御紹介しておきます。意外なことにフリーダム親子とフギースは互いにそれほどの抵抗感なく同居を実現しているという実に興味深いシーンです。フリーダムお母さんとアキアク、スラの双子は水の中に入っているフギースを見守っています。



さて、次は6月12日という最新の映像です。非常に長く見応えのある映像です。最初に映っているのは雄のフェリックスです。彼は間もなくオランダ・レーワルデンのフリースラント・アクア動物園(AquaZoo Friesland)に移動します。開始後35秒あたりからフリーダム親子とフギースの映像になります。



アキアクもスラも本当に体が大きくなりました。この双子は浜松のモモ、札幌のリラと同じ年齢なのですが性格的に中庸で素直な個体であるように思います。その点では札幌のリラは非常にアクの強い性格であり、非常に個性的だと思います。関西の方はモモが非常にお転婆であると感じていらっしゃるようですが、彼女の「お転婆度」は普通レベルではないでしょうか。モモはリラとは違い、みしろこのアウヴェハンス動物園の雌のスラに比較的行動が似ているような気がします。この下は昨年12月のスラの映像です。



この年齢の幼年個体というのは年齢を重ねるごとに変わっていくわけで、まだまだこれからどうなっていくかは未知数でしょう。

(過去関連投稿)
オランダ・レネン、アウヴェハンス動物園でホッキョクグマの三つ子の赤ちゃん誕生! ~ フリーダムの快挙
オランダ・レネン、アウヴェハンス動物園で誕生の三つ子の赤ちゃんのうち一頭が死亡!
オランダ・レネン、アウヴェハンス動物園で誕生の二頭の赤ちゃんが生後24日目を迎える ~ 眼も開く
オランダ・レネン、アウヴェハンス動物園で誕生の二頭の赤ちゃんの近況 ~ twins と twin cubs の違い
オランダ・レネン、アウヴェハンス動物園の二頭の赤ちゃんは生後二か月経過 ~ フリーダムお母さんの技量
オランダ・レネン、アウヴェハンス動物園の二頭の赤ちゃん、互いに相手を意識し始める
オランダ・レネン、アウヴェハンス動物園の二頭の赤ちゃんは19日(木曜日)のお披露目を同園が告知
オランダ・レネン、アウヴェハンス動物園の二頭の赤ちゃんが戸外へ ~ フリーダムお母さんの厳しい監視
オランダ・レネン、アウヴェハンス動物園のフリーダムお母さんと二頭の赤ちゃんのライブ映像配信が開始
オランダ・レネン、アウヴェハンス動物園のライブ映像配信が増強される ~ 赤ちゃんは戸外で大活躍
オランダ・レネン、アウヴェハンス動物園のフリーダムお母さんと二頭の赤ちゃんたちの近況
オランダ・レネン、アウヴェハンス動物園でのフリーダム親子とフギースの同居開始を振り返る
オランダ・レネン、アウヴェハンス動物園の二頭の赤ちゃんが順調に生後半年となる
オランダ・レネン、アウヴェハンス動物園の赤ちゃんの性別は雄と雌、名前はアキアクとスラに決定
オランダ・レネン、アウヴェハンス動物園がyoutubeを用いたライブ映像を配信
オランダ・レネン、アウヴェハンス動物園のアキアクとスラが間もなく一歳に ~ 欧州の繁殖計画の今後
オランダ・レネン、アウヴェハンス動物園のアキアクとスラに一歳の誕生祝いのプレゼント
オランダ・レネン、アウヴェハンス動物園でフギースとフェリックスの同居が開始 ~ 偉大な二頭の出会い
オランダ・レネン、アウヴェハンス動物園の22歳のフギースの繁殖へのさらなる挑戦
生後僅か三ヶ月の娘と一緒にスウェーデンからオランダへ移動した母フギース ~ バフィン親子の先例

(*アウヴェハンス動物園訪問記)
(2011年5月)
遂にレネン、アウヴェハンス動物園に到着!
シークーとセシ、その伸びやかさと無邪気さの大きな魅力
フリーダムを称える
(2012年3月)
レネン、アウヴェハンス動物園でホッキョクグマたちに御挨拶
アウヴェハンス動物園のフギースお母さんの双子の性格
フギースお母さんの性格と子育て
フリーダムお母さんと1歳になったシークーとセシの双子
(2015年5月)
フリーダムお母さんお久しぶりです、二頭の赤ちゃん、初めまして! ~ レネン、アウヴェハンス動物園へ
欧州屈指の偉大なる母フギースは今何を考える?
アウヴェハンス動物園二日目 ~ 三世代同居の問題点
アウヴェハンス動物園の双子の赤ちゃんの性格と素顔 ~ 「冒険家ちゃん」 と 「甘えっ子ちゃん」
フリーダム、偉大なる母のその素顔 ~ 「細心さ」から「鷹揚さ」を取り込み、咲かせた大輪の花
by polarbearmaniac | 2016-06-23 20:30 | Polarbearology

カテゴリ

全体
Polarbearology
しろくま紀行
異国旅日記
動物園一般
Daily memorabilia
倭国旅日記
しろくまの写真撮影
旅の風景
幻のクーニャ
エッセイ、コラム
街角にて
未分類

最新の記事

ロシア・ペルミ動物園が間もな..
at 2017-09-23 00:30
大阪・天王寺動物園がゴーゴの..
at 2017-09-22 01:00
ロシア・西シベリア、ボリシェ..
at 2017-09-21 01:00
アメリカ・オレゴン動物園のノ..
at 2017-09-21 00:30
ピョートル(ロッシー)とクラ..
at 2017-09-20 06:00
ロシアのサーカス団の4頭のホ..
at 2017-09-20 00:30
デンマーク・オールボー動物園..
at 2017-09-19 01:15
ポーランド・ワルシャワ動物園..
at 2017-09-18 02:00
ロシア極東・沿海州、ハバロフ..
at 2017-09-17 03:00
ロシア・ノヴォシビルスク動物..
at 2017-09-16 06:00

以前の記事

2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月

検索

ブログパーツ

  • このブログに掲載されている写真・画像・イラストを無断で使用することを禁じます。

ライフログ


人生と運命 1


スターリン―青春と革命の時代


モスクワは本のゆりかご


私のモスクワ、心の記憶


自壊する帝国 (新潮文庫)


甦るロシア帝国 (文春文庫)


嘘つきアーニャの真っ赤な真実 (角川文庫)


ロシア 春のソナタ、秋のワルツ-1999-21st


それからのエリス いま明らかになる鴎外「舞姫」の面影


ミチコ・タナカ 男たちへの讃歌 (新潮文庫)


わがユダヤ・ドイツ・ポーランド―マルセル・ライヒ=ラニツキ自伝


ベルリン戦争 (朝日選書)


Hof――ベルリンの記憶


カチンの森――ポーランド指導階級の抹殺


北京烈烈―文化大革命とは何であったか (講談社学術文庫)


慟哭の通州――昭和十二年夏の虐殺事件


主題と変奏―ブルーノ・ワルター回想録 (1965年)


藤田嗣治 異邦人の生涯


Barle's Story: One Polar Bear's Amazing Recovery from Life As a Circus Act


Lenin's Tomb: The Last Days of the Soviet Empire


Resurrection: The Struggle for a New Russia


Hotel Adlon: Das Berliner Hotel, in dem die grosse Welt zu Gast war


Ein seltsamer Mann


Alma Rose: Vienna to Auschwitz


St Petersburg: A Cultural History


Gulag