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街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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札幌・円山動物園の我らがララ出産!!!

札幌・円山動物園の我らがララ出産!!!_a0151913_175219.jpg
ララ (2010年10月30日 於 円山動物園)

やりました!!!

25日とのこと。クリスマスに大変なプレゼントです。それにしても、よくぞこれだけ早く出産情報を発表してくれましたね!

外出先なので、詳しくはあらためて。

*(追記1)本当に驚きました。ララの今年の出産はないだろうと勝手に考えていましたし、飼育員さんも比較的懐疑的ともとれるトーンのコメントを「ララ通信」などに書いていましたからね。今回は、いかにも「生むぞ、生むぞ」といった感じがあまりなくケロリとして出産したということでしょうか。いよいよララもサンクトペテルブルクのウスラーダのような大物お母さんの風格が出てきたのでしょうか。ともかくも元気に育ってくれることを祈るのみです。現段階では衰弱や食害などが、まだまだ心配です。

今回のララとデナリの繁殖行動から出産までの日数は約273日弱ですか。今までのララにすれば、やや長いかなという感じです。以前御紹介していますロシア・サンクトペテルブルクの「極北地域自然保護研究所」(Research Institute for Nature Conservation of the Arctic and North) のデータで見てみますとこの繁殖行動(交尾)から出産までの日数が短かったりあるいは長かったりした場合は赤ちゃんの性別は雄である確率はやや低くなります。特に短かった場合には雌である確率が高くなる傾向が顕著です。ただ今回の270日前後というのは微妙な長さであり、性別で雄と雌の確率は限りなく50%/50%に接近するようです。 あれこれ考えてもしょうがありませんね。


*(追記2)今回の発表は出産から2日目というスピードでした。これはオランダ・デンマーク型のスピード感のある発表ですね。オランダやデンマークの動物園は今回も出産から1~2日ほどで思い切って発表しています。実はこのスピード発表、なかなか怖い点もあります。赤ちゃんがうまく育っていけるかの大きな関門はまだまだ先だからです。円山動物園の園長さんも言うように、まず「最初の一週間」ともいうべき関門があります。この「最初の1週間」ともいうべき最初の関門を突破してから発表したのが先日ののドイツ・ニュルンベルク動物園でした。一方アメリカの動物園は以前より赤ちゃん誕生の発表は非常に遅く、たいていは年を越してからです。

いろいろな発表のやり方があると思いますが、後からの失望を与える可能性があることを承知の上で素早く発表する「オランダ・デンマーク型発表」のほうが気持ちのよい感じがするようにも思いますが、日本の今までのやり方でいえば少々違和感を感じる向きもあるでしょう。旭山動物園の園長さんが本日27日付け(夕方頃だったか?)で「動物園の未来」という文をHPに寄稿しています。これはララ出産のニュースを知って書かれたかどうかはわかりません。しかし、なかなか意味深長なものを感じました。これによると、まだルルもサツキも出産しておらず監視体制が継続しているようですね。仮に出産しても当分は発表しないぞという意味にとれなくもないように思いました。私の穿ちすぎかもしれませんが。  あるいは、「こちらはまだ出産待ちです。」という現況を我々にさりげなく知らせる高度の発表テクニックでしょうか。


*(資料)
札幌・円山動物園 (動物たちのニュース Dec.27 2010
北海道新聞 (Dec 27 2010)
サンクトペテルブルク「極北地域自然保護研究所」(Research Institute for Nature Conservation of the Arctic and North) Reproductive Biology of Captive Polar Bears
(過去関連投稿)
ララの次の出産個体の性別を過去のデータで予想する!
アメリカ・エリー動物園、ミッチェル総責任者の忍耐の日々 ~ 交尾から出産までの期間についての諸例
by polarbearmaniac | 2010-12-27 12:37 | Polarbearology

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