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街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


by polarbearmaniac

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ウィーン・シェーンブルン動物園のランツォとノラの近況 ~ 多彩なエンリッチメント

ウィーン・シェーンブルン動物園のランツォとノラの近況 ~ 多彩なエンリッチメント_a0151913_23371733.jpg
ランツォ (Ranzo) Photo(C)Tiergarten Schönbrunn

オーストリアの首都であるウィーンのシェーンブルン動物園で飼育されているのはフィンランドのラヌア動物園生まれの7歳の雄(オス)のランツォ (Ranzo) とエストニアのタリン動物園生まれの5歳の雌(メス)のノラ (Nora) です。この二頭は今後繁殖が大いに期待されている若年個体ペアです。ノラについてはとりわけ多くの思い入れを持つタリン動物園のファンがいるようです。それはもっともなことでしょう。タリン動物園はノラが誕生する前の時点では以前の古くて飼育環境が良好とはいえない場所で母親のフリーダと暮らしていたわけで新しい飼育展示場を建設しなければ今後ホッキョクグマの飼育が難しくなるといった瀬戸際の状態でした。そういったわけでノラを手放したくないという意向を示したりもしていたわけです。しかし彼女は2017年の12月にウィーンのシェーンブルン動物園に移動してきたわけでした。彼女がシェーンブルン動物園に移動してきた当時はランツォの他に雌(メス)のリンが飼育されていたわけですがリンはその後にコペンハーゲン動物園に移動し、そしてそこで見事に繁殖に成功したことはご承知の通りです。

さて、ここでごく最近のノラとランツォの様子を見てみましょう。欧州の真夏の暑さのなかで飼育員さんはいろいろとエンリッチメントを実現しているようです。「飼育員日記」と銘打たれたシェーンブルン動物園の公式映像ですが、なかなかおもしろい映像です。



それから次は来園者の映像なのですが好物を入れた氷の塊をこのようにしてノラに与えています。これはなかなか効果的なようです。



次の映像はノラとランツォの姿です。おもちゃを与えるのにも工夫が見て取れます。



次の映像ですがノラとランツォはなかなか相性が良いようです。



次は再びシェーンブルン動物園の公式映像で、今年の2月のものですがノラとランツォの多彩な動きを見ることができる点で優れた映像だと思います。



さて、こうしてランツォとノラの相性の良さはよくわかるのですが、では繁殖という面ではどうかといえばまだよくわからないといったところでしょうか。とはいってもこのランツォとノラのペアは、欧州の若年個体としては最も繁殖が期待できるペアの一つであることは言うまでもありません。

(資料)
Heute.at (Jul.12 2019 - So überstehen Eisbären Sommerhitze im Zoo)

(過去関連投稿)
エストニア・タリン動物園のノラのハロウィーン ~ ノラを愛するタリンの人々の願い
エストニア・タリン動物園のノラがウィーンのシェーンブルン動物園へ ~ ロシアではなく欧州を向いた同園
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ウィーンのシェーンブルン動物園でランツォとノラの同居が開始 ~ 相性の良さと繁殖の成否との微妙な関係
by polarbearmaniac | 2019-07-12 23:55 | Polarbearology

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