街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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チェコ・ブルノ動物園の一歳のノリアに対して、まだ母親コーラの監視の目が光る

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Photo(C)Zoo Brno

チェコのブルノ動物園で一昨年2015年の11月24日に誕生した雌(メス)のノリア(Noria)はすでに満一歳になっており母親であるコーラの育児に対する関与は非常に少なくなっています。ですから映像で見てもこの親子の姿は生後半年頃の姿とはかなり異なってはいるのですが、しかしやはり母親の視線は厳しい形で子供の注がれていることを示す映像が公開されていますのでご紹介しておきます。最近も述べていますが、この冬の欧州の寒波でブルノ動物園の飼育展示場のプールの水も凍結していたわけです。しかしノリアは凍結していたはずのプールに空いていた穴に落ちてしまいます。その時のコーラお母さんの素早い対応に御注目下さい。



昨年の4月、つまりノリアがまだ生後5ヶ月だったときに以下のような同じようなシーンがありました。



この上のシーンはまだノリアがプールで泳げない時期のものだったわけですが、生後一年を過ぎてすでに自分の意思で活発に動き回っているノリアに対してもまだまだ母親は子供に目を光らせているということです。

(資料)
iDNES.cz (Jan.31 2017 - Neopatrné medvídě uklouzlo do díry v ledu, z vody mu pomohla matka)

(過去関連投稿)
チェコ・ブルノ動物園でホッキョクグマの赤ちゃん誕生! ~ コーラお母さんが待望の出産
チェコ・ブルノ動物園で誕生の赤ちゃん、最初の関門を突破 ~ 屋外で出産していたコーラお母さん
チェコ・ブルノ動物園から遂に待望の産室内ライブ映像の24時間配信が開始!
チェコ・ブルノ動物園で誕生の赤ちゃんの産室内映像ハイライト ~ コーラお母さんの手堅い育児
チェコ・ブルノ動物園の赤ちゃん、元気に間もなく生後二カ月へ ~ ライブ映像のみに託した情報発信
チェコ・ブルノ動物園で誕生の赤ちゃんの近況 ~ コーラお母さんに少量の給餌が再開
チェコ・ブルノ動物園で誕生の赤ちゃんが生後80日を無事経過
チェコ・ブルノ動物園で誕生の赤ちゃんが突然短時間、戸外に姿を現す ~ 想定外の早さに驚く同園
チェコ・ブルノ動物園で誕生の赤ちゃん、明日3月18日より一般へのお披露目が同園より告知
チェコ・ブルノ動物園の赤ちゃん一般公開開始の様子がネットでライブ生中継
チェコ・ブルノ動物園のコーラ親子の一般への公開が開始となる ~ 深夜でも動き回る親子
チェコ・ブルノ動物園のコーラお母さんの育児スタイルに変化 ~ 経験よりも頭数が重要な要素か?
チェコ・ブルノ動物園のコーラ親子の映像を解釈する ~ 育児方法の転換が不十分なコーラお母さん
チェコ・ブルノ動物園の赤ちゃんの性別は雌(メス)と判明 ~ 名前の公募始まる
チェコ・ブルノ動物園のコーラお母さん、プールに転落した赤ちゃんを救出 ~ 落ち着いた対応
チェコ・ブルノ動物園の雌(メス)の赤ちゃんの名前が「ノリア(Noria)」に決まる
チェコ・ブルノ動物園、幾分どっしり構えるコーラお母さんと遊び好きで活動的な赤ちゃんのノリア
チェコ・ブルノ動物園、コーラお母さんの「水泳教室」 ~ 娘のノリアへの関与性を高める
チェコ・ブルノ動物園の赤ちゃんノリアが泳ぎ始める ~ 母親の役割を見事に発揮するコーラお母さん
チェコ・ブルノ動物園のノリアの水遊び ~ 雌(メス)のほうが雄(オス)よりも遊び好きが多いのは何故か?
チェコ・ブルノ動物園の飼育展示場に落下した帽子をノリアが引き裂いて「首飾り」にしてしまう
チェコ・ブルノ動物園のコーラ親子を的確に捉えた視点 ~ “Nature imitates Art.”
チェコ・ブルノ動物園のノリアが無事に生後半年が経過
チェコ・ブルノ動物園のノリアの近況 ~ コーラお母さんの余裕と熟練の育児
チェコ・ブルノ動物園のコーラお母さんと娘のノリアの充実した時間
チェコ・ブルノ動物園のコーラ親子の近況 ~ 「偉大なる母」の領域に入りつつあるコーラお母さん
チェコ・ブルノ動物園のノリアが母親コーラから会得した行動の規範
チェコ・ブルノ動物園、コーラとノリアの母娘を見つめる同園の一貫した視線
チェコ・ブルノ動物園のノリア、そして母親であるコーラとの間に流れる緊密で濃厚な時間
チェコ・ブルノ動物園のコーラ、その磨きのかかった母親としての存在感
チェコ・ブルノ動物園のコーラとノリアの母娘の近況
チェコ・ブルノ動物園の間もなく一歳になるノリアについて聞こえてこない将来の移動先の噂
チェコ・ブルノ動物園、母親として最絶頂期に差し掛かったコーラお母さんと娘ノリアの楽しい時間
チェコ・ブルノ動物園のノリアの満一歳が祝われる ~ ホッキョクグマ一家の合同お誕生会となる
チェコ・ブルノ動物園のコーラとノリアの母娘、その冬の日の姿 ~ 「偉大なる母」へと変貌したコーラ
チェコ・ブルノ動物園、コーラとノリアの冬の寒波の日
by polarbearmaniac | 2017-01-31 21:30 | Polarbearology

カナダ・コクレーン「ホッキョクグマ居住村」のガヌークとヘンリーの冬の日

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ガヌークとヘンリー Photo(C)Polar Bear Habitat

カナダ・オンタリオ州コクレーン (Cochrane) の「ホッキョクグマ居住村(Polar Bear Habitat)」に暮らすケベック州のサンフェリシアン原生動物園で生まれた7歳のガヌークとオーストラリアのシーワールド生まれの三歳のヘンリーとのいう二頭の雄のホッキョクグマは大の仲良しになっています。雌(メス)二頭の同居よりも雄(オス)二頭の同居の方が難しいと一般的に考えられるのは、やはり闘争の危険性が雄(オス)同士の方が重大な結果をもたらせかねないということであり、相性の良し悪しについては雄同士と雌同士との間の比較ではそう大きな差はないような気がします。この点でこのガヌークとヘンリーの相性は素晴らしいようです。

さて、この「ホッキョクグマ居住村」はエンリッチメントとして冬の日ならではのやり方を試みたようです。雪山を作ってその中に匂いのするポールを埋め込んでおくといった方法です。その映像を見てみましょう。



しかしオーソドックスんには、ホッキョクグマたちは雪さえあればある程度喜んでいるということです。雪山に穴を掘った二頭です。



やはり雪の上のほうがホッキョクグマたちは活動量は多いようです。



やはりホッキョクグマたちには冬季には雪の上で過ごさせてやりたいと思うのですが飼育下で確実に地面に雪の積もった場所で暮らしているというホッキョクグマたちは少数派です。

(過去関連投稿)
カナダ・コクレーン、ホッキョクグマ保護施設のナヌークの死 ~ 安住の地で波乱の生涯を終える
カナダ・オンタリオ州、コクレーンのホッキョクグマ保護教育生活文化村の苦闘 ~ 新しい個体を求めて
カナダ・サンフェリシアン原生動物園の双子、旅立ちの時来る ~ 2頭共にケペック水族館へ
カナダ・コクレーンのホッキョクグマ保護教育生活文化村にホッキョクグマ戻る ~ ガヌークの近況
カナダ・コクレーンのホッキョクグマ保護施設のガヌークが発揮した「画才」
カナダでの飼育下期待の星、イヌクシュクの物語
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カナダ・コクレーン、保護教育生活文化村へのイヌクシュクの帰還とEAZAの狙うミラクの欧州域外流出阻止
カナダ・コクレーン、保護教育生活文化村にイヌクシュクが無事帰還 ~ 息子のガヌークの近況
カナダ・オンタリオ州 コクレーンの保護教育生活文化村に暮らすイヌクシュクとガヌークの父子の近況
カナダ・オンタリオ州 コクレーンの保護教育生活文化村へ州政府から援助金 ~ ガヌークの近況
カナダ・コクレーン、ホッキョクグマ保護教育生活文化村での新しい試み ~ おもちゃに臭いを付着
カナダ・オンタリオ州コクレーン、「ホッキョクグマ居住村 (Polar Bear Habitat)」を紹介した日本のTV番組
オーストラリア・シーワールドのヘンリーがカナダ・コクレーンの「ホッキョクグマ居住村」へ旅立ちが決定
オーストラリア・シーワールドのヘンリーがカナダ・コクレーンへの移動のためシーワールドを出発
オーストラリア・シーワールドのヘンリーがカナダ・コクレーンの「ホッキョクグマ居住村」に無事到着
カナダ・オンタリオ州コクレーンの「ホッキョクグマ居住村」に到着したヘンリーが屋外に登場
カナダ・オンタリオ州コクレーン、「ホッキョクグマ居住村」のヘンリーに給餌を兼ねた訓練が行われる
カナダ・オンタリオ州コクレーン、「ホッキョクグマ居住村」のヘンリーが前衛美術の画家となる
カナダ・オンタリオ州コクレーンの「ホッキョクグマ居住村」で拡張された新飼育展示場が完成
カナダ・オンタリオ州コクレーンの「ホッキョクグマ居住村」で飼育展示場のライブ映像配信が開始
カナダ・コクレーン、「ホッキョクグマ居住村」のガヌークがゴミ箱製品の破壊耐性検査に協力
カナダ・コクレーンの「ホッキョクグマ居住村」、ガヌークとヘンリーの雄二頭の同居は大成功
カナダ・コクレーン「ホッキョクグマ居住村」のガヌークとヘンリーに流れるゆっくりとした時間
カナダ・コクレーン「ホッキョクグマ居住村」に新しい池のある飼育場がオープン
カナダ・コクレーン「ホッキョクグマ居住村」、ガヌークとヘンリーとの間に生まれた不思議な友情
by polarbearmaniac | 2017-01-30 23:00 | Polarbearology

デンマーク・オールボー動物園で産室内で育児中のメーリクに特別給餌が行われる



昨年2016年の11月26日にデンマークのオールボー動物園で出産を果たした現在は16歳になっているメーリクお母さんですが、もちろん依然として赤ちゃん二頭と共に産室内で暮らしてはいるものの一週間に一回は水の補給が行われてきたものの、今回はそれち同時に簡単な食事が与えられたそうです。その様子をオールボー動物園は映像で公開しました。与えられたのはトマト、卵、あざらしの脂肪といったところだったようです。

産室内で育児を行っている母親で全ての期間にわたって絶食という例は極めて稀であり、かならずどこかの時点で飼育員さんからの給餌が行われるのが一般的ですが消化器に負担にならないものが与えられるというわけです。あとまだ一ヶ月は産室内での育児が続くメーリクお母さんです。本当にご苦労様ですと言いたい気持ちになります。

(過去関連投稿)
デンマーク・オールボー動物園でホッキョクグマの赤ちゃん(複数)誕生! ~ メーリクが出産
デンマーク・オールボー動物園で誕生の赤ちゃんは三つ子であることが判明!
デンマーク・オールボー動物園で誕生の三つ子の赤ちゃん、最初にして最大の関門を全頭で通過するか
デンマーク・オールボー動物園で誕生の三つ子の赤ちゃん、一頭が最初の関門を突破できず死亡
デンマーク・オールボー動物園の二頭の赤ちゃん、元気に生後三週間が経過
デンマーク・オールボー動物園の二頭の赤ちゃん、生後40日目へ ~ ライブ映像配信と短時間映像の関係
デンマーク・オールボー動物園で誕生の二頭の赤ちゃんは生後六週間目に入り、取っ組み合いも始める
デンマーク・オールボー動物園の二頭の赤ちゃん、生後7週間が経過
by polarbearmaniac | 2017-01-29 18:30 | Polarbearology

ベルリン動物公園で誕生の赤ちゃんの命名投票が始まる

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Photo(C)Tierpark Berlin

ベルリン動物公園(Tierpark Berlin)で11月3日にトーニャお母さんから誕生した雄(オス)の赤ちゃんの命名のための投票がすでに始まっています。ベルリン動物公園はこの親子のスポンサー役と赤ちゃんの名付け親となる Berliner Zeitung 紙と Berliner Kurier 紙に委託して当初の候補名の募集受付けを行いました。両紙には約1800通もの電子メールと100通もの手紙による約300の候補名が寄せられ、その中から50の候補名が選考によって残されました。下記のような候補名です。応募数の多かったものから順番に候補名tpして並べられています。

Ole, Paul, Tom. Kolja, Max, Fritz, Nanuk, Bolle, Oskar, Kalle, Alex, Urs, Lars, Flocke, Juri, Bruno, Felix, Anton, Wanja, Mischa, Emil, Björn, Lasse, Egon, Atze, Theo, Ben, Hugo, Tim, Olaf, Erik, Boris, Ede, Kurt, Gustav, Finn, Willi, Toni, Sascha, Thor, Snow, Oleg, Timo, Matti, Fiete, Mats, Charlie, Balu, Leif, Kuno

Berliner Zeitung 紙のこちらのサイト、及び Berliner Kurier 紙 のこちらのサイトでネットで投票が可能となっています。1月30日(月曜日)の午後5時まで(つまり日本時間では1月31日の午前1時まで)投票を受け付けるそうです。その投票によって20候補に絞って最終審査が行われて名前が決定するそうです。私の感覚では上の候補名の中では、この赤ちゃんの父親はヴァロージャ、母親はトーニャですので赤ちゃんは、"Wanja" (Ваня - ヴァーニャ)という名前がよいのではないかと思います。この名前は雄(オス)にも雌(メス)にも用いられる名前です。

(資料)
Berliner Zeitung (Jan.25 2017 - Hier abstimmen Wie soll das Eisbärbaby heißen?)
Berliner Kurier (Jan.26 2017 - Eisbär-Junge Wie soll der Kleine heißen? Stimmen Sie ab!)

(過去関連投稿)
ベルリン動物公園(Tierpark Berlin)でホッキョクグマの双子の赤ちゃん誕生! ~ 第一関門は週末
ベルリン動物公園で誕生の双子の赤ちゃん、第一関門の生後72時間を見事に乗り切る ~ 授乳音確認
ベルリン動物公園で誕生の双子の赤ちゃんは生後五日を乗り切る ~ 生後10日間を最初の関門ととらえる同園
ベルリン動物公園で誕生の双子の赤ちゃん、一頭が産室内で姿を消す? ~ 生存は一頭と同園が発表
ベルリン動物公園、産室内のトーニャお母さんに若干の余裕が生まれる ~ 隣室での水分補給
ベルリン動物公園の赤ちゃんが生後20日が経過 ~ 産室内のトーニャお母さんにニンジンとリンゴの差し入れ
ベルリン動物公園で誕生の赤ちゃん、生後25日が経過し前脚で踏ん張って前に進もうとし始める
ベルリン動物公園で誕生の赤ちゃん、順調に満一ヶ月へ
ベルリン動物公園のトーニャお母さんと生後一か月を越した赤ちゃんの様子が公開
ベルリン動物公園で誕生の赤ちゃん、生後40日で立ち上がり始める ~ 同園がトーニャを「熟練の母親」と評価
ベルリン動物公園のヴァロージャ(Володя/Wolodja)の来園の経緯 ~ 霧の中に浮かぶ真相
ベルリン動物公園で誕生の赤ちゃん、生後50日が経過する
ベルリン動物公園で誕生の赤ちゃん、生後約二ヶ月が経過
ベルリン動物公園で誕生の赤ちゃんの性別は雄(オス)と判明 ~ "Es ist ein Junge!"
ベルリン動物公園の雄(オス)の赤ちゃんの故クヌートと重なり合うもの、合わないもの
ベルリン動物公園のトーニャお母さん、散らかった床を片付ける ~ 初めて肉に挑戦した赤ちゃん
by polarbearmaniac | 2017-01-29 01:00 | Polarbearology

アメリカ・コロンバス動物園の三頭の赤ちゃんたち、生後二ヶ月を過ぎてのの近況 ~ 歩き始める

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アナーナの赤ちゃん (C)Columbus Zoo & Aquarium
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オーロラの赤ちゃん (C)Columbus Zoo & Aquarium

アメリカ・オハイオ州のコロンバス動物園 (Columbus Zoo & Aquarium)では昨年2016年の11月8日にアナーナが産んだ一頭の赤ちゃん、そして11月14日にオーロラが産んだ双子の赤ちゃんについてコロンバス動物園は久し振りに産室内の新しい映像を公開しました。



どちらの赤ちゃんもすでに生後二ヶ月以上が経過しています。性別チェックは2~3週間してから行う予定だそうです。アナーナオーロラもどちらも赤ちゃんに対して目配りが行き届いていると同園は述べています。

(*追記)コロンバス動物園のSNSサイトに寄せられたコメントを読んでいますと、一般公開後にこの二組の親子の同居はあるのかといった趣旨の疑問を述べる方がいます。確かにこれは可能性としてはあるでしょう。スカンジナヴィア野生動物公園のラルセン園長あたりでしたら間違いなくやるような気がします。しかしコロンバス動物園では難しいと思います。アメリカの動物園というのはそういったことには非常に慎重な傾向があるからです。その点、欧州の動物園は非常に大胆なのです。

(資料)
10tv..com (Jan.27 2017 - Columbus Zoo releases new video of polar bear cubs)
NBC4i.com (Jan.27 2017 - Polar bear cubs doing well at Columbus Zoo)
ABC (Jan.27 2017 - Columbus Zoo polar bears cubs are starting to walk)

(過去関連投稿)
(*オーロラの過去の出産関連)
アメリカ・オハイオ州、コロンバス動物園のアナーナとオーロラの双子姉妹はダブル出産ならず
アメリカ・オハイオ州、コロンバス動物園でホッキョクグマの双子の赤ちゃんが誕生するも二頭ともに死亡
アメリカ・オハイオ州コロンバス動物園でホッキョクグマの赤ちゃん誕生! ~ オーロラが待望の出産
アメリカ・コンロバス動物園のオーロラお母さん、赤ちゃんの育児を突然止める ~ 人工哺育へ
アメリカ・コロンバス動物園のノーラがポートランドのオレゴン動物園へ ~ その背景を読み解く
アメリカ・コロンバス動物園でのオーロラとアナーナの出産準備態勢
アメリカ・コロンバス動物園で再びホッキョクグマの双子の赤ちゃん誕生! ~ 双子姉妹のダブル出産実現!
アメリカ・コロンバス動物園でオーロラお母さんの産んだ双子の赤ちゃんが生後一週間を無事に通過
(*アナーナの出産関連)
アメリカ・コロンバス動物園でのオーロラとアナーナの出産準備態勢
アメリカ・コロンバス動物園でホッキョクグマの双子の赤ちゃん誕生! ~ 「双子姉妹の神話」は生きていた!

アメリカ・コロンバス動物園の産室内の二組の親子(アナーナ親子 & オーロラ親子)の近況
アメリカ・コロンバス動物園で誕生の三頭の赤ちゃんたちの近況
アメリカ・コロンバス動物園の産室内の二組の親子の近況 ~ 三頭の赤ちゃんは全て両目が開く
アメリカ・コロンバス動物園の産室内の二組の親子の近況 ~ 元気に成育を続ける三頭の赤ちゃん
by polarbearmaniac | 2017-01-28 11:00 | Polarbearology

ロシア南部・ロストフ動物園のコメタとテルペイとの新ペア ~ 飼育展示場改造による30年振りの繁殖への期待

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コメタ (Белая медведица Комета/Eisbärin Kometa)
Photo(C)Дон-ТР

ロシア南部アゾフ海近くの都市であるロストフ・ナ・ドヌ (Росто́в-на-Дону́) の動物園には現在二頭のホッキョクグマが暮らしています。ペルミ動物園から預けられている野生出身の推定14歳の雄(オス)のテルペイ(愛称 ヤクート)とチェコのブルノ動物園で生まれた4歳の雌(メス)のコメタです。テルペイがペルミ動物園からこのロストフ動物園に移動した理由は、ペルミ動物園で野生孤児セリクを保護・飼育することになったためとカザン市動物園からユムカ(ミルカ)が来園したためにスペースが無くなってしまったことが原因でした。またコメタがチェコのブルノ動物園からロストフ動物園に移動した理由はブルノ動物園がコーラの産んだ双子であるコメタとナヌクの将来をEARAZA。つまり事実上はモスクワ動物園に託したからでした。モスクワ動物園はこのコメタとナヌクの双子の権利を得たわけでしたが、EARAZA加盟域内での移動先、及びパートナーの選定には外部から見ていてもよくわからない謎に満ちていて不可解なやり方によって行われたわけでした。このあたりの内部事情については以前に非常に時間を費やして解明を試みたことがありました。
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コメタ Photo(C)Дон-ТР

さて、ロシア最大の石油会社であるロスネフチ社はロシア国内の動物園で飼育されているホッキョクグマたちの飼育環境の向上のために多額の資金援助を行ってきていることはこれまでもご紹介してきた通りです。このロストフ動物園に対しても例外ではなく、同園は昨年に天候状態の悪化などによって工程が遅れはしたもののホッキョクグマの飼育展示場の改造工事はかなり進行し、来園者と飼育展示場を隔てるアクリルボードを新しいものにしたり飼育展示場の地表の改良はかなりの部分終了した模様で、あとはプールの水温管理システムの完成を待つといった段階まではきているようです。こういった飼育環境の大幅な改造によって春からはコメタとテルペイの同居を実現させ是非とも繁殖の成功を狙いたいと意欲的な姿勢を見せています。これに関する地元のTVニュースをご紹介しておきましょう。映っているのは全て雌(メス)のコメタです。



昨年春のこの件についてのTVニュースも再度ご紹介しておきます。最初に映っているのはテルペイ(ヤクート)で、それ以降はコメタです。



このロストフ動物園は当初はホッキョクグマの幼年個体のペアを入手したいという希望をモスクワ動物園に対して希望していたわけですが現時点では結局は雌(メス)のコメタしか入手できなかったわけで、そのためにたまたまペルミ動物園から預けられているテルペイとパートナーを組むという状況になったわけです。こういったあたりの事情についてはなかなか複雑です。テルペイは来年の秋にペルミに戻ることになる予定ですからコメタとペアを組むといっても今年2017年と来年2018年の二つの繁殖シーズンに限定されたものとなるはずですが、状況によってはテルペイはロストフ動物園に留まりこととなるのかもしれません。ロストフ動物園としては1988年以来30年振りのホッキョクグマの繁殖成功に大きな期待をかけているそうですが、果たしてうまくいくでしょうか? 注目して見守っていきたいと思います。

(資料)
Дон-ТР (Jan.27 2017 - В Ростовском зоопарке строят большой вольер для двух медведей)

(過去関連投稿)
(*テルペイ関連)
ロシア・ペルミ動物園におけるセリクとユムカの近況 ~ テルペイがロストフ動物園に移動か?
ロシア・ウラル地方 ペルミ動物園のテルペイがロシア南部 ドン河下流のロストフ動物園に無事到着
ロシア南部 ・ ドン河下流のロストフ動物園に移動したテルペイの近況 ~ 飼育員さんに惚れ込まれる
ロシア・ロストフ動物園、テルペイ(Терпей) の「国際ホッキョクグマの日」
(*コメタ関連)
ロシア南部・ロストフ動物園とウクライナ・キエフ動物園との間の紛争 ~ 「ホッキョクグマ詐欺」事件の概要
チェコ・ブルノ動物園のコメタがロシア・ロストフ動物園へ ~ ブルノ、モスクワ、ロストフの巧妙な三角関係
チェコ・ブルノ動物園の双子の雄のナヌクがウクライナ・ムィコラーイウ動物園へ移動か?
チェコ・ブルノ動物園のコメタのロシア・ロストフ動物園への移動が大幅に延期 ~ 複雑な背景を読み解く
チェコ・ブルノ動物園のコメタとナヌクの将来への不安 ~ 忍び寄るロシアとウクライナの紛争の暗い影
チェコ・ブルノ動物園のコメタが4月にロシア・ロストフ動物園へ ~ 表向きのニュースの裏側を探る
チェコ・ブルノ動物園のコメタがロシア・ロストフ動物園に向けて出発 ~ 双子に遂に別れの日来る
チェコ・ブルノ動物園のコメタがロシアのロストフ・ナ・ドヌに無事到着 ~ 早速ロストフ動物園へ
(*テルペイとコメタ関連)
ロシア最大の石油会社 ロスネフチがロシアの動物園の全ホッキョクグマへの援助・保護活動開始を表明
ロシア南部 ロストフ動物園のテルペイとコメタの飼育展示場改良工事にロスネフチ社が資金援助
ロシア・ロストフ動物園のテルペイとコメタの近況 ~ ノヴォシビルスク在住のファンの方の映像

(*2015年9月 ロストフ動物園訪問記)
ロストフ動物園へ ~ サーカス出身のホッキョクグマ、イョシ(Ёши)との5年ぶりの再会
イョシ(Белый медведь Ёши) 、素顔とその性格
ロストフ動物園二日目 ~ 好男子テルペイ(Терпей)との二年ぶりの再会
テルペイ(Белый медведь Терпей)、その素顔と性格
by polarbearmaniac | 2017-01-28 06:00 | Polarbearology

アメリカ・オレゴン動物園のノーラの自由奔放さ ~ 彼女の遊び友達を探す同園とAZA

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ノーラ Photo(C)Oregon Zoo

オハイオ州のコロンバス動物園で昨年2015年の11月6日に誕生し人工哺育で育てられた一歳の雌のノーラ(Nora)は現在は西海岸ポートランドのオレゴン動物園で暮らしています。彼女の遊び友達として期待されていたタサルはノーラとの同居が試みられたあとまもなく亡くなってしまったわけで、ノーラはタサルという重荷が外れたために一頭で飼育展示場で遊び回っているという状況です。最近公開された映像を一つ見てみましょう。



自由奔放なノーラの遊びはまだまだ続いているようです。オレゴン動物園はAZAと協議してノーラの遊び友達となる個体を導入しようとしているそうです。こうしてノーラの姿をまとまった期間追いかけてみると、やはり人工哺育された個体としてある種類の一つのタイプのように感じます。やはりノーラには同居する別のホッキョクグマが必要だという気がします。

(資料)
Oregon Zoo (Polar Passage)

(過去関連投稿)
アメリカ・コロンバス動物園のノーラがポートランドのオレゴン動物園へ ~ その背景を読み解く
アメリカ・コロンバス動物園のノーラの同園での展示最終日に多くの来園者がノーラとの別れを惜しむ
アメリカ・コロンバス動物園のノーラが西海岸・ポートランドのオレゴン動物園に無事到着
アメリカ・オレゴン州ポートランドのオレゴン動物園に到着して検疫期間中のノーラの近況
アメリカ・ポートランド、オレゴン動物園のノーラとコロンバス動物園の担当飼育員さんの別れ
アメリカ・オレゴン動物園のノーラの来園を歓迎しない地元ポートランド市民の意見 ~ So what ?
アメリカ・オレゴン動物園で検疫期間中のノーラの最近の様子
アメリカ・ポートランド、オレゴン動物園で検疫期間中のノーラの近況
アメリカ・オレゴン動物園でノーラとタサルの同居開始準備のため二頭の初対面が行われる
アメリカ・オレゴン動物園のノーラが満一歳となる
アメリカ・ポートランド、オレゴン動物園のノーラの近況 ~ 今週末にも一般公開開始の予定
アメリカ・ポートランド、オレゴン動物園のノーラが初雪を楽しむ ~ 相手役を求めAZAと交渉の同園
アメリカ・ポートランド、オレゴン動物園のノーラ ~ 野放図な遊び好きの性格に潜む危うさ
アメリカ・オレゴン州ポートランド、オレゴン動物園が降雪の影響で閉園となった日のノーラの姿
by polarbearmaniac | 2017-01-27 21:00 | Polarbearology

ロシア・ノヴォシビルスク動物園のホッキョクグマたちの冬の日 ~ 人工雪製造機の導入が決定

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ゲルダとロスチク Photo(C)Новосибирский зоопарк

冬の真っ盛りといった感じなのは日本や欧州だけではなくロシアでももちろん同じです。そういったなかでとりわけ雪と楽しんでいるように見えるのがロシア・西シベリアのノヴォシビルスク動物園のホッキョクグマたちです。そういった彼らの姿を見て考えが思い浮かんだのででしょう、ノヴォシビルスク動物園の上層部は人工雪の製造装置(人工降雪機)を導入して夏でもホッキョクグマたちが雪の感触を楽しめるようにすることを決定したとの報道が入ってきました。それを報じる地元TVのニュース、そして冬の日のホッキョクグマたちに対する給餌の様子を見てみましょう。登場しているのはゲルダ、ロスチク、そしてクラーシン(カイ)です。一部に過去の映像も用いられています。



開園前の朝の給餌では魚や野菜が与えられ、そして夜には肉が与えられるとのことです。

さて、ロシア最大の石油会社であるロスネフチ社がロシア国内の動物園で飼育されているホッキョクグマたちに資金的な援助を行っていることは今までも何度かご紹介してきましたが、ノヴォシビルスク動物園に対してもそれが行われ、同園としては飼育展示場の修理費用や人工雪製造装置設置のために資金としてロスネフチ社の資金援助が使われるようです。ロシアの動物園では以前からモスクワ動物園に人工雪製造装置が設置されており、ホッキョクグマたちは夏でも雪の上で背中を擦り付けるといった行動を行っています。今年の夏からはンヴォシビルスク動物園でもそういった彼らの姿を見ることができるでしょう。

(資料)
Вести Новосибирск (Jan.26 2017 - В Новосибирском зоопарке придумали, как не разлучать белых медведей со снегом даже летом)

(過去関連投稿)
ロシア・ノヴォシビルスク動物園でホッキョクグマの赤ちゃん誕生! ~ やはり出産していたゲルダ!
ロシア・ノヴォシビルスク動物園の赤ちゃんの登場を待つ人々 ~ その時を親子の意思に委ねる度量
ロシア・ノヴォシビルスク動物園の赤ちゃん、一瞬姿を見せる ~ 'authenticity' への視座
ロシア・ノヴォシビルスク動物園の赤ちゃんがゲルダお母さんと本日、初めて5分間だけ戸外に登場!
ロシア・ノヴォシビルスク動物園、ゲルダ親子の「国際ホッキョクグマの日」
ロシア・ノヴォシビルスク動物園で誕生の赤ちゃんの「国際ホッキョクグマの日」の映像を追加
ロシア・ノヴォシビルスク動物園の赤ちゃんの声を札幌のリラ、大阪のモモと比較する
ロシア・ノヴォシビルスク動物園の赤ちゃんの性別予想に盛り上がる地元 ~ 雄(オス)の予想に高い支持
ロシア・ノヴォシビルスク動物園のゲルダ親子の近況 ~ 親子関係を破壊しかねない来園者のエサやり行為
ロシア・ノヴォシビルスク動物園、日曜日に来園者が入場に長蛇の列 ~ 大人気のゲルダ親子
ロシア・西シベリア、ノヴォシビルスク動物園の赤ちゃん、生後100日を超える
ロシア・ノヴォシビルスク動物園の赤ちゃんは雌(メス)と判明 ~ 赤ちゃんはシルカの妹だった!
ロシア・ノヴォシビルスク動物園の赤ちゃんの命名への同園の迷い ~ シルカ同様の過熱を恐れる同園
ロシア・ノヴォシビルスク動物園のゲルダ親子の近況 ~ ララ/アイラの多層的な親子関係と比較する
ロシア・ノヴォシビルスク動物園が赤ちゃん命名について沈黙状態 ~ 「シルカ事件」から学ばぬ同園
ロシア・ノヴォシビルスク動物園が赤ちゃんの性別を訂正発表! ~ 赤ちゃんは雄(オス)だった!
ロシア・ノヴォシビルスク動物園のゲルダお母さんと赤ちゃんの近況
ロシア・ノヴォシビルスク動物園、ゲルダお母さんとオイゼビウス(Ойзебиус - 仮称)のプール開き
ロシア・ノヴォシビルスク動物園の赤ちゃん、オイゼビウス(Ойзебиус - 仮称)が泳ぎ始める
ロシア・ノヴォシビルスク動物園生まれの二頭 ~ シルカ vs オイゼビウス (Ойзебиус - 仮称)
ロシア・ノヴォシビルスク動物園のゲルダをシモーナと比較する ~ 母親と息子の実力は反比例?
ロシア・ノヴォシビルスク動物園のホッキョクグマ飼育展示場のライブカメラ映像配信、遂に復活!
ロシア・ノヴォシビルスク動物園のオイゼビウス(Ойзебиус - 仮称)が間もなく生後半年が経過へ
ロシア・ノヴォシビルスク動物園のオイゼビウス(仮称)の正式命名が後日行われる予定となる
ロシア・ノヴォシビルスク動物園の雄の赤ちゃんの名前が「ロスチク (Ростик)」に決まる
ロシア・ノヴォシビルスク動物園のロスチクの成長 ~ シルカ/ゲルダとは非常に異なる親子関係
ロシア・ノヴォシビルスク動物園のゲルダ親子のライブ映像配信が二年前と同様に大人気となる
ロシア・ノヴォシビルスク動物園のゲルダとロスチク、その日常の姿 ~ 経験を積んだゲルダお母さん
ロシア・ノヴォシビルスク動物園、ゲルダお母さんの機嫌を損ねないように巧妙に立ち回るロスチク
ロシア・ノヴォシビルスク動物園のロスチクの成長 ~ 「シルカの物語」を乗り越えられるか?
ロシア・ノヴォシビルスク動物園のゲルダ親子の近況 ~ 「ゲルダ/シルカ」、「バフィン/モモ」と比較する
ロシア・ノヴォシビルスク動物園のゲルダとロスチクの親子の姿 ~ 娘とよりも息子との関係が気楽か
ロシア・ノヴォシビルスク動物園のロスチクの近況 ~ 予想の難しい彼の将来の移動先
ロシア・ノヴォシビルスク動物園のゲルダとロスチクの親子模様 ~ 「未完の大器」ゲルダ
ロシア・ノヴォシビルスク動物園のゲルダとロスチクの親子、その秋の日の姿
ロシア・ノヴォシビルスク動物園、ロスチクに手こずり始めたゲルダお母さん ~ 成長の確かな手応え
ロシア・ノヴォシビルスク動物園のロスチク、 地元のファンの暖かい視線に見守られ間もなく満一歳へ
ロシア・ノヴォシビルスク動物園で満一歳となったロスチク ~ 移動先候補の複数の動物園と交渉が進行中
ロシア・ノヴォシビルスク動物園のゲルダとロスチクの冬の日 ~ シルカの「あの日」とロスチクの「その日」
ロシア・ノヴォシビルスク動物園のゲルダ親子の冬の日の本能 ~ ロスチクの移動先は欧州以外か?
by polarbearmaniac | 2017-01-26 21:30 | Polarbearology

フィンランド・ラヌア動物園の赤ちゃん、生後二ヶ月が経過



昨年2016年の11月25日にフィンランドのラヌア動物園でヴィーナスお母さんから誕生した赤ちゃんは生後2ヶ月が経過しました。また新しい産室内の映像が公開されています。赤ちゃんは足腰もややしっかりしてきているようです。現時点で産室内をどれだけ動き回っているのかについてはこの映像だけではよくわかりません。こうした産室内の短い映像を公開する場合には動物園によってかなりの視点の違いといったものがあるように思います。もっと成長の段階がハッキリと示すシーンを公開する動物園もあるわけですが、やはりモニターカメラの位置や映像の視野といったものが厳しい条件として存在しているわけです。このラヌア動物園の公開映像は比較的無難で手堅いといった印象を受けます。

(過去関連投稿)
ホッキョクグマの出産の瞬間を見事に捉えたモニターカメラの映像集
フィンランド・ラヌア動物園でホッキョクグマの赤ちゃん誕生! ~ 繁殖計画の成果を積み上げる欧州
フィンランド・ラヌア動物園での赤ちゃん誕生の瞬間の映像が公開
フィンランド・ラヌア動物園で誕生の赤ちゃん、生後7週間目に入り立ち上がって歩き始める
フィンランド・ラヌア動物園で誕生の赤ちゃん、生後50日が経過
by polarbearmaniac | 2017-01-26 01:30 | Polarbearology

ロシア・ヴォルガ川流域、ペンザ動物園のベルィは新飼育展示場に移動して伸びやかに遊ぶ

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Photo(C)ГРТК Пенза

ロシア・ヴォルガ河流域のペンザ動物園で数年にわたって待ち望まれていたホッキョクグマの新飼育展示場が完成し、そして昨年2016年の12月末に4年間にわたって仮住まいの狭い場所に暮らしていた野生出身の6歳の雄であるベルィがこの新しい飼育展示場に移動し、そして施設がオープンした件についてはすでに投稿しています。このベルィですが広い場所に移動してからというものの非常に伸び伸びとして暮らしている様子が地元のTV局によって報じられていますので、その映像をご紹介しておきます。



ベルィは近くの場所で飼育されているヒグマの存在にも好奇心を持っているそうです。2月12日には特別給餌のイベントも企画されているとのことです。さて、このベルィですがパートナーが問題です。ベルィは野生出身ですので基本的にはどの雌とも繁殖上のペアを組めるわけで、ペンザ動物園はベルィのパートナーを求めて以前からモスクワ動物園に対してアプローチしているものの色よい返事がないようです。昨年秋にモスクワ動物園で保護された野生孤児のニカの入手を希望しているようですが、それは非常に困難でしょう。ペンザ動物園は4年前からベルィを飼育しているわけですが、それまでホッキョクグマの飼育経験はなかったわけですし、ましてや野生出身同士のペアの繁殖による「新血統」を作り出すといったような重要な役割を果たす責任を満たすには現時点では難しいということです。しかしそうは言ってもベルィは6歳になっていますのでパートナーは必要な年齢なのです。そもそも彼が野生孤児として極北の地で保護された時にロシア政府の自然管理局 (RPN)が飼育場所として何故ペンザ動物園を指定したのかが今となれば不可解な気がします。その当時は確かにペンザ動物園はホッキョクグマの飼育を希望していたわけですが、それに見合うだけの十分な設備がなかったわけです。それを知っていたはずの自然管理局(RPN)の決定は非常に問題があったということも言えるわけです。ともかくこれからはこういったロシアにおける野生孤児の保護と飼育はモスクワ動物園が一元管理することになる予定ですので、このベルィのように野生出身個体であるにもかかわらずパートナーが得られないといった状況は無くなるに違いありません。

(資料)
ГРТК Пенза (Jan.24 2017 - В новом вольере пензенский мишка устраивает гастрономическое шоу)

(過去関連投稿)
ロシア極北で漁民に保護された1歳の野生孤児が中部ロシアのペンザ動物園での飼育が決定
ホッキョクグマ飼育経験のないロシア・ペンザ動物園が飼育準備を開始 ~ 「親和性」、「運」とは?
ロシア極北で保護された孤児のウムカ、依然としてモスクワ動物園で待機か? ~ 野生孤児保護の問題点
モスクワ動物園で待機中の野生孤児のウムカ、11月末までにペンザ動物園へ移動
モスクワ動物園で待機中だった野生孤児のウムカが陸路、ペンザ動物園に無事到着
ロシア・ヴォルガ川流域のペンザ動物園にモスクワから移動したウムカの近況 ~ 待たれる新施設の完成
ロシア・ヴォルガ川流域、ペンザ動物園のウムカの新しい名前を公募することが決定
ロシア・ヴォルガ川流域、ペンザ動物園のウムカの新しい名前が「ベルィ」に決まる
ロシア・ヴォルガ川流域、ペンザ動物園の苦境続く ~ ベルィ に仮仕様のプールが完成 
ロシア・ヴォルガ川流域、ペンザ動物園の2歳の野生孤児ベルィの近況
ロシア・ヴォルガ川流域、ペンザ動物園の野生孤児ベルィが間もなく3歳に ~ 完成が待たれる新展示場
ロシア・ヴォルガ河流域、ペンザ動物園のベルィがソチ冬季五輪のプロモーション映像に登場
ロシア最大の石油会社 ロスネフチがロシアの動物園の全ホッキョクグマへの援助・保護活動開始を表明
ロシア・ヴォルガ河流域、ペンザ動物園の野生孤児ベルィの新飼育展示場建設にロスネフチ社の援助決定
ロシア・ヴォルガ河流域、ペンザ動物園でのソチ冬季五輪開催イベント ~ 2026年札幌冬季五輪招致へ
ロシア・ヴォルガ河流域、ペンザ動物園のベルィの新飼育展示場建設計画が出直しの形で開始される
ロシア・ヴォルガ河流域、ペンザ動物園の 「国際ホッキョクグマの日」 のベルィの姿
ロシア・ヴォルガ河流域、ペンザ動物園のベルィの近況 ~ 遂に新展示場建設着工の見通し
モスクワ動物園のシモーナの双子が一歳となる ~ 双子のうち雌が来年にペンザ動物園へ移動か?
ロシア・ヴォルガ河流域、ペンザ動物園のベルィの新展示場建設工事が開始 ~ 雌の導入計画の謎
ロシア・ペンザ動物園のベルィの新展示場が秋に完成の予定 ~ ロシアの中小地方都市の動物園の苦闘
ロシア・ペンザ動物園の新ホッキョクグマ飼育展示場が9月にオープン ~ それが意味する重要なこと
ロシア・ペンザ動物園のベルィに夏の旧舎最後の特別給餌 ~ ロシア地方都市動物園の素朴なイベント
ロシア・ヴォルガ川流域、ペンザ動物園で最終段階に入りつつある新ホッキョクグマ飼育展示場の建設
ロシア・ヴォルガ川流域、ペンザ動物園のベルィに子供達が慈善活動の売上を寄付
ロシア・ヴォルガ川流域のペンザ動物園がベルィのパートナーにモスクワ動物園のニカを希望
ロシア・ペンザ動物園のベルィが完成した新飼育展示場へと移動する
ロシア・ペンザ動物園の新ホッキョクグマ飼育展示場が遂にオープン ~ 次なる課題はベルィのパートナー探し
by polarbearmaniac | 2017-01-26 01:00 | Polarbearology

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