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街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


by polarbearmaniac

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ようやく自分の世界を確立したマルル ~ ポロロへの追い上げ態勢に入る

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札幌から熊本に移動してそろそろ五か月近くなるマルルである。
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今日見た感じではマルルはようやくこの場所を自分のものにしたように思う。
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ただし、飼育員さんの頻繁な刺激があってマルルはそれほど長い時間にわたって退屈しているという感じには見受けられない。
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マルルの性格から考えれば、飼育展示場に変化があって秘密の場所のようなものがあれば理想的だとは思うのだが、なかなかそうはいかない。 それを同情したい気になるのである。
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ポロロが暑さしのぎに水の中にいることが比較的多いのに対して、マルルは水に飛び込むという快感を楽しんでいるようにも見える。
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彼女持前の好奇心は、水に留まるというポロロのような形ではなく、水に飛び込むという行為によって発揮されている。
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彼女がそういった行為に飽き足らなくなった時に、自分でどのような楽しみをここで見出すかはわからない。
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とにかく、多くのおもちゃをマルルに与え続けることは是非とも必要だと思う。
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それにしても今日の暑さは本当に厳しい。 マルルを見ている側としても相当な苦痛に耐えねばならない。 
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そういった暑さのの中でもマルルは動きは軽快である。
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マルルに好奇心を抱かせ、そして彼女がそれに向かって集中できるような環境があれば多少の暑さは大丈夫だろう。
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昨年の秋には九死に一生を得たマルルである。 運は強いと思う。 しかし、九州にまで移動させられてしまったことは考えも及ばない話であった。 いや、その前に、そもそも日本のホッキョクグマの繁殖計画が一時期の打ち上げ花火となってしまっていることが残念な話なのである。
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話を仮に植物園に例えると、日本の動物園は本質的に庭師、植木屋の世界であって植物学者の世界ではない。 つまり、経験面、実践面が重視され、その裏付けとなる知の領域の世界はほとんどないように見える。 そういった世界の中でホッキョクグマの繁殖という問題に突き当たると、繁殖そのものはなんとかできても繁殖計画という次の総合的なフェーズに入ることは難しいのではないかと最近感じている。 日本は局地戦、つまり戦闘では勝利しても戦争そのもの (total war) に勝つことはできないということになるのではないだろうか。 日本人は人工衛星のコアの部分の部品の製造には秀でていても人工衛星そのものを打ち上げて軌道に乗せることは苦手である。 パソコンの製造すらまともにできないロシアが、人工衛星の打ち上げには見事に成功するということなのである。 つまり、我々日本人は総合力・統合力に欠けているということではないだろうか。 ホッキョクグマの繁殖計画はまさに総合力・統合力 (power of integration) が必要だろうと思われる。
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すっかり話がそれてしまったが、マルルはようやく地に足が着いてきた。 いよいよポロロを追い上げる態勢ができたのである。 今後のマルルに大いに期待したい。
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とにかく「暑い」の一言である。 今日は午後三時過ぎにギブアップした。 この暑さの中で注意力を集中してマルルを観察していたが、そのために一層体力を消耗した感じである。
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今日は「夜の動物園」があるのだが、疲れて行く気力が無くなってしまった。
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昔、真夏のイスラエルの死海沿岸を旅行して回ったことがあった。 その時は連日40℃以上の猛暑だった。 しかし今日の熊本の暑さはその時の暑さ以上の不快感を感じる。 なにか体力そのものを消耗させるような暑さなのである。
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Nikon D5300
AF-S DX NIKKOR 18-300mm f/3.5-5.6G ED VR
(Jul.26 2014 @熊本市動植物園)

(過去関連投稿)
とくしま動物園でのポロロ歓迎式、そしてポロロの自信に溢れた徳島での公式デビュー
ポロロ、その優れた適応性、そしてその執着力が予感させる器の大きさ ~ 大輪晩開の花
熊本市動植物園での、いささか精彩に欠いたマルルの熊本公式デビュー ~ "Marle of Our Time"
マルル、その「正統派ホッキョクグマ」 が克服を期待される試練 ~ 「我らが時代」のホッキョクグマの姿
熊本市動植物園でマルルの歓迎会が開催される
大きく成長を遂げつつあるポロロ ~ クーニャよりもシヌックの影を強く感じるララファミリーの子供たち
冷雨の日曜日、間近に見るポロロの表情 ~ 亡きシロー爺さんに見守られているポロロが優位に立つ
マルルの "Perpetuum mobile" ~ 公開後、約一か月が経過したマルル
マルルに当分の苦境は続くか? ~ "Every cloud has a silver lining."
マルル、まどろみの日曜日
ポロロとマルルが暮らす徳島と熊本の二つの動物園の印象 ~ 「組織の徳島、人の熊本」
マルルが取り戻した快活さの裏側 ~ 多大な労力で「幻影」の維持を強いられる飼育員さんへの同情
熊本の夏の入り口の暑さにも動きが鈍らないマルル ~ in/outdoorの扉開放方式の試験的導入が成功
夏の暑さの到来した徳島にあっても、立ち止まることなく前進するポロロの「快進撃」
ポロロこそララの後継熊なのか? ~ マルルを突き放し姉のアイラに肉薄する稀有の逸材の歩む道
真夏日の徳島、ポロロのゆったりとした日曜日
「正統派・アポロ的ホッキョクグマ」であるマルルの逆襲の条件を探る ~ 精神の自由の付与で「快適さ」へ
ポロロの二つの「動と静」のドラマ (前) ~ 水中での避暑と遊びとを共存させ 「痛みを経ての快感」 へ
ポロロの二つの「動と静」のドラマ (後) ~ 休息と外界よりの刺激(おもちゃとおやつ)が無理なく共存
猛暑の熊本に見たマルル ~ 失わない爽快な動き
by polarbearmaniac | 2014-07-26 23:45 | しろくま紀行

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