
街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum
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よこはま動物園ズーラシアのジャンブイの25歳の誕生会 ~ "Sternstunde" für Jambui im Jahr 2017?

(2016年2月1日撮影 於 よこはま動物園ズーラシア)
よこはま動物園ズーラシア(以下「ズーラシア」と略記)で飼育されている雄のホッキョクグマであるジャンブイの25歳の誕生会が去る25日に同園で開催されたそうです。彼は野生孤児の出身ですので誕生日が不明ですが、こうして誕生会を開催することは素晴らしいことだと思います。
最近のズーラシアから発信されてくる情報を見ているうちに、ふと興味深い事実に気が付きました。ズーラシアは最近になってこのジャンブイの(推定)年齢について言及しなくなっているということです。これについてはなんとなくその意味がわかります。つまり同園はこのジャンブイの年齢が繁殖にとってやや難しい年齢になってきていることについてファンからの指摘を回避しようという心理が働いているためだろうということです。しかしジャンブイは誕生月日は不明であるにせよ、誕生年は1991年であることはロシア側の資料の批判的研究によって明らかです。これについては「「ロシア血統の謎」に迫る(4) ~ 横浜・ズーラシアのジャンブイの誕生・血統の真相を探る」という投稿を御参照下さい。よって彼が25歳となったことも明らかです。この雄の25歳という年齢が繁殖にとってどのような評価をすべきなのかについては「北米の過去約100年間の飼育下のホッキョクグマ出産記録が語ること ~ 再び考えるキャンディの今後」という投稿で示したこのグラフを是非御参照下さい。いかに今年2016年という一年は彼にとって貴重であったか(過去形)はこのデータそのものが語っていると思います。私がこのことについて語る必要はないでしょう。
しかし一方でこのような事実があります。アメリカのコロンバス動物園で飼育されている雄のナヌークは今年の春、つまり彼が28歳となっていたにもかかわらず繁殖行為を二頭の雌(アナーナとオーロラの双子姉妹)との間で行い、そしてこの姉妹は共に出産し、そして赤ちゃんと共に無事に産室で育児中です。これについては「アメリカ・コロンバス動物園、「遅咲き」の28歳の雄のナヌークに最後の栄光は輝くか?」という投稿を御参照下さい。ナヌークは北米で過去100年間の記録を塗り替えたのです。しかしこのナヌークや、そして欧州やロシアで25歳を超えて繁殖に成功した雄のホッキョクグマというのは、その時点までにすでに繫殖についての実績のあった雄ばかりです。この点がジャンブイには欠けている点です。しかしさらにその一方で彼がモスクワ動物園の故ウムカ(ウンタイ)と実は双子兄弟であるという説が本当であるのならば、ジャンブイに繁殖能力がないなどとは経験則上は言いにくいという要素もあるとは言えます。
来年2017年のジャンブイに期待します。
(資料)
よこはま動物園ズーラシア公式ブログ (Dec.26 2016 - ジャンブイ★おめでとう!!)
(過去関連投稿)
ジャンブイの素顔 ~ 彼の出自の謎を追う
夏の日曜日の昼下がりのジャンブイ、再び彼の出自の謎を考える ~ 彼は果たして豪太の伯父なのか?
モスクワ動物園のムルマ(4) ~ 危機の克服、そして豪太の誕生
ウムカ (男鹿水族館・豪太の父)、悠々の水遊び
モスクワ動物園のウムカ (ウンタイ – 男鹿水族館・豪太の父) 闘病生活の後、すでに死亡の模様
「ロシア血統の謎」に迫る(4) ~ 横浜・ズーラシアのジャンブイの誕生・血統の真相を探る
「ロシア血統の謎」に迫る(5) ~ ジャンブイ(横浜・ズーラシア)の幼年時代の映像が示す深い謎
by polarbearmaniac
| 2016-12-27 13:30
| Polarbearology
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