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繁殖に貢献した雄の境遇を考える ~ デナリ、ウランゲリ、フェリックスの場合

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フェリックス (2011年4月29日撮影 於 ドイツ・ニュルンベルク動物園)
Nikon D7000
AF-S DX NIKKOR 55-300mm f/4.5-5.6G ED VR II

もう数日前のことになりますが、札幌・円山動物園がデナリとキャンディの今年の繁殖を断念し別居生活に入る旨を発表しています。これでまた約半年間、デナリはあの狭い飼育場で過ごすことになるということでしょう。雄の宿命だと言ってしまえばそれまでですが、ちょっと可哀そうな気がします。釧路市動物園に出張していた時のデナリの悠然とした姿を思い出すと一層そういう気にもなります。

さて、繁殖能力のある雄が雌とのペアリングに成功して赤ちゃんが生まれた場合、赤ちゃんとお母さんに華やかにスポットライトが当たり、父親である雄は完全にバックヤードに押しやられてしまうという典型的な動物園はモスクワ動物園です。どうも女尊男卑が徹底しているようです。いつだったかのロシアの報道で、雄を短時間の間に赤ちゃんとお母さんと交代に飼育展示場に出してみたらそれを再びバックヤードに戻すのに大変な時間が必要だったというモスクワ動物園の担当者の話が出ていました。収容するために扉の内側に大好物の肉をおいても、決してそれにはひっかからなかったそうです。せっかく広い場所に出してもらったのだから、そう簡単にバックヤードに戻されてはたまらないというのが雄の気持ちなのでしょう。一度ご紹介していますが、モスクワ動物園のバックヤードでの様子は以前ロシア第一チャンネルが例の「ウランゲリ銃撃事件」のニュースの中で報道していますので是非こちらをご覧ください。 映っている雄はもちろん、旭山動物園のイワンの父であるウランゲリです。(ちなみにこのニュース映像の中で他に映っている親子は、お母さんがシモーナ、そして雌の双子ですが、その1頭は数日前にご紹介していますロシア・ロストフ動物園でベルリン移送を待機中である「クヌートのパートナー候補」だった個体です。もう1頭は私が今回北京動物園で会おうとしていた個体です。)

さて、次に以前にもご紹介しています欧州における偉大な雄となったドイツ・ニュルンベルク動物園のフェリックスです。以前の投稿、「ドイツ・ニュルンベルク動物園、フェリックスの大活躍 ~ 欧州における偉大な雄の素顔」をご参照下さい。彼は現在9歳にしてすでに5頭の父親となっています。そのフェリックスですが、モスクワのウランゲリ、札幌のデナリよりははるかに恵まれているようです。悠々と泳げう環境があるのはよいですね。



この下の映像は何月頃撮られたものでしょうか。 瞬間的にヴェラらしき姿が見えますし来園者の服装から考えれば冬のような感じもします。いすれにせよフェリックスは悠々としています。



デナリとウランゲリ、もっとなんとかしてやれないものでしょうか。

(資料)
Первый канал (Nov.13 2010)
(過去関連投稿)
ドイツ・ニュルンベルク動物園、フェリックスの大活躍 ~ 欧州における偉大な雄の素顔
フェリックスさん、はじめまして!
by polarbearmaniac | 2011-07-01 19:00 | Polarbearology

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