街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


by polarbearmaniac

プロフィールを見る

<   2017年 03月 ( 48 )   > この月の画像一覧

男鹿水族館のクルミと豪太のペアの同居の試みが開始 ~ 「果実」を鶴首して待つモモ



現在、世界の動物園ではいくつものペアが今年のシーズンの繁殖を狙うためにペアの同居の試みがなされています。男鹿水族館のクルミ(20歳)と豪太(13歳)のペアもその例外ではありません。今年のシーズンのこのペアの同居は非常に穏やかに始められたようでスタッフの方々も以前とはやや違い、肩の力を抜いたような姿勢というものを感じさせます。同居開始の時期も以前のように早い時期からではなく3月のこの時期からということで無理をさせないという姿勢が目立ちます。そういったことには非常に好感が持てます。クルミと豪太は過去に繁殖に成功していますので(2012年12月誕生のミルク)、拙速な同居開始を行う必要がないということだろうと思います。
a0151913_0241538.jpg
クルミ(右)とミルク(左)
(2014年1月25日撮影 於 男鹿水族館)

このクルミと豪太のペアは日本の動物園で今年のシーズンに繁殖に挑戦するペアとしては最も有望なペアであるということは言うまでもありません。幾分気になる点があるとすれば、それはクルミが再び「自己犠牲」の伴う育児を再度行うだろうかといったような主観的な観点からの懸念だろうと思います。仮に今年のシーズンにクルミが雄(オス)を出産するとしますとモモ(浜松)のパートナーとしては最有力候補になるだろうと思います。秋田県が権利を持つその個体はおそらくBLで浜松に移動してモモのパートナーになるというのが一番考え得るシナリオだろうと思います。今年2017年のシーズンにクルミが繁殖に成功しなければ翌年2018年も豪太との間での繁殖は継続して試みられるだろうという気がしますが、しかし早ければ2018年のシーズン、あるいは常識的に考えれば2019年のシーズンにはツヨシが男鹿水族館に移動するでしょう(ツヨシが横浜で繁殖に成功しなかった場合ですが)。そうなった場合、ツヨシと豪太のペアで繁殖に成功した個体は血統面において浜松には行きにくくなることが考えられますから、今年2017年(そして来年2018年のシーズン)のクルミの出産の有無はモモ(浜松)にとって重大な意味を持つであろうことは当然でしょう。理想的にはクルミが雄(オス)の双子、いやが雄(オス)のばかりの三つ子を産んでくれることです。
a0151913_032165.jpg
モモ (2015年7月14日撮影 於 大阪。天王寺動物園)

男鹿水族館については私たちファンはそれほど心配することなく淡々と見守っていくという態度でよいように思います。それから一つ、蛇足として付け加えておきますが、クルミとミルクの母娘はやはり二年目を一緒に過ごさせてやりたかったなと思います。「二年サイクル」の繁殖ですぐ次の2014年のシーズンに第二子が誕生するということをあまりにも当然のことであると期待し過ぎてしまった特定の関係者の存在(自治体の行政サイド)が問題であった言えることは、当時を振り返れば明らかだったと考えます。

(過去関連投稿)
独立自尊のミルク、その涙無しの旅立ち ~ また釧路でお会いしましょう、お元気で!
クルミ、その特異なる母性へのオマージュ ~ 「母親」 たることを拒絶した、その逆説的母親像への敬意
ホッキョクグマ出産統計から見た傾向を再確認する ~ 出産シーズンに向けての知識整理
ホッキョクグマ飼育マニュアル(Care Manual)」よりの考察(5) ~ 赤ちゃんの頭数・性別は事前予測可能か
男鹿水族館のクルミの出産日、出産頭数、性別を過去のデータで予想する ~ 「11月30日前後に雄か雌の一頭」
円山動物園のララの出産日、出産頭数、性別を過去のデータで予想する(前) ~ 「12月15日前後に雌の双子」
円山動物園のララの出産日、出産頭数、性別を過去のデータで予想する(後) ~ データが示すララの"女腹"
モスクワ動物園のムルマの2003年の繁殖挑戦を振り返る ~ 5月の交尾で出産に成功したムルマとララ
男鹿水族館のクルミ、産室内外にて元気に過ごす ~ 出産の実現と成功が極めて困難な情勢か?
男鹿水族館のクルミの苦戦の理由は何だったのか? ~ “The Female Bear of Uncertainty”
バリーバ、クルミ、ポーラの「戦い」の休戦 ~ Female Bears of the Past, Present and Future
北米の過去約100年間の飼育下のホッキョクグマ出産記録が語ること(2) ~ 出産のピークは何日頃?
男鹿水族館のクルミ、明日13日より飼育展示場に復帰へ ~ "Hope Never Dies"
男鹿水族館のクルミ、通常状態の飼育展示へ
大阪・天王寺動物園のモモの将来のパートナーを考える ~ 「二大血統」の狭間で苦しい展開を予想
by polarbearmaniac | 2017-03-22 23:30 | Polarbearology

ハンガリー・ブダペスト動物園に約三年振りにホッキョクグマ戻る ~ シェールィとビェールィの来園

a0151913_013940.jpg
シェールィとビェールィ Photo(C)MTI, Attila / Smith

ハンガリーのブダペスト動物園が本日3月21日に発表したところによりますと、二頭の雄のホッキョクグマであるシェールィ(Szerij) とビェールィ(Belij) がブダペスト動物園に最近到着したそうで、そしてこの二頭が同園の飼育展示場で元気に遊ぶ姿を公開しました。報道によりますとこの双子がブダペストに到着したのは先週の木曜日(16日)だそうです。この二頭とはもちろん、一昨年2015年の11月28日にロシア連邦ウドムルト共和国のイジェフスク動物園(公式にはウドムルト動物園 - Зоопарк Удмуртии)でドゥムカお母さんから誕生し生後二カ月の時点から人工哺育で育てられた雄(オス)の双子のシェールィ (Серый) とビェールィ (Белый) のことです。この双子がブダペスト動物園に移動することはすでに二頭がイジェフスク動物園からモスクワ動物園のヴォロコラムスク附属保護施設に移動した時点で既成の路線だったわけで、これで約三年間にわたってホッキョクグマ不在の状態が続いてきたブダペスト動物園にホッキョクグマが戻ってきたことになります。約三年前に同園で飼育されていた最後のホッキョクグマが亡くなった件については「ハンガリー・ブダペスト動物園、ターニャ (1990~2013)  ~  「さすらいのホッキョクグマ」の旅の終焉」を御参照下さい。
a0151913_023158.jpg
ブダペスト動物園でのシェールィとビェールィの双子兄弟
(C)Kovács Attila / MTI

この双子は今年の1月にイジェフスク動物園からモスクワ動物園のヴォロコラムスク附属保護施設に移動し、このハンガリーのブダペスト動物園に移動するまでそこで飼育されたいたわけです。この一歳の雄(オス)の双子がブダペスト動物園で元気に遊ぶ姿を見てみましょう。



(*追記)ブダペストのTV局のニュース映像が入ってきましたのでご紹介します。動物園に久し振りにホッキョクグマが戻ってきたことを子供たちも園長さんも大変に喜んでいるようです。







一応、この双子の過去のTVニュース映像を振り返っておこうと思います。まず最初はイジェフスク動物園での昨年3月の日本のTV局の取材の様子を報じる地元TVニュースの映像です。



次に今年1月にこの双子がイジェフスク動物園からモスクワ動物園のヴォロコラムスク附属保護施設に到着した時のTVニュース映像です。



次に先月2月26日にモスクワ動物園のヴォロコラムスク附属保護施設でのこのシェールィとビェールィの様子を再度ご紹介しておきます。



(資料)
Budapesti Állatkert (Mar.21 2017 - „Műugró” jegesmedvék)
Baranya Ma (Mar.21 2017 - Igazi műugróbajnokok a Fővárosi Állatkert új jegesmedvéi)
Orogo (Mar.21 2017 - Két új jegesmedve érkezett a Fővárosi Állatkertbe)
Travelo.hu (Mar.21 2017 - Új jegesmedvék ugrálnak önfeledten a Fővárosi Állatkertben)
Népszava (Mar.21 2017 - "Műugró" jegesmedvék a budapesti állatkertben)
Privátbankár.hu (Mar.21 2017 - Magyarországra érkezett az orosz medve)
444.hu (Mar.21 2017 - Kapott két jegesmedvét Moszkvából a Fővárosi Állatkert)
Bors (Mar.21 2017 - Önfeledten pancsoltak a budapesti állatkert új jegesmedvéi)
ridikul.hu (Mar.21 2017 - Két új jegesmedve érkezett az állatkertbe)
24.hu (Mar.21 2017 - Összepuszilkodtak az Állatkert jegesmedvéi)
(*追記資料)
TV2 Zrt (Mar.21 2017 - Csókolóztak az állatkert új lakói)
Blikk.hu (Mar.21 2017 - Csobbanással köszöntötte új otthonát a Budapestre érkező jegesmedvepár) (Mar.21 2017 - Cuki jegesmacik érkeztek a Fővárosi Állatkertbe - galéria)
RTL Híradó (Mar.21 2017 - MACIPUSZI: Így szeretgetik egymást a jegesmedvék Híradó állati jegesmedve rtl állatkert)

(過去関連投稿)
ロシア連邦ウドムルト共和国のイジェフスク動物園でホッキョクグマの双子の赤ちゃん誕生!
ロシア連邦・ウドムルト共和国、イジェフスク動物園で誕生の双子の赤ちゃんは順調に成育
ロシア・イジェフスク動物園の双子の赤ちゃんが戸外へ ~ ドゥムカお母さんが病気で人工哺育となる
ロシア連邦・ウドムルト共和国、イジェフスク動物園の双子の雄の赤ちゃんを日本のTV局が取材
ロシア・イジェフスク動物園の双子の雄の赤ちゃん、広いメインの展示場へ ~ 来日の可能性は?
ロシア・イジェフスク動物園の双子の赤ちゃん、シェールィ(Серый)とビェールィ(Белый) の近況
ロシア・イジェフスク動物園の双子の雄の赤ちゃん、シェールィとビェールィの性格と行動の違い
ロシア・イジェフスク動物園の双子の赤ちゃんのシェールィとビェールィ、なかなか水に親しめず
ロシア・イジェフスク動物園の双子の赤ちゃんシェールィとビェールィへの飼育員さんの水泳教室
ロシア・イジェフスク動物園の双子の赤ちゃん、シェールィとビェールィ、順調に生後五ヶ月が経過
ロシア・イジェフスク動物園の双子の雄のシェールィとビェールィが無事に生後半年が経過
ロシア・イジェフスク動物園の双子の兄弟、シェールィとビェールィの近況
ロシア・イジェフスク動物園の双子の兄弟、シェールィ(Серый)とビェールィ(Белый) の近況
ロシア・イジェフスク動物園の双子の兄弟、シェールィとビェールィが間もなく満一歳へ
ロシア・イジェフスク動物園のシェールィとビェールィがモスクワ経由でハンガリー・ブダペスト動物園へ
モスクワ動物園が「国際ホッキョクグマの日」にヴォロコラムスク附属保護施設を希望者に限定公開へ
モスクワ動物園が、今後ロシア国内で誕生の個体はロシア国内と欧州だけで飼育の意向を表明
モスクワ動物園の「国際ホッキョクグマの日」~ ヴォロコラムスク附属保護施設を一般来園者に初公開
by polarbearmaniac | 2017-03-21 20:00 | Polarbearology

ロシア・ノヴォシビルスク動物園でゲルダとクラーシン(カイ)の同居が始まる ~ 従来の繫殖方針維持

a0151913_18414045.jpg
クラーシン(カイ)(Белый медведь Красин/Кай)
(2014年9月13日撮影 於 ノヴォシビルスク動物園)
a0151913_18425319.jpg
ゲルダ (Белая медведица Герда)
(2014年9月13日撮影 於 ノヴォシビルスク動物園)

ロシアのノヴォシビルスク動物園ではゲルダが2015年12月に産んだロスチクが先日、同園内の離れた別の場所に移動させられたわけで、それ以来ゲルダは一頭で暮らしていました。ところが本日地元のメディアが報じたところによりますとゲルダはパートナーであるクラーシン(カイ)と同じ展示場に登場し、この二頭の同居が始まったそうです。映像を御紹介しておきます。





次の映像はモニターカメラの映像をメディアが収録したものです。すでにマウント行為が行われているようにも見えます。



前回、シルカがゲルダから引き離されてしまったあとでゲルダがクラーシンと同居した時のことについては「ロシア、ノヴォシビルスク動物園でクラーシン(カイ)とゲルダの再会、同居開始の光景に割れる市民の意見」という投稿を是非御参照下さい。 さて、こうして今回も結局のところノヴォシビルスク動物園は従来のように「二年サイクル」の繫殖という方針の変更はなかったのだと理解してよいように思います。ただし、ロスチクの将来の移動先がどこになるのかということは同園における今後の繫殖にも大きな影を落とすことになります。仮にロスチクの血統(の多さ)が問題となってロスチクが欧州に移動することが必ずしもすんなりとはいかないということでしたら、ノヴォシビルスク動物園は果たして「二年サイクル」の繁殖を継続することに是非について躊躇せねばならない事情があるということを意味しているように思います。しかしこうして共に9歳であるゲルダとクラーシン(カイ)の同居が再びこの時期に開始されたということは、ノヴォシビルスク動物園にとっては方針の転換を決断できずに、ある種の「成り行き」によってこの二頭を同居させたのだという解釈も可能でしょう。ノヴォシビルスク動物園としてはロスチクの移動先が決定してからゲルダとクラーシン(カイ)との同居を実現させたかったというのが本音ではないでしょうか。モスクワ動物園ではここのところ何年間かシモーナの「二年サイクル」の従来の繁殖の方針を転換してしまっていますので、それとの整合性もロシアのホッキョクグマ界としては問題となってくるわけです。

ともかく、シルカ、ロスチクに続く第三子が今年末に誕生し。そして来年3月頃に屋外に登場してくるという確率は高いような気がします。

(資料)
НГС - Независимые Городские Сайты (Mar.21 2017 - Медведи Кай и Герда встретились спустя год и занялись любовью на глазах у посетителей зоопарка)


(過去関連投稿)
ロシア・ノヴォシビルスク動物園のゲルダとシルカの母娘が本日突然永遠の別れ ~ ゲルダお母さんの動揺
ロシア・ノヴォシビルスク動物園のロスチクが母親ゲルダと別居となる ~ シルカもいた同園内の別の場所へ
ロシア・ノヴォシビルスク動物園の「二つの愛の心」 ~ "Два любящих сердца"
ロシア・ノヴォシビルスク動物園のロスチクの別居は安全上の理由と同園は説明 ~ 移動先決定は難航か?
by polarbearmaniac | 2017-03-21 18:00 | Polarbearology

ロシア・ノヴォシビルスク市のメディアが大阪・天王寺動物園のノヴォシビルスク市民への謝意を報じる










一頭のホッキョクグマをめぐって日本とロシアとの間での国際交流がなされています。上はロシア・西シベリアのノヴォシビルスク市のメディアが本日報じた内容です。

以前にノヴォシビルスク市長の呼びかけでロシアのノヴォシビルスク市民が大阪・天王寺動物園で暮らす3歳の雌のホッキョクグマであるシルカに新年の挨拶を送るというキャンペーンが催され、それに応えたのノヴォシビルスク市民が街の中心部にあるレーニン広場からメッセージを送ったという件を「ロシア・ノヴォシビルスク市で「シルカに新年の挨拶を!」のキャンペーンで大阪のシルカに語りかける市民という投稿でご紹介しました。大阪の天王寺動物園は、そのノヴォシビルスク市民の挨拶に謝意を表すだめに天王寺動物園のホッキョクグマ飼育展示場でゲルダ、クラーシン(カイ)、ロスチクなどを描いたポリ容器を用意したり、また「ありがとう(спасибо)」という文字を草で描いたりしたおやつタイムのイベントを行いました。それが以下です。



これに対してノヴォシビルスク動物園は自園のSNSサイトで以下のように伝えました。


こういったことをノヴォシビルスク市のメディアはその経緯を含めて冒頭のように報じたわけです。一頭のホッキョクグマに対して感じる愛着については、我々日本人とロシア人には近いものがあるような気がします。

(資料)
top54.city (Mar.20 2017 - Японский зоопарк отправил новосибирцам благодарность за поздравления Шилке)
Вести Новосибирск (Mar.20 2017 - Японцы поблагодарили жителей Новосибирска за поздравления медведице Шилке)
Комсомольская правда (Mar.20 2017 - Японский зоопарк поблагодарил новосибирцев за новогоднее поздравление для Шилки)
Новосибирские новости (Mar.20 2017 - Японцы подарили Шилке канистры с именами ее родителей)
ВашГород.ру (Mar.20 2017 - Японский зоопарк поблагодарил новосибирцев за медведицу Шилку)
VN.RU (Mar.20 2017 - Канистры с именами родителей и брата подарили японцы Шилке)
RuNews24.ru (Mar.20 2017 - Японские зоологи поблагодарили новосибирцев за медведицу Шилку)

(過去関連投稿)
ロシアのノヴォシビルスク市長が日本の原田駐露大使に大阪・天王寺動物園のシルカへの配慮を要請
ロシアと日本のファンとの心の交流 ~ ホッキョクグマを介して国際交流に新たな地平線を切り開く
ロシア・ノヴォシビルスク市が市民に「シルカに新年の挨拶を送ろう」のキャンペーンへの参加を呼びかけ
ロシア・ノヴォシビルスク市で「シルカに新年の挨拶を!」のキャンペーンで大阪のシルカに語りかける市民
by polarbearmaniac | 2017-03-20 19:00 | Polarbearology

デンマーク・オールボー動物園のメーリクお母さんと二頭の赤ちゃんの姿 ~ 注目すべき同園での性別判定

a0151913_20212456.jpg
Photo(C)Susanne Hansen

昨年2016年の11月26日にデンマークのオールボー動物園でメーリクお母さんから誕生した二頭の赤ちゃんは先月2月22日に屋外への登場を果たしたのですが、その後はライブカメラの映像(WEBCAM)によってその姿を追っていくことが可能です。昼間の姿 (Isbjørne kamera 1)、そして夜は屋内で眠っている姿 (Isbjørne kamera 2,3)と、その両方をライブ映像で見せる同園のセンスはなかなかのものです。

さて、そうはいってもやはり同園から公開される動画映像もどうしても必要で、日常のエピソードなども拾い上げて見せてほしいといつも思っています。そういったものの一つが同園から公開された下の映像です。



まだ非常に幼いこの二頭の赤ちゃんですが好奇心の働きはなかなかなもののようです。まだ性別チェックは行われていないようですが、その結果が出るのが楽しみです。といいますのも、このオールボー動物園は赤ちゃんの性別チェックの結果がここのところ連続して間違えており、前回このメーリクお母さんが産んだアウゴは長い間(その悲劇的な死の日まで)雄(オス)であると信じられてきたわけです。ところがアウゴの事故死の後に行われた検死でアウゴは雌(メス)だったことかわかったのです。私は2011年7月にこのアウゴに実際にオールボー動物園で会っているのですが(過去関連投稿参照)、アウゴが雄(オス)であることをいささかも疑わなかったというわけです。さらにそのアウゴの二年前にヴィクトリア(現 スコットランド・ハイランド野生公園)がこのオールボー動物園で産んだミラクも長い間(カナダに移動する時まで)、雄(オス)だと信じられていたものの実際は雌(メス)だったというわけでした。そもそもメーリクお母さんも以前は雄(オス)だと信じられていたそうで、そのためにロストック動物園から来園したヴィクトリアとペアを組んで繁殖を狙うということだったにもかかわらずメーリクは雌(メス)であることが判明したという話も欧州の方から聞いたことがあります。そういったわけで当時ドイツのニュルンベルク動物園で飼育sれていたフェリックスがオールボー動物園へ出張してヴィクトリアやメーリクとペアを組んで繁殖に成功させたということだったわけです。ヴィクトリアが2008年12月に産んだのがミラク、そしてメーリクが2010年11月産んだのがアウゴということだったわけです。そういった過去の歴史から、果たして今回オールボー動物園は今回の二頭の赤ちゃんの性別を今度こそは間違いなく判定するかというところに興味が集まるわけです。以下に過去の性別チェックの模様のうち二つの映像をご紹介しておきます。この二つはいずれも実際には性別を誤って判定しまったという実例の映像です。音声は必ず on にして下さい。赤ちゃんたちの恐怖の悲鳴は尋常のものではありません。

この下の映像は2011年3月にオールボー動物園で行われた問題のアウゴの性別チェックの様子ですが、こうやって複数の人間(獣医さんと主任飼育員さん)が判定したものが間違いだったわけです。雄(オス)という判定が誤りで実際はアウゴは雌(メス)だったのです。



この下は昨年2016年2月24日にオランダの「動物帝国」で行われた双子の赤ちゃんの性別チェックの様子です(冒頭から2分30秒あたりまで)が、こうやって獣医さんが判定したものも二頭ともに性別は誤りだったわけです。双子は共に雄(オス)と判定されたのに実際は二頭共に雌(メス)だったというわけです。



また昨年はロシアのノヴォシビルスク動物園でもロスチクの最初の性別チェックでは雌(メス)ということだったわけです。性別判定というのは実はそう簡単なことではないということです。

さて、ここでメーリクお母さんが2010年11月に産んだアウゴの映像、彼女が一般公開されてから間もない頃の雪の初体験、そして約一か月後のニュース映像をご紹介しておきます。


Augo the Polar bear cub, and her mother Malik, in Feb.2011


Augo the Polar bear cub and her cub in Mar. 2011

このオールボー動物園は訪問すると本当に質の高い素晴らしい動物園であることに感心するのですが、度重なる性別判定の間違い、アウゴの事故死、そして昨年暮れの来園したばかりのヴィルマの来園二週間後の急死と、いろいろなことのある動物園です。アウゴの死もヴィルマの死も、私はいまだに納得できないものを感じています。

(過去関連投稿)
デンマーク・オールボー動物園でホッキョクグマの赤ちゃん(複数)誕生! ~ メーリクが出産
デンマーク・オールボー動物園で誕生の赤ちゃんは三つ子であることが判明!
デンマーク・オールボー動物園で誕生の三つ子の赤ちゃん、最初にして最大の関門を全頭で通過するか
デンマーク・オールボー動物園で誕生の三つ子の赤ちゃん、一頭が最初の関門を突破できず死亡
デンマーク・オールボー動物園の二頭の赤ちゃん、元気に生後三週間が経過
デンマーク・オールボー動物園の二頭の赤ちゃん、生後40日目へ ~ ライブ映像配信と短時間映像の関係
デンマーク・オールボー動物園で誕生の二頭の赤ちゃんは生後六週間目に入り、取っ組み合いも始める
デンマーク・オールボー動物園の二頭の赤ちゃん、生後7週間が経過
デンマーク・オールボー動物園で産室内で育児中のメーリクに特別給餌が行われる
デンマーク・オールボー動物園の二頭の赤ちゃん、生後70日目となる
デンマーク・オールボー動物園の赤ちゃんが遂に姿を見せる ~ 屋外登場を母親の意思に任せた同園
デンマーク・オールボー動物園の二頭の赤ちゃんがメーリクお母さんと一緒に遂に屋外に登場!
デンマーク・オールボー動物園の二頭の赤ちゃんへの母親メーリクの厳しい監視の集中力

(*過去関連投稿  - 2011年オールボー動物園訪問記)
雨のオールボー動物園に到着、そして2組の親子と対面!
メーリクお母さん余裕のポリタンク遊び ~ 2組の親子同居の驚異!
アウゴ、その温和な性格が醸し出す満ち足りた時間
オールボー動物園2日目 ~ ホッキョクグマに魚のプレゼント
アウゴと来園者の子供たちとの交流
オールボー動物園3日目 ~ この動物園の質の高さは住民の品性の高さに見事に合致
アウゴ君は犬はお嫌い?
オールボー動物園のホッキョクグマ君たち、本当にありがとう! ~ 是非また近いうちにお会いしましょう!
by polarbearmaniac | 2017-03-19 20:30 | Polarbearology

チェコ・ブルノ動物園の「国際ホッキョクグマの日」 ~ コーラとノリアの母娘の近況

a0151913_23331815.jpg
コーラお母さんとノリア Photo(C)Zoo Brno/Máme rádi Zoo Brno

一昨年2015年11月24日にチェコ・ブルノ動物園でコーラお母さんから誕生した雌(メス)のノリアは、私はおそらく2015年の繁殖シーズンに世界の動物園で誕生した個体のなかで最も優れていると考えています。そしてそういったことに大いに寄与しているのが母親としてその絶頂時にあるコーラの母親として極めて優れた振る舞いにあると考えています。ウスラーダの娘、シモーナの妹といった、いわゆる天性の母親としての才が完全に開花したといって間違いないでしょう。そしてさらに言えることは、このコーラお母さんとノリアとの関係は非常に安定しているということです。

さて、去る2月27日の「国際ホッキョクグマの日」にはこのコーラとノリアの母娘に魚や果物の入った氷のケーキのプレゼントがあったそうです。以下でその映像を見てみましょう。ノリアはケーキを独り占めにしてコーラお母さんはなかなか渡しません。その姿は非常にユーモラスでもあります。



さて、この下は雪の積もった日の映像です。娘のノリアが走り、そして母親のコーラがそれを追っていきます。これはなかなかの運動です。



母親も娘もこうして一時を楽しんでいるように見えます。
a0151913_23441187.jpg
ノリア Photo(C)Zoo Brno/Máme rádi Zoo Brno

このノリアがコーラお母さんと共に過ごす日はまだまだ続きます。充実した母娘の姿はまだまだしばらくは見られそうです。実に素晴らしい親子だと思います。

(資料)
Aktuálně.cz (Feb.27 2017 - Medvědi z Brna zápasili o mražený dort. Roční medvědice předvedla atletické vystoupení)

(過去関連投稿)
チェコ・ブルノ動物園でホッキョクグマの赤ちゃん誕生! ~ コーラお母さんが待望の出産
チェコ・ブルノ動物園で誕生の赤ちゃん、最初の関門を突破 ~ 屋外で出産していたコーラお母さん
チェコ・ブルノ動物園から遂に待望の産室内ライブ映像の24時間配信が開始!
チェコ・ブルノ動物園で誕生の赤ちゃんの産室内映像ハイライト ~ コーラお母さんの手堅い育児
チェコ・ブルノ動物園の赤ちゃん、元気に間もなく生後二カ月へ ~ ライブ映像のみに託した情報発信
チェコ・ブルノ動物園で誕生の赤ちゃんの近況 ~ コーラお母さんに少量の給餌が再開
チェコ・ブルノ動物園で誕生の赤ちゃんが生後80日を無事経過
チェコ・ブルノ動物園で誕生の赤ちゃんが突然短時間、戸外に姿を現す ~ 想定外の早さに驚く同園
チェコ・ブルノ動物園で誕生の赤ちゃん、明日3月18日より一般へのお披露目が同園より告知
チェコ・ブルノ動物園の赤ちゃん一般公開開始の様子がネットでライブ生中継
チェコ・ブルノ動物園のコーラ親子の一般への公開が開始となる ~ 深夜でも動き回る親子
チェコ・ブルノ動物園のコーラお母さんの育児スタイルに変化 ~ 経験よりも頭数が重要な要素か?
チェコ・ブルノ動物園のコーラ親子の映像を解釈する ~ 育児方法の転換が不十分なコーラお母さん
チェコ・ブルノ動物園の赤ちゃんの性別は雌(メス)と判明 ~ 名前の公募始まる
チェコ・ブルノ動物園のコーラお母さん、プールに転落した赤ちゃんを救出 ~ 落ち着いた対応
チェコ・ブルノ動物園の雌(メス)の赤ちゃんの名前が「ノリア(Noria)」に決まる
チェコ・ブルノ動物園、幾分どっしり構えるコーラお母さんと遊び好きで活動的な赤ちゃんのノリア
チェコ・ブルノ動物園、コーラお母さんの「水泳教室」 ~ 娘のノリアへの関与性を高める
チェコ・ブルノ動物園の赤ちゃんノリアが泳ぎ始める ~ 母親の役割を見事に発揮するコーラお母さん
チェコ・ブルノ動物園のノリアの水遊び ~ 雌(メス)のほうが雄(オス)よりも遊び好きが多いのは何故か?
チェコ・ブルノ動物園の飼育展示場に落下した帽子をノリアが引き裂いて「首飾り」にしてしまう
チェコ・ブルノ動物園のコーラ親子を的確に捉えた視点 ~ “Nature imitates Art.”
チェコ・ブルノ動物園のノリアが無事に生後半年が経過
チェコ・ブルノ動物園のノリアの近況 ~ コーラお母さんの余裕と熟練の育児
チェコ・ブルノ動物園のコーラお母さんと娘のノリアの充実した時間
チェコ・ブルノ動物園のコーラ親子の近況 ~ 「偉大なる母」の領域に入りつつあるコーラお母さん
チェコ・ブルノ動物園のノリアが母親コーラから会得した行動の規範
チェコ・ブルノ動物園、コーラとノリアの母娘を見つめる同園の一貫した視線
チェコ・ブルノ動物園のノリア、そして母親であるコーラとの間に流れる緊密で濃厚な時間
チェコ・ブルノ動物園のコーラ、その磨きのかかった母親としての存在感
チェコ・ブルノ動物園のコーラとノリアの母娘の近況
チェコ・ブルノ動物園の間もなく一歳になるノリアについて聞こえてこない将来の移動先の噂
チェコ・ブルノ動物園、母親として最絶頂期に差し掛かったコーラお母さんと娘ノリアの楽しい時間
チェコ・ブルノ動物園のノリアの満一歳が祝われる ~ ホッキョクグマ一家の合同お誕生会となる
チェコ・ブルノ動物園のコーラとノリアの母娘、その冬の日の姿 ~ 「偉大なる母」へと変貌したコーラ
チェコ・ブルノ動物園、コーラとノリアの冬の寒波の日
チェコ・ブルノ動物園の一歳のノリアに対して、まだ母親コーラの監視の目が光る
by polarbearmaniac | 2017-03-19 00:30 | Polarbearology

ドイツ・ミュンヘン、ヘラブルン動物園のジョヴァンナ親子の飼育展示場からライブ映像配信が開始

a0151913_10385188.jpg
Photo(C)Tierpark Hellabrunn

ミュンヘンのヘラブルン動物園で昨年2016年の11月21日にジョヴァンナお母さんから誕生した雌(メス)の赤ちゃんはすでに一般へのお披露目を行っていますが、その際にご紹介していなかったバイエルン放送のニュース映像でその時のことをあらためて振り返っておきましょう。



さて、このたび同園のこの親子が暮らす飼育展示場から一日二時間、ライブ映像が配信されることになりました。現地時間の毎日12時から14時まで、つまり日本時間の20時から22時まで(*3月27日から欧州は夏時間になりますので、その場合は日本時間では19時から21時までとなります)の二時間です。こちらをクリックしていただいて開いたページで見ることができます。ライブ配信時間以外は "Zurzeit kein Livestream" と表示されます。現地ではお昼休み時間、日本では夕食後の時間と、非常に見やすい時間帯となっています。(*追記 - ブラウザがIEですと障害が発生すると思います。)

(資料)



(過去関連投稿)
ドイツ・ミュンヘンのヘラブルン動物園でホッキョクグマの赤ちゃん誕生! ~ ジョヴァンナが二度目の出産
ドイツ・ミュンヘン、ヘラブルン動物園で誕生の赤ちゃん、生後三週間が過ぎる ~ 際立つ母親の安定感
ドイツ・ミュンヘン、ヘラブルン動物園で誕生の赤ちゃん、生後一ヶ月を経過して両目が開く
ドイツ・ミュンヘン、ヘラブルン動物園で誕生の赤ちゃんが生後40日を超える ~ 「表象」と「核心」
ドイツ・ミュンヘン、ヘラブルン動物園の赤ちゃん、生後50日が経過 ~ 一般公開開始は2月24日と早々と告知
ドイツ・ミュンヘン、ヘラブルン動物園で誕生の赤ちゃん、生後二ヶ月が経過
ドイツ・ミュンヘン、ヘラブルン動物園で誕生の赤ちゃんの性別は雌(メス)と判明
ドイツ・ミュンヘン、ヘラブルン動物園の赤ちゃんの活発さ ~ 管理を緩めぬジョヴァンナお母さん
ドイツ・ミュンヘン、ヘラブルン動物園の雌(メス)の赤ちゃん、あと二週間ほどで屋外登場へ
ドイツ・ミュンヘン、ヘラブルン動物園の雌(メス)の赤ちゃん、産室からの一歩を踏み出す
ドイツ・ミュンヘン、ヘラブルン動物園で誕生の赤ちゃん、週末より母親と共に屋外登場の予定
ドイツ・ミュンヘン、ヘラブルン動物園の赤ちゃんの本日2月24日の屋外初登場がドイツよりライブ中継の予定
ドイツ・ミュンヘン、ヘラブルン動物園の赤ちゃんがジョヴァンナお母さんと共にお披露目となる
by polarbearmaniac | 2017-03-18 11:00 | Polarbearology

フランス・ミュルーズ動物園で大人気となったセシとナニュクの親子を担当するスタッフの充実した毎日

a0151913_215538.jpg
ナニュク Photo(C)TFotografie_monikaallemann

フランス東部アルザス地方のミュルーズの動物園で昨年2016年の11月7日に当時は5歳であったセシ (Sesi) から誕生した雌(メス)の赤ちゃんのナニュク(Nanuq)は2月27日の「国際ホッキョクグマの日」に一般にお披露目となりましたが現在は生後四か月を経過しています。セシとナニュクの親子はこの動物園で大変なスターとなっており、来園者の大きな関心を集めているそうです。2月27日の一般公開日のTVニュース映像のうち以前にはご紹介していなかったものを下にまた一つご紹介しておきますが、これでその時を振り返ってみましょう。



水に落下したナニュクに対して落ち着いて冷静な対応を行った母親セシの大物振りが際立っていた2月27日の一般公開開始の日の光景でした。
a0151913_20425573.jpg
生後四か月のナニュク (C)franceinfo

ミュルーズ動物園としても非常に難易度が高いと言われているホッキョクグマの繁殖に見事に成功しスタッフの士気も非常に高まっているそうです。ホッキョクグマ担当の複数のスタッフの一人であるオセアーヌさんは毎日この親子を注意深く観察して健康に異常がないかをチェックしているそうですが、そういったことが自分にとっては何よりの喜びであり、そして生きる糧になっていると語っています。世界の動物園でも毎年10頭程度しか誕生しないホッキョクグマの赤ちゃんのうち一頭がこのミュルーズ動物園で誕生しオセアーヌさんは毎日、ホッキョクグマたちの生活が楽しいものになるようにと工夫に余念がないようです。そういった担当スタッフの仕事を地元のTV局が撮影している映像がありますのでご紹介しておきます。別区画で飼育されているナニュクの父親であるひょろひょろとして脚の長いヴィックスと、そしてもう一頭この動物園で飼育されているティナの様子も映っています。男性はTV局の記者です。



担当スタッフは最近ベルリン動物公園で生後四か月で死亡したフリッツの例を考慮して、まだ幼いナニュクの毎日の様子を非常に注意深く観察しているそうです。まだまだ気が抜けないといったところなのでしょう。しかしそうはいっても担当スタッフはあと二年間はこうして幼いナニュクの成長を見守ることを楽しめそうだとTV局の記者は語っています。

(資料)
franceinfo (Mar.14 2017 - Mulhouse : les soigneurs du zoo aux petits soins pour Nanuq)

(過去関連投稿)
フランス・ミュルーズ動物園でホッキョクグマの赤ちゃん誕生! ~ 5歳のセシが二度目にして出産に成功
フランス・ミュルーズ動物園で誕生した赤ちゃんの近況 ~ 大きな喜びに包まれる同園
フランス・ミュルーズ動物園で誕生した赤ちゃんが生後三か月となる ~ ネットによる命名投票受付中
フランス・ミュルーズ動物園の赤ちゃんがセシお母さんと共に屋外に登場
フランス・ミュルーズ動物園の赤ちゃんが遂に一般公開 ~ 性別は雌(メス)で「ナニュク (Nanuq)」と命名
by polarbearmaniac | 2017-03-18 00:30 | Polarbearology

アメリカ・アラスカ州アンカレッジのアラスカ動物園のホッキョクグマ飼育展示場にライブカメラが復活

a0151913_13535411.jpg
アプーンとリューティク (C)Alaska Zoo

アメリカ・アラスカ州のアラスカ動物園のホッキョクグマ飼育展示場から以前はライブカメラの映像配信が行われていたのですがシステムの整備などか行われていなかったために配信が行われなくなっていました。しかしこのたび CGI社が新しいカメラや配信システムをアラスカ動物園に寄贈することにより同園から久し振りにホッキョクグマ飼育展示場のライブ映像の配信が復活することになりました。アラスカ動物園のこちらのページを開いていただきますとご覧になれます。(*注 - 何故かブラウザがIE - Internet Explorer ではうまく見ることができないようです。念のため Chrome もしくは Firefox をご使用下さい。)日本時間マイナス17時間がアンカレッジの時間です。

このアラスカ動物園で現在飼育されているのは野生孤児出身で推定19歳の雌(メス)のアプーンとサンクトペテルブルクのレニングラード動物園でウスラーダから誕生した16歳の雄(オス)のリューティクの二頭です。ここでごく最近のこの二頭の様子を見てみましょう。まずアプーンです。



続いて1月22日に行われたアプーンとリューティクの誕生会での二頭の様子です。手前がリューティクだと思います。



(資料)
Alaska Zoo (Polar Bear Camera at the Alaska Zoo)
KTVA.com - Anchorage (Mar.16 2017 - Alaska Zoo’s polar bears back online thanks to camera donation)

(過去関連投稿)
アメリカ・アラスカ州アンカレッジのアラスカ動物園が始めた奇抜な寄付金募集方法 ~ 「動物園大統領」選挙
アメリカ ・ アラスカ動物園の 「初代動物園大統領」 にアプーンが当選
ウスラーダお母さんの2頭の子供たちとの別れ
オーストラリア・ゴールドコースト、シーワールドのホッキョクグマたち ~ 繁殖への期待、豪太との関係
アメリカ・アラスカ州アンカレッジのアラスカ動物園が新施設計画 ~ 野生孤児保護センターの機能強化
by polarbearmaniac | 2017-03-17 14:30 | Polarbearology

南フランス・アンティーブ、マリンランドの「国際ホッキョクグマの日」~ "Savoir-vivre au Marineland"

a0151913_2248815.jpg
Photo(C)Marineland

南フランス・コートダジュールのアンティーブにあるマリンランドで2014年11月26日にフロッケお母さんから誕生した雌(メス)のホープはもう二歳になっているわけですが他園に移動するといった話は出てきていないようです。移動するとなれば欧州の雌の幼年・若年個体の集中プール基地であるオランダのエメン動物園へということになるはずですが、欧州域内の他のこの年齢の個体も含めて最近は動きが鈍いようです。昨年暮れから今年にかけてモスクワ動物園(経由)で複数のロシアのホッキョクグマたちが欧州に移動してきていることが何らかの関係があるようにも思います。そういったなかでマリンランドでは今年の繁殖シーズンにフロッケとラスプーチンとの間での繁殖を狙うという話も出てきていないようです。ですからフロッケと娘のホープは依然として同居していると考えてもよいようです。

さて、先月の「国際ホッキョクグマの日」ですが、このマリンランドでも啓蒙的な展示などが行われたようで、そういった時期のマリンランドのホッキョクグマたち、特に雄のラスプーチンの姿を中心に作成された映像がありますので見てみましょう。彼は相変わらず回泳を楽しんでいるようです。



上の映像ではラスプーチンは一頭で映っていますので今年のシーズンの繁殖への試みはないと考えてよいのではないでしょうか。

(*追記) 以前にもご紹介したことがあったはずですが、以下の映像に御注目下さい。これは2008年2月28日のモスクワのTVニュース映像で、モスクワ動物園でこの日に屋外に出たムルマと双子の赤ちゃんの映像です。このうちの一頭がこのマリンランドのラスプーチンです。そしてもう一頭はノヴォシビルスク動物園のゲルダなのです。ところが欧州のファンの方々の考え方(そして血統情報上は)、これはラスプーチンとその双子の弟の姿であるということになります。しかしアナウンサーはこの時点で(つまりモスクワ動物園に取材した内容をもとに放送した時点で)双子は「男の子と女の子("Мальчик и девочка")」であると、ちゃんと述べているのです。よってこの双子はラスプーチンとゲルダという双子の姿であることは疑いようがないと私は考えます。「ラスプーチンには弟がいる」という考え方は成り立たないのです。ラスプーチンにいたのは双子の妹、つまりそれがゲルダなのです。これについて詳しくは「「ロシア血統の謎」に迫る(1) ~ ラスプーチン、ゲルダ、血統番号2893個体の三頭の謎を追う」に述べています。

2008年2月28日のモスクワ動物園でのムルマお母さんとラスプーチン(現 マリンランド)とゲルダ(現 ノヴォシビルスク動物園)の双子の屋外初登場
(Белая медведица Мурма, медвежата Распутин и Герда)



さて、ここで2015年3月9日のフロッケと彼女の赤ちゃんであるホープの屋外初登場の様子を映像で振り返ってみましょう。







このアンティーブのマリンランドに行ってみたいという方がいらっしゃいましたら、ちょっとアドバイスしておきましょう。多分ニースに宿泊されることになるかと思いますがマリンランドまでは何といってもレンタカーの利用が非常に便利なのですが仮に鉄道(SNCF)で行かれるのでしたらニースからはアンティーブの手前の駅である Biot で必ず下車して下さい。この駅からマリンランドは目と鼻の先ですし地図も不要です(アンティーブで下車するとマリンランドへはタクシーでないと行けません)。さて、鉄道を利用される際はこの Biot という駅は土曜日、日曜日は無人駅になりニースへの帰りの切符を購入しようとするとクレジットカードしか使えない自動販売機だけになります。こういった場合は注意が必要です。フランスではこういった自動販売機はよく壊れていることがあり、クレジットカードを挿入しますと購入後も吸い込まれたままカードが返却されないケースもありえますので注意が必要です。平日ですと窓口で現金で切符が買えますが、やはり平日であってもあらかじめニースで往復 ("aller et retour") の切符を買っておくことをお勧めしたいと思います。さて、マリンランドから直接ニースに戻らずアンティーブにある有名なピカソ美術館の訪問や街の散策などに行こうとしますと、やはりタクシーを呼ぶことになりますが、そういった場合はマリンランドの出口のスタッフに依頼して下さい。このマリンランドに夏に行くことはあまりお奨めできません。観光客が多すぎてホッキョクグマたちをゆっくり観察することが難しくなるからです。

(過去関連投稿)
南フランス・アンティーブのマリンランドでのフロッケとラスプーチン ~ マリンランドTVの映像より
南フランス・アンティーブのフロッケの誕生日 ~ 書かれうるか、人工哺育論の最終章のページ
南フランス・コートダジュール、アンティーブのマリンランドのフロッケに立ちはだかる「繁殖」 という壁
南フランス・アンティーブ、マリンランドでフロッケが出産に成功! ~ 雌の人工哺育個体繁殖不能論の崩壊
南フランス・アンティーブ、マリンランドで昨年11月下旬に誕生した赤ちゃんの産室内映像が公開
南フランス・アンティーブ、マリンランドでの 「ホッキョクグマ誕生の舞台裏」 を描いたTVドキュメンタリー
南フランス・アンティーブ、マリンランドで誕生のフロッケの赤ちゃん戸外に登場 ~ 性別は雌(メス)と判明
南フランス・アンティーブ、マリンランドで誕生の雌の赤ちゃんの戸外での様子を報じる映像公開
南フランス・アンティーブ、マリンランドのフロッケ親子の近況 ~ “Découvrez l'histoire de Flocke”
南フランス・アンティーブ、マリンランドのフロッケの雌の赤ちゃんの名前が "ホープ (Hope)" に決まる
南フランス・アンティーブ、マリンランドのフロッケお母さんと雌の赤ちゃんのホープの近況
「ロシア血統の謎」に迫る(1) ~ ラスプーチン、ゲルダ、血統番号2893個体の三頭の謎を追う
南フランス・アンティーブ、マリンランドのフロッケ親子を訪問したニュルンベルク動物園のスタッフ
南フランス・アンティーブ、マリンランドのフロッケ親子の近況 ~ 母親からの刺激の少ない親子か?
南フランス・アンティーブ、マリンランドのフロッケ親子の最近の映像 ~ 映像量と国際的認知度の不一致例
南フランス・アンティーブ、マリンランドのフロッケ親子の調和のとれた親子関係
南フランス・コートダジュールを襲った洪水 ~ マリンランドのフロッケ親子とラスプーチンは無事
南フランス・コートダジュールの洪水被害後二週間、マリンランドのホッキョクグマたちの近況
南フランス・アンティーブ、マリンランドのホープの一歳の誕生祝いがスタッフだけで行われる
南フランス・アンティーブ、マリンランドのフロッケ親子に遅れてやってきたクリスマス
南フランス・アンティーブ、マリンランドが洪水被害から営業再開 ~ フロッケ親子の近況南フランス・アンティーブ、マリンランドのフロッケとホープの母娘の際立った特徴を探る
南フランス・アンティーブ、マリンランドでホープの満二歳の誕生会が開催される ~ 美しき母娘
(2011年7月アンティーブのマリンランド訪問記)  
アンティーブのマリンランドへ! ~ フロッケとラスプーチンとの初対面
理念無き商業娯楽施設でのフロッケとラスプーチンの存在
ピカソ美術館からアンティーブの旧市街を歩く
(2015年1月アンティーブのマリンランド訪問記)
元旦事始めはアンティーブのマリンランドへ ~ 回遊のラスプーチンとの再会
by polarbearmaniac | 2017-03-16 23:00 | Polarbearology

カテゴリ

全体
Polarbearology
しろくま紀行
異国旅日記
動物園一般
Daily memorabilia
倭国旅日記
しろくまの写真撮影
旅の風景
幻のクーニャ
エッセイ、コラム
街角にて
未分類

最新の記事

ロシア・ペルミ動物園でセリク..
at 2017-05-27 23:50
ズーパラダイス八木山の二日目..
at 2017-05-26 23:50
ズーパラダイス八木山のホッキ..
at 2017-05-25 23:50
ポーラに迫りつつある正念場 ..
at 2017-05-25 23:30
ラダゴル(カイ)に備わってき..
at 2017-05-25 23:10
国内最高齢の32歳になったナ..
at 2017-05-25 23:00
ドイツ・ミュンヘン、ヘラブル..
at 2017-05-25 01:00
アメリカ・トレド動物園のホー..
at 2017-05-24 18:30
フランス・ミュルーズ動物園の..
at 2017-05-24 01:00
オランダ・エメン動物園に移動..
at 2017-05-23 01:00

以前の記事

2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月

検索

ブログパーツ

  • このブログに掲載されている写真・画像・イラストを無断で使用することを禁じます。

ライフログ


人生と運命 1


スターリン―青春と革命の時代


モスクワは本のゆりかご


私のモスクワ、心の記憶


自壊する帝国 (新潮文庫)


甦るロシア帝国 (文春文庫)


嘘つきアーニャの真っ赤な真実 (角川文庫)


ロシア 春のソナタ、秋のワルツ-1999-21st


それからのエリス いま明らかになる鴎外「舞姫」の面影


ミチコ・タナカ 男たちへの讃歌 (新潮文庫)


わがユダヤ・ドイツ・ポーランド―マルセル・ライヒ=ラニツキ自伝


ベルリン戦争 (朝日選書)


Hof――ベルリンの記憶


カチンの森――ポーランド指導階級の抹殺


北京烈烈―文化大革命とは何であったか (講談社学術文庫)


慟哭の通州――昭和十二年夏の虐殺事件


主題と変奏―ブルーノ・ワルター回想録 (1965年)


藤田嗣治 異邦人の生涯


Barle's Story: One Polar Bear's Amazing Recovery from Life As a Circus Act


Hotel Adlon: Das Berliner Hotel, in dem die grosse Welt zu Gast war


Ein seltsamer Mann


Alma Rose: Vienna to Auschwitz


St Petersburg: A Cultural History


Gulag


The Guest from the Future: Anna Akhmatova and Isaiah Berlin