街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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動物園のトップに適するのは事務屋さん or 獣医さん?

いつだったか、タイトルのような話題が複数の方々との会話で出たことがありました(切り出したのは私ではありませんが)。いろいろな情報を総合すると動物園に働く飼育員さんにとって、自分たちの気持ちをよく理解してくれて働きやすい動物園であるのは後者が園長さんである場合が多いようです。いや、そうだったと過去形にすべきでしょうか。

数年来、動物園という組織には逆風が吹いています。入場者数が増えなければ閉園の可能性がささやかれる状況です。運営の財源の多くを自治体の財源に依存している動物園にとっては、大変に厳しい状況になっていることはご存知の通りです。

こういった危機の状況下において動物園の存在を守り通すには否が応でも園長さんの「政治力」というものが必要になります。また、ホッキョクグマのような絶滅が危惧されている種の繁殖のために、国の内外との間の個体の移動をスムーズに行えるような環境を作るためにも、園長さんにはある種の政治力や駆け引きは必要でしょう。

動物園で動物を見ることを楽しみにしている私たちにとって、こういう「政治の世界」の存在を知ることには若干の抵抗もあります。しかし、ある程度こういう世界に関心を持っておかないと、私たちが大事にしている動物園というものの存在が危うくなるというのも事実です。

私は、動物園のトップは少しでも動物園の存在に理解のある事務屋さんに取り仕切ってもらうほうが結果的には動物園が守られる可能性が大きいだろうと考えます(事務屋出身でなかったにもかかわらず政治力があったという例外的なケースは旭山動物園の小菅さんの場合でしたが)。 官僚主義に陥ることなく動物園に対して理解のある事務屋さんを増やすためには、動物園で働く方々だけではなく動物園を楽しむ私たちにとっても動物園の存在意義をはっきりと自覚して、それをアピールしていく必要があります。情報の発信力は重要な要素ですね。

なにかにつけて職員さんの口から「上司は....」という言葉が出てくるような動物園は、まだまだ組織全体の意識のあり方という点で改善の余地がありそうです。
# by polarbearmaniac | 2009-12-16 20:00 | 動物園一般

円山ツインズの将来 - 交換個体候補予想 欧州編(2)

ツインズと同じ年齢に限るならば、まず第1の候補はオランダのRhenen のOuwehands Zooで昨年12月14日に生まれたツインズです。このツインズが今年の3月18日に一般公開された時の写真動画がありますのでご参照下さい。

ところが大変残念なことに、このうちの1頭(雌だったそうです)が公開日から3日後に亡くなってしまいました。 死因は溺死で、小さい体だったにもかかわらず水に入ったために溺れてしまったようです。母親と一緒に水に近づく3月21日のツインズの映像です(溺れるシーンは写っていません)。 動かなくなってしまった子供を一生懸命になって介護している母親と双子のもう1頭の兄の姿には胸を強く打たれます。

このツインズの生き残ったほうの個体、Walkerという名前の雄ですが、これが円山ツインズの交換個体の第一の候補なのではないでしょうか? といいますのも、この動物園では2005年2007年と繁殖に成功しており、特に2005年にときは三つ子の出産だったわけですね。こういったわけで繁殖の実績は十分だと思われます。また今後の繁殖も有望と思われ、今後の欧州の動物園にはOuwehands Zooで生まれた個体が増えていく可能性があります。そういう意味で円山ツインズとの交換個体としては有望だと思われます。

さて、しかし.....調べていきますとまだ他にもいないわけではありません。次回にはその個体について。

(続く)

(*後記)本投稿はあくまで同年齢の欧州の幼年個体をノミネートしたものであり、現実としてそういった個体との交換ができるかという観点からのものではありません。実際問題としては、欧州の絶滅危惧種繁殖計画European Endangered Species Programme)によって欧州内の個体が域外に出るということは原則としてないため、こういった個体の交換は現実には限りなく不可能であるわけです。
# by polarbearmaniac | 2009-12-16 14:00

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