街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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消息不明のホッキョクグマを求めた旅 (Feb.11 2010)

JL1405(10:25羽田発)にて高松空港へ向かう。円山ツインズのお別れ会が迫ってきたが、その前にどうしてもやっておかねばならないことがあるからだ。昨年5月より、Newレオマアニマルパークで飼育されているはずのホッキョクグマのクーニャが姿を消しており、その生死に関する情報も定かではない状態だ。彼女のその後の状況を自分の眼で確かめる今回の高松行きである。昨年の暮れから今年にかけて動物ファンではないブロガーの方の旅行記にホッキョクグマの姿を目撃したらしい情報があり、「あるいは?」という淡い期待が心に拡がる。

a0151913_15572897.jpgJL1405は定刻11:45に高松空港着。そのまま車でNewレオマワールドへ。空は曇天で雨が落ちてきた。Newレオマワールド到着後、すぐにアニマルパークへ直行。雨は少しずつ強くなってくる。ホッキョクグマ舎到着。外観は完全な目張りなのは昨年5月と同じだが、ホッキョクグマ飼育を示す掲示板はなくなり、クーニャの傷の治療に関する紹介文も消えている。「やはりダメか!」と気を落とすが、とりあえず前回のように目張りを少しずらせて中を見る。

クーニャはいた! 寝そべっている背中だけが見える。昨年5月に姿が見えなくなって以来のクーニャの生きた姿だ。もう99%生存の期待を持っていなかっただけに嬉しさはひとしおだ。しかし彼女は動かない。もう瀕死の状態なのだろうか? 雨がさらに強まる中、彼女の背中を凝視する。すると、やがてクーニャは立ち上がった! そしてこちらに顔を向けた!  夢中で一眼レフカメラのシャッターを切ろうとするがガラスの曇りがひどい上に雨の水滴がついてきてAFが迷う。とにかく携帯電話を使って数枚の写真を撮る。もう亡くなったと思っていたクーニャのこうした生きた姿を見ることができて感激。今まで来た時にいつも目にしていた常同運動をしないところを見ると、体自体はかなり弱っているようだ。しかし、このひどい飼育状態のなかで本当によく生きていてくれた! 感謝!

JL1414便の高松発羽田行きは定刻19:10に出発。羽田着は定刻の20:20。生きたクーニャの姿を確認できた充実の日帰り旅行だった。彼女の体調は今後も注意深く確認しておくことにしたい。
# by polarbearmaniac | 2010-02-12 16:30 | 幻のクーニャ

存在を事実上「抹消」されたホッキョクグマのクーニャ

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(上の2枚は Feb.11 2010 撮影)

現在クーニャの飼育されているレオマアニマルパークでは、本日(2010年2月11日)の段階で上の写真のようにクーニャの展示場は外界から完全に遮断され、ホッキョクグマ飼育の表示板も完全に抹消されています。以前あった下のようにクーニャの「皮膚炎治療中」を告知する解説文(2009年5月まで存在を確認)も、もう現在は存在しません。クーニャの存在は、こうして地上から事実上「抹消」されたのです。

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(上はNov. 8 2008 撮影)

大人気のツインズを生んだララ、年間二百万人も入場者のある動物園のスターであるルル、この二頭を別府のラクテンチで生み、母乳で育てあげた偉大な母クーニャの終末期を迎えた現在の境遇は、このように悲惨なものなのでした。

本当に胸が痛みます...。


*(後記)今回の記事の2つ前1つ前の記事にアップしたクーニャの写真は、この眼張りの隙間から非常に苦心して携帯電話のカメラで撮った写真です。ニコンのD3sにNikkorの70-200mm(F/2.8)という比較的強力なラインアップを持参した私でしたが強く降りしきる雨によって、もともと非常に曇りのあるボードを通しての被写体補足がAF、MF共に一層困難を極めるという悪条件のもとで携帯電話で辛うじて撮影したものです。

*(後記2)奇しくも円山動物園の樋泉さんが、ご自身が担当していらっしゃるブログに、「クーニャからララとルルへ、ララから子供たちへ」というタイトルの記事を同じ日に書いておられます。樋泉さんは果たして現在のクーニャの状況をご存知でしょうか?
# by polarbearmaniac | 2010-02-11 16:35 | 幻のクーニャ

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