モスクワ動物園九日目、今日のアルバムより ～ 寒風晴天下のホッキョクグマたち、そして驚きの解題

大変天気の良い土曜日である。
晴れた日のモスクワ動物園のホッキョクグマ飼育展示場は写真撮影には非常に条件が厳しい。ガラスの反射と反対側の光景の映り込みが撮影を邪魔するのである。
シモーナお母さんと双子ちゃん、今日もよろしくお願いいたします！
ここのところシモーナお母さんに寄り添うことが非常に多くなった雪ちゃん（仮称）である。
それを全くいやとも思わないシモーナお母さん。
一方で、それとはやや離れて距離を置くようになっているのがこのポリちゃん（仮称）である。
シモーナお母さんと一緒に一休みの雪ちゃん。
やっぱりポリちゃんもそれに加わりたくてやってくる。
でもまだ眠りたくはないポリちゃん（奥）である。

シモーナお母さんと双子ちゃんの、のんびりした午後の情景

やはり離れることにしたポリちゃん（手前）。
ポリちゃん（手前）はやはり独立路線を目指しているようだ。
実はきょう午前中、このポリちゃんの排尿シーンを始めて見ることができた。瞬間的だったので幾分微妙といはいえ、方向はほぼ真下だった。そうなると意外なことにこのポリちゃんは雄（オス）ということになる。私は以前からこのポリちゃんは80%ほどの確率で雌（メス）ではないかと思っていたわけである。だから排尿シーンを見た時にはびっくりしてしまったのである。8月に見た時の行動パターンから言えば雌（メス）だろうと思ったからである。
しかし、独立路線とはいっても微妙なこともある。
どっちがどっちなのか分からなくなる瞬間はいくつもあるからである。

シモーナお母さんと双子ちゃんの、のんびりした午後の情景(2)

さあ、また活動開始。
しばらく休んだシモーナお母さん（左奥）は水を目指す。

水に飛び込むシモーナお母さん

まず自分が水に入って子供たちを誘うのである。
来園者に御挨拶のシモーナお母さんである。

来園者に御挨拶のシモーナお母さん

双子ちゃんの取っ組み合いも珍しく長く続いた。
やがて授乳の時間となった。

シモーナお母さんの今日の授乳

さて、実は午後3時頃このモスクワ動物園のホッキョクグマの担当者の一人の方（つまりエゴロフ氏の部下の一人）が、たまたま近くを通り過ぎようとしたのに私が気が付いて私はその方にこの双子の性別を聞いてみたところ、「"Мальчик и Девочка" （男の子と女の子）だと考えて(думаем) います。」との返事だった。そうするとやはり午前中に見たポリちゃんの排尿シーンからポリちゃんが雄（オス）だろうということは正しいということになりそうだ。それにしてもやや意外な結果である。雪ちゃんは8月の段階で排尿シーンから雌であることはわかったが、ポリちゃんは行動から考えてやはり雌だろうと私は考えていた。つまりこれは雌（メス）の双子だろうというのが私の予想だったのである。
私のロシア遠征の前半戦の8月と後半戦の9～10月との間で起こった変化は、この上の写真の雪ちゃんがシモーナお母さんと非常に接近するようになったことなのだが、つまりそれはポリちゃんの性格が段々と雄らしくなってきたために雪ちゃんはポリちゃんと一緒にいるよりはシモーナお母さんと一緒にいた方が気が楽だと思い始めてきたということを意味しているのかもしれない。
一方でこのポリちゃんは段々と独立志向を強めてきたのだが、それは何か雄としての性格が表面に出てきたということが理由なのかもしれない。　しかしどこかに腑に落ちない点も残るような気がするのだが．．．。
ウランゲリは今日は比較的外に出ている時間は短かかった。
ムルマも普段とは違った様子は見られなかった。
8月のロシア遠征の前半戦から数えて今日が九日目のモスクワ動物園訪問だったが、今日がその最終日である。
これだけじっくりと腰を据えてホッキョクグマたちと向き合うことができ、非常に有意義だった。
一連の訪問の最終日の今日になって、双子ちゃんの性別に関して実に驚くべき情報を得たことはエキサイティングだったが、私自身としては何か気になることもあるのである。
シモーナお母さん、双子の雪ちゃん（仮称）、ポリちゃん（仮称）、ウランゲリさん、ムルマさん、お元気で！

Nikon D5500
Tamron 16-300mm F/3.5-6.3 Di II VC PZD MACRO
（Oct.3 2015 @モスクワ動物園）