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街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


by polarbearmaniac

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帝王メンシコフ、その偉大さへの限りなき称賛

帝王メンシコフ、その偉大さへの限りなき称賛_a0151913_23271959.jpg
ウスラーダのパートナーであるこのメンシコフが真に偉大なホッキョクグマであることは今まで何度も投稿してきた。 彼の生い立ちについても以前に詳しく紹介してきたつもりである (「ロシア・ペルミ動物園のアンデルマ、その日常の姿(1)~(4)」。
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容姿の素晴らしさ、優れた繁殖能力は言うまでもなく、彼には王者としての風格が備わっている。すなわち彼は、100%のホッキョクグマのさらなる上の別格の存在なのである。 だから一度メンシコフに会ってしまうと、どこの動物園のどの雄のホッキョクグマを見ても全て彼には見劣りがしてしまうのだ。 彼の体格は「巨大」の一言に尽きる。 ララとデナリの2頭の体重を合計したよりもメンシコフ一頭の体重は重いのである。
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このメンシコフの 「一時代を築くホッキョクグマ」 としての存在感は故チャーチルと並び称されるであろう。 私は生前のチャーチルに会ったことはないが、しかしメンシコフにはチャーチル以上のカリスマ性が備わっているように思っている。 というのも、チャーチルは飼育下の生まれであるがメンシコフは野生出身でありアンデルマの息子であるメンシコフの「彼方から」の出現は伝説的であり、かつどこか神秘的である。
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こうしてサンクトペテルブルクに来てメンシコフの雄姿を見るたびに彼に対する畏敬の念が湧いてくる。 だから私は彼のことをしばしば「帝王メンシコフ」と呼ぶのである。 彼は人間のイマジネーションを喚起し、そこに「物語」を作り出させる能力すらあるといってよい。

悠々とした表情の今日のメンシコフ

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このメンシコフが若かりし時に繁殖能力が備わった時点でレニングラード動物園は何頭かの雌を彼に引き合わせた。彼はそのうち何頭もの雌のホッキョクグマに対して「否」という意思を行動で示したそうである。
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しかし唯一、メンシコフのお眼鏡にかなった雌のホッキョクグマがいたのであった。 それがウスラーダである。 彼は人(熊)生で最も大事な瞬間において正しい選択を見事に行ったのである。
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ホッキョクグマと比較しては誠に不敬な話ではあるが、それは今上天皇陛下が人生で最も大事な瞬間にまさに正しい相手の選択を行ったのと同じことを、このメンシコフも行ったのである。
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ホッキョクグマの世界において「偉大なる母」のパートナーが常に「偉大なる男」であるとは限らない。 意外にそうではないケースはしばしばあるのである。 雄のホッキョクグマは繁殖能力が優れていればそれだけで最高の称賛に値し、その繁殖能力以外の要素は必要ではないとも言えるからである。 ところがこのメンシコフは何から何まで備わっている稀有のホッキョクグマである。
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私はここサンクトペテルブルクに来て彼に会うたびに、彼への称賛の念はとどまる所を知らないほど大きくなるのである。

Nikon D5300
AF-S DX NIKKOR 55-300mm f/4.5-5.6G ED VR
(May.3 2014 @ロシア・サンクトペテルブルク、レニングラード動物園)

(過去関連投稿)
ロシア・ペルミ動物園のアンデルマ、その日常の姿(1) ~ 遠征での映像より
ロシア・ペルミ動物園のアンデルマ、その日常の姿(2) ~ 遠征での映像より
ロシア・ペルミ動物園のアンデルマ、その日常の姿(3) ~ 遠征での映像より
ロシア・ペルミ動物園のアンデルマ、その日常の姿(4) ~ 遠征での映像より
ケンピンスキーホテルからレニングラード動物園へ ~ ウスラーダとメンシコフとの再会へ!
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ロシア ・ サンクトペテルブルク建都310年の記念ポスターに登場したメンシコフ ~ 偉大な男が祝った街
ロシア・サンクトペテルブルク、レニングラード動物園での「国際ホッキョクグマの日」 のメンシコフ
by polarbearmaniac | 2014-05-04 04:15 | 異国旅日記

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