街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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ハンガリー・ブダペスト動物園に来園したシェールィとビェールィの双子兄弟に対する同園の期待

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シェールィ(Szerij) とビェールィ(Belij)
Photo(C)csaladinet.hu

ロシアのイジェフスク動物園(現在では公式にはウドムルト動物園 - Зоопарк Удмуртии)で一昨年2015年の11月28日にドゥムカお母さんから誕生し人工哺育で育てられた1歳の雄(オス)の双子のシェールィ (Серый/Szerij) とビェールィ (Белый/Belij) がモスクワ動物園のヴォロコラムスク附属保護施設を経てハンガリーのブダペスト動物園に移動してきた件は先日投稿しています。この双子兄弟についてブダペスト動物園はいくつか興味あることを言っています。

まずこの双子のシェールィとビェールィですが、非常に兄弟愛の強さに特徴があるそうです。確かにそうですね、イジェフスクやモスクワ(ヴォロコラムスク)で撮影された映像でもこの二頭が鼻をくっつけているシーンが非常に多く見られます。二頭共に大変な遊び好きで性格が素直であると飼育員さんは語っています。さらに、シェールィとビェールィというロシアで付けられた名前を変えるつもりはないとも語っています。ブダペスト動物園はまた新しい映像を公開していますのでご紹介しておきます。なかなか素晴らしい映像だと思います。



1912年以来ホッキョクグマの飼育には長い歴史を持ち、1933年には初めて繁殖に成功するなども成果をあげてきたブダペスト動物園ですが、2013年の12月以来ホッキョクグマが不在となっていました。今回のこのシェールィとビェールィの来園ですが、EAZAのEEPのコーディネーターの調整によって来園したと語っています。そしてブダペスト動物園はこの双子はモスクワ動物園生まれだと語っていますが、もちろんそれは事実ではありません。「モスクワ動物園から来園 = モスクワ動物園生まれ」ではないわけですが、こういったことでかつて「イワンとゴーゴ兄弟説」が流布してしまったわけです。ブダペスト動物園はその二の舞を演じるかもしれません。現在このホッキョクグマ飼育展示場は拡張が計画されているそうですが、ちょうどこの二頭が繁殖可能となるシーズンに重なる可能性もあり、そうなるとまずは規模の小さな拡張を行うことを先行しようかという案もあるそうです。

遊び方もおもしろいですし、なかなか目の離せない双子兄弟だと思います。

(資料)
Budapesti Állatkert (Mar.24 2017 - Ismerkedjen meg az új jegesmedvékkel!) (Mar.17 2017 - Állatkertünk a jegesmedve tenyészprogramban)
csaladinet.hu (Mar.24 2017 - Bemutatkoztak az új jegesmedvék - Indul a szezon az Állatkertben: állatkölykök, programok, megújult műemlék körhinta)

(資料)
ロシア・イジェフスク動物園の双子の兄弟、シェールィとビェールィが間もなく満一歳へ
ロシア・イジェフスク動物園のシェールィとビェールィがモスクワ経由でハンガリー・ブダペスト動物園へ
モスクワ動物園が「国際ホッキョクグマの日」にヴォロコラムスク附属保護施設を希望者に限定公開へ
モスクワ動物園が、今後ロシア国内で誕生の個体はロシア国内と欧州だけで飼育の意向を表明
モスクワ動物園の「国際ホッキョクグマの日」~ ヴォロコラムスク附属保護施設を一般来園者に初公開
ハンガリー・ブダペスト動物園に約三年振りにホッキョクグマ戻る ~ シェールィとビェールィの来園
by polarbearmaniac | 2017-03-25 21:00 | Polarbearology

ウクライナ・ムィコラーイウ動物園のナヌクが抜歯治療手術を受ける

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Photo(C)Владимир Топчий

ウクライナのムィコラーイウ動物園では現在、チェコ・ブルノ動物園生まれの4歳の雄(オス)のナヌクとモスクワ動物園生まれの5歳の雌(メス)のジフィルカという二頭が飼育されています。ブルノ動物園のホッキョクグマたちには地元に熱烈なファンの方も多く、このナヌクがわざわざウクライナのような社会に多くの問題を抱える国の動物園に移動することになった時は大きな不満をブルノ動物園当局にぶつけたわけでした。ナヌクがウクライナのムィコラーイウ動物園に移動した後もブルノのファンの方々はおもちゃやお菓子などのプレゼントをナヌクに送って声援を続けています。そういったブルノのファンの方々に応えるようにムィコラーイウ動物園のトプチィイ園長はナヌクの近況などを自らのSNSのページなどに掲載しています。

3月23日にそのナヌクの歯科治療手術が行われたことをトプチィイ園長は詳しく報告しています。ナヌクは何年か前から右下の犬歯が折れており、それによって日常生活にも障害が生じていたそうですが、この日には彼に全身麻酔をかけて折れていた歯を取り除く処置が行われ成功したことを伝えています。これを行ったのはキエフの獣医さんだそうです。
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Photo(C)Владимир Топчий

欧米やロシアの動物園で行われているホッキョクグマの訓練は、彼らの健康状態をチェックすることが目的なのですが、特に歯の異常に対して注意が注がれていることは過去にもご紹介しています。一方で日本の動物園では必ずしもそうてはないような気もします。

(資料)
Новостной Николаев (Feb.27 2017 - Николаевский зоопарк поздравил всех с Днем белого медведя)
Преступности НЕТ (Mar.23 2017 - В Николаевском зоопарке показали, как белому медведю удалили больной зуб)
НикВести - новости николаева (Mar.24 2017 - В Николаевском зоопарке прооперировали белого медведя Нанука)



(過去関連投稿)
(歯科治療関連
モスクワ動物園・ウランゲリ(旭山動物園イワンの父)の虫歯治療 ~ 動物歯科医チームの活躍
カナダ・ケベック水族館の11歳のティグアク、歯科治療の麻酔中に亡くなる
スコットランドのハイランド野生公園、ウォーカーの歯科手術
スコットランド・ハイランド野生公園のアルクトスが歯科治療を受ける
アメリカ・ワシントン州 タコマのポイント・ディファイアンス動物園のボリスに4時間半の複合治療処置
カナダ・マニトバ州ウィニペグのアシニボイン公園動物園の野生孤児オーロラが歯科治療手術を受ける
デンマーク・オールボー動物園のメーリクが歯科治療手術を受ける
アメリカ・ワシントン州 タコマのポイント・ディファイアンス動物園の29歳のボリスに抜歯治療が行われる
スコットランド、ハイランド野生公園のウォーカーに三回目の歯科治療措置が行われる
デンマーク・オールボー動物園でラルスに二度目の歯科治療手術が行われる
by polarbearmaniac | 2017-03-25 13:00 | Polarbearology

ロシア北東部・サハ共和国、ヤクーツク動物園で誕生の赤ちゃんが屋外に登場 ~ 早々と6~7月に移動の予定

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コルィマーナお母さんと赤ちゃん 
Photo(C)Галина Мозолевская/Пресс-служба правительства Якутии
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コルィマーナお母さんと赤ちゃん
Photo(C)Siberian Times
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ロシア北東部・サハ共和国のヤクーツク動物園で11月30日(今回初めて同園は正確な誕生日を明らかにしました)に5歳のコルィマーナから誕生した赤ちゃんですが、とうとう本日金曜日に母親であるコルィマーナと共に屋外に登場しました。その映像を登場の場面から見てみましょう。















赤ちゃんの性別はまだ不明だそうですが、一週間を目途に性別チェックを行う予定とのことです。以前にもご紹介していましたが、この赤ちゃんが雄(オス)ならばハバロフスク動物園へ、そして仮に雌(メス)ならばサンクトペテルブルクのレニングラード動物園に移動することになるそうですが、なんとその移動時期は6~7月だそうです。これは動物福祉にとっても決して好ましいことではありませんね。この赤ちゃんの父親であるロモノーソフの所有権はレニングラード動物園にあるわけで、これほど早い時期に赤ちゃんを母親から引き離して移動させるということは、ヤクーツク動物園は表向きはスペースの問題だと言っているものの背後にレニングラード動物園の意向が反映しているとみて間違いないでしょう。静岡の日本平動物園でピョートル(ロッシー)とヴァニラとの間で繁殖に成功した個体は、基本的にはまずレニングラード動物園が権利を持つことになるわけで、多分今回のヤクーツク動物園のこの赤ちゃんのように夏休み前、つまり生後半年ほどで静岡から旅立つことになることは必至と思われますので、日本平動物園も我々ファンも十分な心の準備をしておく必要があるでしょう。コルィマーナお母さんとこの赤ちゃん、本当に気の毒な親子です。深く同情したいと思います。
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Photo(C)Галина Мозолевская

今回ヤクーツク動物園はコルィマーナの「妊娠日数 (Pregnancy Duration / Total Gestation times)」を245日間であったと明らかにしています。これは平均的なものだと思います。詳しくは「ホッキョクグマの出産シーズンを迎えて ~ データを基礎にした知識・情報整理」という投稿を御参照下さい。

(*追記)TVのニュース映像が入ってきましたのでご紹介しておきます。



(資料)
Якутский зоопарк Орто Дойду (Новости зоопарка/Mar.24 2017 - Колымана вывела медвежонка на первую прогулку)
YakutiaMedia (Mar.24 2017 - Медвежонок Колыманы впервые вышел из берлоги в зоопарке «Орто дойду» Якутии)
ИА ЯСИА (Mar.24 2017 - Белая медведица Колымана вывела детеныша в свет)
SAKHALIFE.RU (Mar.24 2017 - Якутский зоопарк представил миру своего Внучка!)
НВК «Саха» онлайн (Mar.24 2017 - Детеныш Колыманы вышел в свет)
РИА Свежий Ветер (Mar.24 2017 - Медвежонок Колыманы впервые вышел из берлоги в зоопарке «Орто дойду» Якутии)
Interfax Russia (Mar.24 2017 - Белая медведица Колымана вышла из берлоги в якутском зоопарке с новорожденным медвежонком)
Yakutsk.ru (Mar.24 2017 - Родившийся в зоопарке «Орто Дойду» белый медвежонок впервые вышел в открытый вольер)
Life.ru (Mar.24 2017 - Медвежонок из зоопарка в Якутии впервые увидел снег)

(過去関連投稿)
ロシア北東部・ヤクーツク動物園のコルィマーナ、出産成功が濃厚の模様 ~ 2月21日に正式発表となる予定
ロシア北東部・ヤクーツク動物園でホッキョクグマの赤ちゃん誕生! ~ 5歳のコルィマーナが見事に出産
ロシア北東部・サハ共和国、ヤクーツク動物園で誕生の赤ちゃんの産室内映像が遂に公開
ロシア北東部・サハ共和国、ヤクーツク動物園で誕生の赤ちゃんの近況 ~ 生後4ヶ月程でもう他園に移動か?
by polarbearmaniac | 2017-03-24 15:00 | Polarbearology

ドイツ・ミュンヘン、ヘラブルン動物園の赤ちゃんの名前が "クインターナ (Quintana)" に決まる

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(C)ProSieben

昨年2016年の11月21日にミュンヘンのヘラブルン動物園でジョヴァンナお母さんから誕生した雌(メス)の赤ちゃんの名前について "Q" で始まる候補名からネット投票が行われていましたが、9万もの投票がありその結果が発表され、名前は "クインターナ (Quintana)" に決まりました。その発表の様子は現地時間の11時(日本時間の19時)よりネットでライブ中継されました。本投稿の一つ前に「暫定投稿」としてライブ映像のサイトをご紹介していましたのでご覧いただいた方もいいらっしゃったかもしれません。私も見ていました。その映像(45分間の録画)を御参考までに下に紹介しておきます。名前の発表の後に来園者が「クインターナ!」と呼びかけ、そして親子が登場します。そしてそれ以降もなかなか素晴らしい映像です。



(追記)以下の映像は上をまとめた映像にインタビューの入ったもの、次は親子登場以降のものです。





この "クインターナ (Quintana)" の名前の由来はラテン語の "quintus" つまり「五番目」という意味であるわけですが、要するにこのへラブルン動物園のホッキョクグマファミリーの「五番目」という意味となります。つまり母親のジョヴァンナ、父親のヨギ、そして前回2013年に誕生した双子のネラとノビに続く「五番目」のメンバーという意味だそうです。「五重奏」のことをクインテットと言いますが、それと同じ語源です。非常に欧州的な命名だと思います。私は以前に円山動物園のリラが命名される前に仮称で「オクタヴィアン」と呼んでいましたが、この「オクト」はラテン語の octo 、つまり8を意味しておりララの8番目の子供という意味だったわけです。そういったことと非常に近い今回の赤ちゃんの命名だと思います。

(*追記)ヘラブルン動物園が公式映像を発表しましたので下にご紹介します。映像的にはたいしたものではありません。



(資料)
tz.de (Mar.23 2017 - Eisbär-Madl hat jetzt einen Namen)
Abendzeitung (Mar.23 2017 - Hallo Quintana! Die Eisbär-Taufe im Tierpark Hellabrunn)
Süddeutsche Zeitung (Mar.23 2017 - Und sie heißt Quintana)
STERN (Mar.23 2017 - Münchner Eisbärjunges bekommt endlich einen Namen)
Bayerischer Rundfunk (Mar.23 2017 - Riesenrummel um die kleine "Quintana")

(過去関連投稿)
ドイツ・ミュンヘンのヘラブルン動物園でホッキョクグマの赤ちゃん誕生! ~ ジョヴァンナが二度目の出産
ドイツ・ミュンヘン、ヘラブルン動物園で誕生の赤ちゃん、生後三週間が過ぎる ~ 際立つ母親の安定感
ドイツ・ミュンヘン、ヘラブルン動物園で誕生の赤ちゃん、生後一ヶ月を経過して両目が開く
ドイツ・ミュンヘン、ヘラブルン動物園で誕生の赤ちゃんが生後40日を超える ~ 「表象」と「核心」
ドイツ・ミュンヘン、ヘラブルン動物園の赤ちゃん、生後50日が経過 ~ 一般公開開始は2月24日と早々と告知
ドイツ・ミュンヘン、ヘラブルン動物園で誕生の赤ちゃん、生後二ヶ月が経過
ドイツ・ミュンヘン、ヘラブルン動物園で誕生の赤ちゃんの性別は雌(メス)と判明
ドイツ・ミュンヘン、ヘラブルン動物園の赤ちゃんの活発さ ~ 管理を緩めぬジョヴァンナお母さん
ドイツ・ミュンヘン、ヘラブルン動物園の雌(メス)の赤ちゃん、あと二週間ほどで屋外登場へ
ドイツ・ミュンヘン、ヘラブルン動物園の雌(メス)の赤ちゃん、産室からの一歩を踏み出す
ドイツ・ミュンヘン、ヘラブルン動物園で誕生の赤ちゃん、週末より母親と共に屋外登場の予定
ドイツ・ミュンヘン、ヘラブルン動物園の赤ちゃんの本日2月24日の屋外初登場がドイツよりライブ中継の予定
ドイツ・ミュンヘン、ヘラブルン動物園の赤ちゃんがジョヴァンナお母親と共にお披露目となる
ドイツ・ミュンヘン、ヘラブルン動物園のジョヴァンナ親子の飼育展示場からライブ映像配信が開始
by polarbearmaniac | 2017-03-23 20:00 | Polarbearology

男鹿水族館のクルミと豪太のペアの同居の試みが開始 ~ 「果実」を鶴首して待つモモ



現在、世界の動物園ではいくつものペアが今年のシーズンの繁殖を狙うためにペアの同居の試みがなされています。男鹿水族館のクルミ(20歳)と豪太(13歳)のペアもその例外ではありません。今年のシーズンのこのペアの同居は非常に穏やかに始められたようでスタッフの方々も以前とはやや違い、肩の力を抜いたような姿勢というものを感じさせます。同居開始の時期も以前のように早い時期からではなく3月のこの時期からということで無理をさせないという姿勢が目立ちます。そういったことには非常に好感が持てます。クルミと豪太は過去に繁殖に成功していますので(2012年12月誕生のミルク)、拙速な同居開始を行う必要がないということだろうと思います。
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クルミ(右)とミルク(左)
(2014年1月25日撮影 於 男鹿水族館)

このクルミと豪太のペアは日本の動物園で今年のシーズンに繁殖に挑戦するペアとしては最も有望なペアであるということは言うまでもありません。幾分気になる点があるとすれば、それはクルミが再び「自己犠牲」の伴う育児を再度行うだろうかといったような主観的な観点からの懸念だろうと思います。仮に今年のシーズンにクルミが雄(オス)を出産するとしますとモモ(浜松)のパートナーとしては最有力候補になるだろうと思います。秋田県が権利を持つその個体はおそらくBLで浜松に移動してモモのパートナーになるというのが一番考え得るシナリオだろうと思います。今年2017年のシーズンにクルミが繁殖に成功しなければ翌年2018年も豪太との間での繁殖は継続して試みられるだろうという気がしますが、しかし早ければ2018年のシーズン、あるいは常識的に考えれば2019年のシーズンにはツヨシが男鹿水族館に移動するでしょう(ツヨシが横浜で繁殖に成功しなかった場合ですが)。そうなった場合、ツヨシと豪太のペアで繁殖に成功した個体は血統面において浜松には行きにくくなることが考えられますから、今年2017年(そして来年2018年のシーズン)のクルミの出産の有無はモモ(浜松)にとって重大な意味を持つであろうことは当然でしょう。理想的にはクルミが雄(オス)の双子、いやが雄(オス)のばかりの三つ子を産んでくれることです。
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モモ (2015年7月14日撮影 於 大阪。天王寺動物園)

男鹿水族館については私たちファンはそれほど心配することなく淡々と見守っていくという態度でよいように思います。それから一つ、蛇足として付け加えておきますが、クルミとミルクの母娘はやはり二年目を一緒に過ごさせてやりたかったなと思います。「二年サイクル」の繁殖ですぐ次の2014年のシーズンに第二子が誕生するということをあまりにも当然のことであると期待し過ぎてしまった特定の関係者の存在(自治体の行政サイド)が問題であった言えることは、当時を振り返れば明らかだったと考えます。

(過去関連投稿)
独立自尊のミルク、その涙無しの旅立ち ~ また釧路でお会いしましょう、お元気で!
クルミ、その特異なる母性へのオマージュ ~ 「母親」 たることを拒絶した、その逆説的母親像への敬意
ホッキョクグマ出産統計から見た傾向を再確認する ~ 出産シーズンに向けての知識整理
ホッキョクグマ飼育マニュアル(Care Manual)」よりの考察(5) ~ 赤ちゃんの頭数・性別は事前予測可能か
男鹿水族館のクルミの出産日、出産頭数、性別を過去のデータで予想する ~ 「11月30日前後に雄か雌の一頭」
円山動物園のララの出産日、出産頭数、性別を過去のデータで予想する(前) ~ 「12月15日前後に雌の双子」
円山動物園のララの出産日、出産頭数、性別を過去のデータで予想する(後) ~ データが示すララの"女腹"
モスクワ動物園のムルマの2003年の繁殖挑戦を振り返る ~ 5月の交尾で出産に成功したムルマとララ
男鹿水族館のクルミ、産室内外にて元気に過ごす ~ 出産の実現と成功が極めて困難な情勢か?
男鹿水族館のクルミの苦戦の理由は何だったのか? ~ “The Female Bear of Uncertainty”
バリーバ、クルミ、ポーラの「戦い」の休戦 ~ Female Bears of the Past, Present and Future
北米の過去約100年間の飼育下のホッキョクグマ出産記録が語ること(2) ~ 出産のピークは何日頃?
男鹿水族館のクルミ、明日13日より飼育展示場に復帰へ ~ "Hope Never Dies"
男鹿水族館のクルミ、通常状態の飼育展示へ
大阪・天王寺動物園のモモの将来のパートナーを考える ~ 「二大血統」の狭間で苦しい展開を予想
by polarbearmaniac | 2017-03-22 23:30 | Polarbearology

ハンガリー・ブダペスト動物園に約三年振りにホッキョクグマ戻る ~ シェールィとビェールィの来園

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シェールィとビェールィ Photo(C)MTI, Attila / Smith

ハンガリーのブダペスト動物園が本日3月21日に発表したところによりますと、二頭の雄のホッキョクグマであるシェールィ(Szerij) とビェールィ(Belij) がブダペスト動物園に最近到着したそうで、そしてこの二頭が同園の飼育展示場で元気に遊ぶ姿を公開しました。報道によりますとこの双子がブダペストに到着したのは先週の木曜日(16日)だそうです。この二頭とはもちろん、一昨年2015年の11月28日にロシア連邦ウドムルト共和国のイジェフスク動物園(公式にはウドムルト動物園 - Зоопарк Удмуртии)でドゥムカお母さんから誕生し生後二カ月の時点から人工哺育で育てられた雄(オス)の双子のシェールィ (Серый) とビェールィ (Белый) のことです。この双子がブダペスト動物園に移動することはすでに二頭がイジェフスク動物園からモスクワ動物園のヴォロコラムスク附属保護施設に移動した時点で既成の路線だったわけで、これで約三年間にわたってホッキョクグマ不在の状態が続いてきたブダペスト動物園にホッキョクグマが戻ってきたことになります。約三年前に同園で飼育されていた最後のホッキョクグマが亡くなった件については「ハンガリー・ブダペスト動物園、ターニャ (1990~2013)  ~  「さすらいのホッキョクグマ」の旅の終焉」を御参照下さい。
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ブダペスト動物園でのシェールィとビェールィの双子兄弟
(C)Kovács Attila / MTI

この双子は今年の1月にイジェフスク動物園からモスクワ動物園のヴォロコラムスク附属保護施設に移動し、このハンガリーのブダペスト動物園に移動するまでそこで飼育されたいたわけです。この一歳の雄(オス)の双子がブダペスト動物園で元気に遊ぶ姿を見てみましょう。



(*追記)ブダペストのTV局のニュース映像が入ってきましたのでご紹介します。動物園に久し振りにホッキョクグマが戻ってきたことを子供たちも園長さんも大変に喜んでいるようです。







一応、この双子の過去のTVニュース映像を振り返っておこうと思います。まず最初はイジェフスク動物園での昨年3月の日本のTV局の取材の様子を報じる地元TVニュースの映像です。



次に今年1月にこの双子がイジェフスク動物園からモスクワ動物園のヴォロコラムスク附属保護施設に到着した時のTVニュース映像です。



次に先月2月26日にモスクワ動物園のヴォロコラムスク附属保護施設でのこのシェールィとビェールィの様子を再度ご紹介しておきます。



(資料)
Budapesti Állatkert (Mar.21 2017 - „Műugró” jegesmedvék)
Baranya Ma (Mar.21 2017 - Igazi műugróbajnokok a Fővárosi Állatkert új jegesmedvéi)
Orogo (Mar.21 2017 - Két új jegesmedve érkezett a Fővárosi Állatkertbe)
Travelo.hu (Mar.21 2017 - Új jegesmedvék ugrálnak önfeledten a Fővárosi Állatkertben)
Népszava (Mar.21 2017 - "Műugró" jegesmedvék a budapesti állatkertben)
Privátbankár.hu (Mar.21 2017 - Magyarországra érkezett az orosz medve)
444.hu (Mar.21 2017 - Kapott két jegesmedvét Moszkvából a Fővárosi Állatkert)
Bors (Mar.21 2017 - Önfeledten pancsoltak a budapesti állatkert új jegesmedvéi)
ridikul.hu (Mar.21 2017 - Két új jegesmedve érkezett az állatkertbe)
24.hu (Mar.21 2017 - Összepuszilkodtak az Állatkert jegesmedvéi)
(*追記資料)
TV2 Zrt (Mar.21 2017 - Csókolóztak az állatkert új lakói)
Blikk.hu (Mar.21 2017 - Csobbanással köszöntötte új otthonát a Budapestre érkező jegesmedvepár) (Mar.21 2017 - Cuki jegesmacik érkeztek a Fővárosi Állatkertbe - galéria)
RTL Híradó (Mar.21 2017 - MACIPUSZI: Így szeretgetik egymást a jegesmedvék Híradó állati jegesmedve rtl állatkert)

(過去関連投稿)
ロシア連邦ウドムルト共和国のイジェフスク動物園でホッキョクグマの双子の赤ちゃん誕生!
ロシア連邦・ウドムルト共和国、イジェフスク動物園で誕生の双子の赤ちゃんは順調に成育
ロシア・イジェフスク動物園の双子の赤ちゃんが戸外へ ~ ドゥムカお母さんが病気で人工哺育となる
ロシア連邦・ウドムルト共和国、イジェフスク動物園の双子の雄の赤ちゃんを日本のTV局が取材
ロシア・イジェフスク動物園の双子の雄の赤ちゃん、広いメインの展示場へ ~ 来日の可能性は?
ロシア・イジェフスク動物園の双子の赤ちゃん、シェールィ(Серый)とビェールィ(Белый) の近況
ロシア・イジェフスク動物園の双子の雄の赤ちゃん、シェールィとビェールィの性格と行動の違い
ロシア・イジェフスク動物園の双子の赤ちゃんのシェールィとビェールィ、なかなか水に親しめず
ロシア・イジェフスク動物園の双子の赤ちゃんシェールィとビェールィへの飼育員さんの水泳教室
ロシア・イジェフスク動物園の双子の赤ちゃん、シェールィとビェールィ、順調に生後五ヶ月が経過
ロシア・イジェフスク動物園の双子の雄のシェールィとビェールィが無事に生後半年が経過
ロシア・イジェフスク動物園の双子の兄弟、シェールィとビェールィの近況
ロシア・イジェフスク動物園の双子の兄弟、シェールィ(Серый)とビェールィ(Белый) の近況
ロシア・イジェフスク動物園の双子の兄弟、シェールィとビェールィが間もなく満一歳へ
ロシア・イジェフスク動物園のシェールィとビェールィがモスクワ経由でハンガリー・ブダペスト動物園へ
モスクワ動物園が「国際ホッキョクグマの日」にヴォロコラムスク附属保護施設を希望者に限定公開へ
モスクワ動物園が、今後ロシア国内で誕生の個体はロシア国内と欧州だけで飼育の意向を表明
モスクワ動物園の「国際ホッキョクグマの日」~ ヴォロコラムスク附属保護施設を一般来園者に初公開
by polarbearmaniac | 2017-03-21 20:00 | Polarbearology

ロシア・ノヴォシビルスク動物園でゲルダとクラーシン(カイ)の同居が始まる ~ 従来の繫殖方針維持

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クラーシン(カイ)(Белый медведь Красин/Кай)
(2014年9月13日撮影 於 ノヴォシビルスク動物園)
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ゲルダ (Белая медведица Герда)
(2014年9月13日撮影 於 ノヴォシビルスク動物園)

ロシアのノヴォシビルスク動物園ではゲルダが2015年12月に産んだロスチクが先日、同園内の離れた別の場所に移動させられたわけで、それ以来ゲルダは一頭で暮らしていました。ところが本日地元のメディアが報じたところによりますとゲルダはパートナーであるクラーシン(カイ)と同じ展示場に登場し、この二頭の同居が始まったそうです。映像を御紹介しておきます。





次の映像はモニターカメラの映像をメディアが収録したものです。すでにマウント行為が行われているようにも見えます。



前回、シルカがゲルダから引き離されてしまったあとでゲルダがクラーシンと同居した時のことについては「ロシア、ノヴォシビルスク動物園でクラーシン(カイ)とゲルダの再会、同居開始の光景に割れる市民の意見」という投稿を是非御参照下さい。 さて、こうして今回も結局のところノヴォシビルスク動物園は従来のように「二年サイクル」の繫殖という方針の変更はなかったのだと理解してよいように思います。ただし、ロスチクの将来の移動先がどこになるのかということは同園における今後の繫殖にも大きな影を落とすことになります。仮にロスチクの血統(の多さ)が問題となってロスチクが欧州に移動することが必ずしもすんなりとはいかないということでしたら、ノヴォシビルスク動物園は果たして「二年サイクル」の繁殖を継続することに是非について躊躇せねばならない事情があるということを意味しているように思います。しかしこうして共に9歳であるゲルダとクラーシン(カイ)の同居が再びこの時期に開始されたということは、ノヴォシビルスク動物園にとっては方針の転換を決断できずに、ある種の「成り行き」によってこの二頭を同居させたのだという解釈も可能でしょう。ノヴォシビルスク動物園としてはロスチクの移動先が決定してからゲルダとクラーシン(カイ)との同居を実現させたかったというのが本音ではないでしょうか。モスクワ動物園ではここのところ何年間かシモーナの「二年サイクル」の従来の繁殖の方針を転換してしまっていますので、それとの整合性もロシアのホッキョクグマ界としては問題となってくるわけです。

ともかく、シルカ、ロスチクに続く第三子が今年末に誕生し。そして来年3月頃に屋外に登場してくるという確率は高いような気がします。

(資料)
НГС - Независимые Городские Сайты (Mar.21 2017 - Медведи Кай и Герда встретились спустя год и занялись любовью на глазах у посетителей зоопарка)


(過去関連投稿)
ロシア・ノヴォシビルスク動物園のゲルダとシルカの母娘が本日突然永遠の別れ ~ ゲルダお母さんの動揺
ロシア・ノヴォシビルスク動物園のロスチクが母親ゲルダと別居となる ~ シルカもいた同園内の別の場所へ
ロシア・ノヴォシビルスク動物園の「二つの愛の心」 ~ "Два любящих сердца"
ロシア・ノヴォシビルスク動物園のロスチクの別居は安全上の理由と同園は説明 ~ 移動先決定は難航か?
by polarbearmaniac | 2017-03-21 18:00 | Polarbearology

ロシア・ノヴォシビルスク市のメディアが大阪・天王寺動物園のノヴォシビルスク市民への謝意を報じる










一頭のホッキョクグマをめぐって日本とロシアとの間での国際交流がなされています。上はロシア・西シベリアのノヴォシビルスク市のメディアが本日報じた内容です。

以前にノヴォシビルスク市長の呼びかけでロシアのノヴォシビルスク市民が大阪・天王寺動物園で暮らす3歳の雌のホッキョクグマであるシルカに新年の挨拶を送るというキャンペーンが催され、それに応えたのノヴォシビルスク市民が街の中心部にあるレーニン広場からメッセージを送ったという件を「ロシア・ノヴォシビルスク市で「シルカに新年の挨拶を!」のキャンペーンで大阪のシルカに語りかける市民という投稿でご紹介しました。大阪の天王寺動物園は、そのノヴォシビルスク市民の挨拶に謝意を表すだめに天王寺動物園のホッキョクグマ飼育展示場でゲルダ、クラーシン(カイ)、ロスチクなどを描いたポリ容器を用意したり、また「ありがとう(спасибо)」という文字を草で描いたりしたおやつタイムのイベントを行いました。それが以下です。



これに対してノヴォシビルスク動物園は自園のSNSサイトで以下のように伝えました。


こういったことをノヴォシビルスク市のメディアはその経緯を含めて冒頭のように報じたわけです。一頭のホッキョクグマに対して感じる愛着については、我々日本人とロシア人には近いものがあるような気がします。

(資料)
top54.city (Mar.20 2017 - Японский зоопарк отправил новосибирцам благодарность за поздравления Шилке)
Вести Новосибирск (Mar.20 2017 - Японцы поблагодарили жителей Новосибирска за поздравления медведице Шилке)
Комсомольская правда (Mar.20 2017 - Японский зоопарк поблагодарил новосибирцев за новогоднее поздравление для Шилки)
Новосибирские новости (Mar.20 2017 - Японцы подарили Шилке канистры с именами ее родителей)
ВашГород.ру (Mar.20 2017 - Японский зоопарк поблагодарил новосибирцев за медведицу Шилку)
VN.RU (Mar.20 2017 - Канистры с именами родителей и брата подарили японцы Шилке)
RuNews24.ru (Mar.20 2017 - Японские зоологи поблагодарили новосибирцев за медведицу Шилку)

(過去関連投稿)
ロシアのノヴォシビルスク市長が日本の原田駐露大使に大阪・天王寺動物園のシルカへの配慮を要請
ロシアと日本のファンとの心の交流 ~ ホッキョクグマを介して国際交流に新たな地平線を切り開く
ロシア・ノヴォシビルスク市が市民に「シルカに新年の挨拶を送ろう」のキャンペーンへの参加を呼びかけ
ロシア・ノヴォシビルスク市で「シルカに新年の挨拶を!」のキャンペーンで大阪のシルカに語りかける市民
by polarbearmaniac | 2017-03-20 19:00 | Polarbearology

デンマーク・オールボー動物園のメーリクお母さんと二頭の赤ちゃんの姿 ~ 注目すべき同園での性別判定

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Photo(C)Susanne Hansen

昨年2016年の11月26日にデンマークのオールボー動物園でメーリクお母さんから誕生した二頭の赤ちゃんは先月2月22日に屋外への登場を果たしたのですが、その後はライブカメラの映像(WEBCAM)によってその姿を追っていくことが可能です。昼間の姿 (Isbjørne kamera 1)、そして夜は屋内で眠っている姿 (Isbjørne kamera 2,3)と、その両方をライブ映像で見せる同園のセンスはなかなかのものです。

さて、そうはいってもやはり同園から公開される動画映像もどうしても必要で、日常のエピソードなども拾い上げて見せてほしいといつも思っています。そういったものの一つが同園から公開された下の映像です。



まだ非常に幼いこの二頭の赤ちゃんですが好奇心の働きはなかなかなもののようです。まだ性別チェックは行われていないようですが、その結果が出るのが楽しみです。といいますのも、このオールボー動物園は赤ちゃんの性別チェックの結果がここのところ連続して間違えており、前回このメーリクお母さんが産んだアウゴは長い間(その悲劇的な死の日まで)雄(オス)であると信じられてきたわけです。ところがアウゴの事故死の後に行われた検死でアウゴは雌(メス)だったことかわかったのです。私は2011年7月にこのアウゴに実際にオールボー動物園で会っているのですが(過去関連投稿参照)、アウゴが雄(オス)であることをいささかも疑わなかったというわけです。さらにそのアウゴの二年前にヴィクトリア(現 スコットランド・ハイランド野生公園)がこのオールボー動物園で産んだミラクも長い間(カナダに移動する時まで)、雄(オス)だと信じられていたものの実際は雌(メス)だったというわけでした。そもそもメーリクお母さんも以前は雄(オス)だと信じられていたそうで、そのためにロストック動物園から来園したヴィクトリアとペアを組んで繁殖を狙うということだったにもかかわらずメーリクは雌(メス)であることが判明したという話も欧州の方から聞いたことがあります。そういったわけで当時ドイツのニュルンベルク動物園で飼育sれていたフェリックスがオールボー動物園へ出張してヴィクトリアやメーリクとペアを組んで繁殖に成功させたということだったわけです。ヴィクトリアが2008年12月に産んだのがミラク、そしてメーリクが2010年11月産んだのがアウゴということだったわけです。そういった過去の歴史から、果たして今回オールボー動物園は今回の二頭の赤ちゃんの性別を今度こそは間違いなく判定するかというところに興味が集まるわけです。以下に過去の性別チェックの模様のうち二つの映像をご紹介しておきます。この二つはいずれも実際には性別を誤って判定しまったという実例の映像です。音声は必ず on にして下さい。赤ちゃんたちの恐怖の悲鳴は尋常のものではありません。

この下の映像は2011年3月にオールボー動物園で行われた問題のアウゴの性別チェックの様子ですが、こうやって複数の人間(獣医さんと主任飼育員さん)が判定したものが間違いだったわけです。雄(オス)という判定が誤りで実際はアウゴは雌(メス)だったのです。



この下は昨年2016年2月24日にオランダの「動物帝国」で行われた双子の赤ちゃんの性別チェックの様子です(冒頭から2分30秒あたりまで)が、こうやって獣医さんが判定したものも二頭ともに性別は誤りだったわけです。双子は共に雄(オス)と判定されたのに実際は二頭共に雌(メス)だったというわけです。



また昨年はロシアのノヴォシビルスク動物園でもロスチクの最初の性別チェックでは雌(メス)ということだったわけです。性別判定というのは実はそう簡単なことではないということです。

さて、ここでメーリクお母さんが2010年11月に産んだアウゴの映像、彼女が一般公開されてから間もない頃の雪の初体験、そして約一か月後のニュース映像をご紹介しておきます。


Augo the Polar bear cub, and her mother Malik, in Feb.2011


Augo the Polar bear cub and her cub in Mar. 2011

このオールボー動物園は訪問すると本当に質の高い素晴らしい動物園であることに感心するのですが、度重なる性別判定の間違い、アウゴの事故死、そして昨年暮れの来園したばかりのヴィルマの来園二週間後の急死と、いろいろなことのある動物園です。アウゴの死もヴィルマの死も、私はいまだに納得できないものを感じています。

(過去関連投稿)
デンマーク・オールボー動物園でホッキョクグマの赤ちゃん(複数)誕生! ~ メーリクが出産
デンマーク・オールボー動物園で誕生の赤ちゃんは三つ子であることが判明!
デンマーク・オールボー動物園で誕生の三つ子の赤ちゃん、最初にして最大の関門を全頭で通過するか
デンマーク・オールボー動物園で誕生の三つ子の赤ちゃん、一頭が最初の関門を突破できず死亡
デンマーク・オールボー動物園の二頭の赤ちゃん、元気に生後三週間が経過
デンマーク・オールボー動物園の二頭の赤ちゃん、生後40日目へ ~ ライブ映像配信と短時間映像の関係
デンマーク・オールボー動物園で誕生の二頭の赤ちゃんは生後六週間目に入り、取っ組み合いも始める
デンマーク・オールボー動物園の二頭の赤ちゃん、生後7週間が経過
デンマーク・オールボー動物園で産室内で育児中のメーリクに特別給餌が行われる
デンマーク・オールボー動物園の二頭の赤ちゃん、生後70日目となる
デンマーク・オールボー動物園の赤ちゃんが遂に姿を見せる ~ 屋外登場を母親の意思に任せた同園
デンマーク・オールボー動物園の二頭の赤ちゃんがメーリクお母さんと一緒に遂に屋外に登場!
デンマーク・オールボー動物園の二頭の赤ちゃんへの母親メーリクの厳しい監視の集中力

(*過去関連投稿  - 2011年オールボー動物園訪問記)
雨のオールボー動物園に到着、そして2組の親子と対面!
メーリクお母さん余裕のポリタンク遊び ~ 2組の親子同居の驚異!
アウゴ、その温和な性格が醸し出す満ち足りた時間
オールボー動物園2日目 ~ ホッキョクグマに魚のプレゼント
アウゴと来園者の子供たちとの交流
オールボー動物園3日目 ~ この動物園の質の高さは住民の品性の高さに見事に合致
アウゴ君は犬はお嫌い?
オールボー動物園のホッキョクグマ君たち、本当にありがとう! ~ 是非また近いうちにお会いしましょう!
by polarbearmaniac | 2017-03-19 20:30 | Polarbearology

チェコ・ブルノ動物園の「国際ホッキョクグマの日」 ~ コーラとノリアの母娘の近況

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コーラお母さんとノリア Photo(C)Zoo Brno/Máme rádi Zoo Brno

一昨年2015年11月24日にチェコ・ブルノ動物園でコーラお母さんから誕生した雌(メス)のノリアは、私はおそらく2015年の繁殖シーズンに世界の動物園で誕生した個体のなかで最も優れていると考えています。そしてそういったことに大いに寄与しているのが母親としてその絶頂時にあるコーラの母親として極めて優れた振る舞いにあると考えています。ウスラーダの娘、シモーナの妹といった、いわゆる天性の母親としての才が完全に開花したといって間違いないでしょう。そしてさらに言えることは、このコーラお母さんとノリアとの関係は非常に安定しているということです。

さて、去る2月27日の「国際ホッキョクグマの日」にはこのコーラとノリアの母娘に魚や果物の入った氷のケーキのプレゼントがあったそうです。以下でその映像を見てみましょう。ノリアはケーキを独り占めにしてコーラお母さんはなかなか渡しません。その姿は非常にユーモラスでもあります。



さて、この下は雪の積もった日の映像です。娘のノリアが走り、そして母親のコーラがそれを追っていきます。これはなかなかの運動です。



母親も娘もこうして一時を楽しんでいるように見えます。
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ノリア Photo(C)Zoo Brno/Máme rádi Zoo Brno

このノリアがコーラお母さんと共に過ごす日はまだまだ続きます。充実した母娘の姿はまだまだしばらくは見られそうです。実に素晴らしい親子だと思います。

(資料)
Aktuálně.cz (Feb.27 2017 - Medvědi z Brna zápasili o mražený dort. Roční medvědice předvedla atletické vystoupení)

(過去関連投稿)
チェコ・ブルノ動物園でホッキョクグマの赤ちゃん誕生! ~ コーラお母さんが待望の出産
チェコ・ブルノ動物園で誕生の赤ちゃん、最初の関門を突破 ~ 屋外で出産していたコーラお母さん
チェコ・ブルノ動物園から遂に待望の産室内ライブ映像の24時間配信が開始!
チェコ・ブルノ動物園で誕生の赤ちゃんの産室内映像ハイライト ~ コーラお母さんの手堅い育児
チェコ・ブルノ動物園の赤ちゃん、元気に間もなく生後二カ月へ ~ ライブ映像のみに託した情報発信
チェコ・ブルノ動物園で誕生の赤ちゃんの近況 ~ コーラお母さんに少量の給餌が再開
チェコ・ブルノ動物園で誕生の赤ちゃんが生後80日を無事経過
チェコ・ブルノ動物園で誕生の赤ちゃんが突然短時間、戸外に姿を現す ~ 想定外の早さに驚く同園
チェコ・ブルノ動物園で誕生の赤ちゃん、明日3月18日より一般へのお披露目が同園より告知
チェコ・ブルノ動物園の赤ちゃん一般公開開始の様子がネットでライブ生中継
チェコ・ブルノ動物園のコーラ親子の一般への公開が開始となる ~ 深夜でも動き回る親子
チェコ・ブルノ動物園のコーラお母さんの育児スタイルに変化 ~ 経験よりも頭数が重要な要素か?
チェコ・ブルノ動物園のコーラ親子の映像を解釈する ~ 育児方法の転換が不十分なコーラお母さん
チェコ・ブルノ動物園の赤ちゃんの性別は雌(メス)と判明 ~ 名前の公募始まる
チェコ・ブルノ動物園のコーラお母さん、プールに転落した赤ちゃんを救出 ~ 落ち着いた対応
チェコ・ブルノ動物園の雌(メス)の赤ちゃんの名前が「ノリア(Noria)」に決まる
チェコ・ブルノ動物園、幾分どっしり構えるコーラお母さんと遊び好きで活動的な赤ちゃんのノリア
チェコ・ブルノ動物園、コーラお母さんの「水泳教室」 ~ 娘のノリアへの関与性を高める
チェコ・ブルノ動物園の赤ちゃんノリアが泳ぎ始める ~ 母親の役割を見事に発揮するコーラお母さん
チェコ・ブルノ動物園のノリアの水遊び ~ 雌(メス)のほうが雄(オス)よりも遊び好きが多いのは何故か?
チェコ・ブルノ動物園の飼育展示場に落下した帽子をノリアが引き裂いて「首飾り」にしてしまう
チェコ・ブルノ動物園のコーラ親子を的確に捉えた視点 ~ “Nature imitates Art.”
チェコ・ブルノ動物園のノリアが無事に生後半年が経過
チェコ・ブルノ動物園のノリアの近況 ~ コーラお母さんの余裕と熟練の育児
チェコ・ブルノ動物園のコーラお母さんと娘のノリアの充実した時間
チェコ・ブルノ動物園のコーラ親子の近況 ~ 「偉大なる母」の領域に入りつつあるコーラお母さん
チェコ・ブルノ動物園のノリアが母親コーラから会得した行動の規範
チェコ・ブルノ動物園、コーラとノリアの母娘を見つめる同園の一貫した視線
チェコ・ブルノ動物園のノリア、そして母親であるコーラとの間に流れる緊密で濃厚な時間
チェコ・ブルノ動物園のコーラ、その磨きのかかった母親としての存在感
チェコ・ブルノ動物園のコーラとノリアの母娘の近況
チェコ・ブルノ動物園の間もなく一歳になるノリアについて聞こえてこない将来の移動先の噂
チェコ・ブルノ動物園、母親として最絶頂期に差し掛かったコーラお母さんと娘ノリアの楽しい時間
チェコ・ブルノ動物園のノリアの満一歳が祝われる ~ ホッキョクグマ一家の合同お誕生会となる
チェコ・ブルノ動物園のコーラとノリアの母娘、その冬の日の姿 ~ 「偉大なる母」へと変貌したコーラ
チェコ・ブルノ動物園、コーラとノリアの冬の寒波の日
チェコ・ブルノ動物園の一歳のノリアに対して、まだ母親コーラの監視の目が光る
by polarbearmaniac | 2017-03-19 00:30 | Polarbearology

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