街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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ロシア・タタールスタン共和国 カザン市動物園のマレイシュカの習慣化した旺盛な食欲と堂々たる体型

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マレイシュカ (Белая медведица Малышка/Eisbärin Malyshka) 
Photo(C)Казанский зооботсад

ロシアの首都であるモスクワから東へ800キロほどの場所にあるタタールスタン共和国のカザンにも冬が到来したようです。先日も述べましたがロシアのこれからの季節には動物園への来園者の数が非常に少なくなります。各動物船はいろいろな知恵を絞ってなんとかこの季節の来園者を確保しようとはするものの、その成果はなかなか厳しいようです。動物園に行く目的がホッキョクグマでしたら冬という季節はたいした問題ではないと考えがちですが出産準備に入ったホッキョクグマがいる動物園では雄(オス)にしか会うことができません。

カザン市動物園で飼育されている間もなく22歳になる雌(メス)のホッキョクグマであるマレイシュカは過去何年にもわたって「二年サイクル」での繁殖に挑戦してきたために、彼女をこれからの冬の季節にじっくりと見ることができるということはすなわち彼女にパートナーが不在であって出産準備をする必要がないということを意味しています。レニングラード動物園のウスラーダもそうですがこういった「二年サイクル」の繁殖を繰り返してきた雌(メス)のホッキョクグマはたとえ繁殖には挑まないシーズンであってもまるで妊娠でもしているかのように秋に至るまで食欲は旺盛だそうです。出産準備をしていたときのリズムが、していないシーズンの食欲にも反映しているといことなのでしょう。カザン市動物園はマレイシュカの最新の写真(冒頭)を公開していますが、実に堂々としていてまるでこれから出産準備にでも入るかのような体型になっています。

さて、カザン市動物園の関係者の方でしょうか、園内の最新の様子を映像にしていますのでご紹介しておきます。冬の動物園は人が少ないので動物たちをじっくりと観察することができると述べているのですが確かにそうなのかもしれません。しかし実に寒々とした寂しい光景に見えます。



レニングラード動物園のウスラーダもこのマレイシュカもカザン市動物園で誕生しているのですが、こういった粗末とも言える厳しい飼育環境からあの「カザン血統」、つまり「アンデルマ/ウスラーダ系」は勢力を拡大したわけです。

(過去関連投稿)
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ユーコン (Белый медведь Юкон - 姫路ホクト、白浜ゴーゴの父)   (1988 ~ 2014)
by polarbearmaniac | 2017-11-07 22:00 | Polarbearology

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