街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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ロシア・ノヴォシビルスク動物園の動物たちの暮らしを記録し続ける常連の来園者に大きな賞賛の声

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ノヴォシビルスク動物園メインゲート (2014年9月13日撮影)

二日ほど前からロシアのネット上で大きな話題になっているのがノヴォシビルスク動物園の常連の来園者の方 (お名前はここでは述べないでおきます)が撮影 (снима́ть) した素晴らしい映像の数々と、この方のノヴォシビルスク動物園との関わり合いについての記事です。私はこの件について最初に登場した記事をチラリと目にした時、正直言って瞬間的には記事の真意がよくわかりませんでした。何故なら、ロシア語の "снима́ть" という動詞の意味を「取り除く」という意味だと理解し記事の趣旨は「せっかくアップロードした映像なのだが見てくれる人が少ないので削除した」という意味だと誤解してしまったというわけでした。実はこれは「撮影する」という意味であることがわかり、ようやく意味が理解できたということです。つまり記事はこの方が動物たちの姿を撮影し続けることに対して記事の書き手がそれを賞賛しているというのが記事の趣旨の正しい理解であるということです。
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ノヴォシビルスク動物園内の案内板 (2014年9月11日撮影)

私はこの方の撮影したノヴォシビルスク動物園のホッキョクグマたちの素晴らしい映像を今までいくつも見てきましたのでお名前はよく知っていました。ノヴォシビルスク動物園のホッキョクグマファンの方々のお一人であり、私もその方の映像を今まで何度もこのブログでご紹介したことがありました。日本からノヴォシビルスク動物園を訪問された方々は実際にこの方に会っていらっしゃるだろうと思います。ここで二つほどその方の撮影した映像をご紹介しておきます。最初は昨年3月21日のカイ(クラーシン)とゲルダの姿、続いて昨年8月27日のゲルダの姿です。





次は1月8日のゲルダの姿です。撮影の日付がタイトル部分に記載されているため非常に資料的価値が高いと思います。



記事の内容によりますと、この方がノヴォシビルスク動物園の常連訪問者になったきっかけは、あのシルカが母親であるゲルダから引き離されてロシア国外の動物園に移動することになった際に、それに反対するシルカファンの方々のグループによって立ち上げられていたSNSサイトに参加するようになったからだそうです。すでに仕事からは引退していたこの方はそれまで動物園には興味がなかったものの、地元ノヴォシビルスクのホッキョクグマファンの方々と交流を深め、そしてノヴォシビルスク動物園の動物たちの姿を映像に記録するようになったそうです。ノヴォシビルスク動物園はロシアの動物園としては質と量の二面において非常に評価が高い動物園であり面積も広大です。しかし意外なことに動物園の公式映像といったものはそう多くはなく、それを埋めているのが常連の来園者の方々の撮影した動物たちの映像なのです。
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ノヴォシビルスク動物園の園内(2014年9月13日撮影)

記事によりますとこの方は大阪のシルカのことを今でも非常に気にかけており、特にノヴォシビルスクと大阪の気候の大きな違いを心配していらっしゃるそうです。こうやってノヴォシビルスク動物園の常連の来園者になったことによって日本からノヴォシビルスク動物園を訪問したファンの方々とも友達になれたことを喜んでいらっしゃいます。日本からの訪問者がノヴォシビルスク動物園のホッキョクグマたちにおもちゃなどのプレゼントを持ってきてくれることも大変に嬉しく思っているそうです。この方はシルカには人工降雪機が必要であると考えており多分それを用意してもらえるのではないかといった意味のことも述べています。それから、この方はロストフ・ナ・ドヌの御出身だそうで、そういえば思い出しました。この方はロストフ動物園のコメタの映像をアップしていらっしゃいましたが、なんと私が昨年夏にロストフ動物園を訪問した最初の日の前日の映像だったということです。私が一日早くロストフ動物園に行っていれば多分この方にお会いできたでしょう。以下はこの方の撮られたロストフ動物園のコメタの映像です。





ノヴォシビルスクにはこの方だけではなく他にもファンの方々が何人もいらっしゃって、それぞれの方々が動物たちの素晴らしい映像を撮影して公開しています。今回記事になった方も含め、そういったノヴォシビルスク在住のファンの方々の名前を具体的に挙げることは差し控えておきますが、私はそういった何人もの方々の映像をいつも非常に楽しんで見ています。ノヴォシビルスク動物園に生まれたシルカが来日したことによって我々日本のファン(特にホッキョクグマファン)にとっては海外の動物園としてはノヴォシビルスク動物園が最も身近に感じられる動物園となってきているということです。そしてそれと同時に、ノヴォシビルスクのファンの方々にとっては関西を中心とした日本のファンの方々が撮影してネット上で公開するシルカの映像だけがシルカの近況を知る唯一の手段であるということなのですから、関西の方々の引き続きの努力を期待したいと思います。

話は変わりますが、実は昨年9月からノヴォシビルスク(OVB)/ペルミ(PEE) の直行便が週二便、S7航空によって運航が開始されました。発着時刻も昼間の利用しやすい時間帯です。いちいちモスクワを経由せずにこの二都市間を移動できるようになったというわけです。
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今年6月からは成田/ノヴォシビルスクの直行便がやはりS7航空によって開設される予定です。そうなるとノヴォシビルスク、ペルミという二都市だけに限定した訪問をすることが非常に簡単になるということです。アンデルマ、ゲルダ、カイ(クラーシン)に会う旅が簡単にできるようになるのは嬉しい話です。関西のゴーゴファン、シルカファンの方々におかれましては、彼らの母親に会う旅を是非とお勧めいたしたいと思います。ゴーゴやシルカの母親に会うと会わないとでは彼らに対する理解の深さに違いが出てくるのです。これは決して嘘ではありません。ちなみに、この二都市は治安が良好です。

(資料)
Meduza (Jan.10 2018 - Новосибирская пенсионерка снимает трогательные видео в местном зоопарке, но их почти никто не смотрит. А зря!)
НГС.НОВОСТИ (Jan.10 2018 - В мире зверушек: пенсионерка снимает милые видео из зоопарка)
National Geographic Russia (Jan.10 2018 - Лучшие видео из Новосибирского зоопарка снимает пенсионерка)
Сиб.фм (Jan.11 2018 - Новосибирская пенсионерка заработала хайп на видео из зоопарка)
Комсомольская правда в Новосибирске (Jan.10 2018 - Пенсионерки-блогеры снимают трогательные ролики в Новосибирском зоопарке и покупают подарки белым медведям)

(過去関連投稿)
ロシア、ノヴォシビルスク動物園のシルカは3月に来日の模様 ~ 地元のファンのシルカへの熱い想い
ロシア・ノヴォシビルスク動物園のシルカの移動日程を知らされぬ現地ファン ~ 送り出す側の方々の心境
ロシアのコムソモリスカヤ・プラウダ紙がノヴォシビルスク動物園のシルカの移動日程、移動先を報じる
ロシア・ノヴォシビルスク動物園のシルカがノヴォシビルスクを出発し空路モスクワへ ~ 日本への旅立ち
ロシア・ノヴォシビルスク動物園のシルカの出発に感じた後味の悪さ ~ 大阪市発表を知らなかったロシア側
ロシア・ノヴォシビルスク動物園で二歳となったロスチク ~ 欧州行きの可能性は消えた模様
ロシア・ノヴォシビルスク動物園での2014年のゲルダとシルカの親子の思い出のページ
by polarbearmaniac | 2018-01-12 00:30 | Polarbearology

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