街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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ハンガリー・ブダペスト動物園に来園したシェールィとビェールィの双子兄弟に対する同園の期待

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シェールィ(Szerij) とビェールィ(Belij)
Photo(C)csaladinet.hu

ロシアのイジェフスク動物園(現在では公式にはウドムルト動物園 - Зоопарк Удмуртии)で一昨年2015年の11月28日にドゥムカお母さんから誕生し人工哺育で育てられた1歳の雄(オス)の双子のシェールィ (Серый/Szerij) とビェールィ (Белый/Belij) がモスクワ動物園のヴォロコラムスク附属保護施設を経てハンガリーのブダペスト動物園に移動してきた件は先日投稿しています。この双子兄弟についてブダペスト動物園はいくつか興味あることを言っています。

まずこの双子のシェールィとビェールィですが、非常に兄弟愛の強さに特徴があるそうです。確かにそうですね、イジェフスクやモスクワ(ヴォロコラムスク)で撮影された映像でもこの二頭が鼻をくっつけているシーンが非常に多く見られます。二頭共に大変な遊び好きで性格が素直であると飼育員さんは語っています。さらに、シェールィとビェールィというロシアで付けられた名前を変えるつもりはないとも語っています。ブダペスト動物園はまた新しい映像を公開していますのでご紹介しておきます。なかなか素晴らしい映像だと思います。



1912年以来ホッキョクグマの飼育には長い歴史を持ち、1933年には初めて繁殖に成功するなども成果をあげてきたブダペスト動物園ですが、2013年の12月以来ホッキョクグマが不在となっていました。今回のこのシェールィとビェールィの来園ですが、EAZAのEEPのコーディネーターの調整によって来園したと語っています。そしてブダペスト動物園はこの双子はモスクワ動物園生まれだと語っていますが、もちろんそれは事実ではありません。「モスクワ動物園から来園 = モスクワ動物園生まれ」ではないわけですが、こういったことでかつて「イワンとゴーゴ兄弟説」が流布してしまったわけです。ブダペスト動物園はその二の舞を演じるかもしれません。現在このホッキョクグマ飼育展示場は拡張が計画されているそうですが、ちょうどこの二頭が繁殖可能となるシーズンに重なる可能性もあり、そうなるとまずは規模の小さな拡張を行うことを先行しようかという案もあるそうです。

遊び方もおもしろいですし、なかなか目の離せない双子兄弟だと思います。

(資料)
Budapesti Állatkert (Mar.24 2017 - Ismerkedjen meg az új jegesmedvékkel!) (Mar.17 2017 - Állatkertünk a jegesmedve tenyészprogramban)
csaladinet.hu (Mar.24 2017 - Bemutatkoztak az új jegesmedvék - Indul a szezon az Állatkertben: állatkölykök, programok, megújult műemlék körhinta)

(資料)
ロシア・イジェフスク動物園の双子の兄弟、シェールィとビェールィが間もなく満一歳へ
ロシア・イジェフスク動物園のシェールィとビェールィがモスクワ経由でハンガリー・ブダペスト動物園へ
モスクワ動物園が「国際ホッキョクグマの日」にヴォロコラムスク附属保護施設を希望者に限定公開へ
モスクワ動物園が、今後ロシア国内で誕生の個体はロシア国内と欧州だけで飼育の意向を表明
モスクワ動物園の「国際ホッキョクグマの日」~ ヴォロコラムスク附属保護施設を一般来園者に初公開
ハンガリー・ブダペスト動物園に約三年振りにホッキョクグマ戻る ~ シェールィとビェールィの来園
# by polarbearmaniac | 2017-03-25 21:00 | Polarbearology

ウクライナ・ムィコラーイウ動物園のナヌクが抜歯治療手術を受ける

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Photo(C)Владимир Топчий

ウクライナのムィコラーイウ動物園では現在、チェコ・ブルノ動物園生まれの4歳の雄(オス)のナヌクとモスクワ動物園生まれの5歳の雌(メス)のジフィルカという二頭が飼育されています。ブルノ動物園のホッキョクグマたちには地元に熱烈なファンの方も多く、このナヌクがわざわざウクライナのような社会に多くの問題を抱える国の動物園に移動することになった時は大きな不満をブルノ動物園当局にぶつけたわけでした。ナヌクがウクライナのムィコラーイウ動物園に移動した後もブルノのファンの方々はおもちゃやお菓子などのプレゼントをナヌクに送って声援を続けています。そういったブルノのファンの方々に応えるようにムィコラーイウ動物園のトプチィイ園長はナヌクの近況などを自らのSNSのページなどに掲載しています。

3月23日にそのナヌクの歯科治療手術が行われたことをトプチィイ園長は詳しく報告しています。ナヌクは何年か前から右下の犬歯が折れており、それによって日常生活にも障害が生じていたそうですが、この日には彼に全身麻酔をかけて折れていた歯を取り除く処置が行われ成功したことを伝えています。これを行ったのはキエフの獣医さんだそうです。
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Photo(C)Владимир Топчий

欧米やロシアの動物園で行われているホッキョクグマの訓練は、彼らの健康状態をチェックすることが目的なのですが、特に歯の異常に対して注意が注がれていることは過去にもご紹介しています。一方で日本の動物園では必ずしもそうてはないような気もします。

(資料)
Новостной Николаев (Feb.27 2017 - Николаевский зоопарк поздравил всех с Днем белого медведя)
Преступности НЕТ (Mar.23 2017 - В Николаевском зоопарке показали, как белому медведю удалили больной зуб)
НикВести - новости николаева (Mar.24 2017 - В Николаевском зоопарке прооперировали белого медведя Нанука)



(過去関連投稿)
(歯科治療関連
モスクワ動物園・ウランゲリ(旭山動物園イワンの父)の虫歯治療 ~ 動物歯科医チームの活躍
カナダ・ケベック水族館の11歳のティグアク、歯科治療の麻酔中に亡くなる
スコットランドのハイランド野生公園、ウォーカーの歯科手術
スコットランド・ハイランド野生公園のアルクトスが歯科治療を受ける
アメリカ・ワシントン州 タコマのポイント・ディファイアンス動物園のボリスに4時間半の複合治療処置
カナダ・マニトバ州ウィニペグのアシニボイン公園動物園の野生孤児オーロラが歯科治療手術を受ける
デンマーク・オールボー動物園のメーリクが歯科治療手術を受ける
アメリカ・ワシントン州 タコマのポイント・ディファイアンス動物園の29歳のボリスに抜歯治療が行われる
スコットランド、ハイランド野生公園のウォーカーに三回目の歯科治療措置が行われる
デンマーク・オールボー動物園でラルスに二度目の歯科治療手術が行われる
# by polarbearmaniac | 2017-03-25 13:00 | Polarbearology

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