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街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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ロシア・ヴォルゴグラードの巡回動物園、忽然と同地から姿を消す ~ 確認できぬホッキョクグマの頭数

ロシア・ヴォルゴグラードの巡回動物園、忽然と同地から姿を消す ~ 確認できぬホッキョクグマの頭数_a0151913_3315013.jpg
Image:Телеканал Волгоград 1

ロシア・ヴォルガ河岸の都市であるヴォルゴグラードに「巡回動物園・サファリ園 (Передвижной зоопарк «Сафари»)」という名前の巡回動物園がやってきて、そこに飼育展示されている動物たちの飼育環境が劣悪であること、及び以前から巡回動物園で飼育されていることが確認できたウムカとスネジョークという二頭のホッキョクグマが生存していること、さらにこの巡回動物園がロシアのサーカス団体である「ロス(ゴス)ツィルク」によって運営されていてサーカスを引退した(引退させられた)動物たちが飼育されている動物園であることが明らかとなった点については先日「ロシア・ヴォルゴグラードでの巡回動物園でウムカとスネジョークの生存が確認される」という投稿でご紹介した通りです。さて、今回の件について地元ヴォルゴグラードの二つのTV局がニュースで放送した映像が公開されたのですが、それらを見ていただきましょう。どちらの映像でもホッキョクグマは一頭しか確認できません。





前回の来園者の撮影した映像ではホッキョクグマが二頭が存在しているように見えましたし記事の表現でも複数形で述べられていましたが、どうも事実はそうではなく一頭だけなのかもしれません。仮に一頭だけだったとすると前回2016年7月に二頭の姿が映像で確認されて以降、現在までの間に一頭が姿を消したと考えるしかありません。死亡したか他園に移ったかのどちらかでしかないわけですが、これを確認するために私はかなり長い時間を費やしてロシア国内における巡回動物園の多くの映像を片っ端から見ていきました。その結果としてロシアには今回の「サファリ園」の他に最低二つの巡回動物園の存在が確認できたのですが、そのどちらにも少なくともホッキョクグマの姿を見出すことができませんでした。さらに検証の結果、以前にモスクワ郊外における私設動物園としてご紹介したもの(「ロシア・モスクワ郊外の私設動物園の悲惨な現実」)と今回の巡回動物園は同じものであることも明らかになりました。ですので両方とも「サファリ園」という名称で理解してよいと思います。この「サファリ園」は毎年ヴォルゴグラードにやってくるそうで、一応の本拠地はモスクワ郊外のようです。ここでまず最初に2010年にサファリ園がヴォルゴグラードにやってきたときの映像をご紹介しておきます。映像開始後1分22秒あたりからホッキョクグマの姿が見えるのですが、これは1頭なのか2頭なのかは微妙です。1頭であるとすればこれはダーニャかもしれません。



次に2013年7月にサファリ園がヴォルゴグラードにやってきたときの映像をご紹介しておきます。映像開始後55秒あたりにホッキョクグマが二頭登場しています。これはウムカとスネジョークの二頭に間違いありません。



次の映像は2014年1月にサファリ園がロシア南部の都市であるスタヴロポリにやってきたときの映像です。映像開始後1分42秒あたりにホッキョクグマが登場するのですが顔付きを見ると今回ヴォルゴグラードにやってきたホッキョクグマと同じでしょう。しかし少なくとも1頭しか確認できないように思います。



次は2018年1~3月頃の制作されたと推定できるモスクワにおける「サファリ園」のプロモーション映像と思われるものですが1頭のホッキョクグマが映像開始後1分54秒に登場しています。2頭いるようには見えません。



この「サファリ園」にいるはず(いたはず)の2頭のホッキョクグマは少なくとも2018年の初頭以降は1頭になっているのではないかという推測は十分に成り立つのですが2016年以前の映像でも1頭しか姿が見えないケースもあって実情がよくわかりません。こうなると自分の眼で確認しにヴォルゴグラードまで行くしかないわけで私はこの「サファリ園」の場所を確認した後にフライトスケジュールとホテルの選択を開始しました。ところがヴォルゴグラードのメディアの最新の報道によりますと、この「サファリ園」は日曜日の夜(つまり日曜日未明ということでしょう)に忽然とヴォルゴグラード市から姿を消してしまったそうです。この巡回動物園の飼育環境の劣悪さに市民が声を上げで検察当局に告発を行い、市長もこの動物園の状態に憤慨していたそうで「サファリ園」としては要するに「夜逃げ」したということのようです。
ロシア・ヴォルゴグラードの巡回動物園、忽然と同地から姿を消す ~ 確認できぬホッキョクグマの頭数_a0151913_3591539.jpg
Image:Телеканал Волгоград 1

いずれによこの「巡回動物園・サファリ園 (Передвижной зоопарк «Сафари»)」は彼らの一応の本拠地であるらしいモスクワに向けて移動しているということだと思いますが、その途中のいくつかの都市に姿を現すに違いありません。私のヴォルゴグラード行きはこれで無くなってしまいましたが、これからこの「サファリ園」の行方を求めて情報を収集していきたいと思います。姿の見えなくなった一頭のホッキョクグマ、それはウムカなのかスネジョークなのかはわかりませんが、なんとかどこかで元気でいてほしいと思います。

(資料)
ИА "Высота 102" (Aug.26 2019 - Белый медведь из Волгограда объявлен в "розыск" после отъезда передвижного зоопарка)
Волгоградская правда (Aug.26 2019 - Зоозащитники Волгограда добились отъезда из города передвижного зоопарка)

(過去関連投稿)
ロシア・モスクワ郊外の私設動物園の悲惨な現実
サーカス団のホッキョクグマ、ダーニャは何処に消えた? ~ サーカス団と巡回動物園とを結ぶ暗黒
極地で死ぬかサーカスで生きるか? - "Смерть на полюсе или жизнь в цирке?"
ロシアの巡回動物園「モスクワ・サファリ園」に暮らすウムカとスネジョーク ~ ロシアの闇の部分
ロシア・ヴォルゴグラードでの巡回動物園でウムカとスネジョークの生存が確認される
by polarbearmaniac | 2019-08-26 23:55 | Polarbearology

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