街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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ドイツ・ロストック動物園の新飼育展示場がオープン ~ 主役となったアキアクとノリア

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アキアク (Akiak) Photo(C) Zoo Rostock & Darwineum
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ノリア (Noria) Photo(C) Zoo Rostock & Darwineum

世界の飼育下のホッキョクグマの血統台帳を管理しているロストック動物園 (Zoo Rostock & Darwineum) ではここ約二年間に渡って新しいホッキョクグマの飼育展示場の建設が行われていましたが、とうとうそれが完成して金曜日21日に関係者を集めて公式にオープンとなりました。延べ総面積が12,500 平方メートル、総工費が約1,400万ユーロ(約18億円)というこの新飼育展示場 ("Polarium") の一般来園者に対する公開は22日の土曜日に行われました。ペンギンなどの極地動物も展示されるそうです。その概要を見てみましょう。カラスボードがないようですので写真撮影には適しているように思います。



この新しい飼育展示場のオープンにおいて主役となるホッキョクグマはペアの二頭で、雄(オス)はオランダ・レネンのアウヴェハンス動物園で2014年11月に生まれた現在は3歳のアキアク (Akiak)、そして雌(メス)はチェコ・ブルノ動物園で2015年11月に生まれたノリア(Noria)です。ロストックはワルシャワから比較的近いので私は先日の旅行でロストックにも立ち寄ろうかとさんざん迷ったあげく、そのまま日本に戻ってきてしまいました。

アキアクは今週の月曜日の17日に初めて飼育展示場に出され、ノリアは先週末にブルノから到着して今週の火曜日の18日に飼育展示用に出されたそうです。公式のオープンがあった金曜日午後の様子を報じるニュースを見てみましょう。



次に飼育展示場に登場したアキアクの様子です。





続いてノリアです。





ロストック動物園は年内にもう一頭の新しい血統の雌(メス)の非常に若いホッキョクグマが入園するとも述べているのですが、私の予想では多分ロシア・イジェフスク動物園のプルガではないかと思います。アキアクは「ロストック系」、ノリアは「アンデルマ/ウスラーダ系(カザン血統)」ですので新しい血統となればイジェフスク動物園のプルガが最有力候補でしょう。

(資料)
Rostock-Heute (Sep.21 2018 - Polarium im Zoo Rostock eröffnet)
NDR (Seo.21 2018 - Eisbären ziehen in Rostock ins Polarium ein) (Sep.21 2018 - Zoo Rostock: Die Eisbären sind los)
ZDF (Sep.21 2018 - Moderne Heimat für Eisbären)
Ostsee=Zeitung (Sep.21 2018 - Zwei Eisbären sind die neuen Stars)

(過去関連投稿)
チェコ・ブルノ動物園のノリアがドイツ・ロストック動物園へ ~ 再び西側のEAZAを向いたブルノ動物園
オランダ・レネン、アウヴェハンス動物園の三歳になった双子のアキアクとスラの近況
ドイツ・ロストック動物園の新飼育展示場の主役はノリア(ブルノ)とアキアク(レネン)と発表
チェコ・ブルノ動物園のノリアの旅立ちの日が迫る ~ 8月31日に同園を出発の予定
チェコ・ブルノ動物園の二つの別れ ~ ノリアの間近の旅立ちと彼女の父親ウムカの死
# by polarbearmaniac | 2018-09-23 00:30 | Polarbearology

姫路市立動物園のユキが男鹿水族館への移動の方向へ

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ユキとルトヴィク(ホクト) Photo(C)産経新聞社

男鹿水族館が21日付けで「ホッキョクグマの国内繫殖における取組の一環として、兵庫県姫路市のご協力をいただき、姫路市立動物園にいるユキを当館に搬入する方向で今後調整することとなった」と述べています。つまり豪太の新しいパートナーが当面はユキ(1999年11月26日、セルビア・パリッチ動物園生まれ・血統番号 1739)となることを意味するわけですが、「ホッキョクグマの国内繫殖における取組の一環として」とも述べていますので種別調整者の意図によるものだと思われます。このことは日本のホッキョクグマ界の血統の遺伝子的多様性の維持には好ましいことだと思われます。つまりユキは日本の二大血統である「ララファミリー」でも「アンデルマ/ウスラーダ系(カザン血統)」のどちらにも属さないからです。しかしそのことよりも需要だと思われるのは、姫路市立動物園はホッキョクグマの繁殖について事実上の断念に追い込まれたに等しい状況になったことだと思われます。となると、今までユキのパートナーだったルトヴィク(ホクト)の新しいパートナーが姫路市立動物園に入園するよりもルトヴィク(ホクト)もユキに続いて他園に移動する可能性が出てきたのではないかということです。ルトヴィク(ホクト)は白浜のゴーゴの兄でありペルミ動物園の故アンデルマの息子です。ただし彼にはウスラーダの血は入っていません。

ユキは今年の繁殖シーズンに於いてルトヴィク(ホクト)との繁殖行為が確認されているそうですから、男鹿水族館に移動するにしても少なくとも来年の2~3月になるでしょう。所有権の移動なしのBL契約になる模様ですが、秋田県としては以前から県に所有権のあるホッキョクグマを切望してきましたので豪太とユキとの間での繁殖に成功すれば通常のBL契約の条項とは異なる第一子の所有権の確保を狙って姫路市との最終交渉に臨むのではないかと想像できます。「秋田県/釧路市」といった関係から切り離された移動となりますが、このほうがツヨシが男鹿水族館に移動するよりもスッキリした形になるでしょう。しかしこういう時に限って姫路市動物園で今年の11~12月にユキが出産とその後の育児に成功するというケースがありえます。ホッキョクグマの神様はこういう「いたずら」を時として行うのです。

ユキの男鹿水族館への移動が本当に実現するかは、まだわからないような気もします。

(資料)
男鹿水族館 (Sep.21 2018 - ホッキョクグマについて)
秋田魁新報 (Sep.21 2018 - 「豪太」新花嫁候補に「ユキ」 姫路から借り受け、県調整)

(過去関連投稿)
25年前の東ドイツにいた「もう一頭のクヌート」 ~ ユキ(姫路)とポーラ(仙台)の父親の物語
セルビア・パリッチ動物園のビョルン・ハインリヒ死す ~ ユキ(姫路〕 とポーラ(仙台) の父親の訃報
セルビア・パリッチ動物園のシンバ (姫路のユキ、仙台のポーラの母) がハンガリーのソスト動物園へ
ハンガリー、ニーレジハーザのソスト動物園の28歳のシンバと36歳のオーテクの老境に咲く満開の花
ハンガリー・ニーレジハーザのソスト動物園、シンバ (姫路のユキ、仙台のポーラの母) の夏の日
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ハンガリー・ニーレジハーザのソスト動物園のホッキョクグマたちの近況 ~ 若いペアを見守るシンバ
# by polarbearmaniac | 2018-09-22 09:00 | Polarbearology

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