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タイ・チェンマイ動物園、ホッキョクグマ展示導入を断念の意向

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(C)ACRE

タイ北部の都市チェンマイの動物園が新飼育展示場でホッキョクグマの展示を行うことを計画し、それに対して反対の声があがっていたことは実は今年の春頃からネット上の報道からも伝わっていました(詳しくは下記資料をご参照ください。 私もこの件についてこのブログで御紹介しようかとも思いましたが、それをしなかったのは2つの理由があります。一つ目は、今回のチェンマイの件については、もっといろいろな意見が出てきてからそれを整理して御紹介したほうがいいのではないかと思ったこと。もう一つは「熱帯地域におけるホッキョクグマの飼育」の是非(もちろん空調が効いていることが前提にはなりますが)について実はもっと根本的な問題が議論された過去の事例があり、そちらのほうを先にご紹介したほうがはるかに意味があると考えたことです。

実はこの2つ目の点については、「ホッキョクグマを動物園で飼育展示することの意味と意義」、「ホッキョクグマを飼育下で繁殖させることの意味と意義」その他、実は飼育下のホッキョクグマに関するほとんど全ての問題点を抱合する大変重要な事例であり、私がこのブログを開設した当初から取り上げようと考えている事例です。この問題のホッキョクグマについては私も現地でコンパクトカメラによる写真を撮ってありますが、実に素晴らしい写真をとっていらっしゃるブロガーさんからそのページの写真へのリンクの許可をいただいたのがすでに1年半ほど前のことですが、まだその記事が書けていないほどです。そうしているうちにタイのチャンマイ動物園の責任者はホッキョクグマ飼育展示を断念したい旨の発言を行ったことをバンコクポスト紙の7月3日付け報道が伝えています。地元の観光業者はこのチェンマイ動物園の「ホッキョクグマ導入断念」の意向について、

”The organisation only listened to those who are not Chiang Mai natives and it doesn't care about local businesses. The number of tourists was projected to double if the province had polar bears to show.”(「地元の人間の声など全く聞いていないし地元の利益も考慮していませんね。ホッキョクグマが展示されれば観光客の数は倍増するはずなのですけどね。」)

と言っていますが、それはいささか無理でしょう。私はチェンマイ動物園のホッキョクグマ導入計画に反対したACRE(Animal Concerns Research & Education Society)に組みする者では全くありませんが今回のチェンマイ動物園の導入断念の意向については正しいと考えます。いずれにせよ、この「熱帯地域におけるホッキョクグマの飼育」の問題については私は、施設がいかに温度管理がなされ飼育スペースが広くても反対すべきと考えます。そうなると次には日本や欧州ではよいのかという問題になりますが、この点については稿を新くして後日必ず論じたいと考えています。

しかしこのチェンマイ動物園、いったいどこからホッキョクグマ(複数)を入手しようとしていたのでしょうか? 

(資料)
AIT News (May 3 2011)
Pattaya Mail (Jun.20 2011)
Bangkok Post (Jul.7 2011)
by polarbearmaniac | 2011-07-08 01:00 | Polarbearology

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